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惑星ファンタジー迷走編
第49話 伝説の剣と封印のほこら
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これは西暦9980年のはるか未来のお話。
行方不明になったケイを探しに、惑星ドルフレアの地に降り立ったマイとユアとメドーラの三人。
メドーラはマナの覚醒に伴い、かつてのゴンゴル三姉妹のメドーに戻りかける。
しかし、過去のメドーとは決別して、新たにメドーラとして生きていく事を誓う。
メドーとメドーラ。
この表記の違いも改めねばならない。
仲間うちではメドーが惰性で使われていた。
初対面のキャラに名乗る時は、メドーラを名乗り、初対面キャラとのからみでは、メドーラで通す。
こんな使い分けだったのだが、何故かメドーラで統一する流れになってしまった。
別にメドーラに統一しようと思ってた訳でもないのだが、話しの流れでこうなってしまった。
マイが呼ぶ時はメドー呼びがしっくりくると思うのだが、前回の内容を改竄するべきだろうか?
ここは、ローラス・ウル・ロトレンスの別荘。
別荘の主のローラスは、マイとユアとメドーラ、そして執事のセバスと共に朝食をとる。
昨夜はよく眠れたかとか、取り止めのない話しをした後で、本題の話しに入る。
「ローラスさん、かげろうおケイの剣を、僕達に見せて下さいませんか。」
マイは唐突にきりだした。
「かげろうおケイの剣ですか。あれはおケイとの約束で、部外者にはお見せ出来ないのですが。」
ローラスはそう言いながら、セバスの方を見る。
セバスはうなずいて、語りだす。
「お嬢さま、この方達こそ、伝承にあったおケイを探しに参られた方々だと思われます。」
ローラスもそんな気はしていたが、はいそうですねと、ふたつ返事で信じる訳にもいかない。
「ですが、千年も前の言い伝えですわ。それを信じていいものか、私は疑問ですわ。」
「確証なら、ございます。」
セバスはそう言うと、マイに目配せする。
マイはソウルブレイドのクダを取り出す。そしてユアとメドーラにもうながす。
ユアとメドーラも、ソウルブレイドのクダを取り出す。
「こ、これは。かげろうおケイの剣と瓜二つ。」
ローラスはマイのソウルブレイドのクダを手に取る。
「これがおケイの剣と同じならば、ふん。」
ローラスはソウルブレイドに気合いを込める。
ソウルブレイドのクダからは、ほのかに青白く光る短い棒のようなものが突き出る。
「おケイの剣とは、違うみたいですわね。」
それを見ての、ローラスの感想だ。
おケイの剣ならば、短剣の形に変化する。
この様な中途半端な形にはならない。
「当然ですわ。」
ここでメドーラが口を挟む。
「それは、マイお姉さまのソウルブレイド。魂のマナが違う人には、扱えませんわ。」
メドーラはローラスからマイのソウルブレイドを受け取る。
「ですが、私達ならば、この通りですわ。」
メドーラはマイのソウルブレイドと自分のソウルブレイドとで、同じ剣を創り出す。
「はい、ユアお姉さまも。」
メドーラはマイのソウルブレイドをクダ状に戻し、ユアに手渡す。
ユアも、マイのソウルブレイドと自分のソウルブレイドとで、同じ剣を創り出してみせる。
ユアはマイのソウルブレイドをマイに返す。
「まあ。」
驚いたローラスは、セバスと顔を見あわせる。
セバスはうなずく。
「試すようなマネをして、すみません。これは繊細な問題でしたので。」
ローラスは頭を下げる。
「試すのも、無理もありませんわ。だって私の事は、伝承にはないのですから。」
メドーラはローラスの行動に理解を示す。
これにはローラスも驚く。
「そ、そこまでご存知だったのですね。」
ローラスはそう言うと、セバスの方に顔を向ける。
「もう、爺やも人が悪いですわ。ここまで話し合ってたのですね。」
「いえ、これはお嬢さま自身で、ご確認していただきたかったのです。」
セバスのその答えに、ローラスは少しふくれる。
「やっぱり爺やは人が悪いですわ。と言う事は、例の件も話したのですね。」
「例の件?」
セバスは聞き返す。
「バッドメアの事ですわ。」
「あ、」
セバスの反応に、ローラスは驚く。
「ちょっと、これは大事な事でしょ?」
ローラスの言葉に、セバスは頭をかくだけだった。
「ほんとにもう。」
ローラスは少しふくれ、説明をはじめる。
「私達は今、バッドメアの連中に追われています。」
「昨日の盗賊っぽいヤツらね。」
ここでユアが口を挟む。
「はい。彼らはここ最近、封印のほこらの情報を集めだしました。」
「封印のほこらって、かげろうおケイの伝承に出てきた、あの三つのほこらですか?」
今度はマイが口を挟む。
「はい。バッドメアカンパニーは、いい噂を聞きません。今度も何か良からぬ事を企んでいるはずです。
かげろうおケイの剣も、ヤツらに狙われているらしいのです。
おケイの剣は、封印を解く鍵みたいですからね。」
ここでローラスは紅茶をすすり、ひと息いれる。
マイ達三人は、お互いの顔を見あわせる。
「おケイの剣は今、私の屋敷にはありません。バッドメアの眼を逃れるため、とある所に隠してあります。」
ローラスはそう言うと、マイ達三人の顔を見る。最後にメドーラと目をあわせる。
「お願いです。私達とおケイの剣を、護衛してはいただけませんか?」
行方不明になったケイを探しに、惑星ドルフレアの地に降り立ったマイとユアとメドーラの三人。
メドーラはマナの覚醒に伴い、かつてのゴンゴル三姉妹のメドーに戻りかける。
しかし、過去のメドーとは決別して、新たにメドーラとして生きていく事を誓う。
メドーとメドーラ。
この表記の違いも改めねばならない。
仲間うちではメドーが惰性で使われていた。
初対面のキャラに名乗る時は、メドーラを名乗り、初対面キャラとのからみでは、メドーラで通す。
こんな使い分けだったのだが、何故かメドーラで統一する流れになってしまった。
別にメドーラに統一しようと思ってた訳でもないのだが、話しの流れでこうなってしまった。
マイが呼ぶ時はメドー呼びがしっくりくると思うのだが、前回の内容を改竄するべきだろうか?
