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死の大陸編 青年期

第193話. 300年前の真実

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 「いえ、そんなことないですが、魔族さんはそんな状態であってもブラックドラゴンを圧倒したんですよね」

 「まあ確かに完全回復迄には至らぬが、マスタードラゴンさえいなければダークドラゴン1匹なんてどうにでもなるがな」


 「んっ⁉︎ひょっとして魔族さんはマスタードラゴンも倒したんですか?」

 「ああ!俺が倒したようなもんだが実際には、俺がダークドラゴンを乗っ取っていた時の攻撃だがな!」

 「す、凄いですね、でもマスタードラゴンと言えばめちゃくちゃ強いんじゃないですか?」

 「まあ、本来はそこそこ強いんだろうが、ダークドラゴンの身体を俺が乗っ取っていたこともあり、奴は攻撃することも出来ず、ただただ攻撃されるがままの状態だったがな」

 「そっか!魔族さんがダークドラゴンを乗っ取ってたから攻撃してこなかったんですね」

 「その通り!馬鹿な奴だ!」

 なんて汚いやり方をする魔族とは思うが、これもコイツなりの戦い方だと思い、今は聞けるだけいろいろな情報を収集しておきたかったので、更にヨイショする

 「そんな強い魔族さんが何故、窮地に追い込まれたんですか?」

 「俺が奴にとどめをさそうとしたその時、ダークドラゴンの凄まじい怒りと精神力が流れ込んできた瞬間、乗っ取っていた身体から拒絶され強制的に解除されてしまった」

 「なるほど、ダークドラゴンの体から弾かれたんですね」

 「そうだ、そして俺に対してダークドラゴンは残った全ての魔力を振り絞って最後に灼熱の巨大魔法を放つと、奴はそのまま崩れ落ちるように倒れ、俺は奴が放った巨大魔法を逆に跳ね返そうとしたが、その時、突然マスタードラゴンが死に際のブレスで攻撃を仕掛けてきたことで、迂闊にも不意を突かれて直撃してしまった・・・・くそっ、思い出しただけでも頭にくる奴らだ」

 この魔族、確かに強いんだろうが、どうやら頭の方は強くないようで、よくもまあ自分からペラペラと話しをしてくれるので、僕としては300年前の真実が聞けて非常に助かっていた

 
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