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第六章 ありのままに生きる (龍之介side)
46.プロポーズ
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翌朝、僕が怜一郎さんとホテルから帰ると、ゆったりとしたワンピースを着たエリカさんが玄関で僕たちを待ち構えていた。
「お兄様、お話があります」
「俺だってお前に聞きたいことだらけだっ!」
怜一郎さんはムッとした顔でエリカさんの部屋へ入った。
大喧嘩をしやしないかとヒヤヒヤしながら僕も彼に付き添った。
部屋のドアを閉めるとエリカさんはまず僕に説教した。
「龍之介さん、計画を無視してお兄様に勝手に種明かしなさって困ったものだわ。あなたは全て私の指示で動く約束だったはずなのに」
「ごめんなさい、船内では連絡ができなくて……。まさかこんなことになるなんて思ってなくて……」
エリカさんの切れ長な瞳にキッと睨まれて、僕は素直に謝罪した。
「まあいいわ。とにかくお兄様、そういうことなの。真実は龍之介さんから聞いた通りよ。私たちは偽装結婚で、お兄様が泣いて家でする理由なんてないわ」
「誰が泣いて家出したってっ!? 俺はお前たちにあきれ返って出て行っただけだ」
プライドを傷つけるような言われ方をされ、怜一郎さんはイラッとしていた。全く、エリカさんは面白がって怜一郎さんの気持ちを逆撫でするような言い方ばかりして、本当に意地が悪いんだから。
「まあとにかく、お兄様には私の恋人である菜々美さんと結婚していただきます」
本当に僕の子供がそこに存在しているのかというほどぺたんこなお腹を撫で、エリカさんは怜一郎さんにそう言った。
「誰だよ、菜々美って……。そもそも俺はお前の計画が全てうまくいくなんて思えない。いずれ本当のことがバレて、ごまかせなくなって……」
あれこれ言おうとする怜一郎さんにエリカさんは黙って分厚い冊子を手渡した。
「はい、お兄様の分の台本。明日、菜々美さんがうちへ来ます。お兄様はうちの両親に婚約者として菜々美さんを紹介してもらいます」
「なんだって!? 俺はそんな……」
エリカさんはニッと笑って楽しそうに言った。
「全てバラしてもいいのよ、お兄様。宝条ホールディングスの御曹司である宝条怜一郎はゲイで男を漁りにハッテン場へ出かけているって、週刊誌にリークしようかしら。そうしたらお父様とお母様の耳に入るのも時間の問題よね」
「お前っ……!」
普段はエリカさんの意地悪を受け流している怜一郎さんだが、さすがに今回は頭にきたようで、エリカさんに手を上げようとする怜一郎さんを僕が羽交い締めにして止めた。
「まあまあ、怜一郎さん、落ち着きましょう。エリカさんは妊娠中の体ですから、暴力はダメです」
「でもっ……」
僕は興奮の冷めた怜一郎さんの体から手を離し、そっと彼の前に跪いて、
「怜一郎さん、一生僕と一緒にいてください。……僕たちが一緒にいるために怜一郎さんは形だけ菜々美さんと結婚してください。お願いします」
とプロポーズした。
彼は照れて頬を赤く染め、目を少し泳がせてからゆっくりと頷いた。
「お兄様、お話があります」
「俺だってお前に聞きたいことだらけだっ!」
怜一郎さんはムッとした顔でエリカさんの部屋へ入った。
大喧嘩をしやしないかとヒヤヒヤしながら僕も彼に付き添った。
部屋のドアを閉めるとエリカさんはまず僕に説教した。
「龍之介さん、計画を無視してお兄様に勝手に種明かしなさって困ったものだわ。あなたは全て私の指示で動く約束だったはずなのに」
「ごめんなさい、船内では連絡ができなくて……。まさかこんなことになるなんて思ってなくて……」
エリカさんの切れ長な瞳にキッと睨まれて、僕は素直に謝罪した。
「まあいいわ。とにかくお兄様、そういうことなの。真実は龍之介さんから聞いた通りよ。私たちは偽装結婚で、お兄様が泣いて家でする理由なんてないわ」
「誰が泣いて家出したってっ!? 俺はお前たちにあきれ返って出て行っただけだ」
プライドを傷つけるような言われ方をされ、怜一郎さんはイラッとしていた。全く、エリカさんは面白がって怜一郎さんの気持ちを逆撫でするような言い方ばかりして、本当に意地が悪いんだから。
「まあとにかく、お兄様には私の恋人である菜々美さんと結婚していただきます」
本当に僕の子供がそこに存在しているのかというほどぺたんこなお腹を撫で、エリカさんは怜一郎さんにそう言った。
「誰だよ、菜々美って……。そもそも俺はお前の計画が全てうまくいくなんて思えない。いずれ本当のことがバレて、ごまかせなくなって……」
あれこれ言おうとする怜一郎さんにエリカさんは黙って分厚い冊子を手渡した。
「はい、お兄様の分の台本。明日、菜々美さんがうちへ来ます。お兄様はうちの両親に婚約者として菜々美さんを紹介してもらいます」
「なんだって!? 俺はそんな……」
エリカさんはニッと笑って楽しそうに言った。
「全てバラしてもいいのよ、お兄様。宝条ホールディングスの御曹司である宝条怜一郎はゲイで男を漁りにハッテン場へ出かけているって、週刊誌にリークしようかしら。そうしたらお父様とお母様の耳に入るのも時間の問題よね」
「お前っ……!」
普段はエリカさんの意地悪を受け流している怜一郎さんだが、さすがに今回は頭にきたようで、エリカさんに手を上げようとする怜一郎さんを僕が羽交い締めにして止めた。
「まあまあ、怜一郎さん、落ち着きましょう。エリカさんは妊娠中の体ですから、暴力はダメです」
「でもっ……」
僕は興奮の冷めた怜一郎さんの体から手を離し、そっと彼の前に跪いて、
「怜一郎さん、一生僕と一緒にいてください。……僕たちが一緒にいるために怜一郎さんは形だけ菜々美さんと結婚してください。お願いします」
とプロポーズした。
彼は照れて頬を赤く染め、目を少し泳がせてからゆっくりと頷いた。
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