1 / 22
転校生編
第1話 アメリカ序列1位の転校生
しおりを挟む
「なあ、あの話聞いたか!?」
快い陽気に照らされた、スターダスト異能学園、2年A組の教室。
クラスの中でガヤガヤと雑談を交わしている中に、その声が響いた。
その声に、窓際の後方に座って半分寝ている青年が、眉を歪める。
「何かあったのかい?そんなに騒いで?」
彼の名はヘルト・アリーネス
外見は非常に整った顔立ちをしていて、髪は鮮やかでキレイな金髪、髪と同じ色の瞳。身長は180cm程度で、少し着崩しているが、それが気にならないほど制服を上手く着こなしている。
雰囲気が非常に大人びていて、高校生でありながら20代中盤ぐらいにも見えるほどだ。
「いやなあ~このクラスに転校生がくるらしいんだよ!」
ヘルトは気怠げな様子のまま、騒がしい元凶である友人 佐藤 渡に聞き返した。
「なにをそんなことで騒いでいるのかい?」
この学園は世界最高の異能育成学園のスターダスト異能学園。規模や施設の質は他の学園と一線を画す。そのおかげで他の学園の成績優秀者が転校してくることが、かなりの頻度である。なのでヘルトには騒いでいる理由がまったく分からなかった。
「転校してくる子がこの子らしくてよ!」
スマホに映し出されたニュースの記事を見せてきた。その記事の見出しはこうだった。
「アメリカ最高の天才美少女メイカー メアリー・アウローラ!!」
名前の通り明るい印象を抱かせる少女だ。
「この子が転校生なのかい?」
興味なさげにヘルトが返した。
「見ろよこの子、アメリカの天才メイカーで、しかもこんなに可愛いんだぜ!」
(ああ、だから騒いでいたのか)と、ヘルトは心の中で納得した。
「あ~早く来てくれね~かな」
渡は可愛い子には目が無い奴である。この前も別クラスの女子に告白しては、撃沈していた。
ヘルトは記事を再び見て周りには聞こえないほどの声量でボソッと呟いた。
「…アメリカ最高の天才か、この子は俺達のレベルまで来れるだろうか?…」
その言葉には僅かな興味と期待が籠もっていた。
~~~~~~~~~~~~~~
「みんな、席に着いてくださいねー」
朝の定番となっている 山本 静香先生の声が響いて他のクラスメイトが席に着いた。
「みんなも誰かさんから聞いたと思うけど、今日は転校生が来ています。」
静香先生には、渡が転校生のことを吹聴し回っていたことに気がついていたようだ。
「はいじゃあ、メアリーさん入ってきて」
静香先生が廊下に向けて声をかけると、1人の美少女が教室に入ってきた。
「私の名前は、メアリー・アウローラ。アメリカでは、メアと呼ばれていたから、こっちでもそう読んでくれると嬉しいわ!」
「うわ、可愛い~!!」「彼氏いるの?」「踏まれたい!」「どんな化粧品使ってるのかな?」
自己紹介の後、教室中から大きな歓声と感嘆の声が轟いた。
ピンクがかった赤色の髪をしていて、自信に満ちた瞳、雰囲気は活発でプライドが高そうだが、身体つきは発育の良さがハッキリ分かるほどである。
クラスが転校生で賑やかになっている中、ヘルトだけは異なる反応(少し落胆したような反応)を示していた。
「これがアメリカ1位か…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文で説明する暇が無かったのでキャラ説明です。
・佐藤 渡 黒髪黒目で、顔立ちは他の人より断然整っているが、渡よりもっとイケメンのヘルトが近くに居るので、影が薄くなってしまうのと、性格も相まってあまりモテない。
・山本 静香 教員歴2年の若めの先生。外見は普通に美人なので、生徒人気も高い。
快い陽気に照らされた、スターダスト異能学園、2年A組の教室。
クラスの中でガヤガヤと雑談を交わしている中に、その声が響いた。
その声に、窓際の後方に座って半分寝ている青年が、眉を歪める。
「何かあったのかい?そんなに騒いで?」
彼の名はヘルト・アリーネス
外見は非常に整った顔立ちをしていて、髪は鮮やかでキレイな金髪、髪と同じ色の瞳。身長は180cm程度で、少し着崩しているが、それが気にならないほど制服を上手く着こなしている。
雰囲気が非常に大人びていて、高校生でありながら20代中盤ぐらいにも見えるほどだ。
「いやなあ~このクラスに転校生がくるらしいんだよ!」
ヘルトは気怠げな様子のまま、騒がしい元凶である友人 佐藤 渡に聞き返した。
「なにをそんなことで騒いでいるのかい?」
この学園は世界最高の異能育成学園のスターダスト異能学園。規模や施設の質は他の学園と一線を画す。そのおかげで他の学園の成績優秀者が転校してくることが、かなりの頻度である。なのでヘルトには騒いでいる理由がまったく分からなかった。
「転校してくる子がこの子らしくてよ!」
スマホに映し出されたニュースの記事を見せてきた。その記事の見出しはこうだった。
「アメリカ最高の天才美少女メイカー メアリー・アウローラ!!」
名前の通り明るい印象を抱かせる少女だ。
「この子が転校生なのかい?」
興味なさげにヘルトが返した。
「見ろよこの子、アメリカの天才メイカーで、しかもこんなに可愛いんだぜ!」
(ああ、だから騒いでいたのか)と、ヘルトは心の中で納得した。
「あ~早く来てくれね~かな」
渡は可愛い子には目が無い奴である。この前も別クラスの女子に告白しては、撃沈していた。
ヘルトは記事を再び見て周りには聞こえないほどの声量でボソッと呟いた。
「…アメリカ最高の天才か、この子は俺達のレベルまで来れるだろうか?…」
その言葉には僅かな興味と期待が籠もっていた。
~~~~~~~~~~~~~~
「みんな、席に着いてくださいねー」
朝の定番となっている 山本 静香先生の声が響いて他のクラスメイトが席に着いた。
「みんなも誰かさんから聞いたと思うけど、今日は転校生が来ています。」
静香先生には、渡が転校生のことを吹聴し回っていたことに気がついていたようだ。
「はいじゃあ、メアリーさん入ってきて」
静香先生が廊下に向けて声をかけると、1人の美少女が教室に入ってきた。
「私の名前は、メアリー・アウローラ。アメリカでは、メアと呼ばれていたから、こっちでもそう読んでくれると嬉しいわ!」
「うわ、可愛い~!!」「彼氏いるの?」「踏まれたい!」「どんな化粧品使ってるのかな?」
自己紹介の後、教室中から大きな歓声と感嘆の声が轟いた。
ピンクがかった赤色の髪をしていて、自信に満ちた瞳、雰囲気は活発でプライドが高そうだが、身体つきは発育の良さがハッキリ分かるほどである。
クラスが転校生で賑やかになっている中、ヘルトだけは異なる反応(少し落胆したような反応)を示していた。
「これがアメリカ1位か…」
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文で説明する暇が無かったのでキャラ説明です。
・佐藤 渡 黒髪黒目で、顔立ちは他の人より断然整っているが、渡よりもっとイケメンのヘルトが近くに居るので、影が薄くなってしまうのと、性格も相まってあまりモテない。
・山本 静香 教員歴2年の若めの先生。外見は普通に美人なので、生徒人気も高い。
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる