78 / 232
第3章 2人の物語
第20話
しおりを挟む
「連れ出す相手を間違えたのも誤算だったが、あの場で女王の行軍が起こったのも予想していなかった」
確かに女王の出現は俺も予想していなかった。俺も同意してうなずいていると、ダミアンさんは呆れたように深いため息をついた。
「まさか、お前が単独で女王に挑んでいく酔狂な奴だとは思わなかった」
何だか恨みがましい視線を向けられる。まあ、確かに無謀な行動だったが、ダミアンさんに恨まれるようなことだろうか? 俺が首を傾げると、またもや彼は深いため息をついた。
「俺は止めたよな? なのに、まともに戦うつもりはないと言っておいてあれは何だ? 女王の顎を蹴り上げて挑発して大立ち回りした挙句に死にそうになりやがって。お前の上司と部下に何故止めなかったと散々文句を言われたんだぞ」
ダミアンさんの剣幕に俺はもうタジタジとなるしかなかった。扉の外にちらりと見えるラウルに視線を向けると、何故だか大きくうなずいている。俺がいる位置から見えないが、恐らくシュテファンも同様にうなずいているのだろう。
「一通りの聞き取りが終わった後も延々と小言が続き、むしろ小言の方が長いくらいだったんだぞ」
「うわ……」
淡々と小言を連ねるアスター卿の姿を思い出す。もしかしたら俺の体を気遣わなければならない分が彼に向けられた可能性もある。ちょっとだけ彼に同情した。
「それだけじゃない。お前の大立ち回りを記憶している限り飛竜に伝えろと命じられて、やった事もない記憶の伝達をさせられたんだ。さび付いている力を駆使した挙句、2日間も寝込んだんだぞ」
「それは……大変でしたね……」
相棒への記憶の伝達は比較的簡単に出来るが、初対面の飛竜相手では常日頃訓練をしていないとなかなか難しい。ましてや、竜騎士達のダミアンさんへの感情は最悪だ。不信感を抱かれている相手へはなかなか伝わらなかっただろう。ましてや普段からそう言った力を使っていないとなると倒れてしまうのもうなずける。
「お前の部下達からはこのくらいお前なら簡単にやってのけるだの、もっと鮮明に伝えろ、だの文句を言われた挙句、まあ、無いよりましだろうと散々だった」
激高するダミアンさんの姿を見て、ああ、相当うっ憤が溜まっているんだろうなと想像できた。俺は相槌を打ちながら彼の話に耳を傾ける。やがて気が晴れたのか、彼の表情は幾分スッキリとしていた。
「まあ、でも、改めてお前には敵わないと実感させられたよ」
ダミアンさんはそう言うと椅子の背もたれを使ってゆっくりと立ち上がる。気配を察したラウルとシュテファンが室内に入ってくるが、彼は表情を引き締めると俺に深々と頭を下げた。
「色々と済まなかった。この謝罪だけで俺がしてきたことが全て許されるわけではないが、それでも過去にしてきたことを反省している事だけは知っていて欲しい」
「……いいですよ」
俺の返答に少し驚いた様子で彼は頭を上げた。
「いいって……許してくれるのか?」
「端的に言えばそうです。確かに、ゼンケルにいた頃は理不尽な思いをしたし、辛かった。その原因となったダミアンさんの事を少なからず恨んではいました。けれど、今、上に立つ立場を経験したから言えるんですけど、そもそもはホルスト卿がその話を鵜呑みにせず、少しでも自分で確認していれば防げた事件だと俺は思うんです」
俺の意見を聞いたダミアンさんは「ルーク……」と呟き呆然と俺の顔を見ていた。
「まあ、今更あの頃の事をどうこう言っても変えることは出来ないし、そしてあの経験があるから今の俺があるともいえるんです。それに今、俺はとても幸せなんですよ」
あの時、ホルスト卿が適切な対処をしていれば、今頃俺は第2騎士団員として職務を全うしていただろう。しかし、あの苦しい状況の中、偶然に殿下との面識を得られたことによって第3騎士団への移動が実現した。そこでアスター卿に鍛えられたからこそ、上級騎士に名を連ねるほどの力を得たと思っている。そして何より、オリガとも出会うことが出来たのだ。
「それでも、ダミアンさんがこうして俺に謝罪をして下さるのは純粋に嬉しいです」
「ルーク……ありがとう」
ダミアンさんはその場でまた深々と頭を下げた。心なしかその目は潤んでいるようにも見える。
「そろそろ時間です」
