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4 暴走

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ーーー


 オレが暴走した日。

 快楽と欲望は、時に大事な人を傷つける。

 それを思い知った。



 その日は、コウちゃんとの2人暮らしが始まったばかりだった。

 実家からの荷物を受け取って、足りない物を買い足して、落ち着いてきた頃。オレ達の仲もちょっと進展した。



 夜2人で過ごすのは、いつもどちらかの部屋。
 ベッドに腰掛けたオレの太ももの上に、コウちゃんを向かい合わせに座らせる。

 オレとのキスにも慣れてきたコウちゃんは、オレに合わせて舌を出したり、絡めたりする様になった。

 オレに応えようと必死なのが堪らない。

「たっくん、もっと…」

 おねだりもするようになった。互いの固くなったモノをズボンから取り出して触れ合わせる。それをコウちゃんがすり合わせる間に、オレはコウちゃんにキスしながら胸を触るのが最近のパターンだ。

 乳首をキュッと摘むと、ピクと身体全体で反応する。まだよく分からないと本人は言ってるけど、順調に開発出来てるみたいだ。

「服脱ぐ?」

 コウちゃんがそう言って来たら、そろそろイキたい合図だ。互いに服を脱いで、今度はオレの手で2人分のモノを合わせて扱きあげる。そのうちコウちゃんが腰をくねらせて、先に果てた。

「また…僕だけ先にイッちゃった」

 はぁ、はぁと息を整えて、今度は僕がしてあげると言ってコウちゃんはオレの太ももから下りる。

 オレはこの瞬間がたまらなく好きだ。

 大きくそそり立ったオレの一物を、コウちゃんの小さな手が覆ってー。

「…コウちゃん、こっち見て」

 オレの股の間からコウちゃんが見上げてくる。その可愛い舌でオレのモノを舐めながら。

 知らずうちに息が荒くなって興奮してくる。そんなオレの反応を見ながら、コウちゃんはオレのモノを口に含んだ。

「やば、気持ち…いい」

 口いっぱいにオレのを頬張って。視覚的にも最高だった。

 まとわりつくつく柔らかい舌も、まだ不慣れでぎこちないとこも、それでいて一生懸命なとこも全部が愛しい。

「そろそろ、オレもイキそう」
「ん…僕の口に出していいよ」

 オレの恋人は最高かよ。

 これまでは無理させたなくて、外に出してたのに。

 今夜、また一歩、先に進んでいいだろうか。

 たまらずオレはコウちゃんの頭を掴んで、上下に動かした。コウちゃんはちょっと苦しそうだ。なのに一生懸命オレのを受け止めようと、懸命に吸い付きながら顔を動かしてくる。

 オレが。

 コウちゃんの口内を。
 
 犯してる。

 もう限界だった。身体の奥から快感が弾けそうだった。欲望がぐるぐるして、オレの玉がギュッてなって、欲望が熱と共にせり上がっていく。それをそのままコウちゃんの口の中に吐き出した。

 自分でも驚くくらい出てるのが分かった。
 
 コウちゃんが苦しそうに、んんと呻いて。
 その口の端から。
 白いのがあふれ出たのが見えた。

 それを見た瞬間。
 オレは理性が吹き飛んだ。

 足りない。

 もっと。
 もっとコウちゃんが欲しい。

「もっと…コウちゃんが欲しい」

 まるで熱に浮かされた様に、オレはコウちゃんにねだった。



◆◆◆



 僕が快楽に翻弄された日。

 僕にとっては、たっくんとの大切な思い出の一つだったけど。

 たっくんにとっては必ずしもそうじゃ無かった。



「もっと…コウちゃんが欲しい」

 いつもは1回出したらやめるたっくんが、珍しく2回目をねだってきた。

 その表情がとても必死で。

 僕は。

 とても嬉しくなった。

 たっくんがいつも僕を休ませた後、こっそり風呂場で抜いてるのを知ってたから。

「うん、しよ」

 僕の返事を聞くやいなや、ヒョイと僕をベッドに上げると、僕を四つん這いにさせた。

「足閉じて」

 言われるままに太ももと足をピッタリと閉じると、たっくんが背後から被って来てー。

「っ!?」

 固くて太い棒みたいのが、太ももの間を割って入って来た。

 こ、これって、もしかして。

 僕が確認する前に、たっくんが僕の腰を掴んで、腰を打ちつけてきた。

「コウちゃん!コウちゃん!好きだっ」

 パンパンと、たっくんの腰が僕のお尻に当たる。

 その度に、僕の太ももの間から出たり入ったりする固くて熱いモノが、僕のふにゃふにゃを刺激してきた。

 その淫らな刺激に、僕の口からは、あ、あ、といやらしい声が出てくる。

「たっくん、ん、…」

 たっくんに揺さぶられながら、僕はたっくんから与えられる快感に集中した。

 たっくんのが、何度も何度も僕のモノを擦っていく。徐々に僕は快感で頭がボッーとしてきて。

 いつの間にか、うつ伏せでお尻だけ突き出してるいやらしい格好になっていた。

「っ!」

 ヌルって細長い何かが、僕のお尻の穴に入ってきた。

 それが、少しずつ中に入って、何かを探す様に、中を蠢く。

「あ、あ、たっくん、ダメ」
「コウちゃんの中に、早く挿れたいっ」
「あ、あぁ!あん、た、っ、」

 指を入れたまま、たっくんが再び腰を動かした。お尻の中ををいじられて、たっくんのモノで擦られて。すごくいやらしい。恥ずかしいのに、どんどん気持ちが昂って、僕のソレはもう完全に固くなっていた。

 ぐるん。

 いきなりひっくり返された。

 同時に、再びお尻の穴に指が入ってくる。さっきよりも深かった。うにうにと、何かを探す様に、たっくんの指が中を探っている。

「は、あ、たっくん…」

 さっきまで擦られていた僕のソレはもっと触って欲しいとピクピクしていた。思わず腰がくねったその時。たっくんの指が僕の中の、感じる場所を捉えた。

「あん!」

 身体がビクッて跳ねた。たっくんが、ソコを触ったり、押したりする度に、僕の身体がビクビクする。

「た、たっくん…」
「ここ、感じるの?」
 
 僕の両脚の間から、たっくんが僕を見ていた。いやらしい、オスの顔をして。

「あ、あ、なんか、変なの」

 感じるかは分からなかった。でも触られるたび、ビクビクして、変な感じがするんだ。

 僕のお尻を犯す指が2本に増えた。ぐちゅぐちゅっていやらしい音が、部屋に響く。

 たっくんの指が奥の中のコリってシテルとこを、グイッ押した瞬間、目がチカチカしてきてー。

「なんか、くる、あ、あ、アー…」

 甲高い声が出て、足がつま先までピンッてなった。たっくんがそのままもう片方の手で、僕の固くなったモノを手で擦り出す。

 待って、たっくん。僕まだイッてるの。

 そう言いたいのに、僕の口から出るのは、もう嬌声だけだった。感じてる声が出て、涙もポロポロして、身体中が感じ過ぎて、何かが身体を駆け抜けてた。

 あぁ…また出したんだ。

 意識が、遠のく。

 暗くなる視界の向こうで、たっくんが再び僕の太ももを締め付けて、腰を動かし始めたのが見えた。

 そこで僕の意識は途切れた。


ーーー


 別作品の『壊された女神の箱庭ー姫と呼ばれていきなり異世界に連れ去られましたー』の第四章を11/1から始めています。

 よろしければ、そちらもお読み頂けたら嬉しいです。
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