〜Marigold〜 恋人ごっこはキスを禁じて

嘉多山瑞菜

文字の大きさ
48 / 95
第八章 ―もっと…楽で楽しい恋愛がしたかった…—

しおりを挟む
 くちゅっ…ぴちゃっ…淫猥な水音が薄暗い部屋に響き渡る。

「…ぁぁ…やめっ…もう…」

 桂が切れ切れに許しを乞う。もう理性は焼け切れる寸前で…腰からの際限なく全身を襲う焦れたような快感に桂は身体を身悶えさせて捩っていた。

 亮は、瞳に涙を浮かべて喘ぐ唇から必至で哀願の言葉を呟く桂の顔を覗きこむと、クッと喉の奥で笑って酷薄な声音であっさりと桂の願いを却下した。

「ダメだ。桂。まだまだだよ…」

 言って、もう一度桂の足の間に身体を沈めると自分の手の中で限界まで張り詰めピクピクと脈打っている桂自身を再びスルッと口に含んだ。

「…ゃぁっ…」

 桂が辛そうな嬌声を上げて体を弓なりに撓らせる。もう…本当に限界で…早く…早く果ててしまいたかった。

 亮の口の中でクチュクチュと弄ばれているそれは放出を促されているのに…達する事が出来なくて…。

 桂のペニスの根元には先程亮がつけたリングが嵌まっている。それは亮の与える愛撫で限界まで膨れ上がっている桂の雄心を戒めていたのだ。

 いつも意地悪に手で欲望の捌けを堰きとめられる事はあっても、器具を使われたのは初めてだった。

 リングは執拗に桂のペニスに食い込み、桂の射精を妨げている。それなのに亮はわざと桂を口に含み感じる鈴口を舌先で抉ったり、喉奥まで咥え頬を窄ませて強烈に抜きあげていったりする。

 その度に桂は射精感を募らせ…全身に荒れ狂う熱をやり過ごすことも出来ず、痺れるような快楽に身を委ねては身体を震わせていた。 

 亮の執拗な口戯に桂の腰から下は溶けてなくなってしまいそうで…それなのに亮は更にゆっくりと桂の隠された蕾に指を数本差し入れては、的確に桂の感じるポイントを嬲っていく。

 桂は亮の齎す愛撫に甘い喘ぎを漏らすばかり。それでも甲高い嬌声を上げるのが恥ずかしくて桂は必死に口を自分の手で覆っては喘ぎを殺そうとする。

 それを許さないとばかりに、亮は一層口の中の桂を苛みつづけ、そして自分の指をヒクヒクと噛む桂の内をヌクヌクと擦り上げていたのだ。

 自分の中を淫らに掻き回す亮の指に全身を痙攣させながら、桂は下半身に身を埋めたままの亮の姿を見つめる。快感を逃がすように身体を僅かに捩り、亮の髪をクシャクシャと掻き撫ぜた。

 どうしてこんなに?…快楽の淵に溺れかけながら桂はさっきの亮との会話を思い出していた。
 
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

氷の支配者と偽りのベータ。過労で倒れたら冷徹上司(銀狼)に拾われ、極上の溺愛生活が始まりました。

水凪しおん
BL
オメガであることを隠し、メガバンクで身を粉にして働く、水瀬湊。 ※この作品には、性的描写の表現が含まれています。18歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。 過労と理不尽な扱いで、心身ともに限界を迎えた夜、彼を救ったのは、冷徹で知られる超エリートα、橘蓮だった。 「君はもう、頑張らなくていい」 ――それは、運命の番との出会い。 圧倒的な庇護と、独占欲に戸惑いながらも、湊の凍てついた心は、次第に溶かされていく。 理不尽な会社への華麗なる逆転劇と、極上に甘いオメガバース・オフィスラブ!

後宮の男妃

紅林
BL
碧凌帝国には年老いた名君がいた。 もう間もなくその命尽きると噂される宮殿で皇帝の寵愛を一身に受けていると噂される男妃のお話。

【完結】愛されたかった僕の人生

Kanade
BL
✯オメガバース 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。 今日も《夫》は帰らない。 《夫》には僕以外の『番』がいる。 ねぇ、どうしてなの? 一目惚れだって言ったじゃない。 愛してるって言ってくれたじゃないか。 ねぇ、僕はもう要らないの…? 独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。

学校一のイケメンとひとつ屋根の下

おもちDX
BL
高校二年生の瑞は、母親の再婚で連れ子の同級生と家族になるらしい。顔合わせの時、そこにいたのはボソボソと喋る陰気な男の子。しかしよくよく名前を聞いてみれば、学校一のイケメンと名高い逢坂だった! 学校との激しいギャップに驚きつつも距離を縮めようとする瑞だが、逢坂からの印象は最悪なようで……? キラキライケメンなのに家ではジメジメ!?なギャップ男子 × 地味グループ所属の能天気な男の子 立場の全く違う二人が家族となり、やがて特別な感情が芽生えるラブストーリー。 全年齢

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

魔王に飼われる勇者

たみしげ
BL
BLすけべ小説です。 敵の屋敷に攻め込んだ勇者が逆に捕まって淫紋を刻まれて飼われる話です。

R指定

ヤミイ
BL
ハードです。

鎖に繋がれた騎士は、敵国で皇帝の愛に囚われる

結衣可
BL
戦場で捕らえられた若き騎士エリアスは、牢に繋がれながらも誇りを折らず、帝国の皇帝オルフェンの瞳を惹きつける。 冷酷と畏怖で人を遠ざけてきた皇帝は、彼を望み、夜ごと逢瀬を重ねていく。 憎しみと抗いのはずが、いつしか芽生える心の揺らぎ。 誇り高き騎士が囚われたのは、冷徹な皇帝の愛。 鎖に繋がれた誇りと、独占欲に満ちた溺愛の行方は――。

処理中です...