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学園編 6章
第145話 続く・・・ (三人称視点)
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[負けたわね]
[・・・フィーン、君はもう少し人を気遣ってくれ]
[そ、そうですよ!姉さま]
「リリス、大丈夫か?」
「そこまで凹まないでください」
「そうだぞ、気にするな」
ルイとの決闘から逃げてきたリリス一行。
リリスは怪我をして保健室で治療を受け、そのままベッドで横たわっていた。
何とか彼女を励まそうとする精霊たちとアレックスたち。
一方でリリスはベッドにうずくまり、顔を出そうとしない。
[リリス、あまり凹むんじゃない。失敗してこそ成長するんだ]
「リリス、あいつに負けたからといって凹むじゃない。あんな奴、また挑めばいいさ」
クロとアレックスが励ます。
[妾に言えることは限られているが、リリスはよく頑張った。誇りに思うぞ。ただ、敵が強かっただけだ]
「ぼくのような落ちこぼれが言えることは限られているけど、聞いてくれ。正直、戦っている姿はカッコよかったし、ルイに敵う相手はお前しかいない」
フィーンとハンネスも励ます。
[リ、リリスさん。き、気にしないでください!これからも僕らがついています!]
「気にする必要はない!これからも、おれらがいるからな!」
タルルとフレッドも励ます。
「ぷっ、はははは!」
彼らの励ましを聞いて急に笑い出すリリス。
「お、おい!人が心配して慰めてるっていうのに、突然笑うなよ!」
「違います。ただ、ちょっと面白いことがあって・・・」
ベッドの中から顔を出したリリスは目に涙を浮かべながらもニッコリとしていた。
精霊たちの言葉はアレックスたちには聞こえないはず。
にもかかわらず、お互い被るような励ましを連呼され、リリスは思わず吹き出してしまったのだ。
「[大丈夫か?]」
「フフ、大丈夫よ」
たあいもない事かもしれないが、そんな彼らとのやり取りがリリスを笑顔にした。
ついさっきまで悔しかったことが、少しずつ向上心へと変わっていく。
絶対勝ちたい、と。
そして自分の正しさを証明する!と。
再び前に進もうとするリリスであった・・・
『おいおい、こいつはどうするんだ?』
『決まっているでしょ。捨てるのよ。もう使えなくなった用無しよ』
両親の声が頭に響く。
あの日の戦いのせいで、私は全てを失った。
『本当に家の恥ね。まだまだ稼いでもいないというのに、こんなところで終わるなんて』
『そうだな。もう、ちょっとの金にしかならない』
『本当に使えない子よね』
一族の全員が私を見下していた。
ニャーは体を動かすことができなかった。
ボロクソに言われても何も言い返せなかった。
一族のために一生懸命努力した。
最初は落ちこぼれと言われていたが、それでも最後には一、二を争う実力者となった。
なのに・・・
『あの家に手を出したのがいけなかったのよね』
『あぁ、良い教訓になったな』
こちらを一瞥もせず話す両親。
何で?どうして?
「おい、起きろ!飯の時間だ!」
眠りから目覚めた。
見慣れたいつもの大男が片手にスプーンを持ち、私の口へとご飯を運んでくれる。
「ほら、食べろ!」
「・・・・・・」
「お前も可哀想な奴だな。そんな体で・・・」
その言葉に、ニャーは両目から涙をこぼしてしまう。
とある場所の地下奴隷場で。
手足四本の無い少女が一人、死を願っていた。
所、時、変わってルイたちがアメルダ民主国に到着した頃。
帝立学園に入学するであろう一人の人物が帝都へと入った。
その少女は同年代の中では帝国随一の才女と呼ばれている人物で、これまで数々の魔法を習得してきたまさに天才少女だった。
男爵家の生まれで本来は入学試験を受けないと学園に入学できないが、彼女は特例で免除された。
「へぇ~~ここが帝都なのね。思っていたよりも大きいわ~~」
可愛らしい声で少女は言う。
両親に甘やかされて育てられた少女は、大らかなで気品があり誰もが見惚れる女性だが、その声色はどこか傲慢であった。
茶色のツインテールで可愛らしい顔。
その顔はどこかリリスに似ていた。
「フフフ、ここにあの姉さまがいるのね・・・」
少女はニヤリと笑う。
そう、この少女こそリリスが家を追い出された原因であり、そして追い出した張本人である妹、マリー・デ・エヴルーである。
リリスの苦難は続く・・・
ーーー
長い後書き失礼します。
ここまで、『異世界貴族は家柄と共に! ~悪役貴族に転生したので、成り上がり共を潰します~』をご愛読いただきありがとうございます。
まず、目標であった25万字まで書くことと毎日投稿をすることが出来ました!
本当にありがとうございます!
次は遂に留学編となります。
『貴族主義VS民主主義』
ぜひ楽しみにしていただけるとありがたいです!
最後に、アルスから一言!
『これからもルイ兄様の夢を応援していただけるとありがたいです!』
少し投稿を休みます!
