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233 前ヴァルハラ大公夫夫の提案
しおりを挟む現在隠居して冒険者をしている前ヴァルハラ大公夫夫。
レオニードとシェイラ。
レオニードは銀竜で、シェイラは青竜。
レオニードはアークと同じ色合いで腰までの銀髪を三つ編みにしていて、シェイラは深い翠の瞳に薄い青の長い髪を同じく三つ編みにしている。
共にSランク冒険者である。
さすがは竜人・・・というべきか。
まあそれなりに長い期間冒険者をしていれば当然か。
息子であるウラノスに家督を譲ってからは二人で気ままな冒険者稼業に勤しんでいて、竜王国には滅多に戻らない放蕩ぶり。
良いのかそれで。
仮にも王弟なんだろう?
竜人という長命種のせいか、二人とも齢うん百年(歳を聞くなど無粋な、と怒られるので)というのに見た目は40代に見える。
苦労している分、陛下がずいぶん年上に見えたのでお二人はお祖父様という感じに見えない。
何故そんなことをつらつらと考えているかというと、今、目の前にその二人がいるからだ。
遡ること半月前。
ちょうどノアが発情期に入った頃に、どうやらレオニードとシェイラはウラノスから事前に連絡を貰っていて、帰省したらしい。
何時もあちこち旅をしているせいで中々捕まらず、冒険者ギルドに指名手配をしていたのだとか。
それって何処ぞの一級犯罪者扱いでは・・・。
たまにアークんちの家族への扱いが分からなくなる。
義父様、苦労してるんだな・・・。
それを聞いて、小型のアクセサリータイプの通信魔導具を錬成しようと心で思ったノアだった。
それでせっかく帰ってきたのにノアの発情期でアークと暫く籠もってしまい、更には冒険者ギルドでの手合わせでタイミングを逃して今日、漸くお目通りが叶ったというわけで・・・。
「・・・・・・なんか、すみません?」
人見知りを発動中のノアがぴるぴるしながら謝る。
何故か疑問形で。
自分のせいだと思っているのだろうが発情期ばかりは誰のせいでも無いので誰もツッコまない。
寧ろ、そんなにぴるぴるビクビクしながらも自分達にちゃんと向き合ってくれるノアにイチコロだった。
『こんなに可愛い子がアークよりも凄いんだ?』
『そうだね。後で見せて貰った魔法騎士団の鍛錬場の記録、アレはホンモノだよ』
『この前の手合わせのヤツも凄かったけどね』
『ギャップが堪らない』
こそこそと話す前大公夫夫にキョトンとするノア、若干イラッとするアーク。
「・・・・・・で、顔合わせはもうよろしいですか? お祖父様方」
「おおっと、スマン。いや実はノアちゃんが迷宮大好きって聞いたから、一緒に潜ってみたいなと思ってさ」
「---迷宮?!」
「お、食いつくねぇ。そうそう、俺達これでもあちこち旅をしているから色んな迷宮に潜ってるんだよ。それでオススメの場所があってさ」
「・・・・・・アーク・・・」
「・・・はいはい、とりあえず話を聞いてからな」
「やった!」
思わずにぱっという感じで笑ったノアを見て、アークを始めレオニード、シェイラや邸の使用人達もほわんとしたのだった。
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