109 / 201
後日譚・取り違えたその後の二人
108 にくいあんちくしょう ⑧
しおりを挟む
再び目覚めると、日はだいぶ上に昇っていた。時計を見ると十時前。終わった後、お互い眠ってしまったらしい。ジュリエッタはあどけない表情で寝息を立てている。今日なにもないって言ってたし、眠らせておこう。
そっとベッドから出ようとすると、気配を察したのか、ジュリエッタが目を覚ました。
「う、ん? ルー……カ……?」
「俺は予定通り片づけとかするから。まだ寝とけよ」
「ん……」
寝ぼけてるのか、ジュリエッタ、俺にキスしてきた。
「おやす……み…………」
「…………この小悪魔……」
思わず勃ってしまい、しばらく動けなくなってしまう。
とりあえず、ジュリエッタに獲らされたグロいものもののことを思い出して分身を鎮め、昼までに洗濯と部屋の整備を二部屋してしまった。
洗濯するにはちょっと遅い時間ではあったけど、最悪二日干せば乾くだろ。部屋の片づけは一日一部屋の計画だったけど、物がない部屋も結構あるみたいで、そこは掃除だけで済むから早く終わってしまったのだ。ぐっちゃぐちゃなのは使ってる部屋ということか。なら、五つくらいだったから、思ったよりもかなり早く終わりそうだな。部屋の片づけ終わったら、庭の整備に移るか。
そんなことを考えながら手を動かしていたら昼食の準備が済んでしまったので、ジュリエッタを起こしに行くことにする。
「ジュリエッタ、昼飯、できたぞ」
「……え? もうお昼?」
「そう、もうお昼。お嬢様、運動に疲れて、眠ってしまわれたので」
「ちが……! 昨日あんまり寝てないから」
「ベッドに入ったの、結構早かっただろう?」
たしか、十一時前だった気がする。そんなにすごく寝ないとだめなのか? こいつ。
「…………ろから……めたり……から……」
蚊の鳴くような声でジュリエッタがひとりごちる。
「へ? なに?」
「後ろから抱きしめたりするから! びっくりして眠れなかったの!!」
ジュリエッタ、顔真っ赤だ。
「悪い悪い。ほんと男に免疫ないんだな。今後はお嬢様を無駄に興奮させないように、細心の注意を払いますんで」
くすくす笑いながら言う。
「バカ!」
どデカい声で罵られた。
そっとベッドから出ようとすると、気配を察したのか、ジュリエッタが目を覚ました。
「う、ん? ルー……カ……?」
「俺は予定通り片づけとかするから。まだ寝とけよ」
「ん……」
寝ぼけてるのか、ジュリエッタ、俺にキスしてきた。
「おやす……み…………」
「…………この小悪魔……」
思わず勃ってしまい、しばらく動けなくなってしまう。
とりあえず、ジュリエッタに獲らされたグロいものもののことを思い出して分身を鎮め、昼までに洗濯と部屋の整備を二部屋してしまった。
洗濯するにはちょっと遅い時間ではあったけど、最悪二日干せば乾くだろ。部屋の片づけは一日一部屋の計画だったけど、物がない部屋も結構あるみたいで、そこは掃除だけで済むから早く終わってしまったのだ。ぐっちゃぐちゃなのは使ってる部屋ということか。なら、五つくらいだったから、思ったよりもかなり早く終わりそうだな。部屋の片づけ終わったら、庭の整備に移るか。
そんなことを考えながら手を動かしていたら昼食の準備が済んでしまったので、ジュリエッタを起こしに行くことにする。
「ジュリエッタ、昼飯、できたぞ」
「……え? もうお昼?」
「そう、もうお昼。お嬢様、運動に疲れて、眠ってしまわれたので」
「ちが……! 昨日あんまり寝てないから」
「ベッドに入ったの、結構早かっただろう?」
たしか、十一時前だった気がする。そんなにすごく寝ないとだめなのか? こいつ。
「…………ろから……めたり……から……」
蚊の鳴くような声でジュリエッタがひとりごちる。
「へ? なに?」
「後ろから抱きしめたりするから! びっくりして眠れなかったの!!」
ジュリエッタ、顔真っ赤だ。
「悪い悪い。ほんと男に免疫ないんだな。今後はお嬢様を無駄に興奮させないように、細心の注意を払いますんで」
くすくす笑いながら言う。
「バカ!」
どデカい声で罵られた。
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
魔性の大公の甘く淫らな執愛の檻に囚われて
アマイ
恋愛
優れた癒しの力を持つ家系に生まれながら、伯爵家当主であるクロエにはその力が発現しなかった。しかし血筋を絶やしたくない皇帝の意向により、クロエは早急に後継を作らねばならなくなった。相手を求め渋々参加した夜会で、クロエは謎めいた美貌の男・ルアと出会う。
二人は契約を交わし、割り切った体の関係を結ぶのだが――
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる