上 下
15 / 64

第十五話 グラプトベリア冒険者ギルド

しおりを挟む
 結局どのくらい泣いちゃったんだっけ?翌朝ベッドで起き上がったオリンドは、まだ熱を持つ瞼を擦り擦り首を傾げた。思い出せばまた泣いてしまいそうで鼻を啜り上げる。
「おはようございますオリンド。入りますよ?」
 聞こえてきた大好きな声に返事をして、のろのろと布団から這い出したオリンドは壁にかけた服を取って着込み始める。
「お加減いかがですか?…ああ、やはりちょっと目が腫れてますね。シェスカに診てもらいましょう」
「ふへ?えっ、これくらいで…」
 柔らかな手に取られた頬の先で目を瞬かせながら言うと、エウフェリオは神妙な顔を作って首を振った。
「だめですよ。今日はギルドでパーティ加入の手続きをするんですから。泣き腫らした目で行ったら私たちが脅して引き摺り込んだみたいじゃないですか」
「あはっ、そ、そうか。うん、わかった。治してもらう」
 そうだ、グラプトベリア冒険者ギルドに行くんだった。くすぐったい気持ちで着替えを済ませて部屋を出る。階下へ降りるといつもより心なしそわそわとしたアレグたちが待っていた。ウェンシェスランの手には血抜きを済ませた薬毛鴨が五羽握られており、隙あらば外に飛び出しそうな彼らをエウフェリオがようよう宥めて朝食を摂らせた。オリンドの目の腫れを治してからギルドに向けて出立したのは九時過ぎ頃のことだ。
「…えっ…?…この人が?…だっ、て…」
 探査スキルしか持っていない、Fランクですよ?
 その日グラプトベリア冒険者ギルドの、アレグたちが並んだ列の先に座っていた受付の女性、ケネデッタは言外にそう含めて、わかりやすく表情を歪めた。周辺で聞き耳を立てていた冒険者たちからも口汚い疑問が囁かれている。完全に予想していた反応であるにも関わらず、ウェンシェスランの美しい髪に縁取られた額がさっと曇った。雷鳴轟きそうな曇り具合だ。これはまずい。即座に判断したイドリックはカウンターの奥に声を掛ける。
「おおい、キア。すまんがマスターを呼んでくれないか?」
 気心の知れた調子でキアと呼ばれて奥から顔を出したのは、オリンドがこのギルドで初めて依頼を受けた時そしてエウフェリオと依頼を選びに来た時に世話になったキアーラその人だった。
「ちょっと、もう。いい加減公私混同は…あら、これは勇者御一行様、お揃いで。ギルドマスターですね。少々お待ちください」
 相変わらず切り替えは早いようだ。
 どうやら知り合いらしいとオリンドが思っていると、気付いたイドリックが実家の向かいで防具屋を営んでいる家の娘で幼馴染なのだと教えてくれた。
「おう。どうした。何があった?」
 ややあって現れたのは泣く子も気絶しそうな顔中傷だらけの大男だった。貫禄が途方もない。一目で冒険者上がりとわかるギルドマスター、カロジェロは、話を聞くやケネデッタに向き直る。
「他ならぬ勇者が欲しいと言ってる冒険者だ。三度の依頼を経て選んだってことは、確実に彼らの求める何がしかを持ってるってことだろう?」
「っ、それは…、…はい…」
 諭されて、しかしこのカロジェロの圧を相手にまさに渋々と受理手続きをした彼女は割と豪胆なのかもしれない。ともかく確かに書類に署名はなされ判も押された。これでオリンドは正式に勇者一行の一員だ。
「さあて、勇者の新たな仲間とあっちゃ俺が相手しねえわけにもいかん。付いてきな。ああ、依頼の品はキアに渡しといてくれ」
 楽しそうに手を打った彼は受付カウンターの横にある階段を登り二階へ向かった。薬毛鴨の処理手続きをキアーラに預けて後をついていくと重厚な扉を抜けた先の廊下の奥にある一室へ通される。ギルドマスターの執務室のようだ。室内の壁には装飾に紛れていくつも隠匿の魔石が嵌め込まれ、部屋の中央付近には来客用に革張りのソファと一枚板天板のローテーブルが置かれている。
