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第9章
返品対応 さらなる試練
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店長と男性の話し声が落ち着いてきた頃、店のドアの鈴がチリンと軽やかに鳴り、新しいお客さんが入ってきた。
20代後半くらいの女性で、手に小さな紙袋を持ち、落ち着いた雰囲気のニットワンピースを着ている。お客さんは穏やかな笑顔を浮かべながらカウンターに近づいてきて、「すみませーん、これ、返品したいんですけど…」と柔らかくゆっくりとした声で言った。
紙袋から取り出したのは、小さなガラス製の花瓶で、透明な表面に小さな花模様が刻まれている。優莉は一瞬立ち止まり、身体が硬直した。
「え、今…!? 今このタイミングで返品対応しないといけないの…!?」と頭の中で叫びながら、膀胱の膨張感が一気に強まる感覚に襲われた。返品対応はめったに発生しない業務。どうしても気を遣うし、普段なら丁寧に確認して対応するところだが、今の優莉にはそんな余裕は一切なかった。
優莉はカウンターに両手をつき、なんとか平静を保とうと深呼吸を試みたが、膀胱からの圧力は容赦なく彼女を追い詰めていた。
目の前の女性が穏やかに微笑む中、優莉は震える声で「かしこまりました…少々お待ちください」と答え、返品の手続きを始めるために花瓶を受け取った。
ガラス製の花瓶を手に持った瞬間、その冷たい感触が優莉の震える指先に伝わり、全身が一瞬ビクッと反応してしまった。おしっこが出口に押し寄せる感覚がまたしても襲い、太ももをぎゅっと締め直して必死に耐えた。
「これ、昨日こちらで買ったんですけど、少し傷がついてるみたいで…」と女性が柔らかい口調で説明を始めた。優莉は「確認いたしますね」と返事をしながら、花瓶をカウンターに置き、傷を探すために目を凝らした。しかし、視界が微かに揺れ、集中力が極限まで削がれているのが自分でも分かった。膝はガクガクと震え、腰をくねらせてしまうのを抑えるのに全力を注いでいた。花瓶の表面に確かに小さな傷があるのを確認し、「おっしゃる通りですね…申し訳ございませんでした」と謝罪の言葉を口にしたが、その声は途中でかすれてしまった。
女性は「いえ、大丈夫ですよ。分かりにくい傷ですからね」と優しく返してくれたが、優莉にはその優しさに丁寧に返答する余裕はまったくない。
返品伝票を取り出すためにカウンターの下に手を伸ばすが、その瞬間、身体を少し屈めたことで膀胱にかかる圧力が一気に増し、おしっこが出口に押し寄せる感覚がこれまで以上に強烈に襲ってきた。優莉は「うっ…!」と小さなうめき声を漏らし、慌てて立ち上がって太ももをきつく締め直した。
「え、大丈夫ですか?どうかしました?」と女性が心配そうに尋ねてきた。優莉はなんとか笑顔を絞り出し、「はい、大丈夫です…ちょっと手元が滑ってしまって」とごまかした。だが、実際には全身が熱くなり、冷や汗が背中を伝い落ちていた。
返品伝票に必要事項を記入する手は震え、ペンが何度も紙から滑りそうになりながらも、優莉は必死に書き進めていった。膀胱の熱い圧迫感はもはや我慢の限界を超え、次の波が来たらもう本当に漏らしてしまうかもしれないという恐怖が彼女を支配していた。
やっとの思いで伝票を書き終え、「こちらはお預かりいたします。返金は現金でお渡ししますね」と優莉が言うと、女性は「ありがとうございます」と穏やかに頷いた。優莉はレジを開け、現金を数えるために手を伸ばしたが、その動作すらも彼女にとっては試練だった。手を動かすたびに身体が揺れ、太ももを締める力が一瞬緩んでしまいそうになる。お札を数える指先は震え、1枚ずつ数えるたびに「早く、早く終わって…」と心の中で繰り返した。
ようやく現金を女性に渡し、「お待たせいたしました。大変申し訳ございませんでした」と頭を下げると、女性は「いえいえ、ありがとうございます。また今度、別のものを買いに来ますね」と優しく微笑んでくれた。
