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第2章 オリガの物語
第10話
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青みがかった飛竜からは体格のいい男の人と小柄な女性が降りてきた。そしてその2人を従え、黒い飛竜から降りてきた長身の男性が敬礼して待つルークの傍まで歩いてくる。決して華美ではないけれど、他の竜騎士達の装備より明らかに上質な装備を纏っていた。肩に流れ落ちるような眩いばかりのプラチナブロンドを見れば、私でもこの国で最も高貴な血を引いておられるお方だと気付いた。そして私もティムも自然とその場に跪いていた。
当然、村長達も気づき、慌ててその場に跪く。そんな彼等を一顧だにせず、そのお方はルークと簡単に情報を交換する。ルークの口ぶりでは彼が来るとは思っていなかった様子だった。それでも彼は冷静にそのお方に私達を紹介し、緊張で顔を上げられない私達に第3騎士団団長のエドワルド殿下と隊長のリーガス卿、そしてジーン卿を紹介してくれた。
「そんなに畏まらなくていい。君がティムか? ルークの言う通り、高い資質を持っている。その力を使う術を学び、その力を用いて妖魔と対峙する覚悟はあるか?」
私は顔も上げられなかったけれど、隣で跪いていたティムは殿下の顔を見上げて迷うことなく「はい」と返答した。
「分かった。今すぐに見習いとして受け入れるのは無理だが、その事前準備が出来る環境を用意しよう」
「ありがとう……ございます。あの、」
「お待ちください!」
ティムがつっかえながらも礼をいい、恐れ多くも更に何かを言いかけたところで、叔父が待ったをかけた。その憎々し気な表情から、ティムが竜騎士の見習い候補となるのを邪魔する気満々の様子だった。隣にいる弟も下卑た笑みを浮かべている。
「その姉弟は我が家の金をくすねた泥棒です。そんな輩を竜騎士にするなんてとんでもありません」
叔父の言葉に殿下は冷ややかな一瞥を向けるだけだった。神殿で礼儀作法を習った程度の私でも、身分の高い相手に名乗りもせずに話しかけるのは不作法だと言うのは分かる。一番慌てていたのは村長さんで、叔父を制止して黙らせると殿下の前に進み出てひざを折り、身分を明かした上で先程ルークにも伝えた通り私達に窃盗の嫌疑がかけられていることを伝えた。
「なるほど。先ほども言った通り、この2人は既に我が団の庇護下にある。詳しい話を一緒に聞かせてもらっても構わないだろうか?」
「も、もちろんでございます」
殿下にこう言われては村長さんに反対できるはずもない。後からルークに聞いた話では、この時叔父とその弟の顔色があからさまに悪くなっていたらしい。
「だが、ここでは寒いな。話は中で聞こう」
殿下はそう仰られて、私達を天幕へ促した。これも後々になって聞いた話だけど、本当は殿下も他の竜騎士方もあの程度の寒さは全然問題なかったらしい。しかし、この時の私の顔色は相当ひどかったらしく、殿下は私を気遣って天幕の中へ場所を移して下さったらしい。
殿下はさっきまで私が座っていた簡易の椅子を天幕の奥に自ら移動させて座り、ルークにもう一つ椅子を用意させると私に座るように促した。恐れ多いから立っていようと思ったのだけど、ルークやジーン卿に無理する必要はないと説得された形となり、焚火の傍らの一番暖かい場所に陣取ることになった。
ルークとティムは私の後ろに立ち、村長さんや叔父達は入り口に近い所に立たされた。そして出入り口を守る様にリーガス卿とジーン卿が立ち、ようやく話し合いができる態勢が整った。
「では、話を聞こうか」
殿下に促され、最初に叔父が口を開きかけたが、村長が制して前に進み出る。その弟よりもましだけど叔父も私達を貶めるつもりでいるのが見え見えなので、まだ中立的に話ができる自分が聞いている限りのことを説明する方が良いと判断したのだろう。
