60 / 203
第二章 巨星堕つ
13 トゥーレ復活
しおりを挟む
トゥーレがベッドから出ることができるようになったのは、それから五日後のことだ。
「何だこれ、身体が鉛のようだ!」
立ち上がったものの一歩踏み出そうとしてふらついたトゥーレは、ユーリに支えられて何とか立っていることができる状態だ。彼が思っていた以上に身体が鈍っているようだった。
動けない間に手足の筋力が落ち、ひと周りほっそりとなっていた。左腕はまだ動かすことができずに、三角巾で首から吊り下げている状態だ。
「それはそうでしょう。八日間もベッドの中にいたんですから」
「うん吃驚だ! こんなに動けなくなるとは思わなかった」
それでも動くことができるのは嬉しいようで、右腕でバランスを取りながらふらふらと部屋の中を歩き回っていた。
彼が目覚めてからこの五日、リーディアはセネイが宣言した通りに毎日トゥーレの元へと訪れていた。トゥーレも初日のように無理をすることもなく、疲れれば横になっていたがリーディアはそんなトゥーレに、お喋り以外にも水差しを口に運んだり、果物を切り分けたり、身体を拭いたりと側勤めが眉を顰めるのも気にすることなく甲斐甲斐しくトゥーレの世話を焼いたのだ。
その甲斐あってか、トゥーレも順調に回復していったのである。
「随分と長い間お世話になってしまい、申し訳ございませんでした」
「気にすることはない。トゥーレ殿には一度ならず二度もリーディアを救って貰った恩がある。儂からすればトゥーレ殿はリーディアの守り神のような存在だ。もしこのフォレスでトゥーレ殿を邪険にする者がいれば遠慮なく言ってきてくれ」
城の謁見の広間だ。
跪くトゥーレの正面で、オリヤンが機嫌良さそうに笑いながら最大限の賛辞を彼に贈っていた。彼の左にはリーディアの母であるアデリナが座り、オリヤンを挟んで反対側には照れて顔を赤らめたリーディアが腰を下ろしていた。
この日カモフ帰還のためオリヤンに挨拶をおこなっていた。
トゥーレを挟むように彼の左右には、ダニエルやヨウコの他ウンダルの騎士がずらりと顔を揃え、言葉だけではなくトゥーレに最大限の礼で応えていた。
トゥーレの後ろにはユーリやルーベルトが、緊張した顔を浮かべトゥーレと同じように跪いている。
起き上がることが出来るようになってから十日、左腕はまだ吊ったままだが数日前からようやく軽い運動を始めていた。
「私はリーディアの婚約者として当たり前の行動をおこなったまででございます。ありがたいお言葉ですが、守り神は流石に荷が勝ちすぎているかと存じます」
「であるか? そこは誇っても罰は当たらんと思うがな。それよりもリーディアが毎日貴殿のところに行っていたとか。迷惑ではなかったか?」
「ちょっと、お父様!」
「こやつも婚約が決まれば少しは落ち着くかと思っておったが、なかなかどうしてじゃじゃ馬なところは少しも変わらぬ。トゥーレ殿、こんな娘で申し訳ないがこれでも大事な我が娘だ。儂は父親として貴殿がリーディアの婿で良かったと思っている。今後も末永くリーディアを守ってやって欲しい」
オリヤンの言葉に騎士が居並ぶ広間にも関わらず、リーディアが思わず声を零すが彼はチラリと娘に目をやっただけでそのまま言葉を続けた。それは領主ではなく一人の父が娘の無事を喜ぶ感謝の言葉だった。
「勿体ないお言葉でございます。私トゥーレ・トルスターは約束の誓いを違えることなく、リーディアと共に在ることを改めて誓いましょう」
「期待しているぞ。今回はエリアスのせいで命の危険に晒し申し訳なかった」
そう言うとアデリナとリーディアと三人で深く謝罪したのだった。
同盟相手とはいえ成人して数年しか経っていない若者に、かつて王国最強と謳われた男が頭を下げたのだ。これには広間にいる一同が一斉に息を飲んだ。
一部にはその行為に対して眉を顰める者もいたほどだ。今回はウンダル側の警備体制に落ち度があったとはいえ、領主が頭を下げるのはそれほど異例のことだったのである。
「儂も少し彼奴を甘く見ていた。今後の対策も含めて話し合う必要はあるが、まずは大事なく本当に良かった」
今回の襲撃に対する護衛の死傷者は十三名と襲撃者の規模からすれば比較的軽微にすんでいた。
相手が二〇〇名に対してこちらの戦闘員は五〇名程度だったのだ。結果だけ見れば大勝利だ。だが逃走中に主従はバラバラにされ、最終的にはトゥーレがリーディアを庇って負傷を負い、彼女がほぼ単騎での離脱を余儀なくされたのだ。
結果ほど楽観していられる状態ではなかった。一歩間違えればトゥーレとリーディアの二人が討ち取られていたかも知れないのだ。オリヤンが安堵したのも無理は無かった。
コツコツと暗く狭い螺旋階段に足音が反響していた。
明かりは手にした頼りないランプしかなく、辛うじて足元の石段を照らすだけだ。男は螺旋状になった暗い回廊を伴も連れず一人で登っていた。
やがて登る先に見えていた、小さな光が薄っすらと階段を照らすようになり、ランプがなくても足元の様子がわかるようになる。
階段を登り切った先は鉄格子が嵌められた牢となっている。牢の上方に頼りない明り取り用の窓があり、そこから頼りない光がボンヤリと牢内を照らしていた。
「遅かったな?」
男が牢の前に立つと同時に、格子の奥から声が聞こえてきた。
暗くてよく見えないが、牢の奥の粗末なベッドに男が腰掛けているようだ。
「これでも急いだんです」
意外にも若い男の声だ。男は奥に向かって言い訳のようにそう言うと、牢の鍵を開けた。
「時間がありません。早く」
「すまんな」
感情が感じられない感謝の言葉を発すると、男は立ち上がりゆっくりと牢の外へ出る。牢から出てきたのは見上げるような巨体と赤い髪のエリアスだった。
エリアスは男から外套と短剣を受け取ると装備を整える。
「私の屋敷に部屋を用意してます。不自由ですがしばらくそこに身を潜めていてください」
「わかった。すまんな」
エリアスはもう一度同じ言葉を口にする。
若干だが先ほどよりも感情が込められているように感じた。
エリアスの準備が整うと、二人は音もなく暗い螺旋階段を降りて行った。
この日、オリヤンの領主退任と新たに新領主としてダニエルが新たに就任することが発表された。
またエリアスのクーデターの件は伏せられ、ガハラでの襲撃は夜盗の仕業として公表された。その際のトゥーレの活躍も大々的に発表され、幼い頃に続いて二度目となるリーディアを救った行為に、フォレスでの彼の名声は益々高まるのだった。
「やれやれだ」
「いいじゃないですか。こちらは都市伝説じゃなく本物ですよ?」
肩をすくめるトゥーレを慰めるようにユーリが言う。少々顔がにやけているのは皮肉を含んでいるからだろう。
発表を聞いた住民が大挙して城門前に押し寄せたため、仕方なく彼は城壁に姿を現したのだ。左肩を吊ったままの姿に住民はより感動を覚え、トゥーレに対する賛辞は止むことなく続いていた。
「トゥーレ殿に主役の座を完全に持っていかれましたな」
新領主として同じように姿を見せていたダニエルがトゥーレに笑いかける。
「何というか、申し訳ない」
「仕方ありません。フォレスではリーディアの布教活動によってトゥーレ殿の知名度は抜群ですからね。それこそ私など足元にも及ばないほどです」
リーディアが幼い頃、街でトゥーレのことを語っていたため、フォレスでは彼の名は広く知られ、それこそオリヤンに次ぐ知名度を得ていたのだ。
「そんなことは・・・・」
「気にしないでください。兄上の対抗馬として持ち上げられておりましたが、街では気さくなリーディアに対して私は少々地味で通っております。私とて領主となったからには父に負けぬよう執務に励む所存、見ていてくだされ」
恐縮するトゥーレに対して自嘲するように笑うとダニエルは誓いを新たにするのだった。
「何だこれ、身体が鉛のようだ!」
立ち上がったものの一歩踏み出そうとしてふらついたトゥーレは、ユーリに支えられて何とか立っていることができる状態だ。彼が思っていた以上に身体が鈍っているようだった。
