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連載
240 いざ行かん! 魔人国へ
しおりを挟むレオニード達やアーク達は、上手いこと嵌められたっぽい気がしてちょっとモヤモヤするものの、依頼を受けることに否やは無いので引き受けることになった。
「本当に助かる。『箱庭の迷宮』の最新情報としてはギギ達のと余り変わらないと思う。調査に向かった冒険者の行方不明者数が増えただけだ。・・・死んだのか生きて迷宮にいるのか、全く分からないそうだ」
苦い顔でそう言うカロンにレオニードが聞く。
「目撃情報とかは? 全員が消えた訳じゃないんだろう?」
「一応、全員に魔導具を持たせたが、さすがに状態異常無効の魔導具を人数分は無理なんで、魔法耐性の魔導具や状態異常軽減の魔導具も含めて持たせたんだが・・・」
カロンがちょっと躊躇ってから口を開く。
「魔導具に関係なく消えているらしい。帰った冒険者が言うには、気付いたら自分一人になっていて、あちこち探し歩いたが誰も見つけられなかったと・・・。迷宮からでたところで数人と合流出来たそうだが。数名に記録媒体の魔導具を持たせていたが、そこにも確かに困惑した冒険者しか映っていなかったそうだ」
・・・状態異常無効化などの魔導具は効果があるのか分からないということか?
他にも何か共通点とかあるのか、向こうで聞き込みをする必要がありそうだな。
レオニード達もそんな結論に至ったのか、顔を見合わせて頷く。
「とりあえず、現地に行って聞き込みからだな」
「そうしよう。---早い方が良いよな?」
前半はアークの返答で、後半はギルマスのカロンに向けて言った。
「ああ、出来ればそうしてくれるとありがたい。なんせAやBランク冒険者が多数、生死不明だ。被害が大きいからギルドも頭が痛い。今は封鎖して迷宮に入れないようにしているはずだ」
「了解」
「じゃあ、準備期間を2日、で大丈夫か?」
レオニードが皆に聞いてきた。
それに頷く。
「翔んでいく?」
「まあ、その方が早いが、休み休みだな。俺達はともかく、ルルが大変だろう」
「うん、加減してくれると助かる」
さすがにアーク達のスピードで一日中翔ぶのは無理だ。
ギギも一緒に翔ばすからね。
「その辺も要相談だな」
「どうなるか分からないけど状態異常無効化などの魔導具は俺が錬成するね」
ノアが当たり前のように提案した。
ギギ達はノアの錬金術の腕を知っているから、めちゃくちゃ喜んだ。
だがしかし、ちゃんとノアに言わなくては。
「良いのか?! 助かる! だが、ちゃんとお金出すからな。友人だからとかは無しだからな」
「そうそう。こういうのは気持ちが嬉しいんだから。報酬は別だよ! 相手がヘンに気を遣ったりするし、集られるから他の人にも駄目だよ! 親しき仲にも礼儀ありだからね」
「・・・ん、分かった」
「俺達も同じ気持ちだぞ」
レオニード達も笑って頷いた。
だが、次の言葉に皆が噴いた。
「でも俺達爺婆からの贈り物は可愛い孫嫁へのプレゼントだからね。ソレは金も見返りも要らんからな!」
「---レオニード様達が、爺婆・・・」
「自分で言ってる。他人に言われるのはイヤな癖に」
ちょっとイヤな雰囲気になっていた執務室は一気に笑いに包まれた。
そうして執務室をあとにすると、ギギ達は宿に向かい、アーク達はレオン達とヴァルハラ大公家に戻ってそれぞれ荷物や装備品の確認に入った。
ノアはアークの部屋の一画にテントを出すと、中の錬金用の作業部屋に籠もった。
皆の分の魔導具を錬成するのだろう。
あとで様子を見に来たレオン達がテントを見て驚き、ノアがレオン達のテントも錬金術で魔改造するというところまでがセットだった。
二日目に、準備が終わったらしいギギ達が大公家にやって来た。
日程の擦り合わせをして、どうせ翌日は皆で出発するのだからと宿を引き払って貰い、その日の夜は恐縮しながら大公家に泊まり。
翌朝、日が昇った頃にヴァルハラ大公家を出発した。
---もちろんアーク一家は大騒ぎで見送りに現れ、アークにウザがられノアとハグして引き離され、レオンやギギ達に大笑いされて・・・。
行く先に不安はあるが、概ね通常運転で竜王国をあとにするのだった。
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