戸口に立っていたラウルが声をかける。予定の時間を過ぎても話が終わるのを待っていてくれたらしく、気を利かせてくれたラウルとシュテファンに謝意を伝えておいた。ラウルが預かっていたダミアンさんの杖を返すと、彼は寝台に近寄ってきて手を差し出してきた。
「最後に会えてよかった。早く体が良くなることを願っている」
今回の一連の事件に深く関与したダミアンさんには厳しい処罰が下る可能性が高かった。彼の言葉からは何を言い渡されても受け入れる覚悟がうかがい知れた。
「俺も会えてよかった。ダミアンさんも健勝で」
俺はそんな彼が差し出した手をそう言って握り返した。握手を交わすと、ダミアンさんはラウルに促されて部屋を出ていく。去り際にもう一度振り向いた彼と黙礼を交わしてこの面会は終了した。
タランテラを代表する名医による治療とオリガの手厚い看護のおかげで俺の体も徐々に回復していた。負傷して1ヶ月を過ぎた頃には支えられながらだが立って歩けるようになり、病室も重症患者用から一般の部屋へ移動することになった。
「ここって、本当に病室?」
移動した先は座り心地のいいソファと重厚なテーブルが置かれた居間と天蓋付きの大きな寝台が整えられた寝室が続き部屋となっている立派な部屋だった。風呂場も供えられており、本宮の客間にも劣らない造りとなっているこの部屋は、治療で訪れるアスター卿が滞在する時に使っている部屋らしい。道理で立派だと思った。
「でも、何で俺にここを?」
「アスター卿のご指示でございます」
尤もな疑問に満面の笑みで答えてくれたのは療養施設の管理を任されている侍官だ。あまりの事に呆然としている間に俺の荷物は運び込まれ、整理整頓されていた。ちなみに、今まで俺の看病の為に以前の病室に近い部屋で寝起きしていたオリガの荷物は、同時進行で隣の客間へ運び込まれていた。
アスター卿は同室でも構わないと言っておられたらしいが、さすがにこの状況では不謹慎だと判断したらしく、隣室にしたらしい。賢明だが、ちょっとだけ残念と思ったのはここだけの話だ。
「それでは、何か御用があればお呼び下さい」
侍官はそう言って恭しく頭を下げると部屋を退出していった。広い部屋に取り残された俺はただ呆然と立ち尽くしていた。扉が叩く音がして我に返り、返事をするとお茶のお盆を手にしたオリガが部屋に入って来た。
「当主のお部屋だと聞いたけど、本当にすごい部屋ね」
「オリガは知っていたの?」
「私もさっき聞いたの。さ、座って。お茶にしましょう」
オリガに勧められるままソファに座ると、彼女がハーブティーを淹れてくれる。彼女も俺の隣に腰を下ろし、ゆっくりとお茶を味わう。またこうやって2人でお茶を飲めるのが何よりも嬉しい。
「前のお部屋から歩いて来て疲れていない?」
「うん。でも、もうちょっと体力つけなきゃエアリアルに会いに行けないな」
動けるようになって少しずつ歩く長さと時間を増やしているが、竜舎まで行けるようになるのはまだ先になりそうだ。
「そういえば、今日はグルース先生のところ行かなくていいの?」
「部屋の移動があるから今日は休んでいていいと言って下さったの」
付きっ切りの看病が必要なくなり、オリガは数日前から空いた時間を利用してグルース医師の手伝いをしていた。もうちょっとゆっくりしていてもいいと思うのだけど、本人は落ち着かないのだろう。
2人で他愛もない話をしながらお茶を楽しむ。傍らのオリガがすり寄ってくるので、日常生活には支障なく動かせるようになった右手で彼女の肩を抱いた。改めてこの何気ない時間が幸せなんだと実感する。その一方で無茶をやらかした俺は、危うくこの幸せを失うところだったのだと改めて思い知らされた。
「どうしたの? ルーク」
ちょっと会話が途切れただけだったはずだが、俺の心の内を読みすかしたようにオリガは俺を見上げて問いかけてくる。苦しい時もずっと傍に居て励まし続けてくれた彼女がどうしようもなく愛おしい。俺はまだ固定している左手もぎこちなく使って、彼女を両手で抱きしめた。
「ねえ、オリガ」
「なあに?」
「春になって、俺がもっとちゃんと動けるようになったら、組紐を探しに行かないか?」
「……」
あれ? 返事が返ってこない。何かまずかっただろうか? 内心焦っていると、オリガが顔を上げる。その目は涙で潤んでいた。
「ルーク、本当に?」
