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後日譚・取り違えたその後の二人
124 ぶらり二人旅 ① (旅に出ようよ!・その1)
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「ねえ、リカルド」
夕飯を終え、ゆったり過ごしているリカルドに声を掛ける。
「なに? ジュリエッタ」
「こないだの旅行の話だけど、行きたいとこ決まったから言っていい?」
「もちろん!」
リカルドは笑顔で受け入れてくれる。
「あのね。私、リカルドの故郷がいい」
「え……」
私の提案を聞いたリカルドは、狐につままれたみたいな表情になった。
「リカルドのお父様とお母様のお墓にご挨拶したくて。リカルド、連休全然取れなかったから、のびのびになってたじゃない。ずっと気になってたから、リカルドの故郷に今一番行きたいの」
「ジュリエッタ……」
「あ、それだと、旅行にならないかな?」
リカルドは知りすぎてるほど知ってるとこだもんね。
「別のとこがよければそれで全然かま」
みなまで言う前にぎゅっと抱きしめられた。
「リ、リカルド……」
「まさか、そんな風に考えてくれるなんて、思わなかった」
「私、リカルドと一緒なら、どこでも楽しいんだけど……行きたいとこっていったら、それしか思い浮かばなくて」
「……ありがとう」
静かになったリカルドの背中をとんとんとなでさする。リカルドはいつも明るく元気だけど、気持ちがたかぶると黙ってしまうんだって、最近ようやくわかってきた。
「えっと、じゃあ、リカルドの故郷でいいのね?」
リカルドの背中をなでながら訊ねる。
「うん。昔考えた『理想のデートするならここに行く』を全部盛り込んで案内する」
「そんなの考えてたんだ!」
リカルドの返答に、思わず笑ってしまった。
「神託、結局俺がジュリエッタの家に行くことになったけど、俺のところに来てもらう可能性もあるなあって思ってたから」
そう。たまたまリカルドとルーカさんは男性が女性の家に行くパターンだったけど、別にどっちが行くと決まっている訳じゃないのだ。
「大人だからこそ実行できるようなこともいろいろ考えてみる! なんかすごく楽しみになってきた!」
意気揚々と宣言すると、リカルドは私にキスを落とした。
翌日、職場に出勤するや否や、リカルドは休暇の申請をしたらしい。行くのは一か月半後になった。
「ちょうどそのあたりだと、今の現場の作業が一通り終わるはずなんだよね。俺の都合だけで申し訳ないけど……」
「ううん。私の方はなんとでもなるから」
「めちゃくちゃ楽しみ!」
「私も! 理想のデート全部盛り、楽しみにしてる!」
きゃあきゃあ言いながら私達は抱き合った。ほんとにばかだ。
夕飯を終え、ゆったり過ごしているリカルドに声を掛ける。
「なに? ジュリエッタ」
「こないだの旅行の話だけど、行きたいとこ決まったから言っていい?」
「もちろん!」
リカルドは笑顔で受け入れてくれる。
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「え……」
私の提案を聞いたリカルドは、狐につままれたみたいな表情になった。
「リカルドのお父様とお母様のお墓にご挨拶したくて。リカルド、連休全然取れなかったから、のびのびになってたじゃない。ずっと気になってたから、リカルドの故郷に今一番行きたいの」
「ジュリエッタ……」
「あ、それだと、旅行にならないかな?」
リカルドは知りすぎてるほど知ってるとこだもんね。
「別のとこがよければそれで全然かま」
みなまで言う前にぎゅっと抱きしめられた。
「リ、リカルド……」
「まさか、そんな風に考えてくれるなんて、思わなかった」
「私、リカルドと一緒なら、どこでも楽しいんだけど……行きたいとこっていったら、それしか思い浮かばなくて」
「……ありがとう」
静かになったリカルドの背中をとんとんとなでさする。リカルドはいつも明るく元気だけど、気持ちがたかぶると黙ってしまうんだって、最近ようやくわかってきた。
「えっと、じゃあ、リカルドの故郷でいいのね?」
リカルドの背中をなでながら訊ねる。
「うん。昔考えた『理想のデートするならここに行く』を全部盛り込んで案内する」
「そんなの考えてたんだ!」
リカルドの返答に、思わず笑ってしまった。
「神託、結局俺がジュリエッタの家に行くことになったけど、俺のところに来てもらう可能性もあるなあって思ってたから」
そう。たまたまリカルドとルーカさんは男性が女性の家に行くパターンだったけど、別にどっちが行くと決まっている訳じゃないのだ。
「大人だからこそ実行できるようなこともいろいろ考えてみる! なんかすごく楽しみになってきた!」
意気揚々と宣言すると、リカルドは私にキスを落とした。
翌日、職場に出勤するや否や、リカルドは休暇の申請をしたらしい。行くのは一か月半後になった。
「ちょうどそのあたりだと、今の現場の作業が一通り終わるはずなんだよね。俺の都合だけで申し訳ないけど……」
「ううん。私の方はなんとでもなるから」
「めちゃくちゃ楽しみ!」
「私も! 理想のデート全部盛り、楽しみにしてる!」
きゃあきゃあ言いながら私達は抱き合った。ほんとにばかだ。
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