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番外編・取り違えと運命の人 小話集
161 約束の行方 ②
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髪を編み込んでいる途中で、リカルドが水差しとコップを二つ持って帰ってきた。
「リボン編み込むのってそんな風にするんだ。面白いね」
「リカルドと暮らし始めるまでこういう編み込みやったことなかったから、あんまり上手くないけど」
「ううん。綺麗」
水を飲むリカルドに眺められながら、編み込みを続ける。よしできた。できあがりを感心したように眺めているリカルドに、訊ねる。
「その……背中、どうしたの?」
「へ?」
「なんかすごい、ひっかき傷、あるけど。みみずばれみたいになってる」
「ひっかき傷……?」
しばらく考えている様子だったリカルドが、突然、あっと声を上げる。
「それ、男の勲章」
「男の勲章?」
現場で誰かをかばって怪我した、とか? リカルドはそういうことを全然言わない。自慢しないし、我慢するし、溜め込ませないようにしなきゃ、と思っていると、リカルドが笑いながら続ける。
「最近ジュリエッタ、すごく熱烈だから」
私? 熱烈ってなに?と考えて、思い至り、顔に血が昇っていくと同時に、リカルドが正解を教えてくれる。
「してる時にしがみつかれちゃって、その爪痕が」
「もう、やだあ!」
つい、リカルドに背を向けてしまう。
「俺、ジュリエッタの髪、下ろしてるのすごく好きだけど、まとめ髪もいいなと思ってて」
「ド直毛だから、なかなかうまく編めないけど」
「ううん、綺麗。髪編み込んでると、ジュリエッタ、すごく……」
私の首元にリカルドがそっとキスを落とす。
「うなじ、色っぽくて、いい」
リカルドの囁き声が、なんだか耳に残って。私は動けなくなってしまった。
「あ、や……」
「ん、でも、反応は、感じてる時のだけどなあ」
「ちが……やっ!」
「いや?」
「や……だ…………あっ!」
リカルドが私のスカートをそっと捲り上げ、下着に指を忍ばせてくる。
「我慢、できなくなっちゃった。ほんとに嫌だったらもちろんやめるけど」
「ん、ん、あっ……!」
「やめた方がいい?俺は、したいんだけどな」
そう言うとリカルドは膣口を浅くかき回して、くちゅくちゅ音を立てた。花芽と行ったり来たりされると、下半身がたまらなく熱くなる。
「お願い、ジュリエッタ。俺のわがまま許して」
「も、指じゃ……」
「指じゃ?」
「指じゃ足りないの……」
「うん、俺も足りない」
抱き合って、くちづけを交わす。舌で口内を蹂躙され、歯列をなぞられ、唾液を奪うように飲まれ、舌を吸われ、終える頃にはすっかり息が上がっていた。
「リカルド……今日の行き先、寝室に変更して……」
「喜んで」
もう一度軽くキスをする。水差しをリカルドに渡し、コップを私が持って、寝室へと移動した。
「リボン編み込むのってそんな風にするんだ。面白いね」
「リカルドと暮らし始めるまでこういう編み込みやったことなかったから、あんまり上手くないけど」
「ううん。綺麗」
水を飲むリカルドに眺められながら、編み込みを続ける。よしできた。できあがりを感心したように眺めているリカルドに、訊ねる。
「その……背中、どうしたの?」
「へ?」
「なんかすごい、ひっかき傷、あるけど。みみずばれみたいになってる」
「ひっかき傷……?」
しばらく考えている様子だったリカルドが、突然、あっと声を上げる。
「それ、男の勲章」
「男の勲章?」
現場で誰かをかばって怪我した、とか? リカルドはそういうことを全然言わない。自慢しないし、我慢するし、溜め込ませないようにしなきゃ、と思っていると、リカルドが笑いながら続ける。
「最近ジュリエッタ、すごく熱烈だから」
私? 熱烈ってなに?と考えて、思い至り、顔に血が昇っていくと同時に、リカルドが正解を教えてくれる。
「してる時にしがみつかれちゃって、その爪痕が」
「もう、やだあ!」
つい、リカルドに背を向けてしまう。
「俺、ジュリエッタの髪、下ろしてるのすごく好きだけど、まとめ髪もいいなと思ってて」
「ド直毛だから、なかなかうまく編めないけど」
「ううん、綺麗。髪編み込んでると、ジュリエッタ、すごく……」
私の首元にリカルドがそっとキスを落とす。
「うなじ、色っぽくて、いい」
リカルドの囁き声が、なんだか耳に残って。私は動けなくなってしまった。
「あ、や……」
「ん、でも、反応は、感じてる時のだけどなあ」
「ちが……やっ!」
「いや?」
「や……だ…………あっ!」
リカルドが私のスカートをそっと捲り上げ、下着に指を忍ばせてくる。
「我慢、できなくなっちゃった。ほんとに嫌だったらもちろんやめるけど」
「ん、ん、あっ……!」
「やめた方がいい?俺は、したいんだけどな」
そう言うとリカルドは膣口を浅くかき回して、くちゅくちゅ音を立てた。花芽と行ったり来たりされると、下半身がたまらなく熱くなる。
「お願い、ジュリエッタ。俺のわがまま許して」
「も、指じゃ……」
「指じゃ?」
「指じゃ足りないの……」
「うん、俺も足りない」
抱き合って、くちづけを交わす。舌で口内を蹂躙され、歯列をなぞられ、唾液を奪うように飲まれ、舌を吸われ、終える頃にはすっかり息が上がっていた。
「リカルド……今日の行き先、寝室に変更して……」
「喜んで」
もう一度軽くキスをする。水差しをリカルドに渡し、コップを私が持って、寝室へと移動した。
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