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ウェディングドレスもそうだが、式も物凄く豪華だった。招待した友達がみんな羨ましがったほどだ。


これから、辺境の地で苦労することになるリムナのために両家だけでなく、親戚たちも友人知人も色々よくしてくれたなんて思いもせず、リムナは有頂天になっていた。


認めてほしい人たちにちゃんと認めてもらえたこともそうだが、みんなに祝福されて幸せだった。隣には愛する旦那様と大好きな姉がいる。今まで見せた笑顔の中でも、とびっきり輝いていた。



「あぁ、こうやって並ぶとやはり双子だな」

「えぇ、本当だわ。ずっと似ていないと思っていたけど……ううん。私たちが、そう決めつけていたのね」



笑顔で笑い合う双子を見て、新郎も両親も親戚も笑顔になった。



(あぁ、こんな日が来るなんて夢のようだわ)



リムナは、感極まってナニラを抱きしめた。



「リムナ?」

「姉さん、大好きよ! どんなに遠く離れることになっても、姉さんの幸せを祈っているからね」

「私もよ。これから、お互い頑張りましょうね」



そう、リムナの“どんなに遠く離れても“は、辺境の地に行くのをやっとわかったからではなかった。言葉のあやだったのだが、このあとに姉の言った“お互い頑張る”意味を後々、理解することになる。


みんなが、これから苦労するだろうと辺境の話はしなかったこともあり、新婚旅行にでも行くのかと大してよく聞かずに辺境の地へと元気いっぱいに出発した。


これがまた、みんなに心配かけまいとしていると勘違いされているとも知らずにリムナは生まれ育った故郷から離れた。


これが最後になるかも知れないなんて夢にも思っていないリムナの目はキラキラと輝いていて、フェイオンが感心していたのも気付けていなかった。


そう、全ての勘違いにリムナは、あろうことか辺境の地に着くまで気づくことはなかった。



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