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36.半年前じゃ考えられなかったこと ※
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◇ ◇ ◇
記憶を失っていた半年間で、俺に彼氏が出来ていた。その相手がカイザだということ。────……休日明けて出勤すると皆にバレてしまっていた。
オオネズミの件で、カイザにお姫様抱っこで運ばれたこと。何より、無愛想でモンスター以外興味がないカイザが、人間に執着しているってこと、それは俺へのラブだろっていう話だ。
「団長ってばぁ、カイザのことばっかり構うと思っていたら、そういうことっすかぁ。よっ、このラブファントム! どうやって口説き落としたんですかぁ。ご伝授くださいよぉ!」
「……」
俺のデスク横でお道化て話すトム。頭が痛い。
いや、一気に冷やかされた方が過ごしやすいのか。
遠くからコソコソと言われるのもマシかもしれないと思っていた時に、ミフェルがトムの頭を書類で叩いた。割と強めだ。
「いでっ。……団長ぉ、コイツ、なんか知らねぇっすけど、滅茶苦茶不機嫌なんです」
「はいはい。ほら行くぞ」
ミフェルがトムの耳を引っ張って連れていこうとする。
「早く仕事しろ」と言うミフェルの背を見ていると、彼だけ俺の方を振り向いて────……軽くウィンクした。
「……」
え。それは、一体どういう意味だ?
何か怪しい含みを感じ、困惑していると、副団長が「ほどほどにしておけ」とツッコミが入った。
その通りだと目の前の書類に目を向けようとした時、別室で作業する研究服を着たカイザが廊下を通る。
彼はいつも通りの無表情だ。俺も彼を見習おうと仕事に戻った。
職場では、カイザも何かと揶揄われている様子だった。
カイザは結構空気を読む奴なので、からかいの雰囲気がある時は、決して俺には近づかない。
さらに、カイザ自身に俺との関係を直接聞こうものなら、「無駄話はしたくありません」と塩対応だ。
元々口数が少ない上に、“さっさと仕事しろよ”な雰囲気を醸すので、周りはこの話をふらなくなった。
そんなだから、一週間くらい経つと、トムも皆もこの話題に冷め始めた。
話題なんてモンスター以外にない職場なのだから、こういう騒ぎはもっと続くかと思っていたのにあっという間の鎮静化。
「団長、聞いていますか?」
「あぁ、カイザ、すまん」
今も報告を受けているが、凄い鉄仮面だ。俺とも目を合わせようともしない。
表情筋が固まっているなと思って見ていたら、彼の報告を半分聞いておらず、注意される。
「ちゃんとしてください」
「おう……」
────……10日後。
カイザは相変わらずの調子だった。仕事以外の話をまーったくしないし、目も合わない。
付き合い出した恋人が、10日もなんにもないなんて有り得ない。
前回付き合い出した当初は、ガンガン家に来て、ガンガンガンガン責められたけどな。特にアナルと乳首を。
なのに、今回はスルー?
まさかこの期に及んでなかったことにされる? いやいや有り得ない。
……まだ周囲に気遣っているだけだ。
カイザのこういうところと、悩むと悪い方向に考える自分の癖がスレ違いの原因になるのだろうなと自己分析しながら、仕事終わりを待った。
「団長、お疲れ様―っす」
「おう、お疲れ」
仕事が終わり、他の団員達と帰り支度をする。役職には就いているが帰れる時は早めに帰る。
建物の外に出て、花壇前のベンチに腰をかけていると、カイザが「お疲れ様です」と俺を見ず通り過ぎようとするので、来いこいと手招きをする。
「なぁ、仕事終わりに素通りはツレないだろ」
「…………はい」
カイザは下を向いたまま、若干足元がおぼつかないようなふらついた歩き方でこちらに真っすぐ来た。
立ち上がって、目の前の彼の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。
彼は下を向いたまま、相変わらず無反応だ。
「……俺の勘違いでなければ、俺とお前は恋人同士だよな」
「………………はい、間違いありません」
カイザは頷くと、俺へと手をぎゅっと掴んだ。
「……おい」
握力強い。この馬鹿力。
その力にたじろいでいると、彼はふぅ……、と熱っぽく息を吐いた。
「迷惑になるかと思い、職場では我慢していました」
「……あー、うん」
「少しでもダリアさんの体温と匂い感じたら駄目になるってわかっていたから、滅茶苦茶我慢していたんです」
駄目になる? 何が?
「? 我慢してくれるのは有難いが、少しは話しろよ」
「はい、そろそろ我慢の限界でした」
彼が顔を上げてようやく俺を見た。
とろぉんとした表情をして「ダリアさん」と微笑む。
元々可愛い見た目だが、素直に笑うと可愛らしいことこの上ない。
駄目になるって理性のことだったのか?
「家に押しかけて、ウザがられたくなかったんだ」
「ウザくは……」
「本当ですか?」
「ま、まぁ」
そう言うと、彼はまたニコリと笑い、ポスンと俺の胸に頭を寄せた。その甘える仕草にドキリとする。
なんとまぁ────……塩から急に激甘に。
このまま甘えさせたい気持ちになるが、流石にまだ職場前なので、ずっと引っ付くのはマズイ。
そう思って引き離そうとした時だ。
ぐいっと首を掴まれて前屈姿勢になった。耳元で彼が囁いた。
「早速だけど、ダリアさんの……────……していい?」
「えっ!?」
その囁きに腰ががくんとなり、ベンチに座り込んでしまう。視線の斜め上のカイザを見上げると、ニタァッと意地悪そうな顔をしている。
「家に行ってもいいですか?」
我慢できず欲が溢れた表情。
……知っている。その表情は俺に問いかけている訳じゃなくて決定事項だ。
俺も、互いに休みだと分かりながら声をかけた。
なんせ10日の放置なのだ。疼いてイライラしている。
ごくんと喉を鳴らしたあと、ベンチから立ち上がった。
「あぁ、来いよ!」
甘い誘いは、俺の願いでもあり、カイザを家に連れて帰った。
欲求不満でムラムラはマックスだが、まだ夜は長い。
泊まるだろうと思っているので、まずは夕食を摂りながらゆっくり互いのことを話して、一緒に風呂、それからベッドで……その予定だった。
────……が。しかし。
「……ぁあ、あっ、ぅうんっ、ちがっ、……めし……ひぅうう、はぁはぁはぁ……せめて、風呂っ、きたねぇって!」
家の中でカイザをもてなそうとしたのだが、大男の俺が地面に足がつかない。
家に着くなり、抱き上げられてテーブルの上に乗せられたのだ。
まるで、ディナーは俺状態で、パクリと咥えられる。せめて風呂に入ってからだと身体をバタつかせて抵抗すると、風呂には連れて行ってくれるがシャワーしながら挿入される。
ヌルヌルのローションで乳首弄られながらセックス。泣き所を突かれるとどうにもこうにも足がガクガク立たなくなる。
そんな俺をまた抱き上げて、繋がったままベッドに移動された。
ベッドにごろんと寝かされた時は、どこでイっているのか分からなくなって、全身痙攣していた。
息絶え絶え、彼をぼんやり見ていると、中に挿いったものがググ……ッと量を増した。
「ひぁっ、ま、まっ、てくれ……ッアーーー」
腰をゆるゆると揺らされる。無意識に逃げようとして、腰を掴まれパチュンッ……と一気に突かれた。
あ、あ……と震える俺をぎゅっと抱きしめて噛むようなキス。息苦しいような満たされるような訳が分からなくなる。
そんな中、俺のことを大好きすぎる男が情熱を囁いた。
「……もしまた記憶を失っても、絶対俺が欲しくなればいいのに」
────……
……もしまた、記憶喪失になったら?