「さて。オリンドと言ったか?俺はこのギルドのマスターだ。カロジェロという。よろしく。さっきはうちの受付が失礼したな。まあ、とりあえずかけてくれ。お前らもな」
 カロジェロはソファへの着席を促し、執務机から何やら両手で抱えるほどの木箱を取り出すと、自らも腰をかけた。今にも革が破裂し脚が折れそうな音が立つ。
「そんじゃタグを出してくれ」
 木箱からは魔法陣の書き付けられた羊皮紙と使い込まれたタガネが取り出され、テーブルの上に揃えられた。
「うっはー。追加も絆付けも久しぶりだあ。シェスカとフェリの加入依頼だっけ?いつぶり?」
「かれこれ七年ほどになりますか。…出会った時は貴方十五歳でしたっけ」
「そうそう。イドが連れてきたんだよな。知り合いとそいつの連れが一緒にやりたいとかって」
 昔に言及しつつ四枚のタグが広げられた道具の前に並べられる。ややあって見様見真似でオリンドのタグもおずおずと添えられた。手の平半分ほどの大きさとはいえ、五枚も並ぶと見応えもある。
 しかし最後の一枚は見るなり即座に訝し気な顔をしたカロジェロが取り上げた。
「……おい、待て。なんだこりゃ、どこのギルドが作ったタグだ?」
「えっ!?…え、あ、あの…こ、故郷の…」
 眉を吊り上げて問われ、何か自分に落ち度があっただろうかと竦み上がったオリンドが指を絡めて焦り出すのを、肩に手を置き落ち着かせたエウフェリオが代わって切り出す。
「問題があるんですね?そのタグ」
 一見すると不備は無さそうだが。首を傾げると大きな頷きが返ってきた。
「ああ。記載に間違いは無え。だが、こりゃ前のパーティ名を削った跡だろう?」
 確認するようにタグの削り傷を指したカロジェロはオリンドが頷くのを見てとって眉間に深く皺を寄せる。
「削った時に解除したように細工されちゃいるが、誤魔化せるのは一般職員までだな…。このタグにゃ絆付けされた痕跡が無え。登録時に付与し忘れたのか何なのか、…どっちみち、これじゃあ名ばかりのパーティだ」
「ちょっと!冗談じゃないわよ、そんなの過失じゃ済まされないじゃない!」
 テーブルに両手の平を叩きつけて、憤慨も露わにウェンシェスランは声を荒げた。
「シェスカ。落ち着いて。話が進みません」
 嗜めるエウフェリオにしても額や腕に血管や筋が浮き上がっている。これはここに至るまで本人から相当な過去を聞いていると推測したカロジェロは、改めてオリンドに向き直った。
「…済まない。こいつは完全にギルド側の過失ないし犯罪、だ。その、どこの冒険者ギルドだって?」
「えっ!?…あ、え、えっと…、か、から、カラン、カランコエ」
 犯罪などという単語に咽喉を鳴らしたオリンドは掠れた声でようやく告げる。
「カランコエ…な。覚えておこう。…場合によっちゃ解体だぞならず者どもめ…」
「えっ」
 なんだか更に不穏な言葉が聞こえた気がした。肩を竦めるオリンドに、カロジェロは深々と頭を下げる。
「この分では随分と不当な扱いを受けてきたことだろう。謝って済む話では無いが、謝罪させてくれ。申し訳ない」
「ふぇっ!?…っえ、あ、あの、…えっ、と。…その…」
 突然意味深な言葉が行き交い付いていけなかったところにもってきて、イドリックより頭二つ分は大きく迫力しか無い男から謝罪され、萎縮しきったオリンドは背を丸めそれはもう指先をぐるんぐるん回転させて、神妙な顔で自分を見てくる面々を見上げた。
「お、俺、なにされたの…?」
「…っそっか、そこよねー!?」
 根本的に本人を置き去りにしていたとウェンシェスランを皮切りに、カロジェロを除く全員が全員、ソファの背凭れに体当たりの勢いで背中を投げ出した。
「ああ、すみませんオリンド。よくわからないですよね。説明します」
 タグについて、ひいては冒険者ギルドの役目について説明しなければならないことは、彼が周囲から受けてきた仕打ちを考えてみれば当然だった。ひとまずギルドについては後日に回すとして、と、オリンドの冒険者タグをカロジェロから受け取ったエウフェリオは、そこに刻まれた文字を差し示す。
「このタグは偽造されないよう、ギルド員以外には解除できない防御魔法がかけられていまして…」
「そうなの!?」
「…そうなんです。万が一の際にも傷が付いて名前も何も読めない、などということの無いように大抵の魔物の攻撃に耐えられる強度にしてあるんです」
「へぇえ…なるほど…」
 おのれ、本当に基礎の基礎から説明を省くとは。
 オリンドの反応に聞いているカロジェロの顔が怒りに赤味を増していった。
「タグの内容は上から順に、貴方の名前と登録時の識別番号が彫ってあり、次に並んでいるこの盛り上がった文字がランク、GからSまでです。ギルド刻印でひとつ潰されているのがGで、つまり貴方が現在Fランクだということを表しています。それから一番下、ここに、今は削られていますが所属するパーティ名が彫られています。ここまでは良いですね?」
「うん。大丈夫」
「はい。それで、今問題になっているのは、このタグにパーティ名を彫った際に、ギルドが絆付けの魔法をかけなかった、ということなんです。絆付けというのは、同じパーティに所属する仲間のスキルや魔力量、現在の身体能力や健康状態、怪我や病気の有無などを一覧表示して確認できる魔法なんです」
「…っひゃあ…そ、そんな魔法が、あるの?」
「あるのよお。ていうか、あるの?じゃないのよパーティ加入時の標準で必須の魔法なのよ!あたしら回復魔法使いなんかは、この状態表示も参考にするの。大事なのよお!」
 回復魔法だけではない。各個の状態を把握することで互助を高め、命懸けの冒険から一人でも多く生還させるための重要な仕組みだ。
「…そうだ標準だ。ギルドに登録した冒険者が正式にパーティを組むというならば、当然付与しなければならない魔法だ。そうでなければ我々冒険者ギルドの意味が失われる。それに…、ここからは、まあ公然の秘密ではあるんだが、パーティ加入者の仲間内での貢献度や、犯した罪なんかもこの魔法によってギルドの帳簿に記載される」
「ああ。よくあるイザコザの成敗とか、それで決めてんのか。どうやって調べてんのかと思ってた。…うわ、怖え、盗み食いなんかも記録されちまうの?」
「殺人だとか火付けだとか強盗だとか、余程の案件でもなければ記録されませんよ。…それにつけても腹に据えかねます。オリンド、説明は飲み込めましたか?」
「え?…うん。つまり、ギルドでのとう、登録で、受けられる、権利…?を受けられなかった、んだよな?」
「そう。そうです。それに、こと貴方にとってこれはパーティ間の情報が見られなかったというだけに留まりません」
「…そう、なの?」
「そうですとも。カランコエで測定された貴方の魔力量は、確実に過剰に過小です。おそらく当時から貴方の魔力量は世界最高であったはず」
「なんだと…!?」
 これには堪らずカロジェロもソファを蹴倒して立ち上がった。
「どういうことだ!?ギルドの魔力量測定器に不備なんざ、前代未聞…、いや、その前に、そいつの魔力量が世界最高峰だと!?」
 言っちゃあ何だが探査スキルしか持たない男だぞ。言いかけた言葉を飲み込めたのはギルドマスターゆえの経験と瞬発力のおかげだろう。だいたい、勇者が選んだ冒険者だ、とは自分の放った台詞では無かったか。
「…っ、おまえらの選んだ男だ。何かあるだろうとは思っていたが、まさか当代賢者を凌ぐ魔力量の持ち主とは。…そうとなればカランコエ冒険者ギルドはますます看過するわけにいかん」
 魔力量の話が本当であれば、いや、本当なのだろう。ならばこの男、オリンドには登録したその日から華やかな道が用意され、今頃は魔法史に残るなにがしかの恩恵を世界にもたらしていたはず。