「うん。復帰できてもどこへ配属させられるかまだ分からないけど。それでもちゃんと君の所へ帰る約束の証に籍を入れたい」
「嬉しい……」
オリガは俺に抱き着いて胸に顔をうずめる。泣いているらしい彼女が落ち着くまで俺は彼女を抱きしめた。
その後、彼女は改めて組紐を一緒に選ぶ事を承諾してくれた。そしてここで療養している間に具体的に話を進めておこうと2人で決めたのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
オリガ「組紐、ルークはどんな色が良い?」
ルーク「そうだなぁ……騎士団の群青が入れば満足かな。オリガは?」
オリガ「ありきたりだけど、お互いの目の色がいいかしら」
ルーク「いいねぇ……」
こんな風にまったりと話をしながら決めたらしい。
確かに女王の出現は俺も予想していなかった。俺も同意してうなずいていると、ダミアンさんは呆れたように深いため息をついた。
「まさか、お前が単独で女王に挑んでいく酔狂な奴だとは思わなかった」
何だか恨みがましい視線を向けられる。まあ、確かに無謀な行動だったが、ダミアンさんに恨まれるようなことだろうか? 俺が首を傾げると、またもや彼は深いため息をついた。
「俺は止めたよな? なのに、まともに戦うつもりはないと言っておいてあれは何だ? 女王の顎を蹴り上げて挑発して大立ち回りした挙句に死にそうになりやがって。お前の上司と部下に何故止めなかったと散々文句を言われたんだぞ」
ダミアンさんの剣幕に俺はもうタジタジとなるしかなかった。扉の外にちらりと見えるラウルに視線を向けると、何故だか大きくうなずいている。俺がいる位置から見えないが、恐らくシュテファンも同様にうなずいているのだろう。
「一通りの聞き取りが終わった後も延々と小言が続き、むしろ小言の方が長いくらいだったんだぞ」
「うわ……」
淡々と小言を連ねるアスター卿の姿を思い出す。もしかしたら俺の体を気遣わなければならない分が彼に向けられた可能性もある。ちょっとだけ彼に同情した。
「それだけじゃない。お前の大立ち回りを記憶している限り飛竜に伝えろと命じられて、やった事もない記憶の伝達をさせられたんだ。さび付いている力を駆使した挙句、2日間も寝込んだんだぞ」
「それは……大変でしたね……」
相棒への記憶の伝達は比較的簡単に出来るが、初対面の飛竜相手では常日頃訓練をしていないとなかなか難しい。ましてや、竜騎士達のダミアンさんへの感情は最悪だ。不信感を抱かれている相手へはなかなか伝わらなかっただろう。ましてや普段からそう言った力を使っていないとなると倒れてしまうのもうなずける。
「お前の部下達からはこのくらいお前なら簡単にやってのけるだの、もっと鮮明に伝えろ、だの文句を言われた挙句、まあ、無いよりましだろうと散々だった」
激高するダミアンさんの姿を見て、ああ、相当うっ憤が溜まっているんだろうなと想像できた。俺は相槌を打ちながら彼の話に耳を傾ける。やがて気が晴れたのか、彼の表情は幾分スッキリとしていた。
「まあ、でも、改めてお前には敵わないと実感させられたよ」
ダミアンさんはそう言うと椅子の背もたれを使ってゆっくりと立ち上がる。気配を察したラウルとシュテファンが室内に入ってくるが、彼は表情を引き締めると俺に深々と頭を下げた。
「色々と済まなかった。この謝罪だけで俺がしてきたことが全て許されるわけではないが、それでも過去にしてきたことを反省している事だけは知っていて欲しい」
「……いいですよ」
俺の返答に少し驚いた様子で彼は頭を上げた。
「いいって……許してくれるのか?」
「端的に言えばそうです。確かに、ゼンケルにいた頃は理不尽な思いをしたし、辛かった。その原因となったダミアンさんの事を少なからず恨んではいました。けれど、今、上に立つ立場を経験したから言えるんですけど、そもそもはホルスト卿がその話を鵜呑みにせず、少しでも自分で確認していれば防げた事件だと俺は思うんです」
俺の意見を聞いたダミアンさんは「ルーク……」と呟き呆然と俺の顔を見ていた。
「まあ、今更あの頃の事をどうこう言っても変えることは出来ないし、そしてあの経験があるから今の俺があるともいえるんです。それに今、俺はとても幸せなんですよ」
