あの日の恋

河衣佳奈

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男性からの体験談

出張先の一夜

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あれは2年前。
出張先の名古屋での体験です。

その日は朝早めの新幹線で、アシスタントのJ子(29歳 既婚)とともに名古屋へ出張となりました。午前9時00分に現地支社に入り、打ち合わせを済ませた後、商談を1件、面接を2件。タクシーで移動しながらおにぎりを頬張り、取引先を訪問し、商談を済ませた後、休職中の社員面談ーーと、ノルマをこなしていきます。そして再び支社に戻ると16時からは来期のプロジェクトに向けた会議に参加。18時から社内研修の講師……そして一日の業務を終えたのが午後7時。

「お疲れ様でした」

J子に差し出された水を飲み、社長に一日の業務報告を済ませ、宿泊先のホテルへと向かいました。

道すがらJ子に明朝のスケジュールを確認すると、午前10時からの会議が最初の予定だと言うので、

「じゃあ、チェックインして荷物を置いたら外で食事でもどう?」と訊くと、「ありがとうございます!」と微笑むJ子。

10分後、ホテルから少し歩いたところに洒落た個室の居酒屋があり、互いの労を労って乾杯しました。

すでに時刻は20時を少し回っていましたので、J子に「旦那さんに連絡したら?」と言うと、「今日は夜勤なんで、大丈夫です」とのこと。J子の旦那さんは大きな病院に勤務する外科医師で、週に数回夜勤勤務がみたいでした。

J子が僕のアシスタントになったのは去年の10月からで、これまでにも数回出張に同行したことがありましたが、宿泊を伴うのは今回が初めてのことでした。

仕事の話を中心に、1杯、2杯とジョッキを空けていくうちにだんだんと際どい内容へと会話がシフトしていきます。

同僚のY香が広報のG藤部長と不倫しているとか、後輩のS美は僕の部下のI井と、制作部のM田と二股をかけているだとか(苦笑)。

「本部長も会社の女の子泣かしてるんでしょう?」と身を乗り出し、悪戯っぼく聞いてくるJ子の顔はそこそこ酔っているようでした。

「いるわけないじゃないか! いたらもっと活き活き働いてるよ」と笑いながら答えると、「ええっ! なぁんだ」とつまらなさそうな顔をして再びビールを飲み始めます。

「いた方が良かったのかな?」と返してみると、何も言わずに笑うJ子。
そんな他愛もない話をしながら、4、5杯飲んで店を後にし、ホテルへと戻りました。

フロントで鍵を受け取り、明日は9時半にロビーで、と約束をしてそれぞれ部屋に戻りました。僕は妻に連絡を入れ、シャワーを浴び、ベッドで横になりぼんやりテレビを見ていました。すると携帯がメールを受信します。「妻かな?」と思い見てみると、J子からでした。

〈もう少しだけ飲みませんか?お部屋に行っても良いですか?〉

ここであらためて今日はJ子と同じホテルへ宿泊していることを再認識したのと同時に、まさか……という下心が湧きました。ただ、それはないだろうと言い聞かせながら〈良いよ。912号室だよ〉と返信すると、数分後にノックの音がしました。


缶チュー杯とビールを両手にJ子が入ってきました。そして再びの乾杯。

「ところで本部長はどんな女性が好みなんですか?」と先程の続きのような話題に。

「タイプって……難しいなぁ。結局はフィーリングかなぁ」と曖昧な返事をすると、「じゃあ、私みたいなのは?」と言います。

「十分女らしくて魅力あるよ」
僕は妙に意識してしまい、あらためてJ子の姿をまじまじと見てしまいました。長い髪にスレンダーな身体。色気を感じさせる声や仕草。お世辞でも何でもなく、魅力的な女性であることに嘘はありませんでした。

それを聞いて「やったぁ!」と左手を上げ、大袈裟に喜ぶJ子はかなり酔っているように感じました。

やがて会話が途切れがちになり、このままだと雰囲気に流されてしまうと思った僕は、「そろそろ部屋に戻って休んだらいいよ」とJ子を促すと、「わかりました……」とゆっくり立ち上がりドアへと歩き出します。見送るつもりで後を追でた僕。すると、J子は不意に振り返り抱きついてきました。

「お、おいおい!酔ったのかい?」と顔を覗くと、J子は目を閉じてこちらを向いています。

理性が崩壊しました。

J子の髪からシャンプーの良い匂いがしました。10秒後……僕は彼女の唇を奪い、ひしと抱きしめてしまいました。

そして立ったまま、長いキスが続き、ゆっくりとJ子が舌を挿し入れてきます。
僕がそれに応じると、J子は「慎二さん……」と僕の名を呼びながら腕を首に回し、更に舌を絡ませてきます。

もう、止められませんでした。

何度も何度も舌を絡め互いの唾液を吸いながらもつれるように2人の身体がベットへ倒れ込んでいきました。それでも舌を離すことなく、まるで長い間会えなかった恋人のようでした。

そして僕の唇がJ子の首筋へと移り、J子の口から熱い吐息が漏れると、完全にスィッチが入ってしまい、気がつくとJ子の乳房を揉みしだいていました。

「はぁっ、んんっ! あっぁんっ!」とそれに敏感に反応するJ子。
僕は彼女が身に纏っていたホテルの部屋着を荒々しく剥ぎ取ると、ピンっと勃った乳首を口に含み、舌を回して刺激します。

(J子は自分のアシスタントだぞ……)

少しでも止めてしまうと我に返りそうだった僕は、そんな理性を振り払うように自らの全てを脱ぎ捨て、J子の下腹部から秘部に向かって舌を這わせクリトリスへとそれを当てていきます。

ピクンッ!と身体を震わせ、「あっ!そ、そこっ……好き〉と僕に教えるJ子。僕は目を見開いたまま、J子の股間に顔を埋め、溢れ出す愛液を飲み干しながら、クリトリスを責め続けます。

「やだっ! やだ……あ、あっん……」

J子は更に高く大きな声を上げながら身を捩ります。

ピチャッ、ピチャッと淫靡な音がJ子の耳にもとどいたのでしょうか、「イヤラしい……き、気持ち、いいっ!」と感じています。やがて、「あっ……私っ、ダメッ! いやっ、ダメッ……ダメダメっ!!!」と叫びながら、J子はブルッ、ブルッと身体を震わせたかと思うと、ガクッンと力を失ってアクメに達していました。

それでもJ子はゆっくり起き上がり、僕の胸元から乳首を、そこから足へと舌を這わし、そして既に固く勃起した僕のものを味わうように口に含みます。
顔を起こしその姿を見ると、そこには仕事のパートナーとしての顔はなく、ただ1人の女のJ子でした。

僕も負けじと体制を69へと持ち込み、その股間を舐め回します。
J子は口にペニスを咥えたまま「うぅ…ん……うぐっ……」と耐えていましたが、すぐに我慢できなくなったように、「もうください、慎二さんのこ、これ……く、ください」と懇願してきました。ふとコンドームがないことに気づき、買いに行ってくると言うと、中に出さなければ構いません……ともう待ちきれないJ子。

僕は何も言わず、J子の両足首を握り、目一杯に足を開いて完全に臨戦体制になったものをそこに突き刺しました。

「ああっ! あぅぅっ!」

我慢できなかったのはJ子だけではありませんでした。僕は最初から全力で突き続けました。J子の中は熱く、隔たりのない僕のものをより優しく包み込むようでした。

ベットが軋む音、テーブルが揺れる音、腰を突くたびに結合部から聞こえるヌプッヌプッという音。何もかもが淫らでした。

「ああ! あっ、あっ、凄いぃ! いいっ! いいのっ!」

隣室まで聞こえてしまいそうな声で悶えるJ子。

「俺もだよ……い、いいっ!最高だよ……J子」

僕も目の前で上気してよがり声を上げるJ子の姿に我を忘れて声を上げていました。

そして彼女の両足を抱え上げ、より深い挿入と強いピストンを施すと、J子は両手を上げ、「ああぅ! ああっ、やだっ! あああっ……たまんないっ! あ、あああっっっ!」という一際大きな叫び声とともに、僕の両肩で足を震わせ全身に鳥肌を立て達しました。

それでも僕はそのまま突き続けながら「イッちゃったんだね、J子」と訊くと、なす術なくうんうんと首を縦に振ります。その姿に我慢できなくなった僕は「俺も……イ、イクよ……」とラストスパート!
J子の腰をがっしり掴み激しいピストンを繰り返すと、「ダメっ、ダメぇ……こ、こ、壊れ…壊れちゃう……ああっん、き、きてっ! は、は、は早くぅ!」と言い残し、再びガクンッと力を失ったJ子の胸に、大量の精子を放出しました。

朦朧としながらJ子はそれをゆっくり指で掬い、口の中へ。まるでAVでも見ているかのようでした。


その後、シャワーも浴びずに2回戦に突入し、バックでの深い挿入にぐったりと伏し崩れたJ子はそのまま眠ってしまいました。

翌朝、僕が目覚めるとJ子はいませんでした。そして約束の時間にロビーに向かうと、いつものJ子がニッコリ微笑み待っていました。

また次回出張があったら……きっとまた抱いてしまいそうです。
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