騎士の妻ではいられない

Rj

文字の大きさ
上 下
14 / 23

騎士の娘、騎士の妻であること

しおりを挟む
 怒号が聞こえる。

 町を巡回していたイーサンと相棒のエリックは、突然聞こえてきた怒号に緊張する。

 怒号が聞こえる方角をたしかめそちらへむかって走った。

 男が大声で言い合いをしているのは聞こえるが姿はみえない。

 人が集まっている場所から再び怒鳴り声がした。

 人をかきわけると男二人が刃物を持って喧嘩をしていた。男達は非常に興奮していて手がつけられそうもない。

 どちらの男もすでに刃物で切られ血を流している。状況は差し迫っていた。

「治安維持隊だ。動くな!」

 大きな声をだし注意をそらそうとするが、興奮して大声でののしりあっている男達にはまったく聞こえていない。

 彼らを取り囲んでいた人達が、イーサンとエリックをみて状況をつたえようと声をはりあげるのでますます場が騒然となる。

「動くな二人とも。刃物をおろせ」

 エリックに目線をおくり、どちらがどの男を無力化するのか確認しあう。

「邪魔するな。関係ねえだろう!」

 刃物を振り回し男がいう。

「動くなといっただろう! 刃物をいますぐ地面におけ!」

 イーサンとエリックは大声を張りあげるが、どちらの男もイーサン達を無視し相手に襲いかかっている。

 二人が地面にたおれ取っ組み合っているところを、イーサンとエリックは刃物の位置に注意しながら近付く。

 地面にぬいつけられた男の刃物は手からはなれているが、その男の上に馬乗りになっている男は、下敷きになっている男をまさに刺そうとしていた。

 イーサンが男に体当たりをする。

 予想していなかった体当たりをくらい、馬乗りになっていた男の手から刃物がおち男の体が地面へころがりおちた。

「エリック!」

 下敷きになっていた男を拘束するよう声をかけ、馬乗りしていた男を地面に押しつけ拘束していると、「イーサン、よけろ!」エリックの声がした。

 声のする方へ視線をおくると、エリックが拘束していた男がエリックを突きとばし、落ちていた刃物を手にしイーサンが拘束している男を刺そうとしている。

 イーサンはとっさに刃物をもった男の障害物になるよう、地面をころがり男の足下へ体をすべりこませ、すかさず男の両足をつかんだ。

 イーサンの体につまづいた男がバランスをくずし、イーサンの体に崩れ落ちてくる。

 するどい痛みを肩に感じたが、イーサンはすみやかに男の手から刃物をとりあげた。

 つまずいた拍子に刃物を握った男の手がゆるんでいたため、簡単に刃物が手からはなれた。刃物を出来るだけ遠くへはなすため地面にすべらせた。

 イーサンが応援を頼もうと思っていると、すでに騎士団に喧嘩を知らせた市民がいたらしく同僚の姿が近付いてくるのがみえた。

 応援にかけつけた同僚の助けをえて男達をそれぞれの姿が見えない場所に移動させ、けがの処置をおこなう。

 捕縛されたあとも二人は怒鳴りあっていたが、ようやく興奮状態がおさまりおとなしくなった。

「イーサン、早くこれを」

 イーサンはエリックが差しだした布を受け取ろうとしたが、手に力がはいらず受け取れない。視界がぼやけ体がぐらついた。

 イーサンの体がエリックへ傾いでいった。






◆◆◆◆◆◆






「イーサンがけがをして病院にいる」

 リンダは父、マイケルからイーサンが勤務中に腕と肩を切られたと聞かされた。

 すぐにイーサンが収容されている病院に向かおうとするが体が動かない。

 出かける用意をと母や伯母が準備する姿をみながら、リンダも用意しようとするが自分の意志に反しまったく体が動かなかった。

「持っていく物はとくにない。もし必要ならあとで届ければいいから、早く」

 父にせかされ座っていた椅子から立ち上がろうとしたが、足に力がはいらずリンダは立ち上がれない。

 母がリンダの体を支え立ち上がらせる。

「リンダ、しっかりしなさい。イーサンはけがをしたけど命の心配はないのよ。大丈夫。こういうことはよくあるの。日頃から鍛えている騎士は治りも早いから。

 とにかくあなたの顔を見せてあげなさい。こういう時は愛する人に側にいてもらいたいものだから」

 母がリンダをはげます。

「大丈夫だから。ショックなのは分かるけど大丈夫。病院にいったら、こっちが心配して損したと思うほど元気だったりするのよ。お母さんも何度もそういうことがあったの。大丈夫だから」