 そのような人物ならずとも一人の人間の人生を踏み躙り、世界にも損失を与えたのだ。ただで済まされて良い訳が無い。
「ギルドばかりではありません。絆付けに関しては彼の幼馴染も関わった可能性も否定しきれない」
「と、言うと?」
 カロジェロに問われたエウフェリオの視線がオリンドに向けられた。過去を話してもいいか聞かれているのだと気付き、頷くと、コピアポア山で聞き出された内容がそっくりそのまま伝えられた。
「…なんてことだ…」
 気のせいでなければカロジェロの語尾は涙に霞んで濡れていた。
「どうかしている…。そんなものが冒険者ギルドであっていいはずがない。誤った情報が無ければその幼馴染たちから謂れのない誹りや暴力を受けることも無かったろう。…すまない。すまない…!」
 今やオリンドの足元にでも縋り付きそうな勢いだ。困りきったオリンドはエウフェリオの袖先をきゅっと摘んだ。
「そういうわけですから、誤計測の結果を受けて、彼の魔法量が少なく探査スキルしか持たないと伝えられた幼馴染が、絆付けを拒否したとも考えられます」
「…確かに…。そうかもしれん。こんなこと独断で行ったとあっちゃ大問題だ。信用なんざ地に落ちるし、ギルドが傾く程度の賠償金に収まるはずも無え。仲間が拒否したとなりゃあ、別だがな」
「…俺、そいつらに会ったら全力で殴っちゃうかもしれん」
「アルちゃんの全力で殴られたら死んじゃうと思うわ。止めない」
「そん時ばかりは俺も盾を引っ込めちまうな」
 冗談めかしているが目が本気だ。改めて勇者一行の面々が、この短い期間に彼にのめり込んだのだと感心する。
「とは言え、どんな理由だろうと絆を付与しなかったとはギルドの風上にも置けん。カランコエ冒険者ギルドには評議会から調査員を派遣させておく。きっちりとケリを付けさせるから、どうかしばし…数ヶ月、待ってほしい。…それはそれとして、ほんとうに、すまない。冒険者ギルドに籍を置く身として、これほど嘆かわしく恥ずかしい思いをしたことは無い。今までさぞかし苦しく悔しかったことだろう。存分に詰ってくれ。殴られようと蹴られようと、何をされても構わない」
 ギルド員としても元冒険者としても耐え難い無念さに目元を潤ませたカロジェロは、とうとうオリンドの足元に跪いた。手を取ってくるその大きくて分厚くて普段はきっと頼もしさしかないであろうその手が震えていることこそ悲しい。
「……いや、…いい。もう、す、過ぎたこと、だし」
 だってもう二十年も前のことだ。今更なにをしてもらったところで何が変わるわけでもない。
 それに、今はほんとうに、ほんとうに幸せなのだし。
 ほんの少しだけカロジェロの指を握り返したオリンドは、眉を下げてへらりと笑った。
「……あー。…あいつら、ま、豆と間違えてカメムシ食っちまえ。くらいは、思うけど」
「んぶっふ!」
 カロジェロの鼻から少量鼻水が吹き出した。
「っちょっとリンちゃん!リン…っふふふふ、カメムっぶふー!!」
「うわあああ俺想像した!想像しちゃった!!っはははははは、あははは!あっはっは、ひぃい、腹痛ぇえ!」
「ぅあっはっはっは!カメムシ!食わせてえな!生きたままな!」
「やめっ、やめてくださいリック、追い討…っふ、あっはははは!」
「なんか無いかな、よりによって、フォークで刺した、たべ、食べ物から目をはな、離した瞬間に、カメムシが潜んじゃう、呪い」
「やめー…っ…!!!」
 しばしギルドマスター執務室は阿鼻⚫︎喚と化した。これだけ馬鹿騒ぎできるのも隠遁魔法の魔石のおかげだ。廊下には一切漏れていないのだから凄まじい。
「…わかった。つまりお前らの、新しい仲間は、大人しい顔してエグいボケ要因…」
「違えわ」
 可愛いおっさんだわ。突っ込んだアレグにはイドリックたちの手の甲が突っ込まれた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