ここは、ローラス・ウル・ロトレンスの別荘。
別荘の主のローラスは、マイとユアとメドーラ、そして執事のセバスと共に朝食をとる。
昨夜はよく眠れたかとか、取り止めのない話しをした後で、本題の話しに入る。
「ローラスさん、かげろうおケイの剣を、僕達に見せて下さいませんか。」
マイは唐突にきりだした。
「かげろうおケイの剣ですか。あれはおケイとの約束で、部外者にはお見せ出来ないのですが。」
ローラスはそう言いながら、セバスの方を見る。
セバスはうなずいて、語りだす。
「お嬢さま、この方達こそ、伝承にあったおケイを探しに参られた方々だと思われます。」
ローラスもそんな気はしていたが、はいそうですねと、ふたつ返事で信じる訳にもいかない。
「ですが、千年も前の言い伝えですわ。それを信じていいものか、私は疑問ですわ。」
「確証なら、ございます。」
セバスはそう言うと、マイに目配せする。
マイはソウルブレイドのクダを取り出す。そしてユアとメドーラにもうながす。
ユアとメドーラも、ソウルブレイドのクダを取り出す。
「こ、これは。かげろうおケイの剣と瓜二つ。」
ローラスはマイのソウルブレイドのクダを手に取る。
「これがおケイの剣と同じならば、ふん。」
ローラスはソウルブレイドに気合いを込める。
ソウルブレイドのクダからは、ほのかに青白く光る短い棒のようなものが突き出る。
「おケイの剣とは、違うみたいですわね。」
それを見ての、ローラスの感想だ。
おケイの剣ならば、短剣の形に変化する。
この様な中途半端な形にはならない。
「当然ですわ。」
ここでメドーラが口を挟む。
「それは、マイお姉さまのソウルブレイド。魂のマナが違う人には、扱えませんわ。」
メドーラはローラスからマイのソウルブレイドを受け取る。
「ですが、私達ならば、この通りですわ。」
メドーラはマイのソウルブレイドと自分のソウルブレイドとで、同じ剣を創り出す。
「はい、ユアお姉さまも。」
メドーラはマイのソウルブレイドをクダ状に戻し、ユアに手渡す。
ユアも、マイのソウルブレイドと自分のソウルブレイドとで、同じ剣を創り出してみせる。
ユアはマイのソウルブレイドをマイに返す。
「まあ。」
驚いたローラスは、セバスと顔を見あわせる。
セバスはうなずく。
「試すようなマネをして、すみません。これは繊細な問題でしたので。」
ローラスは頭を下げる。
「試すのも、無理もありませんわ。だって私の事は、伝承にはないのですから。」
メドーラはローラスの行動に理解を示す。
これにはローラスも驚く。
「そ、そこまでご存知だったのですね。」
ローラスはそう言うと、セバスの方に顔を向ける。
「もう、爺やも人が悪いですわ。ここまで話し合ってたのですね。」
「いえ、これはお嬢さま自身で、ご確認していただきたかったのです。」
セバスのその答えに、ローラスは少しふくれる。
「やっぱり爺やは人が悪いですわ。と言う事は、例の件も話したのですね。」
「例の件?」
セバスは聞き返す。
「バッドメアの事ですわ。」
「あ、」
セバスの反応に、ローラスは驚く。
「ちょっと、これは大事な事でしょ?」
ローラスの言葉に、セバスは頭をかくだけだった。
「ほんとにもう。」
ローラスは少しふくれ、説明をはじめる。
「私達は今、バッドメアの連中に追われています。」
「昨日の盗賊っぽいヤツらね。」
ここでユアが口を挟む。
「はい。彼らはここ最近、封印のほこらの情報を集めだしました。」
「封印のほこらって、かげろうおケイの伝承に出てきた、あの三つのほこらですか?」
今度はマイが口を挟む。
「はい。バッドメアカンパニーは、いい噂を聞きません。今度も何か良からぬ事を企んでいるはずです。
かげろうおケイの剣も、ヤツらに狙われているらしいのです。
おケイの剣は、封印を解く鍵みたいですからね。」
ここでローラスは紅茶をすすり、ひと息いれる。
マイ達三人は、お互いの顔を見あわせる。
「おケイの剣は今、私の屋敷にはありません。バッドメアの眼を逃れるため、とある所に隠してあります。」
ローラスはそう言うと、マイ達三人の顔を見る。最後にメドーラと目をあわせる。
「お願いです。私達とおケイの剣を、護衛してはいただけませんか?」
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