朗読・声劇(セリフ・シチュボ等)フリー台本置き場ごちゃ混ぜ

冬野てん

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声劇の章

声劇フリー台本 『音楽の花火』

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『音楽の花火』
二人用
ほのぼのコメディ
1200字程度

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・ストーリーの大幅な改変はおやめください。

登場人物

久保田(クボタ):花火職人 向上心がある。若干の単細胞。
花澤(ハナザワ):世にも不思議な画家。浮世離れ。久保田とは高校の同級生だった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

久保田「くそ! 全っ然、思い浮かばねえええ!」

花澤「まー、落ち着けって。久保田くん。いきなりウチのアトリエに来てそんなに大きな声出さなくてもいいじゃないか。てか何でいるの」

久保田「お前はのんきでいいよなぁ花澤。昼まで寝やがってよお」

花澤「心外だねえ。これでも明け方まで仕事をしてたんだから」

久保田「画家としての仕事も順調ってわけか? うらやましいぜまったく。それにしても相変わらず殺風景なアトリエだな、ココは。」

花澤「描いたら描いただけ売れていくのでね。私の絵画たちは手元をすぐ離れていってしまう。寂しいかぎりだ」

久保田「けっ。なぁーに言ってんだか。ていうか、お茶くれよ。お茶」

花澤「自分で淹れろと言いたいところだが、昨日、良いダージリンが手に入ったんだ。飲んでいくかい?」

久保田「紅茶かよ。まあ、いいやそれで」

(お茶タイム)

花澤「……なるほど。それで花火作りが行き詰まって、私のところへウザ絡みしに来たと……」

久保田「まあ……否定はしないけどよ。この新作花火は、俺が花火職人として一皮むけるいいチャンスなんだよ。師匠にもいいとこ見せたいしよ。なあ、なんかいいアイディアないか? いつも不思議なこと思いつくだろ? たのむよ」

花澤「ふうん。で、そのスケッチブックにあるのがその花火のイメージというわけか。いいんじゃないの? これでやりなよ」

久保田「だからさ、これじゃあ、ありきたりの普通なんだよ。なんかもっと珍しくて斬新なヤツが欲しいの! 驚きと感動の超超超スーパーミラクルスペシャルなヤツがさ」

花澤「語彙力が小学生」

久保田「うるせぇわ」

花澤「じゃあ、それなら花火を打ち上げたときに音楽が鳴るようにすればいい」

久保田「なんだよそれ。音楽と連動させて打ち上げるなんて珍しくないぞ」

花澤「いやいや。ここに『特別な絵の具』がある。コレに三日三晩音楽を聴かすんだ。すると『絵の具』が音楽を記憶する。音楽はなんでもいい……流行ってる曲でもクラシックでも。んで、この『絵の具』を花火の火薬に混ぜる。そして打ち上げれば、『絵の具』の鮮やかな色とともに、覚えさせた音楽が流れるってワケだ」

久保田「ほんとかよ」

花澤「いらないんならいいんだよ。コレだって貴重なんだから」

久保田「ってウソウソ。もらうよ。ほんっと、お前って不思議な発明品持ってるよな。ありがとな。さすが我が心の友」

花澤「はいはい、それ持って、帰った帰った。」

。。。。。。。。。。。。。。。。。。

久保田「言う通りに音楽を聞かせて、試作品を作ってみたが、うまくいくかな……よーし、いくぞ……」

効果音(ヒューーーーーー。ドーーーン!!)
 ――その後を追うようにメロディが降ってくる……――

久保田「音楽だ!! マジで音楽が聞こえる!! まさか成功したのか!! さすが花澤だぜ! これで、花火職人大会も勝ったも同然だぜ!!」

・・・・

花澤「お?久保田のヤツ、花火ができあがったようだな。 んん? これはもしかして…………どうやら、イントロだけしか録音できなかったようだな。メモリーが少なすぎたかな……」

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#音楽
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#Vtuber
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