金色の魔王(魔法の王)は微笑む

誠くん2F29

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転校生編

第3話 ドキドキ♡同棲生活?

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 授業の課程が全て終わり、夕焼けのコントラストがキレイに映えている頃。

 学園長との書類確認が終わった後、スターダスト学園の寮へと続く道をメアは1人で歩いていた。

「(あんな人が学園長で、この学園は大丈夫なのかしら!?)」

 この学園の学園長は、すごく適当な人である。メアとの書類確認では、自分では何もせず、隣にいた別の先生にやらせていたほどだ。


「ここが学園の寮ね…」「事前情報で知ってはいたけど実際に見てみると圧巻ね…」

 この学園に在籍している生徒は、約2万人近くおり、その大多数がこの寮で暮らしているため、その大きさは形容しがたいほどだ。
メアは、天まで届きそうなレベルで高いエレベーターを登り終えた。

 「ここが学園長の言っていた私の部屋ね」

  学園長によると、この学園の寮は全て2人1部屋らしいので、私の部屋には先住民が居るようだった。

 "コンコン"と軽快なノックをして、メアは部屋の中に入ると、驚くべき光景が広がっていた。

「失礼するわね、私はあなたとおな………」
「ええぇ~!なんでアンタがこの部屋に居るのよ!!」

 メアの叫び声が、寮中に響き渡った。

「なるほど、学園長から新しいルームメイトが来ると聞いていたが、メアのことだったのか」
「まあ時期的に考えて、ある程度の予測は立っていたけどね」

「なんでアンタは、そんなに冷静なのよ!」

「先程も言ったが、ある程度のよそ…」「そういう問題じゃなくて!男女がおなじ部屋で暮らすというのが問題なのよ!!」

「そういうことか、それなら大丈夫だよ、俺がメアに邪な気持ちを持つことは無いからね」


「それはそれで、イラつくわね…」 「もうアンタじゃ話しにならないから、学園長に抗議してくるわ!」

「それは、あまりオススメできないね」

「なんでよ!」

「メアも知っているだろ、あの学園長の適当さを…」

「た、たしかに行っても徒労に終わるだけな気もするわ…」(ってか、コイツ妙に、馴れ馴れしいわね…)

「じゃあ俺は、少しの間だけ寝ておくから、後で起こしてくれ」

「いや、まだ私には話したいことがあるんだけど!」

「……zzz……」

「寝るの早すぎでしょコイツ…」

~~~~~~~~~~~~

 夜の帳が下り、静寂がその場を支配していた頃、メアはひとりでうなされていた。

「…私は常に1位じゃないと…"ナタリー"との約束が…」


「ふ~ん、よくあるタイプの、過去の約束に縛られている系か……」「強くなりたい理由が、他人にある奴は、少しの出来事ですぐ脆くなる……」

 そう呟いたヘルトは、まるでそういった人達を、たくさん見てきたような表情をしていた。


~~~~~~~~

「ん~あまり寝られなかったわ…」
(やっぱり慣れない場所だと、こうなるわね)

 朝になり起きたメアは、この部屋には自分以外に、後1人いることを思い出して、慌ててしまった。

「私、アイツに何もされてないわよね…」

 メアは服の乱れ方などを、念入りに確認した後、安堵のため息を吐いた。

「はぁ~さすがに何もされなかったようね」「そういえば、アイツはどこにいるのかしら?」

 メアは、周りを見回してみると、備え付けの机で優雅に、紅茶を嗜んでいるヘルトを見かけた。

「おや?ようやく起きたのかい?」

「まあ、そうだけど…」
「聞くのが忘れていたけど、ルームメイトになったんだし、あなたの名前はなんて言うのかしら?」
(やっぱり男女が同じ部屋なのは、おかしいと思うけど…)

「俺の名前か?そういえば自己紹介してなかったね」「俺の名前はヘルト・アリーネスだよ」

(ヘルト・アリーネス?どこかで聞いたことがあるような名前ね)(もしかして有名人なのかしら?)

「昨日みんなの前で、自己紹介したから憶えていると思うけど、私の名前はメアリー・アウローラよ!」


 互いの自己紹介が終わった後、それぞれで朝食をとって、その場の流れで2人一緒に学園に行くことになった。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
※メアちゃんは、普段は優しい子なのですが、少々取り乱しているので、言葉遣いが荒くなっています。
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