33 / 253
第三十三話 帰国したら速攻絡まれて道場に連れ込まれた件
しおりを挟むその晩、僕らは向こうの世界に帰った。
帰って、すぐにヒモノを食卓に乗せておいた。網草でしばってあるので50枚くらいあるけど乗せられた。
翌朝。
父さんと母さんが喜んでた。
今日はバイトはおやすみ。
なので、街に出てみる。
「そ~言えば、ドーラが来てから外に出るようになったけど、それまでは外になんかほとんど出なかったんで、何処に何があるのか、あまり知らないや!」
「そうなのか?出ないで何やってたんだ?たのしんか?」ドーラ
「たのし、くは、ないかなぁ、、でも外に出るといじめられること多かったんだろうね、だから出ていなかったんだと思う。」
「ふーん、、ろくでもないのが多いんだなぁ、、」
そうだね、、
ユータもドーラも気がついていないが、遠くからユータの姿を見て逃げていく者がそこここにいた。
でも、勿論そういう者たちばかりではなく、すんごいバカもまだまだいるので、、、、
「おう、ユータ、顔かせや」
と、集団。
歳は20歳未満ばかりのようだが、ユータは相手の確認もしない。
昔は怖くて確認なんかできなかった。
今は全く気にしない。覚える気も無いので、確認しないのだ。
後ろ手で、ドーラにスマホを渡す。ドーラはまた録画するだろう。そしてネットにUPするだろう。面白い♪
ユータは返事もしないし、動きもしない。
「あ?聞こえてネーの?ビビってんの?流石にこれだけの人数、大学生や大人も多くちゃビビるか!あっはっはっは!空手の道場の師範もいるんだぜ?おまえ、どうなるのかなぁ?楽しみだなぁ?あっはっはっはっは!」
こいつ、誰だけ?
「・・・君?誰?」ボク
「・・・っつ!!!やっちまえ!!!」
「おいおい、何熱くなってんだよ、しかも俺はお前なんかの手下じゃないぜ?頭に乗るなよ?ボコるぞ?
さて、ぼうや、こいつが誰なのかなんて、どーでもいいことだ。今重要なのは、坊やが俺達に付いてくる、ってことだ。
いいな?」
「なぜ?」ボク
「・・・・・・のんきなのか?天然か?、、すげーな?、、、これを、やるのは、、いくら俺でも気がひけるなぁ、、かわりに、、」
ボクッ!!!
最初ボクに話しかけて途中でキレていた奴がその人のイッパツで10mくらい宙を飛んで、向こうのビルの壁にぶち当たって伸びた。
「俺は帰るわ、、こんな平和そうな
その人は止まった、
(ユータ、おまえ、今、気を出したろ、、)ドーラ
(そうお?目の前で暴力使われて少しムッとしただけだけど、、)
・・・
その人はボクをまじまじと見る
「前言撤回。こいつは、、すげぇ、、、いや、楽しみだ、、、そうだな、うちの道場に来い。俺に勝てば師範、いや、道場主にしてやるよ!がっぽがっぽだぜ?」
「いいです、いらないです。でも、行くのはいいですよ」
(ドーラ、撮ってる?)
(おう!最初からばっちりだぜ?!!)
その道場は駅の向こうの寂れた方にあった。
3階建てのビル。結構広い?
「へぇ、、広いですねー。」
「いいだろう?カネかけたんだぜ?シャワールームやジムもあり!おまえ、勝負終わったらどっちにしても、うちに入れよ?」
「うーん、、あまり暴力好きじゃないです」
・・・・・・・・
あー、、、しんじらんねぇ、、何言ってんだ?
とかぶつぶつ言うその人。
その人は道着を2つ持ってきた。
「ほれ、着替えろ。でないと服がだめになるぞ」
ああ、そうか、、、
でも
「着方、忘れちゃって、、、」 体育の時間に柔道あったけど、、、数回だったし、、
・・・・・
「おい!そこの、着させてやれ!」
「どこでどーなったらこんなのがあんなに殺気だせるんだ?」
と、少し泣きそうなその人。
ほかの一緒に居た連中は、道場の周囲に座って壁によりかかったり畳に寝転んだしして待っている。
(楽しみだなー、わくわくだなー、こいつ、強そうだよな?マジでやれよユータ!それが礼儀ってもんだ!)
