140字小説まとめ

川本鏡花

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平等の天秤

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不平等を説くなら、手本となる平等を示してから話をしようか。
だが、人に得手不得手があるために同じ負荷でないことを念頭に置かねばならない。
そうすると全くの平等なんてものはなく、天秤のふれた少しばかりの不平が積もりゆく。
天秤の片手が落ちる。
それがきっかけで、終わりの合図。
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