驚くだろうな。
乳首イキできるし。
メスイキできるし。
この前、チンコ擦ってもイケなかったんだよなー……。
俺の身体は、とんでもなくドスケベェに開発されている……現在進行系だ。
ぐぽっ……くぽ……くぽ……
「ダリアさん、メスイキ気持ちいい?」
チンコがもう勃起していないのに、ずっと尻を固い棒で捏ねくりまわしてきやがる。
「ひ、ひぐっ……きも、ち……い、お、ぉ……んほ、もう……む」
「ちんこ足りないよね。大丈夫、もっともっとイかせてあげるから」
「ンンンッ!?!?」
もうイケねぇって。
なのに、笑顔の男を見て、これでもかというくらい胸をドキドキさせている自分がいるなんて。
「もう……絶対忘れねぇ……っ」
半年前じゃ────……ほんと考えられなかったよ。
END
記憶を失っていた半年間で、俺に彼氏が出来ていた。その相手がカイザだということ。────……休日明けて出勤すると皆にバレてしまっていた。
オオネズミの件で、カイザにお姫様抱っこで運ばれたこと。何より、無愛想でモンスター以外興味がないカイザが、人間に執着しているってこと、それは俺へのラブだろっていう話だ。
「団長ってばぁ、カイザのことばっかり構うと思っていたら、そういうことっすかぁ。よっ、このラブファントム! どうやって口説き落としたんですかぁ。ご伝授くださいよぉ!」
「……」
俺のデスク横でお道化て話すトム。頭が痛い。
いや、一気に冷やかされた方が過ごしやすいのか。
遠くからコソコソと言われるのもマシかもしれないと思っていた時に、ミフェルがトムの頭を書類で叩いた。割と強めだ。
「いでっ。……団長ぉ、コイツ、なんか知らねぇっすけど、滅茶苦茶不機嫌なんです」
「はいはい。ほら行くぞ」
ミフェルがトムの耳を引っ張って連れていこうとする。
「早く仕事しろ」と言うミフェルの背を見ていると、彼だけ俺の方を振り向いて────……軽くウィンクした。
「……」
え。それは、一体どういう意味だ?
何か怪しい含みを感じ、困惑していると、副団長が「ほどほどにしておけ」とツッコミが入った。
その通りだと目の前の書類に目を向けようとした時、別室で作業する研究服を着たカイザが廊下を通る。
彼はいつも通りの無表情だ。俺も彼を見習おうと仕事に戻った。
職場では、カイザも何かと揶揄われている様子だった。
カイザは結構空気を読む奴なので、からかいの雰囲気がある時は、決して俺には近づかない。
さらに、カイザ自身に俺との関係を直接聞こうものなら、「無駄話はしたくありません」と塩対応だ。
元々口数が少ない上に、“さっさと仕事しろよ”な雰囲気を醸すので、周りはこの話をふらなくなった。
そんなだから、一週間くらい経つと、トムも皆もこの話題に冷め始めた。
話題なんてモンスター以外にない職場なのだから、こういう騒ぎはもっと続くかと思っていたのにあっという間の鎮静化。
「団長、聞いていますか?」
「あぁ、カイザ、すまん」
今も報告を受けているが、凄い鉄仮面だ。俺とも目を合わせようともしない。
表情筋が固まっているなと思って見ていたら、彼の報告を半分聞いておらず、注意される。
「ちゃんとしてください」
「おう……」
────……10日後。
カイザは相変わらずの調子だった。仕事以外の話をまーったくしないし、目も合わない。
付き合い出した恋人が、10日もなんにもないなんて有り得ない。
前回付き合い出した当初は、ガンガン家に来て、ガンガンガンガン責められたけどな。特にアナルと乳首を。
なのに、今回はスルー?
まさかこの期に及んでなかったことにされる? いやいや有り得ない。
……まだ周囲に気遣っているだけだ。
カイザのこういうところと、悩むと悪い方向に考える自分の癖がスレ違いの原因になるのだろうなと自己分析しながら、仕事終わりを待った。
「団長、お疲れ様―っす」
「おう、お疲れ」
仕事が終わり、他の団員達と帰り支度をする。役職には就いているが帰れる時は早めに帰る。
建物の外に出て、花壇前のベンチに腰をかけていると、カイザが「お疲れ様です」と俺を見ず通り過ぎようとするので、来いこいと手招きをする。
「なぁ、仕事終わりに素通りはツレないだろ」
「…………はい」
カイザは下を向いたまま、若干足元がおぼつかないようなふらついた歩き方でこちらに真っすぐ来た。
立ち上がって、目の前の彼の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。
彼は下を向いたまま、相変わらず無反応だ。
「……俺の勘違いでなければ、俺とお前は恋人同士だよな」
「………………はい、間違いありません」
カイザは頷くと、俺へと手をぎゅっと掴んだ。
「……おい」
握力強い。この馬鹿力。
その力にたじろいでいると、彼はふぅ……、と熱っぽく息を吐いた。
「迷惑になるかと思い、職場では我慢していました」
「……あー、うん」
「少しでもダリアさんの体温と匂い感じたら駄目になるってわかっていたから、滅茶苦茶我慢していたんです」
駄目になる? 何が?
「? 我慢してくれるのは有難いが、少しは話しろよ」
「はい、そろそろ我慢の限界でした」
彼が顔を上げてようやく俺を見た。
とろぉんとした表情をして「ダリアさん」と微笑む。
元々可愛い見た目だが、素直に笑うと可愛らしいことこの上ない。
駄目になるって理性のことだったのか?
「家に押しかけて、ウザがられたくなかったんだ」
「ウザくは……」
「本当ですか?」
「ま、まぁ」
そう言うと、彼はまたニコリと笑い、ポスンと俺の胸に頭を寄せた。その甘える仕草にドキリとする。
なんとまぁ────……塩から急に激甘に。
このまま甘えさせたい気持ちになるが、流石にまだ職場前なので、ずっと引っ付くのはマズイ。
そう思って引き離そうとした時だ。
ぐいっと首を掴まれて前屈姿勢になった。耳元で彼が囁いた。
「早速だけど、ダリアさんの……────……していい?」
「えっ!?」
その囁きに腰ががくんとなり、ベンチに座り込んでしまう。視線の斜め上のカイザを見上げると、ニタァッと意地悪そうな顔をしている。
「家に行ってもいいですか?」
我慢できず欲が溢れた表情。
……知っている。その表情は俺に問いかけている訳じゃなくて決定事項だ。
俺も、互いに休みだと分かりながら声をかけた。
なんせ10日の放置なのだ。疼いてイライラしている。
ごくんと喉を鳴らしたあと、ベンチから立ち上がった。
「あぁ、来いよ!」
甘い誘いは、俺の願いでもあり、カイザを家に連れて帰った。
欲求不満でムラムラはマックスだが、まだ夜は長い。
泊まるだろうと思っているので、まずは夕食を摂りながらゆっくり互いのことを話して、一緒に風呂、それからベッドで……その予定だった。
────……が。しかし。
「……ぁあ、あっ、ぅうんっ、ちがっ、……めし……ひぅうう、はぁはぁはぁ……せめて、風呂っ、きたねぇって!」
家の中でカイザをもてなそうとしたのだが、大男の俺が地面に足がつかない。
家に着くなり、抱き上げられてテーブルの上に乗せられたのだ。
まるで、ディナーは俺状態で、パクリと咥えられる。せめて風呂に入ってからだと身体をバタつかせて抵抗すると、風呂には連れて行ってくれるがシャワーしながら挿入される。
ヌルヌルのローションで乳首弄られながらセックス。泣き所を突かれるとどうにもこうにも足がガクガク立たなくなる。
そんな俺をまた抱き上げて、繋がったままベッドに移動された。
ベッドにごろんと寝かされた時は、どこでイっているのか分からなくなって、全身痙攣していた。
息絶え絶え、彼をぼんやり見ていると、中に挿いったものがググ……ッと量を増した。
「ひぁっ、ま、まっ、てくれ……ッアーーー」
腰をゆるゆると揺らされる。無意識に逃げようとして、腰を掴まれパチュンッ……と一気に突かれた。
あ、あ……と震える俺をぎゅっと抱きしめて噛むようなキス。息苦しいような満たされるような訳が分からなくなる。
そんな中、俺のことを大好きすぎる男が情熱を囁いた。
「……もしまた記憶を失っても、絶対俺が欲しくなればいいのに」
────……
……もしまた、記憶喪失になったら?
驚くだろうな。
乳首イキできるし。
メスイキできるし。
この前、チンコ擦ってもイケなかったんだよなー……。
俺の身体は、とんでもなくドスケベェに開発されている……現在進行系だ。
ぐぽっ……くぽ……くぽ……
「ダリアさん、メスイキ気持ちいい?」
チンコがもう勃起していないのに、ずっと尻を固い棒で捏ねくりまわしてきやがる。
「ひ、ひぐっ……きも、ち……い、お、ぉ……んほ、もう……む」
「ちんこ足りないよね。大丈夫、もっともっとイかせてあげるから」
「ンンンッ!?!?」
もうイケねぇって。
なのに、笑顔の男を見て、これでもかというくらい胸をドキドキさせている自分がいるなんて。
「もう……絶対忘れねぇ……っ」
半年前じゃ────……ほんと考えられなかったよ。
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