漫画の読みすぎだよドーラ、、、
(おら!わくわくするだ!!!)ドーラ
いつの漫画、、、あ、、古いから奥の奥にしまってあったのも引っ張り出して?
なんか、全部引っ張り出したのっ?!!、せっかく揃えてしまったのに!!
・・・まぁいーか、、ドーラだもんなぁ、、、
なんか失礼な気がした件(ドーラ)
「よし、いいだろう?やるぞ」
と、中央に引っ張られていく。
んじゃ、と、
「礼!」
そのひとがペコリ、としたんでボクも真似する。
で、その人が構えたんでボクも真似する。
で、その人が殺気を放ったんで、ボクも真似する。
と、
その人がドーーっと汗を顔中から流し始めたんで、、
「真似できるわけないよっつ!!!!」叫ぶ
びくっ!!として数メートル後ろに跳び下がるその人。
・・・・
「おい、、いきなり何を?」
「いえ、なんかボク何も知らないから、あなたのやることを真似していたんですけど、でも、どーしても汗をドーーって流すのができなくて、、、思わず叫んじゃって、、」
・・・・・・・・・
いきなり、OTZ状態になるその人、、、
「・・・あのなぁ、、」
「はい、、」
「俺が、、いや、、、あの汗、、冷や汗ってんだよ、、、」
「はぁ」
「知ってっか?冷や汗って」
「あまり良く知らないです」
・・・・・・・・・・
まぁいいか、、、
その人はしゃきん!と立ち上がった。
「よし、んじゃ俺が攻めるから、俺に隙きがあったらどんどん打ち込んでこい!いくぞ!」
ダッと向かってくる。
遅いんで、ギリギリまで待ってきたけど何もないんですっと避けて振り向くとソコに背中。なのでトンと押す、ズドン!
壁際の数人を巻き込んだ。
「くっ、、やるなぁ、、まだまだぁああ!!」
だが、今度はかかってこないで、構えたまま様子見している。
(ユータが掛かっていく番なんじゃないか?)ドーラ
(わかった)
タンと少し飛び跳ねる感じで、一歩でその目の前に言っちゃったので両手でぶつからないようにその人を押したら、
ドン!!
またもやその人は数人巻き込んで、、、、
そんなこんなを何度か繰り返していたら、
その人も、見物していた全員も、なんか気絶?寝ている?みたいになった。
(あんましおもしろくなかったな・・・)ドーラ
(うん、ゴブの群れのほうが面白い。投げても投げても立ち上がってすぐかかってくるから、練習になってたし、、)
(あー、ゴブ以下か、、なぁ、道場って何?やられてもいいような場所なの?)
(さあ?聞いたことあるけど、来たの今日がはじめてだから知らない)
そうか、、
ボクは着替えて、道着はちゃんと畳んですみの方に置いておいた。
それから駅にくっついているビルの中に入って、いろいろな製品を見ながら、ドーラに色々説明した。
勿論携帯ポットも。
ドーラがのぼりの棒を作った金属でこれを作ると、一日たっても冷めたりないんだよ、とか、
電気製品は使えないし、魔力使う方がよほどいいし、なので布団とかみたり、向こうに無いものでよさそうなものを見た。勿論お菓子も見たけど、あまり参考にならないな。
(布団はいいよな!でもこれ、おまえんとこにあるよりなんかもふもふしててぞ?)
(高いやつだからね。鳥の胸のところのふわふわな羽を詰め込んでるんだよ。水鳥だったっけな?)
(よし!俺がいっぱい狩ってきてやる!)
(そんだったら、飼って増やすほうがいいんじゃない?)
(あー、そのほうが全員分つくれるなー、時間かかるけど、、)
種を売っているところに行き、結構買った。
おもちゃ屋に行ったとき、BB弾を撃つライフルを説明した。
「これ、魔力で撃てるんじゃね?いや、コレ使ったらすぐ壊れちゃうけど、向こうで同じもの作って、魔力使って撃つようにしたら?」とドーラ
「いや、魔法でそのまま小石でも飛ばすほうがいいでしょ」
のボクの一言で終わった。
「そーだけそどよう、、、おまえ、ロマンてやつが無いよなぁ?」ドーラ
すごいな、そこまでもう到達しているの?ドーラ!
歩き疲れては居ないけど、小休止。
喫茶店の隅に座り、ケーキを3つ、紅茶を2つ注文し、ドーラと食べる。
怪訝な顔する店員。
(いーじゃんなぁ?ひとがどう注文しようと。こっちのやつらそういうのがキモいよな!)ドーラ
キモいとかもわかるんだ!!すごいなドーラ!
・・・・・
外に出ると、いつの間にか日が傾き始めていた。
(あ、昼飯くってねぇ!)ドーラ
(帰ってから食べようよ、今度給料出たら、また外で食べさせてあげるから!)
(しかたねーなー)
いつもの公園を抜けようと、、、
「ユータさん!お待ちしておりました!!」
・・・・・
あの人、道場の人が待っていた。一人で。
「えっとー、、、」ボク
「すみません!勝手に待ち伏せするようなことをして!でも、どうしてもっ!!」
がばっ!
とその人は地面に正座し、土下座?し、、
「弟子にしてくださいっつ!!!」
「「は?」」
ボクとドーラはあっけにとられる
0
あなたにおすすめの小説
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた
ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。
今の所、170話近くあります。
(修正していないものは1600です)
『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる
仙道
ファンタジー
気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。 この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。 俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。 オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。 腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。 俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。 こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。
12/23 HOT男性向け1位
ダンジョン学園サブカル同好会の日常
くずもち
ファンタジー
ダンジョンを攻略する人材を育成する学校、竜桜学園に入学した主人公綿貫 鐘太郎(ワタヌキ カネタロウ)はサブカル同好会に所属し、気の合う仲間達とまったりと平和な日常を過ごしていた。しかしそんな心地のいい時間は長くは続かなかった。
まったく貢献度のない同好会が部室を持っているのはどうなのか?と生徒会から同好会解散を打診されたのだ。
しかしそれは困るワタヌキ達は部室と同好会を守るため、ある条件を持ちかけた。
一週間以内に学園のため、学園に貢献できる成果を提出することになったワタヌキは秘策として同好会のメンバーに彼の秘密を打ちあけることにした。
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
男女比1対5000世界で俺はどうすれバインダー…
アルファカッター
ファンタジー
ひょんな事から男女比1対5000の世界に移動した学生の忠野タケル。
そこで生活していく内に色々なトラブルや問題に巻き込まれながら生活していくものがたりである!
この世界にダンジョンが現れたようです ~チートな武器とスキルと魔法と従魔と仲間達と共に世界最強となる~
仮実谷 望
ファンタジー
主人公の増宮拓朗(ましみやたくろう)は20歳のニートである。
祖父母の家に居候している中、毎日の日課の自宅の蔵の確認を行う過程で謎の黒い穴を見つける。
試にその黒い穴に入ると謎の空間に到達する。
拓朗はその空間がダンジョンだと確信して興奮した。
さっそく蔵にある武器と防具で装備を整えてダンジョンに入ることになるのだが……
暫くするとこの世界には異変が起きていた。
謎の怪物が現れて人を襲っているなどの目撃例が出ているようだ。
謎の黒い穴に入った若者が行方不明になったなどの事例も出ている。
そのころ拓朗は知ってか知らずか着実にレベルを上げて世界最強の探索者になっていた。
その後モンスターが街に現れるようになったら、狐の仮面を被りモンスターを退治しないといけないと奮起する。
その過程で他にもダンジョンで女子高生と出会いダンジョンの攻略を進め成長していく。
様々な登場人物が織りなす群像劇です。
主人公以外の視点も書くのでそこをご了承ください。
その後、七星家の七星ナナナと虹咲家の虹咲ナナカとの出会いが拓朗を成長させるきっかけになる。
ユキトとの出会いの中、拓朗は成長する。
タクロウは立派なヒーローとして覚醒する。
その後どんな敵が来ようとも敵を押しのける。倒す。そんな無敵のヒーロー稲荷仮面が活躍するヒーロー路線物も描いていきたいです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる