目が覚めたら黒髪黒目至上主義の世界に転生していたみたいです

抹茶もち

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僕、将来お嫁さんになるらしいです!

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「三階には私の部屋とアンディの部屋、あとは執務室……仕事部屋のような部屋があるんだよ。ノアはよく執務室に遊びに来てくれていてね。だからこれからもノアが来たいと思った時に遊びに来てくれていいからね」

僕を抱っこしながら階段を昇る時にそう教えてくれた父様。

それ、僕お仕事のお邪魔していませんでした?執務室って子供が遊びに行っていい場所なの?もしかして僕がお邪魔していたから父様はいつも終わらないお仕事に忙殺されていたのでは……!?なんて思ってしまって。

「父様……、僕、父様のお仕事のお邪魔だったんじゃない?僕がお邪魔虫してたから父様お仕事終わらなくなっちゃった?僕、父様が大変になっちゃうの嫌だから寂しくても我慢できるよ」
「ノア……!」

しょんぼりしながらそう言って父様を見上げたら、なんだか瞳をウルウルとさせた父様が僕を抱っこしたままぎゅうーって抱きしめてくれて。

「ノアが邪魔になることなんてひと時だってないと言っただろう。可愛い可愛い私とアンディの宝物なのだから。それにね、父様はノアが会いに来てくれるのがとても嬉しいんだよ。疲れてしまった時でもノアの笑顔を見る事が出来たらそんな疲れなんて吹っ飛んでいくんだ。だからノア、父様を助けると思ってたまにでも良いから会いに来てはくれないか?」

僕の頭を撫でながら諭すみたいにゆっくりとそう言ってくれた父様。僕が遠慮しないでいいように助けると思って、なんて言ってくれたのかなって思うと、なんだかお胸がぽかぽかしてきて。

「……僕も父様と会えるととっても嬉しいよ。だから父様に会いたくなったら遊びに行ってもいーい?」

伺うように父様の事を見上げると、とっても嬉しそうに破顔して。

「あぁ、もちろんだ!執務室に私が居なかったらサミュエルに伝達魔法を使ってもらいなさい。そしたらノアに会いに飛んでくるから。間違ってもそのまま帰ってはいけないよ?父様が寂しいからね!」

僕の頭に頬っぺたをグリグリしながら僕をぎゅううって抱きしめてくれたんだ。

そのまま父様の少し後ろを微笑ましそうに笑いながらついてきてくれているサムに、父様が「サミュエル!ノアが遠慮しそうになっていたらちゃんと止めるんだよ!頼んだからね!」なんて言っていて。
なんだかおもしろくなってきちゃって、思わず声を上げて笑っちゃった。

そうこう話しているうちに三階に到達していて。執務室の場所を教えてもらってからその横にある父様のお部屋を案内してもらった。

父様のお部屋は僕のお部屋よりももーっと広かった!

扉を開けてすぐシックな感じのお部屋があって、その奥のドアを進むと僕のベッドよりももっと大きなサイズのベッドがドーンってある寝室に繋がっていて。
その寝室にも扉があって、その扉は母様のお部屋に繋がっているんだって!

それで気付いた。僕、今日母様を見かけてないなって。お部屋に居るのかなぁ?

「ねぇ父様、母様は今日お部屋に居るの?」
「あぁ、アンディは今日第二夫の元へ行っているよ。ノアが心配だから夜には帰ってくると言っていたから、ディナーは一緒に出来ると思うよ」
「だいにふ?」
「第二夫の意味がが分からなかったかな?二番目の夫という意味なのだが……そうだな、ノアの二番目の父様って感じかな?」



あぁ、二番目の……って、えぇっ!?

二番目の夫!?僕、二番目の父様が居たの!?どういう事!? 



僕の中にある日本人の常識が崩されていく衝撃に、僕はぽかーんとお口を開けたまま固まってしまったのだった。


もしかしてこの世界、一夫多妻制ならぬ一妻多夫制って事ぉ!?


 
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