 母が笑顔をみせた。その笑顔に怯えも不安もないことにリンダはほっとする。

 リンダ達は病院へと急いだ。

 ようやくイーサンの病室にたどりついたリンダは、寝台に横たわったイーサンの青白い顔をみて倒れそうになった。

「イーサンは眠っているだけだ」

 リンダを父が支えた。

 その瞬間、父が大けがをした時の記憶が頭の中に一気によみがえった。

 父が処置を受けている部屋の前で動揺する母と、母を抱きしめる兄の姿。

 医師や助手が大きな声を張り上げながら父の怪我を処置する様子。

 血の臭い。うめき声。

 体中を包帯で巻かれた父の姿。

「いや! お父さん、死なないで!」

 父に近寄ろうとしてもどうしても近寄れない。強い力でおさえられ動けない。

 リンダは声をはりあげ父をよぶ。しかし父の体はぴくりとも動かない。

「お父さん! お父さん!」父に手をのばすがとどかない。

 リンダは体が浮いているような気がした。

 ふわふわした感覚が心地よい。

「リンダ!」

 誰かに名前をよばれている。

「リンダ!」

 目をあけると父の顔があった。

 ――ああ、お父さん。無事だったんだ。

 リンダはよかったといおうとしたが声がでない。

「大丈夫か? 気をうしなって倒れた」

 リンダはマイケルの瞳をみつめた。

 薄茶色の瞳の奥に小さな空色がまじるマイケルの瞳を、最後にこれほど間近でみたのはいつのことだろう。

 お互いの顔がくっつくほど近くに寄らなければ見えない、父の瞳の奥にある空色。

 鼻と鼻をくっつけ父の瞳の空色をさがすのが大好きだった。

「体を動かすぞ」

 マイケルがリンダの体を支え側にある椅子に座らせた。

 先ほどまで感じていたふわふわした体の感覚はなくなり、今度は逆に体がひどく重く感じた。

 母がよんできた看護師にいろいろと質問され、脈をはかられてとしているうちに、イーサンがけがをして病院にきていることを思い出した。

「イーサンは?」

 リンダが問うとイーサンの母、マギーが、「喧嘩の仲裁にはいって肩と腕を切られて出血がひどかったけど大丈夫。それ以外は擦り傷や打撲ていどよ」と静かにいった。

 イーサンの病室の近くにある椅子に座らされたリンダは義母の落ち着いた様子に安心する。

 リンダにとって義母のマギーは頼りになる大人で、いつも安心感を与えてくれる人だった。

「どうせイーサンはしばらく寝てるから休憩室でお茶でも飲んで目が覚めるのを待ちましょう」

 義母にうながされリンダと両親は休憩室へむかった。

 義母から義父のスティーブは捜査のために出張中で来られないときく。

 しばらくお互いの親戚や知人の近況について話したあと、義母がリンダと話したいといいリンダの両親は席をはずした。

 イーサンに離婚してほしいといってから義母と会うのは初めてだ。結婚記念日に花を届けてくれた時に会ったきりだった。

「リンダ、イーサンは明日には退院するけど退院後の世話はどうする? 別居中だしうちで世話してもいいわよ」

 義母に単刀直入に切りだされリンダは口ごもった。

 素直な気持ちとしてはイーサンの世話をしたい。しかし離婚をすると決め別居している。ここで妻として義務を果たすのがよいことなのかリンダには判断がつかなかった。

「夫婦なんだから世話してやってよ。質問してすぐに嫌だといわなかったから世話してやってもいいと思っているんでしょう?」

 義母が笑顔でリンダにいった。

「騎士にとって仕事中のけがはつきものだからね。不安で怖かったと思うけど大丈夫よ。

 アネットもいったと思うけど、こっちが心配で死にそうな思いで病院にきたら、けがをした本人はぴんぴんしているなんてめずらしくないから。

 でもこういうこともある程度は慣れるけど、夫が病院に運ばれたと聞いた時に感じる不安や恐怖は、どれだけ経験しても完全に慣れることはないのよね」