あの時、ホルスト卿が適切な対処をしていれば、今頃俺は第2騎士団員として職務を全うしていただろう。しかし、あの苦しい状況の中、偶然に殿下との面識を得られたことによって第3騎士団への移動が実現した。そこでアスター卿に鍛えられたからこそ、上級騎士に名を連ねるほどの力を得たと思っている。そして何より、オリガとも出会うことが出来たのだ。
「それでも、ダミアンさんがこうして俺に謝罪をして下さるのは純粋に嬉しいです」
「ルーク……ありがとう」
ダミアンさんはその場でまた深々と頭を下げた。心なしかその目は潤んでいるようにも見える。
「そろそろ時間です」
戸口に立っていたラウルが声をかける。予定の時間を過ぎても話が終わるのを待っていてくれたらしく、気を利かせてくれたラウルとシュテファンに謝意を伝えておいた。ラウルが預かっていたダミアンさんの杖を返すと、彼は寝台に近寄ってきて手を差し出してきた。
「最後に会えてよかった。早く体が良くなることを願っている」
今回の一連の事件に深く関与したダミアンさんには厳しい処罰が下る可能性が高かった。彼の言葉からは何を言い渡されても受け入れる覚悟がうかがい知れた。
「俺も会えてよかった。ダミアンさんも健勝で」
俺はそんな彼が差し出した手をそう言って握り返した。握手を交わすと、ダミアンさんはラウルに促されて部屋を出ていく。去り際にもう一度振り向いた彼と黙礼を交わしてこの面会は終了した。
タランテラを代表する名医による治療とオリガの手厚い看護のおかげで俺の体も徐々に回復していた。負傷して1ヶ月を過ぎた頃には支えられながらだが立って歩けるようになり、病室も重症患者用から一般の部屋へ移動することになった。
「ここって、本当に病室?」
移動した先は座り心地のいいソファと重厚なテーブルが置かれた居間と天蓋付きの大きな寝台が整えられた寝室が続き部屋となっている立派な部屋だった。風呂場も供えられており、本宮の客間にも劣らない造りとなっているこの部屋は、治療で訪れるアスター卿が滞在する時に使っている部屋らしい。道理で立派だと思った。
「でも、何で俺にここを?」
「アスター卿のご指示でございます」
尤もな疑問に満面の笑みで答えてくれたのは療養施設の管理を任されている侍官だ。あまりの事に呆然としている間に俺の荷物は運び込まれ、整理整頓されていた。ちなみに、今まで俺の看病の為に以前の病室に近い部屋で寝起きしていたオリガの荷物は、同時進行で隣の客間へ運び込まれていた。
アスター卿は同室でも構わないと言っておられたらしいが、さすがにこの状況では不謹慎だと判断したらしく、隣室にしたらしい。賢明だが、ちょっとだけ残念と思ったのはここだけの話だ。
「それでは、何か御用があればお呼び下さい」
侍官はそう言って恭しく頭を下げると部屋を退出していった。広い部屋に取り残された俺はただ呆然と立ち尽くしていた。扉が叩く音がして我に返り、返事をするとお茶のお盆を手にしたオリガが部屋に入って来た。
「当主のお部屋だと聞いたけど、本当にすごい部屋ね」
「オリガは知っていたの?」
「私もさっき聞いたの。さ、座って。お茶にしましょう」
オリガに勧められるままソファに座ると、彼女がハーブティーを淹れてくれる。彼女も俺の隣に腰を下ろし、ゆっくりとお茶を味わう。またこうやって2人でお茶を飲めるのが何よりも嬉しい。
「前のお部屋から歩いて来て疲れていない?」
「うん。でも、もうちょっと体力つけなきゃエアリアルに会いに行けないな」
動けるようになって少しずつ歩く長さと時間を増やしているが、竜舎まで行けるようになるのはまだ先になりそうだ。
「そういえば、今日はグルース先生のところ行かなくていいの?」
「部屋の移動があるから今日は休んでいていいと言って下さったの」
付きっ切りの看病が必要なくなり、オリガは数日前から空いた時間を利用してグルース医師の手伝いをしていた。もうちょっとゆっくりしていてもいいと思うのだけど、本人は落ち着かないのだろう。
2人で他愛もない話をしながらお茶を楽しむ。傍らのオリガがすり寄ってくるので、日常生活には支障なく動かせるようになった右手で彼女の肩を抱いた。改めてこの何気ない時間が幸せなんだと実感する。その一方で無茶をやらかした俺は、危うくこの幸せを失うところだったのだと改めて思い知らされた。
「どうしたの? ルーク」
