目が覚めたら黒髪黒目至上主義の世界に転生していたみたいです

抹茶もち

文字の大きさ
18 / 24
皆と仲良しになりたいです!

4

しおりを挟む
「さむー!行こう!早く行こう!」
「えぇ、行きましょうね」

わくわくでサムの胸元をギュッて握りしめながら扉の方に身体が傾いちゃう僕をギュッて抱え直したサムは、あっという間に扉の前に辿り着いて。

「僕、扉開けてみたいっ!」
「えぇ、いいですよ。挑戦してみましょうか」

サムから降りた僕は重厚な扉に向かってゴクリと唾を飲んだ。扉、大きい。
よしっ!って気合いを入れて扉に両手を押し当てて、んーっ!って力一杯押してみたんだけど。

・・・・・・ぜんっぜんびくともしない。

思わず振り返ってサムを見てしまった。

「さむ・・・・・・開かない。手伝ってぇ」
「では一緒に押してみましょうか」
「うんっ!ありがとう、さむ!」


やっぱりサムって頼りになる・・・・・・!サムと一緒だったらきっと開くはず!

ふんっ!って気合いをもう一回入れた僕は、僕の後ろに覆い被さるみたいにして一緒に押そうとしてくれているサムを見上げた。

「さむ、いくよぉ!」
「はい、ノア様」
「せーぇのぉっ!」

んんんん~っ!って力をいっぱい込めて扉を押したら、ギィ・・・・・・って音を立ててゆっくりと扉が開いて。

「さむ!開いた!開いたよぉっ!」
「開きましたねぇ!」

にっこにこで振り向いてサムを見上げたら、サムがよしよしって頭を撫でてくれた。嬉しい。
えへぇって撫で撫でにうっとりしていると、サムの手が離れていってしまった。ちょっと寂しいからまた抱っこしてもらおうかなぁ。なんだか甘えん坊な気分。

なんて思っていたら、サムがお部屋を見てみなくてもよろしいのですか?って。たしかに!それ、気になってた!って思い出した僕がクルって振り返ってみたら。


そこは一面本の海でした。


ってくらい本がたくさんある!

もはや圧巻の量にほわぁ~・・・・・・って驚いてぽかんとしていると、サムにヒョイって抱え上げられた。

「ここは公爵家自慢の書庫となります。ノア様もいつでもご利用できますし、お部屋に持ち帰って読んでいただくことも可能ですよ」
「ほぁ~、すごいねぇ!僕、びっくりしちゃった!僕もなんでも見て良いの?」
「えぇ、もちろんです。絵本などもご用意がありますし、少し見て行かれますか?」
「ほんとっ?やったぁ!見てみたいっ!」


たくさんの本の中から好みの本を掘り出すの、日本の僕が好きだった気がする。だってこんなにわくわくしてるんだもんっ!

キラキラ輝く瞳をそのままに書庫をキョロキョロと見回しながらサムに連れてきてもらったのは、絵本がたくさん置いてある場所。
何せ僕、記憶がありませんので。文字が読めるのかも分からないもので。一回絵本で確認してみたいのだ。

サムに降ろしてもらって魔法使いの絵が書いてある絵本を引っ張り出して見てみると、知らないはずの文字がスラスラって読めたのだ。

僕、字が読める!って嬉しくなっちゃった僕は、絵本のお隣の棚にあった冒険小説みたいなのを手に取ってパラリと捲って見た。

・・・・・・やっぱり読める!絵本もいいけど、こういうワクワクする小説の方が読みたいかも!

そう思って何冊か読んでみたいタイトルの冒険小説を手にとって近くの机に重ねていく。

「さむー!僕、お部屋にこれ持って帰って読んでもいーい?」
「え?え、えぇ、もちろん良いですよ」

何だかびっくりしたお顔のサムだったけど、お部屋に持って帰って読んでも良いって言ってもらえたことが嬉しかった僕はその表情が気にならなくて。

ニコニコしながら本を抱えようと思ったら、どこからともなく使用人さんがサッて出てきて本を持ってくれた。

それにびっくりしていると、サムが魔法で呼んだ人だって教えてくれた。一番近くにいる人に来てくれって魔法で伝えたんだって!僕も出来るようになるかなぁ?出来るようになりたいなぁ・・・・・・!

なんて思っているうちに使用人さんは本を持ってくれて。このまま僕のお部屋に持っていってくれるんだって。だから使用人さんにありがとーっておててふりふりしておいた。


「あれ?可愛い声が聞こえてくると思ったらウチの天使がこんな所に居るなんて珍しいね。どうしたんだい?」


使用人さんにおててふりふりしていると、後ろの方から低くてダンディーな声が聞こえてきて。

この声は、僕がベッドの住人だった時からちょくちょく来てくれてたくさんお話ししてくれた人。僕が一気に大好きになった人の一人の、父様だ!


「父様!僕、今日からお外出ても良いっておじいちゃん先生に言われたから、お屋敷探検してるの。父様はどうしたの?」

いっつも忙しそうにお仕事をしているらしい父様が書庫に居るなんて思っていなくてきょとんとしてしまった。

「あぁ、探検中だったんだね。それは良い。父様は息抜きがてら仕事に必要な資料を書庫に取りに来ていたんだ。ノアが探検中なんだったら私と一緒に来ないかい?三階を案内してあげよう」

僕を軽くヒョイっと持ち上げて抱っこしてくれた父様がそう言ってくれて、僕は嬉しくなっちゃって。

「ほんとうですか!?僕、お邪魔じゃない?父様と一緒に探検してもいいの?」
「あぁ、ノアが邪魔になる時なんてひと時だって無いよ。さぁ、父様と一緒に探検しよう」
「ほんとうっ?嬉しいっ!父様と探検するー!」
「よし、では行こうか。サミュエルも、だ。一緒に探検しようではないか」

パチン、とウィンクした父様。普段は真面目なのにお茶目な所にキュンってしちゃった。

これが、ギャップ萌えってやつなのかも・・・・・・っ!


しおりを挟む
感想 13

あなたにおすすめの小説

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

性悪なお嬢様に命令されて泣く泣く恋敵を殺りにいったらヤられました

まりも13
BL
フワフワとした酩酊状態が薄れ、僕は気がつくとパンパンパン、ズチュッと卑猥な音をたてて激しく誰かと交わっていた。 性悪なお嬢様の命令で恋敵を泣く泣く殺りに行ったら逆にヤラれちゃった、ちょっとアホな子の話です。 (ムーンライトノベルにも掲載しています)

ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました

あと
BL
「お兄ちゃん!一肌脱ぎます!」 完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け 可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…? 攻め:ヴィクター・ローレンツ 受け:リアム・グレイソン 弟:リチャード・グレイソン  pixivにも投稿しています。 ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。

批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。

当て馬系ヤンデレキャラになったら、思ったよりもツラかった件。

マツヲ。
BL
ふと気がつけば自分が知るBLゲームのなかの、当て馬系ヤンデレキャラになっていた。 いつでもポーカーフェイスのそのキャラクターを俺は嫌っていたはずなのに、その無表情の下にはこんなにも苦しい思いが隠されていたなんて……。 こういうはじまりの、ゲームのその後の世界で、手探り状態のまま徐々に受けとしての才能を開花させていく主人公のお話が読みたいな、という気持ちで書いたものです。 続編、ゆっくりとですが連載開始します。 「当て馬系ヤンデレキャラからの脱却を図ったら、スピンオフに突入していた件。」(https://www.alphapolis.co.jp/novel/239008972/578503599)

【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺

福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。 目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。 でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい… ……あれ…? …やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ… 前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。 1万2000字前後です。 攻めのキャラがブレるし若干変態です。 無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形) おまけ完結済み

主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。

小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。 そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。 先輩×後輩 攻略キャラ×当て馬キャラ 総受けではありません。 嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。 ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。 だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。 え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。 でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!! ……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。 本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。 こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。

実は俺、悪役なんだけど周りの人達から溺愛されている件について…

彩ノ華
BL
あのぅ、、おれ一応悪役なんですけど〜?? ひょんな事からこの世界に転生したオレは、自分が悪役だと思い出した。そんな俺は…!!ヒロイン(男)と攻略対象者達の恋愛を全力で応援します!断罪されない程度に悪役としての責務を全うします_。 みんなから嫌われるはずの悪役。  そ・れ・な・の・に… どうしてみんなから構われるの?!溺愛されるの?! もしもーし・・・ヒロインあっちだよ?!どうぞヒロインとイチャついちゃってくださいよぉ…(泣) そんなオレの物語が今始まる___。 ちょっとアレなやつには✾←このマークを付けておきます。読む際にお気を付けください☺️

処理中です...