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32.”天使”であるということは
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偉明は僕を放逐する気はないみたいだった。
夕飯前にどうにかそれは確認できて、ほっとした。
ベッドで、偉明の腕の中に囚われているのが嬉しい。それも絶対離さないとばかりに密着しているから、胸がきゅんきゅんして困ってしまう。
「そなたが”天使”だからといって何故手放さなければならぬのだ?」
「あの……”天使”では跡継ぎも産めませんし……」
「跡継ぎがほしければ養子をもらえばいいだけだ。夫婦仲がよければよいほど子は産まれるからな。養子に何人かもらいたいと言えば、手を上げる家は多いはずだ」
「そ、そういうものなのですか?」
僕の国では考えられないことだった。純血にこだわって親戚の子どもを養子にするのも嫌がるぐらいななのが名家だと教え込まれてきたのに、巨人族の国ではそうでもないらしい。それとも、林家がそういう家なのだろうか。
「ああ、別に子どもの頃から面倒をみる必要もない。成人前に引き取って教育すれば事足りる。だからそなたが気に病むことはない。それに、子はできなくても離婚はせぬと最初に言っていただろう?」
「そ、それはそうですが……」
まさか本当に子を成せなくても咎められないとは思わなかったから、僕は面食らってしまった。
「で、では僕は何の為に……」
「何の為? 異なことを。リューイは私たちの妻になる為に来たのだろう。そなたの務めは我らに愛されることだ。”天使”になったならばもう手加減はせぬ。私たちが満足するまで一日中おまんこを満たしてやる」
「そんな……そんな……」
偉明に耳元で囁かれて、尻穴がきゅーんと疼くのを感じた。
先程まで入れてもらっていたイチモツを思い出すと更に疼いてしまう。気持ちよすぎて本当に死んでしまうかと思ったのだ。
「そんなの……困ります……」
「何が困るのだ」
「だって……気持ちよすぎて……あぁんっ!」
「……そなたは私を試しているのか?」
「あっ、旦那さまぁっ……!」
せっかく服を着せてもらえるはずだったのに、また尻穴を指でぐちょぐちょにいじられてしまった。尻穴がひくひくしてたまらない。
「”天使”はおまんこならばいくらいじってもかまわぬのであったか。夕飯の後もたっぷりここをかわいがってやろう」
「あっ、あっ、あっ……」
尻穴をぐちょぐちょと指でいじられるのが気持ちよくてたまらない。またイチモツで満たしてほしくなってしまう。僕の身体は明らかにおかしくなっていた。涙と涎をこぼしながら、夕飯の時間ギリギリまで尻穴をいじられ続けた。
偉明には”天使”であることはかまわないと言ってもらえたけど、他の夫たちの反応を想像するだけで怖かった。
「大丈夫だ。少し”仕置き”はされてしまうかもしれないが、みな喜ぶはずだ」
「そう、なのですか……? とても信じられません」
「”仕置き”をするとしたら、黙っていたことについてだな。そして我らを置いて死のうとしていたことだ」
「申し訳ありません……」
「もっと愛してやらねばわからぬようだ」
偉明の腕の中に納まった状態で言われ、僕はもう謝ることしかできなかった。
「夕食後に話がある。今は話さぬ故、まずは食べてくれ」
偉明と共に長椅子に腰掛け、いつも通り夕飯をいただく。偉明が先にそんなことを言ったせいで、三人の視線がますます怖くなった。
「リューイ、これも好きだろう?」
「あ、ハイ……ありがとうございます」
偉明が僕のお皿にいろいろ取り分けてくれる。僕の好きなものばかり筷子(箸)で器用に取ってくれることに胸が熱くなった。いつものやりとりなのに、どういうわけかとても甘い。
そう感じるのは、偉明の雰囲気がいつもより柔らかく、余裕を感じるからかもしれなかった。
僕が”天使”になったことは、偉明にとって本当に喜ばしいことだったのだろうか。
僕の国ではとても考えられないことなのだけれども、どうなっているのだろう。
夕食は今日もとてもおいしかった。
貴族の家だから、”天使”一人ぐらい養えるぐらい経済力があるからかもしれない。僕の国では”天使”になったなんて知られたら、娼館に売られるか”森”に運ばれてしまうと聞いていた。
「偉明哥、話とはなんでしょうか?」
食後のお茶を飲みながら、とうとう明輝が口を開いた。
「ここで話すのはまださわりがある。部屋へ参ろう。そこで話す」
「承知しました」
偉明の腕に抱かれ、他の夫たちも伴って部屋に戻った。一応この部屋は僕の部屋らしいのだけど、夫たちがいつ来てもいいように椅子の数が多い。
侍従がお茶の用意をしてから、偉明は人払いをした。
「防音と結界を」
「わかりました」
末の清明が部屋全体に魔法をかけた。確かに、妻が”天使”になったなんてとても知られたくないだろうと思う。本当に申し訳ないことをしたと泣きそうになった。
「リューイ、勘違いをするな。これはそなたを守る為だ」
偉明は僕の思いを察してくれたらしい。
「あ……申し訳……」
「謝るな。これ以上謝るなら、おまんこに”仕置き”をするぞ」
「あ……」
偉明に”仕置き”をすると言われたのに尻穴がきゅーんとなった。”天使”の身体というのは本当に貪欲なようである。
「……リューイに”仕置き”をしなければならないようなお話ですか?」
明輝が尋ねる。いたたまれなくて、僕は俯いた。
「そうだな。するしないは各自に任せるが、決して痛い思いはさせてはならぬ。もし今からする話を聞いてリューイを厭うのであれば他に妻を探すように」
「穏やかではありませんな」
浩明が呟く。
「私はそなたたちも変わらずリューイを愛するはずだと確信しているが、リューイは我らを知らぬからな」
「わかりました。お話しください」
清明が促す。偉明は僕をきつく抱きしめて逃がさぬようにしてから、僕のことを弟たちに話したのだった。
夕飯前にどうにかそれは確認できて、ほっとした。
ベッドで、偉明の腕の中に囚われているのが嬉しい。それも絶対離さないとばかりに密着しているから、胸がきゅんきゅんして困ってしまう。
「そなたが”天使”だからといって何故手放さなければならぬのだ?」
「あの……”天使”では跡継ぎも産めませんし……」
「跡継ぎがほしければ養子をもらえばいいだけだ。夫婦仲がよければよいほど子は産まれるからな。養子に何人かもらいたいと言えば、手を上げる家は多いはずだ」
「そ、そういうものなのですか?」
僕の国では考えられないことだった。純血にこだわって親戚の子どもを養子にするのも嫌がるぐらいななのが名家だと教え込まれてきたのに、巨人族の国ではそうでもないらしい。それとも、林家がそういう家なのだろうか。
「ああ、別に子どもの頃から面倒をみる必要もない。成人前に引き取って教育すれば事足りる。だからそなたが気に病むことはない。それに、子はできなくても離婚はせぬと最初に言っていただろう?」
「そ、それはそうですが……」
まさか本当に子を成せなくても咎められないとは思わなかったから、僕は面食らってしまった。
「で、では僕は何の為に……」
「何の為? 異なことを。リューイは私たちの妻になる為に来たのだろう。そなたの務めは我らに愛されることだ。”天使”になったならばもう手加減はせぬ。私たちが満足するまで一日中おまんこを満たしてやる」
「そんな……そんな……」
偉明に耳元で囁かれて、尻穴がきゅーんと疼くのを感じた。
先程まで入れてもらっていたイチモツを思い出すと更に疼いてしまう。気持ちよすぎて本当に死んでしまうかと思ったのだ。
「そんなの……困ります……」
「何が困るのだ」
「だって……気持ちよすぎて……あぁんっ!」
「……そなたは私を試しているのか?」
