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第1章「親友に彼氏ができた」
失恋した翌日。
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そもそも事の発端は、あたし「瀬川真希」の親友である中津川歩美の一言から始まった。
「真希、あたし彼氏出来た」
「…はっ!?」
歩美はそう言うと、自身の綺麗な茶色い髪を指先でクルクルと遊ばせる。
その表情は、もうすっかり見慣れた浮かれ顔。
あたしはその言葉に、飲んでいたコーヒー牛乳を一瞬吹き出しそうになりながらも、それを抑えて言った。
「っ…な、何で!?だって歩美、昨日彼氏にフラれたって泣いてたばっかじゃん!」
そう。昨日、歩美は3ヶ月くらい付き合っていた同じ学校の先輩にフラれてしまった。
何でも先輩の浮気が原因らしく、それを怒って問い詰めたら先輩は浮気相手の方を本気で好きになってしまった、と言ったらしい。
だから昨日の放課後は「ムカつく」だの「一生恋しない」だの散々言っていた歩美だったのに、
昨日の今日でどーなって彼氏が出来たのか、あたしにはそれが不思議で仕方ない。
「な、何で。っていうか次は誰なの」
コーヒー牛乳のストローを加えたままあたしがそう聞くと、歩美は昨日失恋したとは思えない嬉しそうな顔で言った。
「あのね、隣のクラスの水野くん!
昨日あれから真希と別れたあと、近所のコンビニで偶然水野くんに会っちゃって。
あたしは別にどうでもよかったんだけど、水野くんに引き留められて何かと思ったらいきなり告られちゃったわけ!
水野くんってさ、ちょっと地味なイメージあったけど顔がカッコイイから即OKした、」
「あ…そう、」
あたしはそんな歩美の話に相槌を打つと、残りのコーヒー牛乳をズズズ…と飲み干す。
…ほんと、モテるって良いよね。
失恋したかと思えば、それを待ってましたと言わんばかりに周りの男が次から次へとさ。
っていうか、歩美のその心の切り替えが異常に早いのが羨ましい。
あたしが飲み終わった紙パックを折り畳んでいると、歩美が言葉を続けて言う。
「でね、今日水野くんと一緒に帰る約束してるから、その前に真希に水野くん紹介してあげる、」
「えっ」
「だって真希、水野くんのことよく知らないでしょ?」
歩美はそう言ってニッコリ笑うと、その可愛らしい顔を傾けてあたしを見た。
「そ、そう…だね」
「うん。じゃあ約束!」
「や、約束…」
ほんと、いったいどうしたらそこまでにモテる女になれるんだろうか。
…あたしにはお洒落が足りないのか?
歩美が鼻歌を歌っている向かいで、あたしは何も染めていない自身の黒髪に目を移した。
「真希、あたし彼氏出来た」
「…はっ!?」
歩美はそう言うと、自身の綺麗な茶色い髪を指先でクルクルと遊ばせる。
その表情は、もうすっかり見慣れた浮かれ顔。
あたしはその言葉に、飲んでいたコーヒー牛乳を一瞬吹き出しそうになりながらも、それを抑えて言った。
「っ…な、何で!?だって歩美、昨日彼氏にフラれたって泣いてたばっかじゃん!」
そう。昨日、歩美は3ヶ月くらい付き合っていた同じ学校の先輩にフラれてしまった。
何でも先輩の浮気が原因らしく、それを怒って問い詰めたら先輩は浮気相手の方を本気で好きになってしまった、と言ったらしい。
だから昨日の放課後は「ムカつく」だの「一生恋しない」だの散々言っていた歩美だったのに、
昨日の今日でどーなって彼氏が出来たのか、あたしにはそれが不思議で仕方ない。
「な、何で。っていうか次は誰なの」
コーヒー牛乳のストローを加えたままあたしがそう聞くと、歩美は昨日失恋したとは思えない嬉しそうな顔で言った。
「あのね、隣のクラスの水野くん!
昨日あれから真希と別れたあと、近所のコンビニで偶然水野くんに会っちゃって。
あたしは別にどうでもよかったんだけど、水野くんに引き留められて何かと思ったらいきなり告られちゃったわけ!
水野くんってさ、ちょっと地味なイメージあったけど顔がカッコイイから即OKした、」
「あ…そう、」
あたしはそんな歩美の話に相槌を打つと、残りのコーヒー牛乳をズズズ…と飲み干す。
…ほんと、モテるって良いよね。
失恋したかと思えば、それを待ってましたと言わんばかりに周りの男が次から次へとさ。
っていうか、歩美のその心の切り替えが異常に早いのが羨ましい。
あたしが飲み終わった紙パックを折り畳んでいると、歩美が言葉を続けて言う。
「でね、今日水野くんと一緒に帰る約束してるから、その前に真希に水野くん紹介してあげる、」
「えっ」
「だって真希、水野くんのことよく知らないでしょ?」
歩美はそう言ってニッコリ笑うと、その可愛らしい顔を傾けてあたしを見た。
「そ、そう…だね」
「うん。じゃあ約束!」
「や、約束…」
ほんと、いったいどうしたらそこまでにモテる女になれるんだろうか。
…あたしにはお洒落が足りないのか?
歩美が鼻歌を歌っている向かいで、あたしは何も染めていない自身の黒髪に目を移した。
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