その言葉に優莉は一瞬ホッとしたが、膀胱からの猛烈な信号がすぐにその安堵を打ち砕いた。女性が紙袋を手に持って店を出ていく背中を見送った瞬間、優莉はカウンターに両手をつき、身体を支えるのがやっとの状態になった。
20代後半くらいの女性で、手に小さな紙袋を持ち、落ち着いた雰囲気のニットワンピースを着ている。お客さんは穏やかな笑顔を浮かべながらカウンターに近づいてきて、「すみませーん、これ、返品したいんですけど…」と柔らかくゆっくりとした声で言った。
紙袋から取り出したのは、小さなガラス製の花瓶で、透明な表面に小さな花模様が刻まれている。優莉は一瞬立ち止まり、身体が硬直した。
「え、今…!? 今このタイミングで返品対応しないといけないの…!?」と頭の中で叫びながら、膀胱の膨張感が一気に強まる感覚に襲われた。返品対応はめったに発生しない業務。どうしても気を遣うし、普段なら丁寧に確認して対応するところだが、今の優莉にはそんな余裕は一切なかった。
優莉はカウンターに両手をつき、なんとか平静を保とうと深呼吸を試みたが、膀胱からの圧力は容赦なく彼女を追い詰めていた。
目の前の女性が穏やかに微笑む中、優莉は震える声で「かしこまりました…少々お待ちください」と答え、返品の手続きを始めるために花瓶を受け取った。
ガラス製の花瓶を手に持った瞬間、その冷たい感触が優莉の震える指先に伝わり、全身が一瞬ビクッと反応してしまった。おしっこが出口に押し寄せる感覚がまたしても襲い、太ももをぎゅっと締め直して必死に耐えた。
「これ、昨日こちらで買ったんですけど、少し傷がついてるみたいで…」と女性が柔らかい口調で説明を始めた。優莉は「確認いたしますね」と返事をしながら、花瓶をカウンターに置き、傷を探すために目を凝らした。しかし、視界が微かに揺れ、集中力が極限まで削がれているのが自分でも分かった。膝はガクガクと震え、腰をくねらせてしまうのを抑えるのに全力を注いでいた。花瓶の表面に確かに小さな傷があるのを確認し、「おっしゃる通りですね…申し訳ございませんでした」と謝罪の言葉を口にしたが、その声は途中でかすれてしまった。
女性は「いえ、大丈夫ですよ。分かりにくい傷ですからね」と優しく返してくれたが、優莉にはその優しさに丁寧に返答する余裕はまったくない。
返品伝票を取り出すためにカウンターの下に手を伸ばすが、その瞬間、身体を少し屈めたことで膀胱にかかる圧力が一気に増し、おしっこが出口に押し寄せる感覚がこれまで以上に強烈に襲ってきた。優莉は「うっ…!」と小さなうめき声を漏らし、慌てて立ち上がって太ももをきつく締め直した。
「え、大丈夫ですか?どうかしました?」と女性が心配そうに尋ねてきた。優莉はなんとか笑顔を絞り出し、「はい、大丈夫です…ちょっと手元が滑ってしまって」とごまかした。だが、実際には全身が熱くなり、冷や汗が背中を伝い落ちていた。
返品伝票に必要事項を記入する手は震え、ペンが何度も紙から滑りそうになりながらも、優莉は必死に書き進めていった。膀胱の熱い圧迫感はもはや我慢の限界を超え、次の波が来たらもう本当に漏らしてしまうかもしれないという恐怖が彼女を支配していた。
やっとの思いで伝票を書き終え、「こちらはお預かりいたします。返金は現金でお渡ししますね」と優莉が言うと、女性は「ありがとうございます」と穏やかに頷いた。優莉はレジを開け、現金を数えるために手を伸ばしたが、その動作すらも彼女にとっては試練だった。手を動かすたびに身体が揺れ、太ももを締める力が一瞬緩んでしまいそうになる。お札を数える指先は震え、1枚ずつ数えるたびに「早く、早く終わって…」と心の中で繰り返した。
ようやく現金を女性に渡し、「お待たせいたしました。大変申し訳ございませんでした」と頭を下げると、女性は「いえいえ、ありがとうございます。また今度、別のものを買いに来ますね」と優しく微笑んでくれた。
その言葉に優莉は一瞬ホッとしたが、膀胱からの猛烈な信号がすぐにその安堵を打ち砕いた。女性が紙袋を手に持って店を出ていく背中を見送った瞬間、優莉はカウンターに両手をつき、身体を支えるのがやっとの状態になった。
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