そばにいてほしい。

15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。 そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。 ──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。 幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け 安心してください、ハピエンです。

イケメン王子四兄弟に捕まって、女にされました。

天災
BL
 イケメン王子四兄弟に捕まりました。  僕は、女にされました。

謎の死を遂げる予定の我儘悪役令息ですが、義兄が離してくれません

柴傘
BL
ミーシャ・ルリアン、4歳。 父が連れてきた僕の義兄になる人を見た瞬間、突然前世の記憶を思い出した。 あれ、僕ってばBL小説の悪役令息じゃない? 前世での愛読書だったBL小説の悪役令息であるミーシャは、義兄である主人公を出会った頃から蛇蝎のように嫌いイジメを繰り返し最終的には謎の死を遂げる。 そんなの絶対に嫌だ!そう思ったけれど、なぜか僕は理性が非常によわよわで直ぐにキレてしまう困った体質だった。 「おまえもクビ!おまえもだ!あしたから顔をみせるなー!」 今日も今日とて理不尽な理由で使用人を解雇しまくり。けれどそんな僕を見ても、主人公はずっとニコニコしている。 「おはようミーシャ、今日も元気だね」 あまつさえ僕を抱き上げ頬擦りして、可愛い可愛いと連呼する。あれれ?お兄様、全然キャラ違くない? 義弟が色々な意味で可愛くて仕方ない溺愛執着攻め×怒りの沸点ド底辺理性よわよわショタ受け 9/2以降不定期更新

【完結】白い塔の、小さな世界。〜監禁から自由になったら、溺愛されるなんて聞いてません〜

N2O
BL
溺愛が止まらない騎士団長(虎獣人)×浄化ができる黒髪少年(人間) ハーレム要素あります。 苦手な方はご注意ください。 ※タイトルの ◎ は視点が変わります ※ヒト→獣人、人→人間、で表記してます ※ご都合主義です、あしからず

R18禁BLゲームの主人公(総攻め)の弟(非攻略対象)に成りました⁉

あおい夜
BL
昨日、自分の部屋で眠ったあと目を覚ましたらR18禁BLゲーム“極道は、非情で温かく”の主人公(総攻め)の弟(非攻略対象)に成っていた! 弟は兄に溺愛されている為、嫉妬の対象に成るはずが?

身代わりになって推しの思い出の中で永遠になりたいんです!

冨士原のもち
BL
桜舞う王立学院の入学式、ヤマトはカイユー王子を見てここが前世でやったゲームの世界だと気付く。ヤマトが一番好きなキャラであるカイユー王子は、ゲーム内では非業の死を遂げる。 「そうだ!カイユーを助けて死んだら、忘れられない恩人として永遠になれるんじゃないか?」 前世の死に際のせいで人間不信と恋愛不信を拗らせていたヤマトは、推しの心の中で永遠になるために身代わりになろうと決意した。しかし、カイユー王子はゲームの時の印象と違っていて…… 演技チャラ男攻め×美人人間不信受け ※最終的にはハッピーエンドです ※何かしら地雷のある方にはお勧めしません ※ムーンライトノベルズにも投稿しています

【完結済】(無自覚)妖精に転生した僕は、騎士の溺愛に気づかない。

キノア9g
BL
完結済。騎士エリオット視点を含め全10話(エリオット視点2話と主人公視点8話構成) エロなし。騎士×妖精 ※主人公が傷つけられるシーンがありますので、苦手な方はご注意ください。 気がつくと、僕は見知らぬ不思議な森にいた。 木や草花どれもやけに大きく見えるし、自分の体も妙に華奢だった。 色々疑問に思いながらも、1人は寂しくて人間に会うために森をさまよい歩く。 ようやく出会えた初めての人間に思わず話しかけたものの、言葉は通じず、なぜか捕らえられてしまい、無残な目に遭うことに。 捨てられ、意識が薄れる中、僕を助けてくれたのは、優しい騎士だった。 彼の献身的な看病に心が癒される僕だけれど、彼がどんな思いで僕を守っているのかは、まだ気づかないまま。 少しずつ深まっていくこの絆が、僕にどんな運命をもたらすのか──? いいねありがとうございます!励みになります。

ハッピーエンドのために妹に代わって惚れ薬を飲んだ悪役兄の101回目

カギカッコ「」
BL
ヤられて不幸になる妹のハッピーエンドのため、リバース転生し続けている兄は我が身を犠牲にする。妹が飲むはずだった惚れ薬を代わりに飲んで。

処理中です...