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仲直りの後2
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メイシ―の動きが固まったことに気が付いただろうが、クロードは何も言わずに、指を濡れたショーツの上を何度も往復させ、布に愛液をしみこませていく
その間にも、唇はメイシ―の乳首を軽くあまがみしたりするのだ。
大丈夫だと、甘やかされているような気がした。
ゆっくりゆっくりと、メイシ―が『気持ちいい』と感じることを受け入れるまで待ってくれている。
恥ずかしさがなくなるわけじゃないけれど、彼が受け入れてくれる。
感じていてもいいんだと思った途端、上も下もぞくぞくして体が震える。
「クロード様」
愛しい名前を呼んで、胸元の頭に腕を回した。
ぎゅうっと力任せに抱きしめたいけれど、それは、胸に彼の顔を押し付けるような形になってしまうので、少し添えるだけ。
――の、つもりだったのに。
「--ぁっ……!」
突然、じゅうっと強く先端を吸われて、勝手に力が入ってしまう。
同時に、下着が取り去られ、指がメイシ―の体に埋まる。
「痛い?」
どっちのことを聞かれたのか、一瞬分からなかった。
急に吸われた乳首は、いまだに熱を持ってじんじんしている。少しだけ、痛かったような気もするが、それに反応してしまった自分が恥ずかしい。
膣に埋まった指をくいくいっと動かされ、じぶんのそんなところに彼の太い指が入るような場所があったことを認識させられて驚く。
「あっ、いえ、痛くは、ないです」
違和感がすごいけど。
閨教育を受けたから、そこに膣と呼ばれる穴があるのは学んだ。
生理があるし、そこから赤ちゃんが出てくる場所であることも理解している。
でも、自分では全く見つけられなかった穴だ。それなのに、彼の指が入っている。不思議だ。
「そうか。よかった」
優しい言葉とは逆に、彼の指がグイっと中に入って、ぐるぐると動く。途中、圧迫感が増したような気がするが、どうされているのか分からない。
何かにつかまりたくて手を伸ばして、クロードに抱き着く。
メイシ―が抱き寄せるままに、彼は体を倒して、口づけをくれる。
合わせる唇が気持ちいい。歯列をたどって、舌が絡み合い、ちゅうっと可愛い音とともに吸い上げられる。
「ふっ、んん……くろーどさまあ」
舌がしびれたみたいに、うまく動かない。
唇を合わせている間に、下腹部から水音がするようになっている。
くちくちと、彼の指が動くに合わせて濡れた音がする。
「ん。よく濡れてきた」
言わなくてよくないですか!?
そんな抗議は、さらなるほかの抗議にとってかわった。
「きゃああっ。クロード様、やだあっ」
グイっと大きく足を開かされて、さっきまで指を入れていた場所を彼が覗き込んだのだ。
「ん?いや?でも、見たい」
「だめですだめですっ!嫌ですっ」
そんな、自分でもじっくり見たことをない場所を覗き込まれるなんて恥ずか死ぬ。
両足をつかんで開いたまま、クロードが困ったようにメイシ―を見上げてくる。メイシ―は彼に手を伸ばして抱きしめて欲しいと懇願する。
「ん、じゃあ、また今度」
大きな温かい体に包まれて、ほっと息を吐いた。
今度なんてないけど、今は落ち着いたからいい。
「痛いと思うが……私につかまって、爪を立ててもいいから」
目じりにキスをされて、柔らかな低音の声が優しくささやく。
ぬるっと、さっきまで指が入っていた場所に、明らかに質量が違うものがあてがわれた。
痛いって……え?
「メイシ―。愛している」
至近距離で言われた言葉に胸を撃ち抜かれた瞬間、強烈な痛みが襲ってきた。
「あっ……いっ……ゃあっ」
入れちゃいけないサイズのものを無理やり入れられている。
ミシミシと、全身が引きつる。
痛さに息ができなくなって、痙攣するように震える。
「メイシ―。ゆっくりするから、体の力を抜いて」
耳元でクロードの声がする。通常だったら、ふにゃふにゃになるほど体の力は勝手に抜けるはずだが、この痛みの前では無理だった。
無理ということすらできずに、首を振る。
「一気に行ったほうがいいのかな。それともじわじわと……」
ううう。なんか、殺人計画立てられている気分になるのでやめてもらっていいでしょうか。
涙の幕が張った目を開けると、クロードと目が合う。
精悍な顔から、太い首。筋肉が盛り上がった方から胸元までが見えて、やっぱり素敵だとときめく。
「メイシ―……あんまりかわいい顔をしないでくれ。これ以上余裕がなくなったら困る」
なんて。形のいい眉を寄せながら、触れるだけの口づけをもらった。
痛みを我慢して泣いている顔を可愛いだなんて。
きゅんとした。
さっきまで、むずむずしていた体の奥が、その感覚を思い出したように動いた。
「っ?」
それに、クロードも気が付いたのか、息をのんで眉間にしわを寄せて苦しそうな顔をする。
ああ、苦しそうな顔さえ色っぽいってどういうこと。
「感じた?……そっか、気持ちよくすればいいのか」
この痛みの中、気持ちよく?
クロードの手が、彼が入っている上の部分に触れる。
「あっ……!?」
ショーツの上から触れていた気持ちよかった部分を、ぬるりとした指がくるくると円を描くようにこねる。
また、背筋を駆け上がるような快感が生まれる。
「よかった。気持ちい?メイシ―」
安心したような、少し甘えるような声がと息とともに耳朶に触れる。
それがさらにむず痒いような気持ちよさに感じて、体をくねらせた。
クロードの声は、メイシ―に熱を持たせる。
「うん?耳も、気持ちいい?」
ちゅっとわざと大きな水音を立てて、耳にキスされる。
「ふあっ……」
また別の刺激に、メイシ―は背中を浮かせるほど体を跳ね上がらせる。
「可愛い。メイシ―……入るよ」
クロードの舌が、耳を嬲る。彼の荒い息が、興奮を伝えてきて、メイシ―も勝手に高ぶっていく。
耳と蕾への刺激が、愛液を滴らせる。
クロードがさらに奥に分け入ってくる。
だけど、さきほどよりも痛みはない。
「はっ……ん、メイシ―。入ったよ」
痛みがないどころか、とうとう彼を受け入れたという充足感が、快感を連れてきた。
「動く、から。もう少し我慢してくれ」
クロードが汗でぬれた前髪を書き上げ、苦しそうな表情でメイシ―を見下ろす。
壮絶に格好いい。
クロードが息をのんだ。
もうこれは仕方がない。だって、無茶苦茶に格好良くて、きゅんきゅんとときめいてしまった。彼を改めて感じるほど、締め付けてしまったようだ。
「――っメイシ―!」
「クロード様っ」
足を大きく開かれ、彼の腰がそこに強く打ち付けられる。
「愛してる、愛してる、メイシ―」
何度も繰り返される愛の言葉。
「私も、私も愛してますっ」
メイシ―も彼の背中に縋って、ゆすぶられながら叫んだ。
もう、痛みは感じない。苦しさはあるけれど、それを上回る愛しさと快感に、メイシ―は涙を流した。
そうして、彼の熱を最奥に感じて、二人で糸が切れるように眠りについた。
翌日の朝。
体の痛みと重さに目を覚ました。
メイシ―が目を覚ましたことでクロードも目を覚ましたのか、ほぼ同時に目を開ける。
しばらく無言で見つめあった後、メイシ―はそっとクロードの体に回していた腕を外そうとした。
どうやら、クロードを抱き枕にして眠っていたようだ。
いたたまれなくてそっと離れようとしたのに、逆に抱き寄せられてしまい、唇を合わせる。
「おはよう。体は辛い?」
「ええと、今のところ、別に」
下腹部がじんじんした痛みを訴えているが、他は大丈夫だ。
それよりも、体中がべたべたしているのが気になる。これでよくぐっすりと眠れていたものだと思う。
その状態でクロードに抱き着いていたことにも、現在素っ裸なことも気になり始める。
「じゃあ、お風呂に行こう」
クロードが言った途端、ひょいとメイシ―を持ち上げる。
「きゃあっ!?」
抱き上げるというより、持ち上げられたと思う。
なんというか、ひょいっという感じで。
「一緒にシャワー浴びよう」
「え、うそ、ちょっと待っ……んむ」
拒否の言葉は、クロードの唇の中に消えた。
昨夜の寝室に来ないという遠慮はなんだったのかと思うほど、強引に浴室に連れ込まれ……明るい陽が入り込む浴室で、しっかりと洗われてしまった。
「もう、クロード様!えっちですっ」
半泣きで抗議したメイシ―は、何故か興奮したクロードに、もう一度抱かれて、初夜翌日は寝室にこもり切ることになる。
その間にも、唇はメイシ―の乳首を軽くあまがみしたりするのだ。
大丈夫だと、甘やかされているような気がした。
ゆっくりゆっくりと、メイシ―が『気持ちいい』と感じることを受け入れるまで待ってくれている。
恥ずかしさがなくなるわけじゃないけれど、彼が受け入れてくれる。
感じていてもいいんだと思った途端、上も下もぞくぞくして体が震える。
「クロード様」
愛しい名前を呼んで、胸元の頭に腕を回した。
ぎゅうっと力任せに抱きしめたいけれど、それは、胸に彼の顔を押し付けるような形になってしまうので、少し添えるだけ。
――の、つもりだったのに。
「--ぁっ……!」
突然、じゅうっと強く先端を吸われて、勝手に力が入ってしまう。
同時に、下着が取り去られ、指がメイシ―の体に埋まる。
「痛い?」
どっちのことを聞かれたのか、一瞬分からなかった。
急に吸われた乳首は、いまだに熱を持ってじんじんしている。少しだけ、痛かったような気もするが、それに反応してしまった自分が恥ずかしい。
膣に埋まった指をくいくいっと動かされ、じぶんのそんなところに彼の太い指が入るような場所があったことを認識させられて驚く。
「あっ、いえ、痛くは、ないです」
違和感がすごいけど。
閨教育を受けたから、そこに膣と呼ばれる穴があるのは学んだ。
生理があるし、そこから赤ちゃんが出てくる場所であることも理解している。
でも、自分では全く見つけられなかった穴だ。それなのに、彼の指が入っている。不思議だ。
「そうか。よかった」
優しい言葉とは逆に、彼の指がグイっと中に入って、ぐるぐると動く。途中、圧迫感が増したような気がするが、どうされているのか分からない。
何かにつかまりたくて手を伸ばして、クロードに抱き着く。
メイシ―が抱き寄せるままに、彼は体を倒して、口づけをくれる。
合わせる唇が気持ちいい。歯列をたどって、舌が絡み合い、ちゅうっと可愛い音とともに吸い上げられる。
「ふっ、んん……くろーどさまあ」
舌がしびれたみたいに、うまく動かない。
唇を合わせている間に、下腹部から水音がするようになっている。
くちくちと、彼の指が動くに合わせて濡れた音がする。
「ん。よく濡れてきた」
言わなくてよくないですか!?
そんな抗議は、さらなるほかの抗議にとってかわった。
「きゃああっ。クロード様、やだあっ」
グイっと大きく足を開かされて、さっきまで指を入れていた場所を彼が覗き込んだのだ。
「ん?いや?でも、見たい」
「だめですだめですっ!嫌ですっ」
そんな、自分でもじっくり見たことをない場所を覗き込まれるなんて恥ずか死ぬ。
両足をつかんで開いたまま、クロードが困ったようにメイシ―を見上げてくる。メイシ―は彼に手を伸ばして抱きしめて欲しいと懇願する。
「ん、じゃあ、また今度」
大きな温かい体に包まれて、ほっと息を吐いた。
今度なんてないけど、今は落ち着いたからいい。
「痛いと思うが……私につかまって、爪を立ててもいいから」
目じりにキスをされて、柔らかな低音の声が優しくささやく。
ぬるっと、さっきまで指が入っていた場所に、明らかに質量が違うものがあてがわれた。
痛いって……え?
「メイシ―。愛している」
至近距離で言われた言葉に胸を撃ち抜かれた瞬間、強烈な痛みが襲ってきた。
「あっ……いっ……ゃあっ」
入れちゃいけないサイズのものを無理やり入れられている。
ミシミシと、全身が引きつる。
痛さに息ができなくなって、痙攣するように震える。
「メイシ―。ゆっくりするから、体の力を抜いて」
耳元でクロードの声がする。通常だったら、ふにゃふにゃになるほど体の力は勝手に抜けるはずだが、この痛みの前では無理だった。
無理ということすらできずに、首を振る。
「一気に行ったほうがいいのかな。それともじわじわと……」
ううう。なんか、殺人計画立てられている気分になるのでやめてもらっていいでしょうか。
涙の幕が張った目を開けると、クロードと目が合う。
精悍な顔から、太い首。筋肉が盛り上がった方から胸元までが見えて、やっぱり素敵だとときめく。
「メイシ―……あんまりかわいい顔をしないでくれ。これ以上余裕がなくなったら困る」
なんて。形のいい眉を寄せながら、触れるだけの口づけをもらった。
痛みを我慢して泣いている顔を可愛いだなんて。
きゅんとした。
さっきまで、むずむずしていた体の奥が、その感覚を思い出したように動いた。
「っ?」
それに、クロードも気が付いたのか、息をのんで眉間にしわを寄せて苦しそうな顔をする。
ああ、苦しそうな顔さえ色っぽいってどういうこと。
「感じた?……そっか、気持ちよくすればいいのか」
この痛みの中、気持ちよく?
クロードの手が、彼が入っている上の部分に触れる。
「あっ……!?」
ショーツの上から触れていた気持ちよかった部分を、ぬるりとした指がくるくると円を描くようにこねる。
また、背筋を駆け上がるような快感が生まれる。
「よかった。気持ちい?メイシ―」
安心したような、少し甘えるような声がと息とともに耳朶に触れる。
それがさらにむず痒いような気持ちよさに感じて、体をくねらせた。
クロードの声は、メイシ―に熱を持たせる。
「うん?耳も、気持ちいい?」
ちゅっとわざと大きな水音を立てて、耳にキスされる。
「ふあっ……」
また別の刺激に、メイシ―は背中を浮かせるほど体を跳ね上がらせる。
「可愛い。メイシ―……入るよ」
クロードの舌が、耳を嬲る。彼の荒い息が、興奮を伝えてきて、メイシ―も勝手に高ぶっていく。
耳と蕾への刺激が、愛液を滴らせる。
クロードがさらに奥に分け入ってくる。
だけど、さきほどよりも痛みはない。
「はっ……ん、メイシ―。入ったよ」
痛みがないどころか、とうとう彼を受け入れたという充足感が、快感を連れてきた。
「動く、から。もう少し我慢してくれ」
クロードが汗でぬれた前髪を書き上げ、苦しそうな表情でメイシ―を見下ろす。
壮絶に格好いい。
クロードが息をのんだ。
もうこれは仕方がない。だって、無茶苦茶に格好良くて、きゅんきゅんとときめいてしまった。彼を改めて感じるほど、締め付けてしまったようだ。
「――っメイシ―!」
「クロード様っ」
足を大きく開かれ、彼の腰がそこに強く打ち付けられる。
「愛してる、愛してる、メイシ―」
何度も繰り返される愛の言葉。
「私も、私も愛してますっ」
メイシ―も彼の背中に縋って、ゆすぶられながら叫んだ。
もう、痛みは感じない。苦しさはあるけれど、それを上回る愛しさと快感に、メイシ―は涙を流した。
そうして、彼の熱を最奥に感じて、二人で糸が切れるように眠りについた。
翌日の朝。
体の痛みと重さに目を覚ました。
メイシ―が目を覚ましたことでクロードも目を覚ましたのか、ほぼ同時に目を開ける。
しばらく無言で見つめあった後、メイシ―はそっとクロードの体に回していた腕を外そうとした。
どうやら、クロードを抱き枕にして眠っていたようだ。
いたたまれなくてそっと離れようとしたのに、逆に抱き寄せられてしまい、唇を合わせる。
「おはよう。体は辛い?」
「ええと、今のところ、別に」
下腹部がじんじんした痛みを訴えているが、他は大丈夫だ。
それよりも、体中がべたべたしているのが気になる。これでよくぐっすりと眠れていたものだと思う。
その状態でクロードに抱き着いていたことにも、現在素っ裸なことも気になり始める。
「じゃあ、お風呂に行こう」
クロードが言った途端、ひょいとメイシ―を持ち上げる。
「きゃあっ!?」
抱き上げるというより、持ち上げられたと思う。
なんというか、ひょいっという感じで。
「一緒にシャワー浴びよう」
「え、うそ、ちょっと待っ……んむ」
拒否の言葉は、クロードの唇の中に消えた。
昨夜の寝室に来ないという遠慮はなんだったのかと思うほど、強引に浴室に連れ込まれ……明るい陽が入り込む浴室で、しっかりと洗われてしまった。
「もう、クロード様!えっちですっ」
半泣きで抗議したメイシ―は、何故か興奮したクロードに、もう一度抱かれて、初夜翌日は寝室にこもり切ることになる。
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