彼女に振られた俺の転生先が高校生だった。それはいいけどなんで元カノ達まで居るんだろう。

遊。

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クールダウンとハンカチーフ

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「ねね、まだ早い時間だしどこかカフェにでも入らない?」

「え、結構疲れたから帰りた「初日で何言ってんの!

明日からもっと忙しくなるんだから慣れてこ!」おぉん……。」

「駅の近くにお気に入りのお店があるの。

だからちょっとだけ!ね?」

「い、いや今金欠で……。」

確かに紗奈さんの真意を探ろうとは思ったが、それは駅までとかお互いの分岐路までの間である。

実際はとっとと帰りたいのが本音である…。

まぁ金欠なのは本当だし嘘は付いてないから大丈夫だよな……、。

これなら自然な感じで断れて……!

「大丈夫!私が先輩なんだから今日は私が出してあげるから。」

「ほ?」

「だから遠慮しなくて良いよ!

初出勤のお祝いって事で!」

「お、おん。」

押し切られてしまった。

うーん……この人前世でもこんな感じだったかしらん……。

確かに告白されて以降の彼女がとても積極的だったのは覚えている。

でもこうも強引だったろうか……。

と言うか今世ではまだ告白すらされてないのにナチュラルに腕にしがみついてきてるし……。

あまりの急接近ぶりに一度店を出たかと思ったらずっとお店の窓から覗いてて、今もこっそり後ろからついて来てる志麻がめっちゃ羨望の眼差しを向けてきている、、。

そのままカフェにれんこ……連れて行かれた俺。

手近な席に座り、向かい合う。

紗奈さんに連れてこられたのは、大手コーヒーチェーンカメダコーヒー。

「悠君は何にする?

男の子だしカツパンとかかな?

ジュースもたっぷりサイズが良いよね?」

「あ、いやそこまでは……。」

あ、これ普通にちょっとじゃなさそう……。

と言うか最初からちょっとで済ませる気なんか無かったまであるな、これ。

「遠慮せずにどんどん頼んでいいからね!

あ、夏だしカキ氷とか食べる?

私一人じゃ食べきれないから良かったら一緒に食べてくれないかな?」

「あぁ……いや、そう言うのはちょっと……。」

「えぇ、遠慮しなくていいのに。」

「いや、遠慮と言うか……家にも晩飯あると思うしあんまり長居するのも……。」

「男の子だしそれぐらい食べれるでしょ?」

「いやまぁ……食べれない事は無い……ですけど……。」

「なら良いじゃん。

たまには息抜きも大事だよ!」

今まさに息抜きしたいんだけど……なんて言ったら怒られそうだなぁ……。

「と言うかそもそも……。

紗奈さんちょっと聞いていいかな?」

「え?何?」

「俺、あんまり学校では紗奈さんと関わってなかったと思うんだけど……。」

そもそも前世での紗奈さんは高校で俺と入れ替わりになる年齢だ。

しかも出会ったのは学校ではなく、働き出してから開いた飲み会でだから、当然それ以外の関わりは無いはずである。

「まぁ学年も違うしね。」

「それはまぁ……。」

「でも覚えてる?

悠君漫研部員なんだよ?」

「ほん?」

あ、どうしよう……めちゃくちゃ心当たりある……。

確かに俺は、前世では漫画研究会に所属していた。

……と言う事になっている。

でも実際俺が参加してたのなんて最初に参加した一回だけだし、それ以降は全く行ってないいわゆる幽霊部員だった筈だ。

「えっと……紗奈さんは漫研の……?」

「うん、部長だよ?」

まさかのパターン!

「悠君、最初に来てくれて以降全然来てくれないんだもんー。

寂しいなぁ……。」

「うっ……。」

いや、言い訳をさせてくれ。

確かに最初、絵を描くのが好きで入ったのだ。

あとひーちゃんもいたし。(最重要)

他にも知り合いいたし良いなと思って入ったのは事実なのだ。

ひーちゃんもいるし!(強調)

でも全然馴染めなかったんだよなぁ……。

なんなの我が物顔でくっちゃべってるあの陽キャカップル……。

声デカいし全然活動しようとしないしただのたまり場にしてた感じだよなぁ……。

俺は絵を描くなら静かな場所でゆっくり描きたいのである。

ひーちゃんの横で!(必須)

「一応その後も見かけたら声をかけようと思ってたんだけど……ほら最近悠君よく人に囲まれてるじゃん?」

「なんかすんません……。」

どうしようw完全に俺が悪くて草。

「でもこうしてバイト先が一緒になってまた話せるようになって嬉しいなぁ。

もしかして運命だったりして……。」

でもやっぱり最初から好感度が高めっ!

あ、紗奈さんの背中側数メートル先の席で志麻が歯ぎしりしてる、、

「だからさ、この機会に仲良くなりたいなって!駄目?」

「い、いや駄目じゃないけど……。」

既に奢ってもらってる以上断りづらいっ!

ボリューム満点のカツパンにオリジナルカップのミックスジュース。

そして大盛りのカキ氷。

「さ、沢山食べてね?

足りなかったらもっと頼むから!」

……これ帰れるか……?

「カキ氷溶けちゃうし先に食べた方がいいよね。

はい、あーん?」

ナチュラルにあーんをしてきただと……!

あぁ!志麻が高そうなハンカチを噛みちぎりそうになってる!

「あぁ……いやそう言うのはちょっと……。」

「えぇ、残念……。

ま、食べて食べて。」

言いながら紗奈さんも食べ始める。

「あぁ……はい。」

と、とりあえずクールダウンだ。

カキ氷を食べて頭を冷やそう。

無意識にカキ氷を口に運ぶ。

うわ、冷たっ。

うーん美味しいけどこの量は確かに多いな……。

「あ、そこさっき私が食べたところ。」

「ブフッ!?」

「ふふ、関節キスだね。

って大丈夫?」

あぁ!いかにも高そうなハンカチが破れちゃった!

と言うか目が怖いんだけど……。

志麻の目が獲物を狙う肉食獣のソレなんだが……。

クールダウンどころかヒートアップしてて草。

いや俺自身は確かにクールダウンしてる……冷静的な意味じゃなくてヒヤヒヤ的な意味で……。

ん?志麻がスマホを連打してる……あぁっ!未読メッセージが溜まっていく!

100……200……まだ増えるだと!?怖い怖い!!

通知切ってるから音もバイブも鳴らないけどアプリ開いたから増え続けてるのが数字で分かる……!

そっとスマホの電源をoffにする。

俺は何も見てない、見てないんや、

「悠君?暑いの?もっと食べなよ。」

「あ、あはは……。」

結局俺は志麻に睨まれながら満腹になるまで紗奈さんとカフェに入り浸る事になるのだった、、。













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