「では、私からご説明申し上げます」
そう言って村長さんから聞いた話は、信じられない内容だった。事の発端は、フォルビア南部を中心に架空のもうけ話を持ち掛けてお金をだまし取っていた詐欺師が捕えられたことから始まっていた。捕えられた詐欺師の供述により、あの村の住人も被害にあっていたと知らせを受けた村長さんは、被害状況を調べるために調査を始めた。
しかし該当する人が見つからず、詐欺師の記憶違いではないかと思い始めた頃、叔母の義父母から行方不明になっているお金があると打ち明けられたらしい。2人は当然私達が盗んだと疑っていたので、私がその詐欺師にお金を渡したんじゃないかと言ったのだ。
「俺達は盗んでいない! 嘘をつくな!」
そこまで話を聞いたティムは怒って声を荒げていたが、ルークに「反論は後からすればいい」とたしなめられていた。それでも不服そうにしている彼を叔父とその弟はあざ笑うように見ていた。
「盗んだかどうかはともかく話を聞きたいと申し出たところ、急に出て行ったと言われました。そこで住んでいた部屋を調べましたところ、お金を入れていたという巾着が見つかり、急遽後を追うことになりました」
昨夜はすぐに暗くなってしまったので途中で捜索を諦め、今日は朝から捜索をしていたところ、煙が立ち上っているのが見えて一団はこの休憩所まで来たらしい。
「何で、俺達が勝手に出て行ったことになってんだよ? あいつが姉さんを襲おうとしたのに信じてくれなくてお前らが出て行けと言ったんだろ! そもそも俺達は母屋へも入れてもらえなかったし、そんな金の存在も知らなかったんだぞ!」
耐えきれなくなったティムが叔父とその弟を指してまくしたてる様に一気に反論する。それを聞いた村長さんが「おや?」といった表情で叔父に視線を向ける。
「子供の言うことを真に受けてはいけませんよ」
「そうですぜ。この女も大人しそうに見えるが、なかなか計算高いんですぜ。親父とお袋の部屋から何かを隠し持ってコソコソ出てくるのを見かけたから、後で何してたんだと問い詰めたら俺をたぶらかそうとしやがった。それをこの小僧が勘違いしやがって俺様を蹴飛ばしやがったんだ」
叔父とその弟がここぞとばかりに私達を弾劾するが、全く身に覚えがないものばかりだ。私も反論するべきなのだが、襲われかけた時の記憶がよみがえり、体が震えてくる。
「図星をつかれたもんだから反論できないでやがる」
「お前が竜騎士になれるはずがない。さっさと帰って盗んだ金の分、きっちり働いてもらうぞ」
叔父はこれでおしまいとばかりに話を切り上げ、私達に近づいて腕を掴んで連れて行こうとする。しかし、その手を傍に立っていたルークが掴んで止める。
「話は終わっていませんよ」
「証人も証拠も揃っている。この2人が金を盗んだ犯人で間違いない」
そう叔父は言い切ったが、そこへ黙って話を聞いていた殿下が口を挟んだ。
「そもそもこの2人とはどういった間柄だ?」
「家内の縁戚です。うちの奴がどうしてもと懇願するから住まわせてやっていたのに、とんだ恩知らずだ。こんな盗人に情けなどかけるのではなかった」
私達を散々こき使っておいてこんな罵声を浴びせるなんて、いったいどんな神経をしているのだろう? そんな叔父を村長が「2人は真面目に働いてくれていたのだろう?」と庇ってくれていたが、「猫の手よりましな程度だ」と鼻であしらっていた。
「養っていたわけではないと理解すればいいか?」
「その通りです」
叔父が肯定すると、殿下は納得した様子で頷き、本題に入った。
「では、その証拠を見つけた状況を説明してもらおうか?」
「……自分と弟が2人の部屋へ乗り込んだ時には既にもぬけの殻でした。慌てていたのか、巾着が寝台の脇に転がっていました」
「先に部屋へ入ったのは?」
「弟です」
「聞いた話では金が無くなったと気付いた時点で2人の部屋を捜索し、その時は何も出なかったそうだが?」
