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本編・取り違えと運命の人
061 本当の私を誰も知らない ②
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「で、そのビアンカさん? すごくタイプだったらしくて。最初はどうすれば恋愛がうまくいくかの相談だった予定が、すぐ、ビアンカさんみたいな人がいいって話にスライドして」
「ビアンカはほんといい子だよ。なんでうまくいかなくなるのか、全然わかんない」
「うん。見た目通りだったら、マッテオが振られて終わりなんだろうなと思ったんだけど、ジュリエッタのお友達なら、きっといい子なんだろうなと俺も期待した」
「見た目通り?」
「その……おしゃれで、恋人とのイベントが好きで、恋愛至上主義的な」
リカルドが気まずそうに言う。
「そりゃ、流行うまく取り入れた服デザインする子だから、おしゃれだけど……。仕事に真剣だからだと思うけど、イベントとか気にしないし、恋愛ばっかりの子じゃないなあ」
「自分の意見、きちんと言ってくれる人?」
「うん。でもきつくなくて、すごく気配りしてくれる優しい子」
「……これは、うまくいくかも」
今度、ビアンカさんに本気でつなぎつけといて! と頼まれてしまった。
「え?」
「その、ほんと、ビアンカがよかったらなんだけど。なんか、一目惚れだったらしくて」
ほどなく次の会合があったので、切り出してみた。
「すごいね! あの時偶然会っただけなのに」
「まさに運命の出会い」
「その、一回デートしてもらって、やっぱりだめなら断っていいから、ってリカルドも言ってて」
「すごくハンサムだったと思うけど。まさにビアンカ好みの」
「魔王とか闇属性の眷属とかのコスプレさせたら、信者つきそうな感じだった」
「ただ、中身が小学生だから、スマートな扱いとかは期待しないでほしいって」
「……あれで中身小学生って、どんななのかしら」
「イヤ、むしろ、ギャップ萌えでいいんじゃないの?」
ビアンカが一言も返事をしないのが、とても気になる。
「あ、ご、ごめんね、急に。その、嫌なら、リカルドには無理だって伝えておくから」
「…………デートしてみる」
ビアンカがぼそりと言った。
「私、今までエスコート上手い女性慣れしたタイプとばっかり付き合ってきたけど、無理してた気がする。中身小学生くらいの方が気負わなくていいかも」
「ビアンカ……」
「それに、確かに顔は好みのタイプだった気がするし!」
「ほんと、だめだったら、一回で断っていいから!」
リカルドに言われたことを重ねて言う。
「うん! 私も素の私でどれくらい勝負できるのか試せるいいチャンスだと思った!」
素の私……? 少しだけ気になったけど、とりあえずオッケーもらった。
「ビアンカはほんといい子だよ。なんでうまくいかなくなるのか、全然わかんない」
「うん。見た目通りだったら、マッテオが振られて終わりなんだろうなと思ったんだけど、ジュリエッタのお友達なら、きっといい子なんだろうなと俺も期待した」
「見た目通り?」
「その……おしゃれで、恋人とのイベントが好きで、恋愛至上主義的な」
リカルドが気まずそうに言う。
「そりゃ、流行うまく取り入れた服デザインする子だから、おしゃれだけど……。仕事に真剣だからだと思うけど、イベントとか気にしないし、恋愛ばっかりの子じゃないなあ」
「自分の意見、きちんと言ってくれる人?」
「うん。でもきつくなくて、すごく気配りしてくれる優しい子」
「……これは、うまくいくかも」
今度、ビアンカさんに本気でつなぎつけといて! と頼まれてしまった。
「え?」
「その、ほんと、ビアンカがよかったらなんだけど。なんか、一目惚れだったらしくて」
ほどなく次の会合があったので、切り出してみた。
「すごいね! あの時偶然会っただけなのに」
「まさに運命の出会い」
「その、一回デートしてもらって、やっぱりだめなら断っていいから、ってリカルドも言ってて」
「すごくハンサムだったと思うけど。まさにビアンカ好みの」
「魔王とか闇属性の眷属とかのコスプレさせたら、信者つきそうな感じだった」
「ただ、中身が小学生だから、スマートな扱いとかは期待しないでほしいって」
「……あれで中身小学生って、どんななのかしら」
「イヤ、むしろ、ギャップ萌えでいいんじゃないの?」
ビアンカが一言も返事をしないのが、とても気になる。
「あ、ご、ごめんね、急に。その、嫌なら、リカルドには無理だって伝えておくから」
「…………デートしてみる」
ビアンカがぼそりと言った。
「私、今までエスコート上手い女性慣れしたタイプとばっかり付き合ってきたけど、無理してた気がする。中身小学生くらいの方が気負わなくていいかも」
「ビアンカ……」
「それに、確かに顔は好みのタイプだった気がするし!」
「ほんと、だめだったら、一回で断っていいから!」
リカルドに言われたことを重ねて言う。
「うん! 私も素の私でどれくらい勝負できるのか試せるいいチャンスだと思った!」
素の私……? 少しだけ気になったけど、とりあえずオッケーもらった。
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