 リンダは義母も母も夫のけがや入院による不安や恐怖と戦ってきたのを知っている。リンダはあらためて二人を強いと思った。

「うちの実家は大工で多少のけがはすることがあっても死ぬことはないから、スティーブと結婚する時は大反対されたわ。とくに父にね。

 夫が死んだらどうするんだ。死ななくても障害が残るようなけがをすることもある。逆恨みされて騎士の家族に害をなす奴だっている。

 それはもう、ありとあらゆる可能性を並べたててやめろといわれたわよ」

 義母がからから笑う。

「若かったわよね。それに何も知らなかったから好きという気持ちで突っ走ったわよ。

 スティーブと結婚したことを後悔したことはないけど、もし騎士の仕事や、騎士の妻がどういうものかよく知ってたら結婚しなかったと思う」

 義母がリンダの視線をしっかりとらえた。

「リンダ、騎士の妻でいるのがつらいなら離婚も仕方ないと思ってる。我慢強いあなたはこれまでずっと我慢してきた。限界がきて当たり前だしね。

 でもね、まだイーサンのことが好きなら二人で幸せになる道をさがしてほしい。

 騎士団もいろいろな部署があるのは知ってるでしょう? 部署が変われば働き方も変わる。

 スティーブだって若い頃は治安維持隊でいまのイーサンと同じ仕事をしてたけど、自分の能力と私との関係を考えて捜査部に異動したの」

 それはリンダにとって初めて聞く話だった。リンダが知っている義父はすでに捜査部で働いていた義父だった。

「治安維持隊は緊急の呼び出しが多いでしょう。結婚当初は約束してもやぶられるし、緊急呼び出しで急にいなくなるしでもめにもめたのよ。

 リンダと違って私は我慢できない性格だから、不満はその日のうちに解消させるとばかりに不満をぶちまけてた。

 スティーブがけがした時に、違う仕事をするか離婚するかどちらかにしろといったら部署をうつっちゃった」

 義母がいたずらが成功した子供のような笑みをみせた。

「正直、スティーブがそこまでするとは思ってなかったから、私のせいで好きな仕事をあきらめさせたかもってあわてたけど、スティーブ自身、自分の能力に思うところがあったようで私の不満が後押しになったらしいの。このままこの仕事をつづけてよいのかと」

 義母がリンダにウィンクする。リンダは義母のこのような明るさが好きだった。

 物言いはストレートだがいやみはなく温かい。それがリンダにとっての義母だった。

「結婚記念日も一緒に祝えない生活をするのがリンダとイーサンにとって良いといえないのはたしかよね。

 とくにあなたは子供の頃からずっと騎士の娘として我慢してきてる。

 でも我慢しなくてよい道は必ずあると思う。イーサンが部署をかえるか、いっそのこと騎士をやめるという手もある。

 イーサンはあなたと別れるつもりはないわ。まだイーサンのことを好きでいてくれてるなら、これから一緒にどうするのか考えてみて」

 義母がリンダの手をとり握った。

「リンダ、あなたマイケルと腰をすえて話したことある? アネットから、アネットとマイケルの関係についてはいろいろ聞いていると思うけど、マイケルから同じ話を聞いたらぜんぜん違う話になってたりするものよ。

 かつていまのイーサンと同じ立場だったマイケルから話しを聞いてみたらどうかな。男性としてや騎士として結婚生活をどう考えているのか聞くのはリンダの役に立つと思う。

 それにマイケルに言えなかったことたくさんあるでしょう。本当はもっと一緒にいてほしかった。よい子だとほめて抱きしめてほしかった。

 子供のころに言えずにいたことをぶつけてみたらどう? もうあなたは大人になったし結婚もして親の手からはなれてる。マイケルに何もいわず、ただ我慢する子供でいなくてもいいのよ。

 アネットからイーサンに離婚を切りだしたリンダをマイケルが家から追い出したことは聞いてる。父娘で一度しっかり話してみたらどう?」

 リンダは義母に抱きしめられた。義母からレモンの香りがする。

 レモンが好きな義父のためにイーサンの実家はいつもレモンを常備していた。レモンの香りはイーサンを思い出させる。

「うちの息子は気がきかないし、リンダの気持ちをくむなんて芸当はできない。

 でもね、話せばちゃんと考えるし理解する。だからイーサンに言いたいことをぶちまけなさい。察するなんて高等な技をイーサンに求めては駄目よ」

 マギーが握っていたリンダの手をはなし、やさしくなでた。

「それとね、リンダが本当にイーサンと離婚したいなら反対しないから。

 あなた達が結婚した時にスティーブにリンダが離婚したいといったら離婚させる、反対したらあなたと離婚すると離婚申し立て書に署名させてるから」

 マギーが満面の笑みでいった。

「リンダ、あなたはイーサンを幸せにしてくれた」

 マギーがリンダの手を包みこむように握りなおした。

「イーサンの母として、あなたの幸せがイーサンと夫婦であることを願っているけど、あなたがどのような決断をしようとその決断を受け入れるわ」

 義母がくすりと笑う。

「男は鈍感だから、たまに離婚をつきつけるぐらいのことをしないとちゃんと考えないのよ。

 離婚すると気軽にいっては駄目だけど、いまのリンダのように本気で離婚してよいと思った時は遠慮せず離婚をつきつけなさい。

 でも離婚をつきつける時に一度でいいからイーサンにやり直す機会を与えてやって」

 リンダは「やり直す機会」という言葉に心が反応したような気がした。

 こなごなに砕けすっかり形をなしていない心は、ずっと砕けたままの状態だった。

 その小さな欠片がすこし動いたような気がした。

「そうそう。イーサンがあなたとの離婚の話をしにきてから、スティーブの態度が目に見えてよくなったのよ。

 日頃は忘れがちだけど、妻の忍耐と献身に感謝しない夫は捨てられることを思い出したみたい」

 マギーが晴れ晴れとした笑い声をたてた。
しおりを挟む
感想 134

あなたにおすすめの小説

【完結】長い眠りのその後で

maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。 でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。 いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう? このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!! どうして旦那様はずっと眠ってるの? 唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。 しょうがないアディル頑張りまーす!! 複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です 全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む) ※他サイトでも投稿しております ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです

【完結】王太子殿下が幼馴染を溺愛するので、あえて応援することにしました。

かとるり
恋愛
王太子のオースティンが愛するのは婚約者のティファニーではなく、幼馴染のリアンだった。 ティファニーは何度も傷つき、一つの結論に達する。 二人が結ばれるよう、あえて応援する、と。

【完結】婚約者が好きなのです

maruko
恋愛
リリーベルの婚約者は誰にでも優しいオーラン・ドートル侯爵令息様。 でもそんな優しい婚約者がたった一人に対してだけ何故か冷たい。 冷たくされてるのはアリー・メーキリー侯爵令嬢。 彼の幼馴染だ。 そんなある日。偶然アリー様がこらえきれない涙を流すのを見てしまった。見つめる先には婚約者の姿。 私はどうすればいいのだろうか。 全34話(番外編含む) ※他サイトにも投稿しております ※1話〜4話までは文字数多めです 注)感想欄は全話読んでから閲覧ください(汗)

〈完結〉八年間、音沙汰のなかった貴方はどちら様ですか?

詩海猫
恋愛
私の家は子爵家だった。 高位貴族ではなかったけれど、ちゃんと裕福な貴族としての暮らしは約束されていた。 泣き虫だった私に「リーアを守りたいんだ」と婚約してくれた侯爵家の彼は、私に黙って戦争に言ってしまい、いなくなった。 私も泣き虫の子爵令嬢をやめた。 八年後帰国した彼は、もういない私を探してるらしい。 *文字数的に「短編か?」という量になりましたが10万文字以下なので短編です。この後各自のアフターストーリーとか書けたら書きます。そしたら10万文字超えちゃうかもしれないけど短編です。こんなにかかると思わず、「転生王子〜」が大幅に滞ってしまいましたが、次はあちらに集中予定(あくまで予定)です、あちらもよろしくお願いします*

偽りの愛に終止符を

甘糖むい
恋愛
政略結婚をして3年。あらかじめ決められていた3年の間に子供が出来なければ離婚するという取り決めをしていたエリシアは、仕事で忙しいく言葉を殆ど交わすことなく離婚の日を迎えた。屋敷を追い出されてしまえば行くところなどない彼女だったがこれからについて話合うつもりでヴィンセントの元を訪れる。エリシアは何かが変わるかもしれないと一抹の期待を胸に抱いていたが、夫のヴィンセントは「好きにしろ」と一言だけ告げてエリシアを見ることなく彼女を追い出してしまう。

手放したくない理由

ねむたん
恋愛
公爵令嬢エリスと王太子アドリアンの婚約は、互いに「務め」として受け入れたものだった。貴族として、国のために結ばれる。 しかし、王太子が何かと幼馴染のレイナを優先し、社交界でも「王太子妃にふさわしいのは彼女では?」と囁かれる中、エリスは淡々と「それならば、私は不要では?」と考える。そして、自ら婚約解消を申し出る。 話し合いの場で、王妃が「辛い思いをさせてしまってごめんなさいね」と声をかけるが、エリスは本当にまったく辛くなかったため、きょとんとする。その様子を見た周囲は困惑し、 「……王太子への愛は芽生えていなかったのですか?」 と問うが、エリスは「愛?」と首を傾げる。 同時に、婚約解消に動揺したアドリアンにも、側近たちが「殿下はレイナ嬢に恋をしていたのでは?」と問いかける。しかし、彼もまた「恋……?」と首を傾げる。 大人たちは、その光景を見て、教育の偏りを大いに後悔することになる。

【完結】ある公爵の後悔

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
王女に嵌められて冤罪をかけられた婚約者に会うため、公爵令息のチェーザレは北の修道院に向かう。 そこで知った真実とは・・・ 主人公はクズです。

結婚なんてしなければよかった。

haruno
恋愛
夫が選んだのは私ではない女性。 蔑ろにされたことを抗議するも、夫から返ってきたのは冷たい言葉。 結婚なんてしなければよかった。

処理中です...