「どこかに隠していたんでしょう。逃げるときに持ち出そうとして忘れて行ったんじゃないんですか?」
殿下の問いに叔父は呆れたように言い返す。「もういいでしょう」とルークの手を振り払おうとするが、彼は手を緩める事は無かった。
「いくつか疑問点がある」
殿下はそう言うとルークに叔父の手を放すよう命じ、そして叔父には元の位置に戻るよう促した。叔父は掴まれていた個所をさすりながら渋々元の位置に戻っていった。
当然、村長達も気づき、慌ててその場に跪く。そんな彼等を一顧だにせず、そのお方はルークと簡単に情報を交換する。ルークの口ぶりでは彼が来るとは思っていなかった様子だった。それでも彼は冷静にそのお方に私達を紹介し、緊張で顔を上げられない私達に第3騎士団団長のエドワルド殿下と隊長のリーガス卿、そしてジーン卿を紹介してくれた。
「そんなに畏まらなくていい。君がティムか? ルークの言う通り、高い資質を持っている。その力を使う術を学び、その力を用いて妖魔と対峙する覚悟はあるか?」
私は顔も上げられなかったけれど、隣で跪いていたティムは殿下の顔を見上げて迷うことなく「はい」と返答した。
「分かった。今すぐに見習いとして受け入れるのは無理だが、その事前準備が出来る環境を用意しよう」
「ありがとう……ございます。あの、」
「お待ちください!」
ティムがつっかえながらも礼をいい、恐れ多くも更に何かを言いかけたところで、叔父が待ったをかけた。その憎々し気な表情から、ティムが竜騎士の見習い候補となるのを邪魔する気満々の様子だった。隣にいる弟も下卑た笑みを浮かべている。
「その姉弟は我が家の金をくすねた泥棒です。そんな輩を竜騎士にするなんてとんでもありません」
叔父の言葉に殿下は冷ややかな一瞥を向けるだけだった。神殿で礼儀作法を習った程度の私でも、身分の高い相手に名乗りもせずに話しかけるのは不作法だと言うのは分かる。一番慌てていたのは村長さんで、叔父を制止して黙らせると殿下の前に進み出てひざを折り、身分を明かした上で先程ルークにも伝えた通り私達に窃盗の嫌疑がかけられていることを伝えた。
「なるほど。先ほども言った通り、この2人は既に我が団の庇護下にある。詳しい話を一緒に聞かせてもらっても構わないだろうか?」
「も、もちろんでございます」
殿下にこう言われては村長さんに反対できるはずもない。後からルークに聞いた話では、この時叔父とその弟の顔色があからさまに悪くなっていたらしい。
「だが、ここでは寒いな。話は中で聞こう」
殿下はそう仰られて、私達を天幕へ促した。これも後々になって聞いた話だけど、本当は殿下も他の竜騎士方もあの程度の寒さは全然問題なかったらしい。しかし、この時の私の顔色は相当ひどかったらしく、殿下は私を気遣って天幕の中へ場所を移して下さったらしい。
殿下はさっきまで私が座っていた簡易の椅子を天幕の奥に自ら移動させて座り、ルークにもう一つ椅子を用意させると私に座るように促した。恐れ多いから立っていようと思ったのだけど、ルークやジーン卿に無理する必要はないと説得された形となり、焚火の傍らの一番暖かい場所に陣取ることになった。
ルークとティムは私の後ろに立ち、村長さんや叔父達は入り口に近い所に立たされた。そして出入り口を守る様にリーガス卿とジーン卿が立ち、ようやく話し合いができる態勢が整った。
「では、話を聞こうか」
殿下に促され、最初に叔父が口を開きかけたが、村長が制して前に進み出る。その弟よりもましだけど叔父も私達を貶めるつもりでいるのが見え見えなので、まだ中立的に話ができる自分が聞いている限りのことを説明する方が良いと判断したのだろう。
「では、私からご説明申し上げます」
そう言って村長さんから聞いた話は、信じられない内容だった。事の発端は、フォルビア南部を中心に架空のもうけ話を持ち掛けてお金をだまし取っていた詐欺師が捕えられたことから始まっていた。捕えられた詐欺師の供述により、あの村の住人も被害にあっていたと知らせを受けた村長さんは、被害状況を調べるために調査を始めた。
しかし該当する人が見つからず、詐欺師の記憶違いではないかと思い始めた頃、叔母の義父母から行方不明になっているお金があると打ち明けられたらしい。2人は当然私達が盗んだと疑っていたので、私がその詐欺師にお金を渡したんじゃないかと言ったのだ。
「俺達は盗んでいない! 嘘をつくな!」
そこまで話を聞いたティムは怒って声を荒げていたが、ルークに「反論は後からすればいい」とたしなめられていた。それでも不服そうにしている彼を叔父とその弟はあざ笑うように見ていた。
「盗んだかどうかはともかく話を聞きたいと申し出たところ、急に出て行ったと言われました。そこで住んでいた部屋を調べましたところ、お金を入れていたという巾着が見つかり、急遽後を追うことになりました」
昨夜はすぐに暗くなってしまったので途中で捜索を諦め、今日は朝から捜索をしていたところ、煙が立ち上っているのが見えて一団はこの休憩所まで来たらしい。
「何で、俺達が勝手に出て行ったことになってんだよ? あいつが姉さんを襲おうとしたのに信じてくれなくてお前らが出て行けと言ったんだろ! そもそも俺達は母屋へも入れてもらえなかったし、そんな金の存在も知らなかったんだぞ!」
耐えきれなくなったティムが叔父とその弟を指してまくしたてる様に一気に反論する。それを聞いた村長さんが「おや?」といった表情で叔父に視線を向ける。
「子供の言うことを真に受けてはいけませんよ」
「そうですぜ。この女も大人しそうに見えるが、なかなか計算高いんですぜ。親父とお袋の部屋から何かを隠し持ってコソコソ出てくるのを見かけたから、後で何してたんだと問い詰めたら俺をたぶらかそうとしやがった。それをこの小僧が勘違いしやがって俺様を蹴飛ばしやがったんだ」
叔父とその弟がここぞとばかりに私達を弾劾するが、全く身に覚えがないものばかりだ。私も反論するべきなのだが、襲われかけた時の記憶がよみがえり、体が震えてくる。
「図星をつかれたもんだから反論できないでやがる」
「お前が竜騎士になれるはずがない。さっさと帰って盗んだ金の分、きっちり働いてもらうぞ」
叔父はこれでおしまいとばかりに話を切り上げ、私達に近づいて腕を掴んで連れて行こうとする。しかし、その手を傍に立っていたルークが掴んで止める。
「話は終わっていませんよ」
「証人も証拠も揃っている。この2人が金を盗んだ犯人で間違いない」
そう叔父は言い切ったが、そこへ黙って話を聞いていた殿下が口を挟んだ。
「そもそもこの2人とはどういった間柄だ?」
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「その通りです」
叔父が肯定すると、殿下は納得した様子で頷き、本題に入った。
「では、その証拠を見つけた状況を説明してもらおうか?」
「……自分と弟が2人の部屋へ乗り込んだ時には既にもぬけの殻でした。慌てていたのか、巾着が寝台の脇に転がっていました」
「先に部屋へ入ったのは?」
「弟です」
「聞いた話では金が無くなったと気付いた時点で2人の部屋を捜索し、その時は何も出なかったそうだが?」
「どこかに隠していたんでしょう。逃げるときに持ち出そうとして忘れて行ったんじゃないんですか?」
殿下の問いに叔父は呆れたように言い返す。「もういいでしょう」とルークの手を振り払おうとするが、彼は手を緩める事は無かった。
「いくつか疑問点がある」
殿下はそう言うとルークに叔父の手を放すよう命じ、そして叔父には元の位置に戻るよう促した。叔父は掴まれていた個所をさすりながら渋々元の位置に戻っていった。
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