動けない間に手足の筋力が落ち、ひと周りほっそりとなっていた。左腕はまだ動かすことができずに、三角巾で首から吊り下げている状態だ。
「それはそうでしょう。八日間もベッドの中にいたんですから」
「うん吃驚だ! こんなに動けなくなるとは思わなかった」
それでも動くことができるのは嬉しいようで、右腕でバランスを取りながらふらふらと部屋の中を歩き回っていた。
彼が目覚めてからこの五日、リーディアはセネイが宣言した通りに毎日トゥーレの元へと訪れていた。トゥーレも初日のように無理をすることもなく、疲れれば横になっていたがリーディアはそんなトゥーレに、お喋り以外にも水差しを口に運んだり、果物を切り分けたり、身体を拭いたりと側勤めが眉を顰めるのも気にすることなく甲斐甲斐しくトゥーレの世話を焼いたのだ。
その甲斐あってか、トゥーレも順調に回復していったのである。
「随分と長い間お世話になってしまい、申し訳ございませんでした」
「気にすることはない。トゥーレ殿には一度ならず二度もリーディアを救って貰った恩がある。儂からすればトゥーレ殿はリーディアの守り神のような存在だ。もしこのフォレスでトゥーレ殿を邪険にする者がいれば遠慮なく言ってきてくれ」
城の謁見の広間だ。
跪くトゥーレの正面で、オリヤンが機嫌良さそうに笑いながら最大限の賛辞を彼に贈っていた。彼の左にはリーディアの母であるアデリナが座り、オリヤンを挟んで反対側には照れて顔を赤らめたリーディアが腰を下ろしていた。
この日カモフ帰還のためオリヤンに挨拶をおこなっていた。
トゥーレを挟むように彼の左右には、ダニエルやヨウコの他ウンダルの騎士がずらりと顔を揃え、言葉だけではなくトゥーレに最大限の礼で応えていた。
トゥーレの後ろにはユーリやルーベルトが、緊張した顔を浮かべトゥーレと同じように跪いている。
起き上がることが出来るようになってから十日、左腕はまだ吊ったままだが数日前からようやく軽い運動を始めていた。
「私はリーディアの婚約者として当たり前の行動をおこなったまででございます。ありがたいお言葉ですが、守り神は流石に荷が勝ちすぎているかと存じます」
「であるか? そこは誇っても罰は当たらんと思うがな。それよりもリーディアが毎日貴殿のところに行っていたとか。迷惑ではなかったか?」
「ちょっと、お父様!」
「こやつも婚約が決まれば少しは落ち着くかと思っておったが、なかなかどうしてじゃじゃ馬なところは少しも変わらぬ。トゥーレ殿、こんな娘で申し訳ないがこれでも大事な我が娘だ。儂は父親として貴殿がリーディアの婿で良かったと思っている。今後も末永くリーディアを守ってやって欲しい」
オリヤンの言葉に騎士が居並ぶ広間にも関わらず、リーディアが思わず声を零すが彼はチラリと娘に目をやっただけでそのまま言葉を続けた。それは領主ではなく一人の父が娘の無事を喜ぶ感謝の言葉だった。
「勿体ないお言葉でございます。私トゥーレ・トルスターは約束の誓いを違えることなく、リーディアと共に在ることを改めて誓いましょう」
「期待しているぞ。今回はエリアスのせいで命の危険に晒し申し訳なかった」
そう言うとアデリナとリーディアと三人で深く謝罪したのだった。
同盟相手とはいえ成人して数年しか経っていない若者に、かつて王国最強と謳われた男が頭を下げたのだ。これには広間にいる一同が一斉に息を飲んだ。
一部にはその行為に対して眉を顰める者もいたほどだ。今回はウンダル側の警備体制に落ち度があったとはいえ、領主が頭を下げるのはそれほど異例のことだったのである。
「儂も少し彼奴を甘く見ていた。今後の対策も含めて話し合う必要はあるが、まずは大事なく本当に良かった」
今回の襲撃に対する護衛の死傷者は十三名と襲撃者の規模からすれば比較的軽微にすんでいた。
相手が二〇〇名に対してこちらの戦闘員は五〇名程度だったのだ。結果だけ見れば大勝利だ。だが逃走中に主従はバラバラにされ、最終的にはトゥーレがリーディアを庇って負傷を負い、彼女がほぼ単騎での離脱を余儀なくされたのだ。
結果ほど楽観していられる状態ではなかった。一歩間違えればトゥーレとリーディアの二人が討ち取られていたかも知れないのだ。オリヤンが安堵したのも無理は無かった。
コツコツと暗く狭い螺旋階段に足音が反響していた。
明かりは手にした頼りないランプしかなく、辛うじて足元の石段を照らすだけだ。男は螺旋状になった暗い回廊を伴も連れず一人で登っていた。
やがて登る先に見えていた、小さな光が薄っすらと階段を照らすようになり、ランプがなくても足元の様子がわかるようになる。
階段を登り切った先は鉄格子が嵌められた牢となっている。牢の上方に頼りない明り取り用の窓があり、そこから頼りない光がボンヤリと牢内を照らしていた。
「遅かったな?」
男が牢の前に立つと同時に、格子の奥から声が聞こえてきた。
暗くてよく見えないが、牢の奥の粗末なベッドに男が腰掛けているようだ。
「これでも急いだんです」
意外にも若い男の声だ。男は奥に向かって言い訳のようにそう言うと、牢の鍵を開けた。
「時間がありません。早く」
「すまんな」
感情が感じられない感謝の言葉を発すると、男は立ち上がりゆっくりと牢の外へ出る。牢から出てきたのは見上げるような巨体と赤い髪のエリアスだった。
エリアスは男から外套と短剣を受け取ると装備を整える。
「私の屋敷に部屋を用意してます。不自由ですがしばらくそこに身を潜めていてください」
「わかった。すまんな」
エリアスはもう一度同じ言葉を口にする。
若干だが先ほどよりも感情が込められているように感じた。
エリアスの準備が整うと、二人は音もなく暗い螺旋階段を降りて行った。
この日、オリヤンの領主退任と新たに新領主としてダニエルが新たに就任することが発表された。
またエリアスのクーデターの件は伏せられ、ガハラでの襲撃は夜盗の仕業として公表された。その際のトゥーレの活躍も大々的に発表され、幼い頃に続いて二度目となるリーディアを救った行為に、フォレスでの彼の名声は益々高まるのだった。
「やれやれだ」
「いいじゃないですか。こちらは都市伝説じゃなく本物ですよ?」
肩をすくめるトゥーレを慰めるようにユーリが言う。少々顔がにやけているのは皮肉を含んでいるからだろう。
発表を聞いた住民が大挙して城門前に押し寄せたため、仕方なく彼は城壁に姿を現したのだ。左肩を吊ったままの姿に住民はより感動を覚え、トゥーレに対する賛辞は止むことなく続いていた。
「トゥーレ殿に主役の座を完全に持っていかれましたな」
新領主として同じように姿を見せていたダニエルがトゥーレに笑いかける。
「何というか、申し訳ない」
「仕方ありません。フォレスではリーディアの布教活動によってトゥーレ殿の知名度は抜群ですからね。それこそ私など足元にも及ばないほどです」
リーディアが幼い頃、街でトゥーレのことを語っていたため、フォレスでは彼の名は広く知られ、それこそオリヤンに次ぐ知名度を得ていたのだ。
「そんなことは・・・・」
「気にしないでください。兄上の対抗馬として持ち上げられておりましたが、街では気さくなリーディアに対して私は少々地味で通っております。私とて領主となったからには父に負けぬよう執務に励む所存、見ていてくだされ」
恐縮するトゥーレに対して自嘲するように笑うとダニエルは誓いを新たにするのだった。
0
お気に入りに追加
64
あなたにおすすめの小説
凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
愚かな父にサヨナラと《完結》
アーエル
ファンタジー
「フラン。お前の方が年上なのだから、妹のために我慢しなさい」
父の言葉は最後の一線を越えてしまった。
その言葉が、続く悲劇を招く結果となったけど・・・
悲劇の本当の始まりはもっと昔から。
言えることはただひとつ
私の幸せに貴方はいりません
✈他社にも同時公開
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる