賢者様が大好きだからお役に立ちたい〜俺の探査スキルが割と便利だった〜

柴花李

文字の大きさ
13 / 76

第十三話 思い出

しおりを挟む
 とりあえずせっかくサーチをかけてもらったことだし、野営地に向かいながら話をしよう。というイドリックの提案のもと、おのおの荷物を担ぎ上げた一行は、地図にオリンドが付けた丸印のうちのひとつ、麓から一時間ほどのなだらかな地点を目指して歩き出した。
 が、気付けば自分の荷物も抱え上げられていたオリンドは空いた手をおろおろと彷徨わせる。
「え、エウフェリオ、俺も、荷物持つ……」
「あらあ。だめよリンちゃん。付き合いたてなんだからフェリちゃんに良いカッコさせてあげなくちゃ」
「ちょっとシェスカ」
 言い方。エウフェリオに軽く睨まれたウェンシェスランはぺろりと舌を出した。
「そ、そん、そんなの……俺だってしたい……」
「オリンド……!」
 ずしゃあ。腰が砕けて山道の真ん中にエウフェリオが崩れ落ちる。その尻を笑顔でアレグが蹴り上げ、襟首をイドリックが無言で掴み上げて立ち上がらせた。
 出した舌を噛んでしまって完全に出遅れたウェンシェスランは、エウフェリオの荷物の中からウェストポーチを引き摺り出す。
「じゃあ、はい。これ着けて。今は病み上がりなんだからこれ以上持っちゃだめよ? 中身はフェリちゃんのお財布とか軽い回復薬だから、大事に守ってあげてね」
 任せたわよ!
 片目を瞑るウェンシェスランに、オリンドは大変満足そうな顔で頷いた。
 待ってくださいこの人は本当に三十八歳なのだろうか。これが純粋のなせる技。恐ろしい。
 脳裏に飛来する初めてのお使いを任された七歳くらいの子供の映像を、アレグたちは手の平で払う。
「……ともかく……先を急ぎましょうか」
 このままでは埒の明く前に身が持たない。ふらりと力無く歩き出すエウフェリオを見て取って、近くの藪から硬さといい長さといい杖にちょうど良過ぎる枝を拾ってきて、もうひとつ笑いを誘うオリンドだった。
「そういえば、貴方の故郷がどこなのかも聞いていませんでしたね」
 せっかく拾ってきてくれたのだからとありがたく杖を突きつつ、エウフェリオはオリンドに水を向けた。
「んあ……えっと、セダム村……ブルビネ国の、辺境のからん、カランコエ地方にある、小さい村」
「ブルビネ国ってえと……あんた国ふたつも越えてきたのか」
 間にプレイオスピロス国とパキフィツム国があったろ。指折り数えながらイドリックが聞くと、オリンドは頷き、できればどちらかに居着くつもりだったと答えた。どちらも柔和な国民性だ。であるのに弾き出されたのかと思えば胸も痛む。
「故郷では幼馴染とパーティを組んでいたのですよね?」
 一度は聞いた話だが、今日はもう少し詳しく聞きたい。辛い内容を掘り下げるのも忍びないと思いつつ問えば、予想よりもけろりとした顔でオリンドは視線を空にくるりと向ける。
「うん。近所の、バッツ……バティスタと、ダルマチェロってやつが、冒険者をやるってい、言うから、俺も頼みこんで……」
 それは二十年ほど前のことだった。
 ブルビネは、ベルギア領グラプトベリアのあるここレウクテン国から、パキフィツム国とプレイオスピロス国を挟んで南西に位置する、一年を通して温暖な気候の国である。情熱的な国民性で辺境伯の治めるカランコエも例外ではなく、華やかな反面、内向的な人間には少々暮らし辛くもあった。
 辺境のこれまた田舎にセダム村はあり、村意識の絡んだその熱意は、幼い頃から人見知りのオリンドを家に籠らせるに十分な圧力を持っていた。そんな村で早くに母を亡くし、十四歳の頃には父も亡くした彼はますます孤立を深めており、十六歳の成人を迎えた頃には友人と呼べるのはたった二人、家が隣で同い年のバティスタ、それからバティスタとよくつるんでいた二歳年下のダルマチェロくらいしか居なかった。
 父母の遺した物は小さな家と一家がようやく食べていける程度の畑、それから二人が結婚の約束をした日に贈りあった、いずこかの迷宮で手に入れたという指輪くらいのもので、それも両親という後ろ盾を無くしたオリンドは、いつの間に付け入られたのか気付けば家も畑も身に覚えのない借金の形だとかで村長のものになっていた。
 特技もなく物覚えも悪く、出来ることといえば簡単な自炊だけ。これで田舎の村にありつける仕事など無い。いよいよ困窮し他にあてもないオリンドは、バティスタとダルマチェロに頭を下げて冒険者の仲間に入れてもらった。
 ところが、だ。カランコエ冒険者ギルドでの登録の際に事件が起きてしまう。
 話は当時に遡る。
 魔法使い志望の冒険者用に設られた部屋で魔力量測定を行った時のことだった。
「……魔力量は最低ランクギリギリといったところですね。貴方、戦闘技術も無いんでしょう? それにそんな貧相な体で、本当に冒険者やるんですかぁ?」
 測定器の数値を読み取るや否や、検査官の女性は呆れた溜息を隠しもせずに言い放った。
「え……えっ、そ、そんなはずは……」
 オリンドは両手の指を絡めて狼狽えた。教わった指遊びができたとき、酔いの冷めた父は確かに、これが出来たなら魔法使いとして十二分にやっていけると褒めてくれたのだ。だからこそ勇気を振り絞ってバティスタたちに頼み込んだのに。
「はずもなにも。測定器が示してるんですからぁ。……っふは。夢なんか見てないで畑でも耕してたらどうですぅ?」
 情熱的なブルビネは武力主義の側面も持っている。魔法使い志望の時点で余程の有能者でも無い限り、一段低く見られてしまうというのに、魔力量も最低では無能判定の下されるのも無理からぬ話だ。あってはならないことだが。
「……っ、で、でも……」
「すみませんけどこっちも暇じゃ無いんで。適性判定に移ってもらえます? ……どうせ補助魔法か探査スキルくらいしか使えないでしょうけど」
 乱雑に器具を仕舞った彼女は次に細かな魔法陣の描かれた大きな布を机の上に広げた。途端にカビの臭いと埃が舞い上がる。
「ぁ……っ、は、はい……す、すみません……」
「ここからここまで、このくらいの位置でひと通り魔法陣の上に手を滑らせてください。直接触ったりしないでくださいよ? 適性があれば光りますんで」
 このくらいの位置。と示された、布からグラスひとつ分の高さを言われた通りに撫でた。
 大小様々描かれた魔法陣のうち、中程度の割と質素な模様の魔法陣がひとつだけ強く光る。
「っはははは! 探査スキル! 探査スキルだけですって! ほらやっぱり! あっははは! ……帰ったほうがいいんじゃないの?」
 光った魔法陣を見た瞬間、弾けるように笑った検査官は真顔に戻って手帳程度の冊子を突き出す。オリンドが受け取りあぐねていると、机の端に叩き置き、さっさと魔法陣の布を丸め片付けて出て行ってしまった。
 今日の魔法使い志望は一人だけだと聞いている。机の肌を掻くように冊子を手にしたオリンドは、その場でしばらく震える呼吸を整えてから測定室を後にした。
「お前さあ、魔力量はあるはずだ、つったよな?」
 冒険者ギルドの外ではバティスタが眉を吊り上げて待ち構えていた。非力で無謀な冒険者志望の話はすでにあの検査官が物笑いの種に吹聴して回っていたのだが、何故すでに知られているのかを考える余裕もなくオリンドはその場に跪く。
「……ご……ごめんなさい……あの、に、荷物持ちでも、なんでも、やるから……」
「はっ。お前こそ荷物になるんじゃねえの?」
「バッツ……でも、オーリンひとりにしたら本当に死んじまうよう」
 幼馴染とはいえ元よりオリンドの性格をあまり良く思っておらず、魔力測定値が決定打となって怒りを爆発させたバティスタの腕を引いて止めてくれたのはダルマチェロだった。
「お前なあマーシー! 冒険者舐めてんのか!? こいつは嘘ついてまで俺たちに養ってもらおうとしたんだぞ? こんなやつ抱えてたらこっちが死んじまわあ!」
「そんな……だって魔力量なんて、測定するまでわかんないじゃないか。オーリンの希望がでかかっただけだよ……。い、一年! 一年だけ様子見てさあ、それでダメだったらにしようよう。今すぐ見捨てるのはちょっと……」
「……ちっ。マーシーに感謝するんだなオーリン」
「あ……あ、ありがとう……ありがとう、マーシー……バッツ……」
 頑張るから。声を振り絞って誓った通り、オリンドはその日から二人のために身を粉にして働いた。自炊の宿では毎回炊事を担当した。不器用なりに考えて出来うる限りの雑務もこなし、冒険の際の荷物持ちも地図読みも引き受けた。本人にその自覚は無かったが、辺境では依頼が少ないことが幸いして毎回全力で探査スキルを活用することができた。冒険に出るたび、依頼外の物資を探し出しては全て二人に提供した。
 それでも。
 戦闘も出来ないくせに魔力量を偽ってまで寄生しようとした、という思い込みを拗らせ続けたバティスタは日を追うごとにオリンドを憎々しく思うようになり、やがてダルマチェロもそれに引き摺られ出した。約束の一年が過ぎる頃、追い出されることは無かったが、何を探し当てようと何をしようと貶され、度々は使えなさを理由に、特に依頼の任務に失敗した時など暴力を振るわれるようになった。
 彼らの憂さ晴らしがとうとう日常と化した四年目、宿の裏手の竈で満身創痍の体をおして夕食の準備をしていたときに、それは訪れた。
「なあオリンド。ギーって覚えてるか?」
 珍しく楽しそうな様子でバティスタがやってきた。宿裏の勝手口を開け放ち、ドア枠に寄り掛かる彼から問われたオリンドは、水を張った鍋を手に記憶を振り返り、ややあってガイオのことだと気付いた。セダム村の村長の孫だ。あまり話したことはないが遠目にも居丈高な雰囲気を感じて苦手だった覚えがある。
 今は確か、と考えてオリンドの思考がギクリと止まった。
 そうだ今は、俺の、住んでた家を別宅にしているはず。
「……あ……え、ええと。あの、ガ、ガイオ……。村長の、とこの……?」
「そうだガイオだ。あいつ今年が成人でな?」
「……え、あ。そ、そう、なのか……」
「ああ。で、盾使いの才があったそうだ。前から探してたろ盾使い。ちょうど良いから仲間に入ってもらうことにしたよ。……そういうわけだからしか使えねえようなヤツはもういらん。出て行け」
 オリンドが鍋を落とすのと、まとめられた荷物が足元に放り出されたのはほとんど同時だった。
「ま……待っ……て……!」
 声をかける暇も無い。けたたましく閉じられた木扉を前に、なす術もなく崩れ落ちた。
 それからどのくらいの時間そこに座り込んでいたものか。いい加減体の芯まで冷えてきた頃、麻袋ひとつの荷物を抱えたオリンドはその夜のうちにカランコエを後にした。
 閉館間際のカランコエ冒険者ギルドに駆け込み、タグのパーティ名を削り落とし、その足で農作物を運ぶついでの安い乗合馬車に飛び乗って、とにかく隣の領土へ移った。
 そこからは街を渡り領を渡り初級の依頼を漁って細々と暮らした。他の冒険者からもギルド員からも、初級の食い荒らしと冷たい目で睨まれ、何度も役立たずの誹りを受けて、嗤われ嗤われ蔑まれて、ランクもひとつしか上げられず、それでも他の生き方がわからずに、冒険者の職に縋り付いた。気付けば十六年の歳月が流れ、二つの国を放浪していた。
