上 下
32 / 201
本編・取り違えと運命の人

031 リカルドの本当の誕生日 ⑤

しおりを挟む
 ジュリエッタはまだ慣れてないから、負担にならないように、一日二回まで、週三日までと俺はひそかに決めている。絶対、誕生日はしたかったので、二日間手を出さずにいた。どきどきしながらベッドで待っていると、お風呂から上がったジュリエッタが寝室に入ってきた。俺がもうベッドで横になっているので、そっと隣に入ってきてくれる。
 来た! 嬉しくなって、ゆっくり後ろから抱きしめる。

「今日、なんか甘えっ子ね。リカルド」
「うん」

 ジュリエッタがゆっくり振り返って俺の方を見る。可愛いなあ。少し薄暗いのが、ものすごく残念。いつか、もう少し明るい中で抱きたいなあ、なんて思いながらキスをして、ジュリエッタをもう一度俺の腕の中にすっぽりくるむ。
 そのまましちゃいたいけど、ジュリエッタはまだ慣れてなくて、震えてる。だから、やっぱりおうかがい立てよう。いつか、自然な流れでできたらいいなあ。

「あの、ジュリエッタ」
「う、うん。なあに?」
「今日、その、いい?」
「…………う、うん」

 薄暗い中でもわかるくらい、赤くなってる。可愛い。少しずつジュリエッタの夜着を脱がせて、体中にキスを落とす。

 ジュリエッタ、スレンダーなのに、脱がすとちゃんとおっぱいあるし、おしりも可愛いし、なにより、抱きしめるとやわらかくて、女の子だなあと思う。まだ何回かしかしてないけど、俺、すっかり夢中だし、ジュリエッタを抱いたのが俺だけだと思うと、とんでもなく嬉しい。俺、独占欲強かったんだなあ、と、知らなかった自分の一面を発見する。

 もうあんまり我慢きかなそうと思い、ジュリエッタの秘所にそっと指を滑らせる。あ……! もうずいぶん潤ってて、指を差し入れると、二本入った。俺に心を許してくれてるみたいで、ほんと嬉しいな。ゆっくり中をなで回すと、更に潤って動かしやすくなった。少しずつ大きくなる水音に、感じてくれてるんだ、とにやにやしてしまう。

「うう……恥ずかしいよ、リカルド」
「恥ずかしくないし、ジュリエッタの状態は俺しかわかんないから、全然問題ない!」
「うう」
「その、もう大丈夫っぽいけど、いい?」
「う……うん」

 お許しを得たので、少しずつ少しずつ中に入っていく。ジュリエッタ、可愛いし、やわらかいし、温かいし、すごく気持ちいし、もう、たまんないな。

「リカルド」
「なに?」
「嬉しそう」
「うん。だって、すごく嬉しいもん、俺。大好きなジュリエッタとこんな風に過ごせて」
「……リカルド」
「なに?」
「………………好き」

 ごく小さい声だったけど、初めて言ってもらった、なによりのプレゼント。



「結局、そんな感じで、すごくいい誕生日過ごしたんだよ、俺。ジュリエッタ、ほんとにありがとう!」
「……いや、お祝いは別にしてないというか……。でも、その日のことは覚えてるわ。服のリクエストとか珍しかったから。そういうことだったのね」
「うん。あの服、ほんと可愛いよね。あれから結構着てくれるようになって嬉しい!」
「リカルドからやたら絶賛されたから、あれ以来、納品とか、外出する時にたまに着るようにしてるの。そしたら、会う人に必ず褒められるのよね」
「でしょー? だって似合ってるもん!!」
「リカルドが選ぶもの、なんか評判いいから、その……」
「なに?」
「……今度、服買いに行くの、付き合って」

 服、あんなにどうでもいいって感じだったのに……!

「うん! もちろん!! やったあ、楽しみ!!!!!!!」
「おおげさ……」
「次の休みにさっそく行こうね! 絶対!」

 ということは、もう、服や装飾品をプレゼントしても、全然問題ないってことだよね!と、ひそかにガッツポーズした俺を、ジュリエッタは知らない。

 ちなみに、ワインの当たり年というのは話をそらすために適当に言っただけだったんだけど、それが実は大正解で、いただいた銘柄の俺の生まれ年のワインが現在ものすごく高値で取り引きされていると後日知り、青ざめたのは別のお話。俺、この職場、絶対自分から辞められないし、ボスを筆頭にみなさん全員に頭が上がらない。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

明智さんちの旦那さんたちR

明智 颯茄
恋愛
 あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。  奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。  ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。  *BL描写あり  毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。

これ以上ヤったら●っちゃう!

ヘロディア
恋愛
彼氏が変態である主人公。 いつも自分の部屋に呼んで戯れていたが、とうとう彼の部屋に呼ばれてしまい…

私は何人とヤれば解放されるんですか?

ヘロディア
恋愛
初恋の人を探して貴族に仕えることを選んだ主人公。しかし、彼女に与えられた仕事とは、貴族たちの夜中の相手だった…

先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…

ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。 しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。 気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…

【完結】お義父様と義弟の溺愛が凄すぎる件

百合蝶
恋愛
お母様の再婚でロバーニ・サクチュアリ伯爵の義娘になったアリサ(8歳)。 そこには2歳年下のアレク(6歳)がいた。 いつもツンツンしていて、愛想が悪いが(実話・・・アリサをーーー。) それに引き替え、ロバーニ義父様はとても、いや異常にアリサに構いたがる! いいんだけど触りすぎ。 お母様も呆れからの憎しみも・・・ 溺愛義父様とツンツンアレクに愛されるアリサ。 デビュタントからアリサを気になる、アイザック殿下が現れーーーーー。 アリサはの気持ちは・・・。

【R18】散らされて

月島れいわ
恋愛
風邪を引いて寝ていた夜。 いきなり黒い袋を頭に被せられ四肢を拘束された。 抵抗する間もなく躰を開かされた鞠花。 絶望の果てに待っていたのは更なる絶望だった……

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

車の中で会社の後輩を喘がせている

ヘロディア
恋愛
会社の後輩と”そういう”関係にある主人公。 彼らはどこでも交わっていく…

処理中です...