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朝の告白
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王都のディビーズ辺境伯家の朝。
いつもの様に、朝日が昇ってすぐの爽やかな時間になると傭兵や護衛、最近ではメイドや使用人も参加している朝の恒例行事が始まります。しかし、今朝はいつもとは違いラインハルトも参加していました。
「ラインハルト様……何故?」
ラティラは有り得ない事に驚き固まってしまいました。
「アルベルトから聞いて、面白そうだと思ってな参加したんだよ。それに、聞きたいこともあったから直に来てみたんだ」
「お嬢! はじめましょうよー 朝の時間は貴重なんだよー」
あり得ない事に驚き、ボーッとしていたラティラだったが、ハッと気が付き自分に注目している周りを見渡し、焦って声を出した。
「えっと……ごめんね。じゃあ、今朝もみんな集まってくれてありがとう。ラティラを捕まえてを始めます。を捕まえた人は、5日のお休みです。頑張って有給休暇を、確保してくださいね。それではいくよー。ピッ」
広い庭での、朝の楽しい雄叫びの時間です。お屋敷の人々は慣れたもので、何事も無く普通に朝の準備を進めています。参加したいものは、一言告げて参加も可能になり、かなり明るく一致団結の辺境っぽい雰囲気が王都のお屋敷にも漂う様になりました。
本日はラインハルトも参戦しているので、やはり他の者より確実にラティラを追い詰めているが、ラティラも素早くかわしている。何だか2人の世界の様な雰囲気になり、1人抜け2人抜けどんどん少なくなり、最後には2人での追いかけっこになってしまった。
他の者は、座ってララ水を飲んだりストレッチしたり、2人をニヤニヤ眺めたりしている。それに気づいたラティラは、走りながら叫んだ。
「ちょっと何してるのよー! 走らないの?」
「お嬢ー 頑張って逃げて~」
「後10分計ります。お嬢が捕まったら負け、逃げ切れたら勝ちです。はじめ!」
アランの掛け声で新たなゲームが始まった。
2人は、間合いを見ながらお互いに探り探り走っている。探り探りと言っても傍目から見ると、かなり速い。驚くほど速い速度で周りを確認しながら走るのだから、二人共大した者だと皆、納得しながら見ていた。手が触れそうで触れれ無い、何度かその様な惜しい光景があり、遂に腕を掴んだ! と同時に、終了の声が。
二人はその場に座り込み、息を整えます。周りからタオルとララ水を渡され、汗を拭き水分補給して。
「ラインハルト様はお休みは無理なので、何かご希望はありますか?」
多少息が整いはじめたラティラが聞くと、ラインハルトはラティラの側迄歩いて来て左膝を立て、右膝をつけて手を差し出し、ラティラを見つめお願いをした。
「明後日の舞踏会、私のエスコートで参加して頂けませんか?」
いきなりの事で、本人もだが周りもびっくり。皆はどうなるかと固唾をのんで見守っていた。ラティラは少し考えだした答えは。
「私で良いのなら喜んでご一緒させていただきます」
ラインハルトの掌の上に、そっとラティラは手を合わせた。ラインハルトは、その手を引き寄せ手の先に唇を落とした。
「な、何をラインハルト様」
周りから、黄色い声援や歓声やヤジが飛ぶ。いつもとは違い、ピンクの雰囲気満載のディビーズ辺境伯家の朝だった。
ラインハルトはその後。朝食を摂りアルベルトにきちんとエスコートの了承を貰い、足取り軽く帰って行った。
その頃ルラックは暖かいベッドの中で、スヤスヤおねむ中……
いつもの様に、朝日が昇ってすぐの爽やかな時間になると傭兵や護衛、最近ではメイドや使用人も参加している朝の恒例行事が始まります。しかし、今朝はいつもとは違いラインハルトも参加していました。
「ラインハルト様……何故?」
ラティラは有り得ない事に驚き固まってしまいました。
「アルベルトから聞いて、面白そうだと思ってな参加したんだよ。それに、聞きたいこともあったから直に来てみたんだ」
「お嬢! はじめましょうよー 朝の時間は貴重なんだよー」
あり得ない事に驚き、ボーッとしていたラティラだったが、ハッと気が付き自分に注目している周りを見渡し、焦って声を出した。
「えっと……ごめんね。じゃあ、今朝もみんな集まってくれてありがとう。ラティラを捕まえてを始めます。を捕まえた人は、5日のお休みです。頑張って有給休暇を、確保してくださいね。それではいくよー。ピッ」
広い庭での、朝の楽しい雄叫びの時間です。お屋敷の人々は慣れたもので、何事も無く普通に朝の準備を進めています。参加したいものは、一言告げて参加も可能になり、かなり明るく一致団結の辺境っぽい雰囲気が王都のお屋敷にも漂う様になりました。
本日はラインハルトも参戦しているので、やはり他の者より確実にラティラを追い詰めているが、ラティラも素早くかわしている。何だか2人の世界の様な雰囲気になり、1人抜け2人抜けどんどん少なくなり、最後には2人での追いかけっこになってしまった。
他の者は、座ってララ水を飲んだりストレッチしたり、2人をニヤニヤ眺めたりしている。それに気づいたラティラは、走りながら叫んだ。
「ちょっと何してるのよー! 走らないの?」
「お嬢ー 頑張って逃げて~」
「後10分計ります。お嬢が捕まったら負け、逃げ切れたら勝ちです。はじめ!」
アランの掛け声で新たなゲームが始まった。
2人は、間合いを見ながらお互いに探り探り走っている。探り探りと言っても傍目から見ると、かなり速い。驚くほど速い速度で周りを確認しながら走るのだから、二人共大した者だと皆、納得しながら見ていた。手が触れそうで触れれ無い、何度かその様な惜しい光景があり、遂に腕を掴んだ! と同時に、終了の声が。
二人はその場に座り込み、息を整えます。周りからタオルとララ水を渡され、汗を拭き水分補給して。
「ラインハルト様はお休みは無理なので、何かご希望はありますか?」
多少息が整いはじめたラティラが聞くと、ラインハルトはラティラの側迄歩いて来て左膝を立て、右膝をつけて手を差し出し、ラティラを見つめお願いをした。
「明後日の舞踏会、私のエスコートで参加して頂けませんか?」
いきなりの事で、本人もだが周りもびっくり。皆はどうなるかと固唾をのんで見守っていた。ラティラは少し考えだした答えは。
「私で良いのなら喜んでご一緒させていただきます」
ラインハルトの掌の上に、そっとラティラは手を合わせた。ラインハルトは、その手を引き寄せ手の先に唇を落とした。
「な、何をラインハルト様」
周りから、黄色い声援や歓声やヤジが飛ぶ。いつもとは違い、ピンクの雰囲気満載のディビーズ辺境伯家の朝だった。
ラインハルトはその後。朝食を摂りアルベルトにきちんとエスコートの了承を貰い、足取り軽く帰って行った。
その頃ルラックは暖かいベッドの中で、スヤスヤおねむ中……
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