【完結】♡短編詰め合わせ♡

Erily

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② 妻殺しの氷神様に嫁いだら…私も殺されるそうです。あれれ?中々死にませんよ?

5 地下への明かり

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その後、私は魚介のスープやビーフシチューを食べたり、アイススケート場で遊んだりして、楽しい楽しいひと時を過ごした。
全てが夢のようで、風邪を引くから、と心配するシャンベルゼ様に帰りたく無いとゴネたりもした。

「また、連れて来てあげますから。」

「本当に!?」

「えぇ、ですから、その…
手を…
そろそろ離してくれませんか…?」

そう言われてがっしりと握っていた手を見る。

私は赤くなってすぐに手を離した。

その頃から、私は気づいてしまった。
シャンベルゼ様の事を段々と好きになっている事に…

しかし、シャンベルゼ様は私に触れようともしなかった。
キスも無ければ、それ以上の事など当然無く…

私はその夜シャンベルゼ様に思い切ってくっついてみた。

「何をやってるんですか?」

「何って…
だって私たち夫婦ですもの。

こうするのが普通でしょう?」

私は言うが…

「やめてください!
そんな気分じゃ無いんです!」

私の手は引き離され、そして、シャンベルゼ様はベッドから出て行ってしまわれた…

私は1人涙をこぼした。
やっと見つけた最愛の人。
なのに、私には触れてもくれない。

そして、いつか殺されるのならば…
いっそ…

そこまで思った。

シャンベルゼ様はその夜12時を回っても戻っては来なかった。

私は意を決してシャンベルゼ様に全てを話しに行こうと決めた。

そして、城中の部屋を探して回るけれど、シャンベルゼ様は居ない。

どこに行ったのか?と、半ば諦めかけた時…

地下に通じる階段に灯りが灯っていた。

私は階段をゆっくりと降りていく。

そして、最後まで降り切るとそこには…

氷の像があった。
全て女性で、24体ある。

24…?

そういえばシャンベルゼ様の奥様は24人…

私はゾッとした。

しかし…

「私の美しい妻たちよ…
聞いてください…

今日ね、ローラに迫られてしまいましたよ。
でも、私はそれを跳ね除けました。
だって、そうするしか無いでしょう?

あなた達の二の舞にはさせたく無いのです。

私は…
25番目の妻・ローラを…

愛しています…」

そして、シャンベルゼ様は氷の像にもたれ掛かって泣いていた。

「シャン…ベルゼ…様…?」

私はつい彼の名前を呼んだ。

「ローラ…!?

なぜここに…!?」

「あの、明かりが付いていたから、降りて来たら…
あの、その、今の本当ですの?
その、愛してるって…?」

「おバカな子ですね。
私があなたを愛さないはずはないでしょう。

そして、私はこの24人の妻たちもまだ愛しています。」

「教えてください。
なぜ、ここに奥様たちの氷像が?」

私は尋ねた。

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