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3 その後
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その後の話をしよう。
気持ちも身体も昂っていたオレは唖然とした。
欲望を解放した相手が、オレの腕で気絶したからだ。
もしかして死なせてしまったんじゃないかって、慌てて息を確認したら、ちゃんと生きてた。
コウちゃんはスヤスヤと寝ていた。もう真夜中。普段のコウちゃんなら寝てる時間だ。
「…まじかよ」
ため息を吐いて、オレはコウちゃんをベッドへ寝かせた。そのまま風呂場へ直行だ。
抜いて。
抜いて。
コウちゃんとのキスや、感触、表情や声が浮かんできて。
また抜いた。
やっと身体が落ち着いたのを確認して、風呂から上がった。
ベッドにはスヤスヤ寝てるコウちゃん。無防備なその姿が、ちょっと憎らしい。
寝るのを諦めて、オレはソファに座ってスマホを手に取った。
実はコウちゃんと付き合ってから、見るようになったサイトがある。お世話になるのはまだ先かなーと思ってたけど。近いうちに使う事になりそうだ。
「意外に高いな…」
あれもこれも。興味はあるけど…。貧乏学生のオレには厳しそうだ。
「バイトでもするかな」
そしたら、あれも買って、これも買って、コウちゃんと…。卑猥な妄想が膨らむ。
やばい。また反応してきた。
そんなこんなで、オレは妄想しては風呂場に直行する。そんな一夜を過ごしたのだった。
◆◆◆
その後の話をしよう。
起きたら、たっくんがいなかった。どうして?
呆然としていると、風呂場からたっくんが出て来た。
「おはよう、起きた?」
上半身裸で、ちょっと水に濡れたたっくんは、ものすごくセクシーだった。
「おはよう、たっくん。あの、昨日は…」
「あー」
気まずそうに、たっくんが頭を掻いて、状況を説明してくれた。
たっくんがキスをしている最中に僕は気絶して、そのまま寝てしまったらしい。
は、恥ずかし過ぎる!
あんなに、僕はもう健康だってアピールしてて、気絶なんて!
恥ずかしくて、情け無くて、僕はベッドの上で膝を抱えた。
たっくんはそんな僕の側に腰掛けて、逆に謝ってきた。
「いや、オレががっつき過ぎたせいだ。ごめんな」
「ううん、僕が大丈夫って言ったから…」
シュンと落ち込む僕に、たっくんが優しく頭を撫でてくれた。
「これから一緒に暮らすんだ。いつでも出来る」
「…うん」
「ん?どうした?」
「僕うまく出来る様に頑張るから。だからまた心配しすぎたりしないで…お願い」
僕の言葉に、たっくんはクスッと笑うと、布団から僕を引き寄せて自分の太ももに乗せた。
「もうそんな事しない」
「本当?」
「本当。もうオレも我慢できないから」
そう言って、たっくんが僕に口づけた。
チュッとリップ音がして、思いのほか柔らかい感触がしたと思ったらすぐに離れた。
「もっと…」
自分でもビックリするくらい甘い声だった。
たっくんが、ハッとして、真剣な表情になると。再び口づけてきた。あの、貪るような激しいキス。
「たっくん、息が、苦しい…」
「…鼻で息して」
「ん、んん」
「ちゅっ。…そう…上手だよ」
たっくんの低い声が、僕に囁く。
また頭がボーッとしてきた。でも昨日みたいな苦しさじゃなくて、気持ちがフワフワしてとても幸せな気分だった。
ーーー
ちょびっと足並みが揃って来ました。
次話、閲覧注意です。
タイトルは『暴走』です。
気持ちも身体も昂っていたオレは唖然とした。
欲望を解放した相手が、オレの腕で気絶したからだ。
もしかして死なせてしまったんじゃないかって、慌てて息を確認したら、ちゃんと生きてた。
コウちゃんはスヤスヤと寝ていた。もう真夜中。普段のコウちゃんなら寝てる時間だ。
「…まじかよ」
ため息を吐いて、オレはコウちゃんをベッドへ寝かせた。そのまま風呂場へ直行だ。
抜いて。
抜いて。
コウちゃんとのキスや、感触、表情や声が浮かんできて。
また抜いた。
やっと身体が落ち着いたのを確認して、風呂から上がった。
ベッドにはスヤスヤ寝てるコウちゃん。無防備なその姿が、ちょっと憎らしい。
寝るのを諦めて、オレはソファに座ってスマホを手に取った。
実はコウちゃんと付き合ってから、見るようになったサイトがある。お世話になるのはまだ先かなーと思ってたけど。近いうちに使う事になりそうだ。
「意外に高いな…」
あれもこれも。興味はあるけど…。貧乏学生のオレには厳しそうだ。
「バイトでもするかな」
そしたら、あれも買って、これも買って、コウちゃんと…。卑猥な妄想が膨らむ。
やばい。また反応してきた。
そんなこんなで、オレは妄想しては風呂場に直行する。そんな一夜を過ごしたのだった。
◆◆◆
その後の話をしよう。
起きたら、たっくんがいなかった。どうして?
呆然としていると、風呂場からたっくんが出て来た。
「おはよう、起きた?」
上半身裸で、ちょっと水に濡れたたっくんは、ものすごくセクシーだった。
「おはよう、たっくん。あの、昨日は…」
「あー」
気まずそうに、たっくんが頭を掻いて、状況を説明してくれた。
たっくんがキスをしている最中に僕は気絶して、そのまま寝てしまったらしい。
は、恥ずかし過ぎる!
あんなに、僕はもう健康だってアピールしてて、気絶なんて!
恥ずかしくて、情け無くて、僕はベッドの上で膝を抱えた。
たっくんはそんな僕の側に腰掛けて、逆に謝ってきた。
「いや、オレががっつき過ぎたせいだ。ごめんな」
「ううん、僕が大丈夫って言ったから…」
シュンと落ち込む僕に、たっくんが優しく頭を撫でてくれた。
「これから一緒に暮らすんだ。いつでも出来る」
「…うん」
「ん?どうした?」
「僕うまく出来る様に頑張るから。だからまた心配しすぎたりしないで…お願い」
僕の言葉に、たっくんはクスッと笑うと、布団から僕を引き寄せて自分の太ももに乗せた。
「もうそんな事しない」
「本当?」
「本当。もうオレも我慢できないから」
そう言って、たっくんが僕に口づけた。
チュッとリップ音がして、思いのほか柔らかい感触がしたと思ったらすぐに離れた。
「もっと…」
自分でもビックリするくらい甘い声だった。
たっくんが、ハッとして、真剣な表情になると。再び口づけてきた。あの、貪るような激しいキス。
「たっくん、息が、苦しい…」
「…鼻で息して」
「ん、んん」
「ちゅっ。…そう…上手だよ」
たっくんの低い声が、僕に囁く。
また頭がボーッとしてきた。でも昨日みたいな苦しさじゃなくて、気持ちがフワフワしてとても幸せな気分だった。
ーーー
ちょびっと足並みが揃って来ました。
次話、閲覧注意です。
タイトルは『暴走』です。
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