親切な王子様は僕のおともだち。

モト

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僕は春君にもたれて呼吸を整えていた。

「……ん?」

腰にツンツンと時折当たるものはなんだろう……。
後ろを振り向いて、その正体が分かると目を見開いた。

「う、うわぁあっ」

思わず、叫んじゃった。だって、だって、僕のと全然違うサイズに変身していたんだもの。

「うん、小間ちゃんが気持ちよくなってるの見たら、大きくなった」

当たり前のように言う春君。あれ……? 驚く僕の方が変なの?

他人の大きくなっている性器なんて初めて見たので驚く。
僕のと違って凄い横にも縦にも大きい。張り詰めてジンジンしてる……。

「……えっと、僕も、春君のを擦ろうか?」
「——いいの?」

さっき、春君も僕のを出してくれたし。

「でも、春君みたいに気持ちよく出来ないかな。普段もあんまりオナニーしないし」
「っ、————そうなんだ……。小間ちゃん、あんまり弄んないんだ。キレイなピンク色しているもんね……」
「そういうのは言われると、恥ずかしい」
「そっか」

何故か、春君のものが、さらに大きくなってる。

僕は春君の方を向き直して、対面になる形になった。
そろりと、手を出して彼のモノに触れてみる。わぁ、やっぱり僕のと全然違う。他人の性器なんて触るの初めてだからなんだかドキドキする。

「格好いい人は、身体も格好いいんだね」
「はは。何それ。まぁ、でもそうかも。小間ちゃんは可愛いから、身体も全部可愛いもんね」

すると、春君が両手を広げて、おいで~みたいなポーズをとる。
服着ている時もなんども抱きしめられているから、断るのも今更だよね?

僕はおずおずと座っている彼に近づくと、ギュウギュウ抱きしめられる。

「——んっわ!?」

抱き締められて、ちゅっちゅっと頬にキスを落とされる。彼の身体にすっぽり入るのは今更だけど、直接肌に感じる鼓動とか、感触とか、熱さとかそういうのいっぱい感じて驚いてしまう。やっぱり、春君の心臓ドキドキしてる。

「小間ちゃん、大好き。めちゃくちゃ好き」
「春君……、うん。僕も」

頬にキスしていた唇が、顔中に降ってくる。くすぐったさに笑ってしまう。

「ふふふ……」

その唇が、どんどん下がってきて、顎、首筋を軽く吸引するようにキスしてくる。フワフワするのにくすぐったい。

彼が背中を優しく撫でてくるので身をよじると、春君の勃起したモノが僕の下腹部に当たって、ドクドクしているのが伝わってくる。首筋に舌を這われる。気づけばいつもどこか甘噛みされてる。

胸の乳首を親指で軽く押された為「んぁっ」と声が漏れた。

「春君、僕はもういいよ」
「気持ち悪い?」
「そうじゃないけど」

首を傾げると、よかったと春君が笑う。嬉しそう——……じゃなくて、僕も彼を気持ちよくさせなくちゃ。胸とか触った方がいい? それとも春君のモノを擦り始めた方がいいのかな……。

「僕は、どうしたらいいの?」

分からないから聞いてみる。
すると、彼に脇を掴まれて立ち上がらされて浴槽の壁に手を付かされた。彼に背を向けている状態だ。

「?」
「小間ちゃん、気持ち悪かったら言ってね」
「え……うん」

頷くと、彼が僕の肩をきつくチュウッと吸う。

「あっ、そんなに吸ったら痕付いちゃ……あんっ」
「ごめっ……ん。口淋しくて」

注意すると、肩を吸うのを止めて代わりにペロペロと舐めてくる。
彼の片手がお尻を揉んでくる。僕のお尻なんか揉んでも感触よくないのに、触るのを止めない。つぅっとなぞられてゾクゾクが止まらない。そのまま、お尻の穴のところまで手が伸びる。

「ひゃ、んんっ、は、春君? ……ん。そこ触っちゃ駄目なとこだよぉ!? どうして触るの?」
「ごめん。触ってみたかったんだ」

お尻の縁を指で擦られる。その周りにも。触る必要のないところなのに、変な気持ちになる。
どうして、そんなところ触るのだろう。

「駄目だよぉ」
「……うん」

春君がゴクンを唾を飲み込んで、お尻から手を離して今度はまた胸に触れてくる。

「っ、あっ?! 春君!? んんっ」
「……小間ちゃんは、おっぱいクニクニするの好きなんだね」
「んっ、んっ!」

胸を触られると、ビリビリする。すると、性器の先端を春君の人差し指が小さな穴を捏ねてくる。グジュグジュと滑っている液体が出ているのが嫌でも分かってしまう。


それに春君が背後からくっついてくるから、僕の股の間に反り返った彼の性器が挟まっている。熱くて変な感じがする。


「んん、んはぁ、春君……んあっ」

どうしよう、腰が揺れてきちゃう……。でも、腰を動かしたら、股の間に挟まっている春君のモノで裏筋が擦れて気持ちがいい。


「ん。はぁ……小間ちゃん、動いてくれたら、俺も気持ちいい。上手」
「……ふ、え?」


春君も気持ちいいの? 僕だけじゃなくてもっと気持ちよくなって欲しくて彼の陰茎に擦りつけるように腰を上下に動かした。彼自身も我慢できないように腰を動かしてくる。

「小間ちゃん……っは」

春君の気持ちよさそうな声が後ろから聞こえて、ゾクゾクする。これで、気持ちいいんだ。
後ろを振り向くと、彼の普段と違う顔が見える。その艶やかな顔をみていると、彼が口淋しくて僕の身体を甘噛みしたがるのが何となく分かる。
何となく、僕も今口淋しい……。
思わず、口を開けてしまう。

「色っぽい顔……、小間ちゃん好き」

乳首をクニクニ引っ張られながら、頬にキスされる。

「は、春く、ん、んあっ、イッちゃう。また我慢できない」
「はぁ……、うん、俺も」

春君が気持ちよさそうな声で囁いて、生温かいモノがお尻に出された瞬間、僕は二度目の射精をしてしまった。
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