 一度だけ、レウクテンに渡る少し前に、確かパキフィツムの山間にある小さなダンジョンだったと思う。そこで出会ったソロのベテラン冒険者に、独自で作り上げた地図を褒められたことがあった。手持ちの金が少ないのだがどうしてもと頼まれて、嬉しさも手伝い、オリンド自身そろそろ別の街へ移らなければならない段階で旅費の捻出が叶わず困ってもいたために、大銀貨二枚という安宿に四・五日ほど泊まれる値段で売ったことがある。
 結局色々な準備が間に合わず野宿で繋いだ結果出立まで十日ほどかかり、旅立つ前日に寄った冒険者ギルドでその地図が大金貨ニ枚、およそ十倍の値で売り出されていて驚いた。たまさか居合わせてしまったそのベテラン冒険者は非常に気まずそうな顔をしていたが、オリンドにとっては嬉しくて、自分の持つ何かがどんな形でも認められたようでほんとうに嬉しくて、カウンターでの用事を済ませた後だったから片手を上げる挨拶だけして出てきたが、あの時自分がどんな顔をしていたのか覚えがない。少しは笑えていて、彼が気にしていなければいいのだけれど。
 その次の街でのことだった。臨時でパーティを組まないかと持ちかけられた二人組に、有金も持ち物も装備も全て奪われ、命も落としかけそうになりながら、探査スキルを駆使して辛々逃げ出したのは。
「っし、あたしのブラックリストからカランコエ冒険者ギルドと幼馴染の名前は一生消えねえからな。……待ってリンちゃん、地図売ったやつと身ぐるみ剥いだ奴ら誰。っていうか地図描けるの!?」
 前半は随分と野太い声だったような気がするが、ウェンシェスランの間近で見ても髭の剃り跡ひとつない綺麗な顔にがぶり寄られたオリンドは『待ってリンちゃん』以前の台詞が記憶から消えた。
「えっ、あっ、ご、ごごごめんなさい、なま名前、名前き聞いてなかっ、なくてっ、顔しかわからな……。あ、っと、地図。ええと、い、一応?」
「おっさん今日こっから向こう謙遜無しな。大金貨ニ枚で売れるような地図に一応とかダンジョン測量を生業にしてんのにいいとこ金貨一枚出るかどうかの地図師に謝れ」
 おっさんのは金貨四枚分じゃないかよ、おらおら。軽い口調で茶化すアレグに、オリンドもだんだん打ち解けてきたのかへらりと笑う。
「ごっ、ごめん。……っでもほんとに、お、俺の歩幅で考えて描いてるから縮尺とか滅茶苦茶だし、高低差とか、こま、細かいとこ描けないし……」
「ほん? ……なんでそれで大金貨二枚付いちゃうんだ?」
 アレグに問われたがわからず首を振ると、しばし考えていたエウフェリオが、ああ、と推測を口にした。
「もしや、探査スキルで得た情報も書き込んでいたのでは?」
「あ、うん。隠し通路とか、銅鉱脈くらいは、か、描いてた……」
「おおう。そりゃ値も張るってもんだ。今頃は博打かけた奴らが地図の真偽も確かめてそうだな。オリンドを探してちょっとした騒ぎくらいにはなってるんじゃないか?」
 話している内に唐突に拓けた場所へ出た。今日の野営地だ。荷物を下ろしながらニヤリとして言うイドリックに、そんなことあるわけないと返しかけたオリンドだったが少し口籠る。
「そ……そこまでの探査はし、して……ない。……ない、と、思う……思うんだ、けど……。んん、なんか、俺の探査スキルはつか、使えないっていう自信が、なくなってきた……」
「あっはっはっは!そりゃ良い傾向だ!」
「その調子よリンちゃん。なんたってあんた、もっと調子こいていいのよ!」
「やーっと、わかっ……使えない自信て何だよ! 使えすぎるスキルだってさっきも言っただろー!?」
「そんな自信は早々になくしてください。貴方はできる子です!」
「できる子……!」
 ぶふぅ。とうとうオリンドは吹き出した。声を出して笑うのはいつぶりだろうか。
 笑いすぎて、ほんの少しだけ涙が溢れた。
しおりを挟む
感想 77

あなたにおすすめの小説

お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。 嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。 「居なくていいなら、出ていこう」 この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし

結婚初夜に相手が舌打ちして寝室出て行こうとした

BL
十数年間続いた王国と帝国の戦争の終結と和平の形として、元敵国の皇帝と結婚することになったカイル。 実家にはもう帰ってくるなと言われるし、結婚相手は心底嫌そうに舌打ちしてくるし、マジ最悪ってところから始まる話。 オメガバースでオメガの立場が低い世界 こんなあらすじとタイトルですが、主人公が可哀そうって感じは全然ないです 強くたくましくメンタルがオリハルコンな主人公です 主人公は耐える我慢する許す許容するということがあんまり出来ない人間です 倫理観もちょっと薄いです というか、他人の事を自分と同じ人間だと思ってない部分があります ※この主人公は受けです

殿下に婚約終了と言われたので城を出ようとしたら、何かおかしいんですが!?

krm
BL
「俺達の婚約は今日で終わりにする」 突然の婚約終了宣言。心がぐしゃぐしゃになった僕は、荷物を抱えて城を出る決意をした。 なのに、何故か殿下が追いかけてきて――いやいやいや、どういうこと!? 全力すれ違いラブコメファンタジーBL! 支部の企画投稿用に書いたショートショートです。前後編二話完結です。

公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜

上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。 体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。 両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。 せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない? しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……? どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに? 偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも? ……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない?? ――― 病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。 ※別名義で連載していた作品になります。 (名義を統合しこちらに移動することになりました)

「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。

キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ! あらすじ 「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」 貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。 冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。 彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。 「旦那様は俺に無関心」 そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。 バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!? 「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」 怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。 えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの? 実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった! 「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」 「過保護すぎて冒険になりません!!」 Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。 すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。

悪役令嬢と呼ばれた侯爵家三男は、隣国皇子に愛される

木月月
BL
貴族学園に通う主人公、シリル。ある日、ローズピンクな髪が特徴的な令嬢にいきなりぶつかられ「悪役令嬢」と指を指されたが、シリルはれっきとした男。令嬢ではないため無視していたら、学園のエントランスの踊り場の階段から突き落とされる。骨折や打撲を覚悟してたシリルを抱き抱え助けたのは、隣国からの留学生で同じクラスに居る第2皇子殿下、ルシアン。シリルの家の侯爵家にホームステイしている友人でもある。シリルを突き落とした令嬢は「その人、悪役令嬢です!離れて殿下!」と叫び、ルシアンはシリルを「護るべきものだから、守った」といい始めーー ※この話は小説家になろうにも掲載しています。

一人、辺境の地に置いていかれたので、迎えが来るまで生き延びたいと思います

菻莅❝りんり❞
ファンタジー
大きなスタンビートが来るため、領民全てを引き連れ避難する事になった。 しかし、着替えを手伝っていたメイドが別のメイドに駆り出された後、光を避けるためにクローゼットの奥に行き、朝早く起こされ、まだまだ眠かった僕はそのまま寝てしまった。用事を済ませたメイドが部屋に戻ってきた時、目に付く場所に僕が居なかったので先に行ったと思い、開けっ放しだったクローゼットを閉めて、メイドも急いで外へ向かった。 全員が揃ったと思った一行はそのまま領地を後にした。 クローゼットの中に幼い子供が一人、取り残されている事を知らないまま

BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください

わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。 まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!? 悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。

処理中です...