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【3.あのときからずっと 】「イヤな私」
「イヤな私」(12)
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まるで本心を偽るかのように異様にテンションが高い星歌にグイグイ寄られて、彼女はこころもち身を引きながらも首を横に振った。
「そこまでは……。仮にも先生ですし。それに声をかけてくれたり、教えてもないのに電話番号を知ってて夜に電話されたりするだけで、実害はなくて……」
「そ、そうなんだ……」
教えてない電話番号を知ってるなんて呉田のヤツ、立派なストーカーじゃないか。
星歌が憧れていた物静かなイケメンという薄っぺらい上辺の印象が、ガラガラと音たてて崩れていく。
それに──と、石野谷ケイは続けた。
「誰にも相談できずにいたら、白川先生が気付いてくれて……。騒ぎにはならないように何とか収めてあげるって言ってくれて」
「ソウナンダ…………」
すみません、お姉さんにもご迷惑をかけて──そう言って頭を下げられると、星歌としては笑顔を返すよりほかない。
なけなしのプライドを総動員だ。
「行人ハ、昔ッカラ優シイトコロガナキニシモアラズデ……」
「えっ?」
「そこまでは……。仮にも先生ですし。それに声をかけてくれたり、教えてもないのに電話番号を知ってて夜に電話されたりするだけで、実害はなくて……」
「そ、そうなんだ……」
教えてない電話番号を知ってるなんて呉田のヤツ、立派なストーカーじゃないか。
星歌が憧れていた物静かなイケメンという薄っぺらい上辺の印象が、ガラガラと音たてて崩れていく。
それに──と、石野谷ケイは続けた。
「誰にも相談できずにいたら、白川先生が気付いてくれて……。騒ぎにはならないように何とか収めてあげるって言ってくれて」
「ソウナンダ…………」
すみません、お姉さんにもご迷惑をかけて──そう言って頭を下げられると、星歌としては笑顔を返すよりほかない。
なけなしのプライドを総動員だ。
「行人ハ、昔ッカラ優シイトコロガナキニシモアラズデ……」
「えっ?」
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