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声劇・研究員A(連作短編)
【朗読台本】研究員A -プロローグ-【一人朗読劇】
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一人用朗読
ミステリー
ホラー
SFファンタジー
男声、女声問わず
動画、配信などでご自由にお使いください。自作発言はおやめください。過度な改変はおやめください。
著作権は放棄しておりませんが商用・非商用利用ともに可能です。
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ナレーション『これは、とある物語のプロローグであるーーーーーーーー
ある国の研究所は『空間』を研究していた。
現実の人間を別の次元の空間へと飛ばすのだ。
しかしその技術は実験レベルでは一度成功したが、二度と成功することはなかった。
一人の犠牲者が出た。簡単にいうと、現実に戻ってこれなかったのである。
被験者であったスズキ・タツヤは、研究者として将来を期待されていたが悲しいことに帰らぬ人となったのである。
この技術は国の極秘事項であったため実験中の事故で死亡とはされず、あくまで通勤中の交通事故死として認定された。A君の肉体は存在しないので形だけの火葬であったが、その国の慣習に沿って葬儀が執り行われた。
研究所はその失敗を闇に葬り、表向きの情報処理の研究を続けた。
しかし最近、研究所の施設内においてスズキ・タツヤの亡霊を見たという噂が広がった。
研究所所長は嫌な予感がした。側近の研究員を呼び出し、近況を報告させた。』
研究員1「例のASの一部が120秒ほど、我々の視認できないモデルへと変体していました」
「なん……だと」
所長は崩れ落ちた。
「いったいそれがなんだというのですか? 数多くある未解明のデータの一つに過ぎませんしコピーもあります。一部が視認できない状態へと変化したとはいえ、すぐに復旧済みで、発覚後12時間以内に完全に現状回復を確認しました。問題ありません。」
「いや、アレに干渉したのはスズキだ。」
「それだけで断定はできんでしょう? そもそもスズキは死んだはず。」
「そうだな。だが、こちらの時空間とは違う別の時空でまだ生きているのかも知れない」
「ありえません。生物の組成を保てるわけがありません。仮にそうでも、こちらのASにちょっかいを出す理由がわかりません。それに別次元の存在となったスズキがこちらに干渉できるとも思えません。つまりこれは研究所の誰かの悪ふざけにすぎませんよ。誰かのイタズラ。そう考えたほうがまだ可能性があります」
「そうだな。」
所長はしばらく狼狽していたが、側近の研究員にそう言われて落ち着きを取り戻した。
しかし、別次元からの干渉というのは、想像よりもずっと多く起こっていることをその時まだ所長は知らなかった・・・。
(未完・unvollendet)
一人用朗読
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男声、女声問わず
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著作権は放棄しておりませんが商用・非商用利用ともに可能です。
\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\
ナレーション『これは、とある物語のプロローグであるーーーーーーーー
ある国の研究所は『空間』を研究していた。
現実の人間を別の次元の空間へと飛ばすのだ。
しかしその技術は実験レベルでは一度成功したが、二度と成功することはなかった。
一人の犠牲者が出た。簡単にいうと、現実に戻ってこれなかったのである。
被験者であったスズキ・タツヤは、研究者として将来を期待されていたが悲しいことに帰らぬ人となったのである。
この技術は国の極秘事項であったため実験中の事故で死亡とはされず、あくまで通勤中の交通事故死として認定された。A君の肉体は存在しないので形だけの火葬であったが、その国の慣習に沿って葬儀が執り行われた。
研究所はその失敗を闇に葬り、表向きの情報処理の研究を続けた。
しかし最近、研究所の施設内においてスズキ・タツヤの亡霊を見たという噂が広がった。
研究所所長は嫌な予感がした。側近の研究員を呼び出し、近況を報告させた。』
研究員1「例のASの一部が120秒ほど、我々の視認できないモデルへと変体していました」
「なん……だと」
所長は崩れ落ちた。
「いったいそれがなんだというのですか? 数多くある未解明のデータの一つに過ぎませんしコピーもあります。一部が視認できない状態へと変化したとはいえ、すぐに復旧済みで、発覚後12時間以内に完全に現状回復を確認しました。問題ありません。」
「いや、アレに干渉したのはスズキだ。」
「それだけで断定はできんでしょう? そもそもスズキは死んだはず。」
「そうだな。だが、こちらの時空間とは違う別の時空でまだ生きているのかも知れない」
「ありえません。生物の組成を保てるわけがありません。仮にそうでも、こちらのASにちょっかいを出す理由がわかりません。それに別次元の存在となったスズキがこちらに干渉できるとも思えません。つまりこれは研究所の誰かの悪ふざけにすぎませんよ。誰かのイタズラ。そう考えたほうがまだ可能性があります」
「そうだな。」
所長はしばらく狼狽していたが、側近の研究員にそう言われて落ち着きを取り戻した。
しかし、別次元からの干渉というのは、想像よりもずっと多く起こっていることをその時まだ所長は知らなかった・・・。
(未完・unvollendet)
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