「あっ、旦那さまぁっ……!」
せっかく服を着せてもらえるはずだったのに、また尻穴を指でぐちょぐちょにいじられてしまった。尻穴がひくひくしてたまらない。
「”天使”はおまんこならばいくらいじってもかまわぬのであったか。夕飯の後もたっぷりここをかわいがってやろう」
「あっ、あっ、あっ……」
尻穴をぐちょぐちょと指でいじられるのが気持ちよくてたまらない。またイチモツで満たしてほしくなってしまう。僕の身体は明らかにおかしくなっていた。涙と涎をこぼしながら、夕飯の時間ギリギリまで尻穴をいじられ続けた。
偉明には”天使”であることはかまわないと言ってもらえたけど、他の夫たちの反応を想像するだけで怖かった。
「大丈夫だ。少し”仕置き”はされてしまうかもしれないが、みな喜ぶはずだ」
「そう、なのですか……? とても信じられません」
「”仕置き”をするとしたら、黙っていたことについてだな。そして我らを置いて死のうとしていたことだ」
「申し訳ありません……」
「もっと愛してやらねばわからぬようだ」
偉明の腕の中に納まった状態で言われ、僕はもう謝ることしかできなかった。
「夕食後に話がある。今は話さぬ故、まずは食べてくれ」
偉明と共に長椅子に腰掛け、いつも通り夕飯をいただく。偉明が先にそんなことを言ったせいで、三人の視線がますます怖くなった。
「リューイ、これも好きだろう?」
「あ、ハイ……ありがとうございます」
偉明が僕のお皿にいろいろ取り分けてくれる。僕の好きなものばかり筷子(箸)で器用に取ってくれることに胸が熱くなった。いつものやりとりなのに、どういうわけかとても甘い。
そう感じるのは、偉明の雰囲気がいつもより柔らかく、余裕を感じるからかもしれなかった。
僕が”天使”になったことは、偉明にとって本当に喜ばしいことだったのだろうか。
僕の国ではとても考えられないことなのだけれども、どうなっているのだろう。
夕食は今日もとてもおいしかった。
貴族の家だから、”天使”一人ぐらい養えるぐらい経済力があるからかもしれない。僕の国では”天使”になったなんて知られたら、娼館に売られるか”森”に運ばれてしまうと聞いていた。
「偉明哥、話とはなんでしょうか?」
食後のお茶を飲みながら、とうとう明輝が口を開いた。
「ここで話すのはまださわりがある。部屋へ参ろう。そこで話す」
「承知しました」
偉明の腕に抱かれ、他の夫たちも伴って部屋に戻った。一応この部屋は僕の部屋らしいのだけど、夫たちがいつ来てもいいように椅子の数が多い。
侍従がお茶の用意をしてから、偉明は人払いをした。
「防音と結界を」
「わかりました」
末の清明が部屋全体に魔法をかけた。確かに、妻が”天使”になったなんてとても知られたくないだろうと思う。本当に申し訳ないことをしたと泣きそうになった。
「リューイ、勘違いをするな。これはそなたを守る為だ」
偉明は僕の思いを察してくれたらしい。
「あ……申し訳……」
「謝るな。これ以上謝るなら、おまんこに”仕置き”をするぞ」
「あ……」
偉明に”仕置き”をすると言われたのに尻穴がきゅーんとなった。”天使”の身体というのは本当に貪欲なようである。
「……リューイに”仕置き”をしなければならないようなお話ですか?」
明輝が尋ねる。いたたまれなくて、僕は俯いた。
「そうだな。するしないは各自に任せるが、決して痛い思いはさせてはならぬ。もし今からする話を聞いてリューイを厭うのであれば他に妻を探すように」
「穏やかではありませんな」
浩明が呟く。
「私はそなたたちも変わらずリューイを愛するはずだと確信しているが、リューイは我らを知らぬからな」
「わかりました。お話しください」
清明が促す。偉明は僕をきつく抱きしめて逃がさぬようにしてから、僕のことを弟たちに話したのだった。
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