[・・・フィーン、君はもう少し人を気遣ってくれ]
[そ、そうですよ!姉さま]
「リリス、大丈夫か?」
「そこまで凹まないでください」
「そうだぞ、気にするな」
ルイとの決闘から逃げてきたリリス一行。
リリスは怪我をして保健室で治療を受け、そのままベッドで横たわっていた。
何とか彼女を励まそうとする精霊たちとアレックスたち。
一方でリリスはベッドにうずくまり、顔を出そうとしない。
[リリス、あまり凹むんじゃない。失敗してこそ成長するんだ]
「リリス、あいつに負けたからといって凹むじゃない。あんな奴、また挑めばいいさ」
クロとアレックスが励ます。
[妾に言えることは限られているが、リリスはよく頑張った。誇りに思うぞ。ただ、敵が強かっただけだ]
「ぼくのような落ちこぼれが言えることは限られているけど、聞いてくれ。正直、戦っている姿はカッコよかったし、ルイに敵う相手はお前しかいない」
フィーンとハンネスも励ます。
[リ、リリスさん。き、気にしないでください!これからも僕らがついています!]
「気にする必要はない!これからも、おれらがいるからな!」
タルルとフレッドも励ます。
「ぷっ、はははは!」
彼らの励ましを聞いて急に笑い出すリリス。
「お、おい!人が心配して慰めてるっていうのに、突然笑うなよ!」
「違います。ただ、ちょっと面白いことがあって・・・」
ベッドの中から顔を出したリリスは目に涙を浮かべながらもニッコリとしていた。
精霊たちの言葉はアレックスたちには聞こえないはず。
にもかかわらず、お互い被るような励ましを連呼され、リリスは思わず吹き出してしまったのだ。
「[大丈夫か?]」
「フフ、大丈夫よ」
たあいもない事かもしれないが、そんな彼らとのやり取りがリリスを笑顔にした。
ついさっきまで悔しかったことが、少しずつ向上心へと変わっていく。
絶対勝ちたい、と。
そして自分の正しさを証明する!と。
再び前に進もうとするリリスであった・・・
『おいおい、こいつはどうするんだ?』
『決まっているでしょ。捨てるのよ。もう使えなくなった用無しよ』
両親の声が頭に響く。
あの日の戦いのせいで、私は全てを失った。
『本当に家の恥ね。まだまだ稼いでもいないというのに、こんなところで終わるなんて』
『そうだな。もう、ちょっとの金にしかならない』
『本当に使えない子よね』
一族の全員が私を見下していた。
ニャーは体を動かすことができなかった。
ボロクソに言われても何も言い返せなかった。
一族のために一生懸命努力した。
最初は落ちこぼれと言われていたが、それでも最後には一、二を争う実力者となった。
なのに・・・
『あの家に手を出したのがいけなかったのよね』
『あぁ、良い教訓になったな』
こちらを一瞥もせず話す両親。
何で?どうして?
「おい、起きろ!飯の時間だ!」
眠りから目覚めた。
見慣れたいつもの大男が片手にスプーンを持ち、私の口へとご飯を運んでくれる。
「ほら、食べろ!」
「・・・・・・」
「お前も可哀想な奴だな。そんな体で・・・」
その言葉に、ニャーは両目から涙をこぼしてしまう。
とある場所の地下奴隷場で。
手足四本の無い少女が一人、死を願っていた。
所、時、変わってルイたちがアメルダ民主国に到着した頃。
帝立学園に入学するであろう一人の人物が帝都へと入った。
その少女は同年代の中では帝国随一の才女と呼ばれている人物で、これまで数々の魔法を習得してきたまさに天才少女だった。
男爵家の生まれで本来は入学試験を受けないと学園に入学できないが、彼女は特例で免除された。
「へぇ~~ここが帝都なのね。思っていたよりも大きいわ~~」
可愛らしい声で少女は言う。
両親に甘やかされて育てられた少女は、大らかなで気品があり誰もが見惚れる女性だが、その声色はどこか傲慢であった。
茶色のツインテールで可愛らしい顔。
その顔はどこかリリスに似ていた。
「フフフ、ここにあの姉さまがいるのね・・・」
少女はニヤリと笑う。
そう、この少女こそリリスが家を追い出された原因であり、そして追い出した張本人である妹、マリー・デ・エヴルーである。
リリスの苦難は続く・・・
ーーー
長い後書き失礼します。
ここまで、『異世界貴族は家柄と共に! ~悪役貴族に転生したので、成り上がり共を潰します~』をご愛読いただきありがとうございます。
まず、目標であった25万字まで書くことと毎日投稿をすることが出来ました!
本当にありがとうございます!
次は遂に留学編となります。
『貴族主義VS民主主義』
ぜひ楽しみにしていただけるとありがたいです!
最後に、アルスから一言!
『これからもルイ兄様の夢を応援していただけるとありがたいです!』
少し投稿を休みます!
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