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死の大陸編 青年期
第174話. 容赦なく
しおりを挟む巨人族の子供シモンもそうだが、このオーガの子供ラキもなかなかどうしてしっかりしているじゃないか!
「君とシモンもホントにお互い思いやりがあっていい友達だね」
「ホントに助けてくれてありがとうございます、リンさん」
すると両膝を砕いたので動けないだろうと思い拘束していなかった1体の巨人族がこの雰囲気をぶち壊すようにしゃしゃりでてきた
「貴様ぁ、覚えていろ!ギガース様がこの事を知ったら間違いなくお前は殺されるぞ」
「君さあ、ちょっとばかりうるさいから黙っててもらえないかな」
「いやっ!その前に俺が絶対に貴様を殺してやる!待ってろホビット族、そこを動くなよ」
この巨人族はホントに凄いと思う、なんせ両脚の膝を折られながらも残る両手だけで僕の所まで来ようとするその根性は大したもんです……ボキッ!
「ウギャャーー!!」
「人の話し聞いてる?これで残るは片手だけだよ」
「ぎ、ぎぃさまーーー」
「片手だけは残しておいてあげようかと思ったけど、ゴブリンからまたホビット族に戻ってるんだけど、どゆこと?」
「ヴヴゥゥーーーうるさい!」
「少し静かにしていてもらえるかな!ボキッ!」
「ギャァァァーーーー」
残る片手の肘も容赦なくへし折ったことで余計にうるさくなったので、早く此処から離れようと思いラキとの会話に戻る
時間がないからラキは僕と一緒に付いてきてもらうよ」
「何処にですか?」
「巨人族の住んでる場所かな」
「えっ?」
「今、まさに君とシモンのお父さんが戦ってるから早く止めに行かないと2人とも倒れちゃうよ」
「えっ?何でそんな事になってるんですか?」
「そりゃあ、ギガースって奴の仕業じゃないのかな」
「あのクソったれが?」
「それも移動しながら教えるよ」
「分かりました」
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