ちょっと会話が途切れただけだったはずだが、俺の心の内を読みすかしたようにオリガは俺を見上げて問いかけてくる。苦しい時もずっと傍に居て励まし続けてくれた彼女がどうしようもなく愛おしい。俺はまだ固定している左手もぎこちなく使って、彼女を両手で抱きしめた。
「ねえ、オリガ」
「なあに?」
「春になって、俺がもっとちゃんと動けるようになったら、組紐を探しに行かないか?」
「……」
あれ? 返事が返ってこない。何かまずかっただろうか? 内心焦っていると、オリガが顔を上げる。その目は涙で潤んでいた。
「ルーク、本当に?」
「うん。復帰できてもどこへ配属させられるかまだ分からないけど。それでもちゃんと君の所へ帰る約束の証に籍を入れたい」
「嬉しい……」
オリガは俺に抱き着いて胸に顔をうずめる。泣いているらしい彼女が落ち着くまで俺は彼女を抱きしめた。
その後、彼女は改めて組紐を一緒に選ぶ事を承諾してくれた。そしてここで療養している間に具体的に話を進めておこうと2人で決めたのだった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
オリガ「組紐、ルークはどんな色が良い?」
ルーク「そうだなぁ……騎士団の群青が入れば満足かな。オリガは?」
オリガ「ありきたりだけど、お互いの目の色がいいかしら」
ルーク「いいねぇ……」
こんな風にまったりと話をしながら決めたらしい。
0
お気に入りに追加
11
あなたにおすすめの小説
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
〈完結〉この女を家に入れたことが父にとっての致命傷でした。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」アリサは父の後妻の言葉により、家を追い出されることとなる。
だがそれは待ち望んでいた日がやってきたでもあった。横領の罪で連座蟄居されられていた祖父の復活する日だった。
十年前、八歳の時からアリサは父と後妻により使用人として扱われてきた。
ところが自分の代わりに可愛がられてきたはずの異母妹ミュゼットまでもが、義母によって使用人に落とされてしまった。義母は自分の周囲に年頃の女が居ること自体が気に食わなかったのだ。
元々それぞれ自体は仲が悪い訳ではなかった二人は、お互い使用人の立場で二年間共に過ごすが、ミュゼットへの義母の仕打ちの酷さに、アリサは彼女を乳母のもとへ逃がす。
そして更に二年、とうとうその日が来た……
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
公爵様、契約通り、跡継ぎを身籠りました!-もう契約は満了ですわよ・・・ね?ちょっと待って、どうして契約が終わらないんでしょうかぁぁ?!-
猫まんじゅう
恋愛
そう、没落寸前の実家を助けて頂く代わりに、跡継ぎを産む事を条件にした契約結婚だったのです。
無事跡継ぎを妊娠したフィリス。夫であるバルモント公爵との契約達成は出産までの約9か月となった。
筈だったのです······が?
◆◇◆
「この結婚は契約結婚だ。貴女の実家の財の工面はする。代わりに、貴女には私の跡継ぎを産んでもらおう」
拝啓、公爵様。財政に悩んでいた私の家を助ける代わりに、跡継ぎを産むという一時的な契約結婚でございましたよね・・・?ええ、跡継ぎは産みました。なぜ、まだ契約が完了しないんでしょうか?
「ちょ、ちょ、ちょっと待ってくださいませええ!この契約!あと・・・、一体あと、何人子供を産めば契約が満了になるのですッ!!?」
溺愛と、悪阻(ツワリ)ルートは二人がお互いに想いを通じ合わせても終わらない?
◆◇◆
安心保障のR15設定。
描写の直接的な表現はありませんが、”匂わせ”も気になる吐き悪阻体質の方はご注意ください。
ゆるゆる設定のコメディ要素あり。
つわりに付随する嘔吐表現などが多く含まれます。
※妊娠に関する内容を含みます。
【2023/07/15/9:00〜07/17/15:00, HOTランキング1位ありがとうございます!】
こちらは小説家になろうでも完結掲載しております(詳細はあとがきにて、)
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる