ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

文字の大きさ
456 / 675
14章

閑話【アランさんのお留守番3】

しおりを挟む
マルス達はリリンをまた守るように走り出す…

アランはそれをじっと伺うように見つめながら後をついて行った。

やっと目的の洞窟近くにきたが、周りはもう薄暗くなっていた…

「予定より遅くなったな…急いでテントを張って今夜は休もう。明日の朝早くに洞窟に入ってニーズヘッグを仕留めにいく」

「えっ…今からいかないのか?」

アランが聞くと

「馬鹿か、ニーズヘッグは夜行性だ!しかも夜目かきくから危ないんだよ!わざわざ夜に行くやつがいるわけないだろ?」

マルスが馬鹿にするようにアランを見つめると

「そうなんだ!」

リリンがすごいと手を前で握ってマルスを見つめる。

マルスはリリンの視線に得意げに笑っていると

「そんな事は知ってるが、別に問題ないだろ?要は倒せばいいんだから」

アランが当たり前のように聞き返した。

「だから!夜のあいつは倒せないって言ってるだろ!」

マルスが声を荒らげると

「はっ?お前らみんなB級だったよな、ニーズヘッグの夜型くらい問題ないだろ?」

「えっ、もしかしてアランさんニーズヘッグの夜型を倒せるんですか!?」

リリンが今度はアランに近づいてすごいと目を輝かせた。

「そのくらい俺にだって…」

「そ、そうだよな。出来るけどリリンに危険が及ぶから…」

「えっ…私の為に?そんなみんな気を使わないで、私自分の身ぐらい守れるわ。それに何かあったら…アランさん守ってくれますよね?」

リリンがチラッと伺うようアランに熱い視線を送ると

「アランは守らなくて大丈夫だ、守るなら俺が!」

マルス達がアランからリリンを遠ざける…アランはため息をつくと

「わかったよ、今夜は休んで朝からな。じゃあさっさとテント張ろうぜ」

アランは収納から自分のテントを取り出すと風向きを考えて場所を決める。

他のメンバーも渋々テントを出すと各々設置する場所を考えている。

「私、アランさんの隣いいですか?」

リリンがアランのテントの隣にピッタリとくっつけてくる。

「リリン!」

皆が止めようとすると…

「いや、すぐ側はやめてくれ。何かあった時に動けない」

アランがリリンに断りを入れると自分のテントをわざわざ離した。

「は、はい…」

リリンは寂しそうにアランから少し離してテントを立てた。

そんなリリンの様子に

「じゃあ俺はリリンの隣にいいか?」

「なら俺はその反対側に…」

マルス達は競うようにリリンの近くを確保する。

「あの…あんまりみんな近いと、恥ずかしいから…」

リリンが頬を染めるとマルス達はへらっと笑って少しだけ離れた。

アランはテントに入り横になっていると…

「すみません…アランさん…寝ちゃいましたか?」

テントの外からリリンの囁くような声が聞こえる。

アランは無視していると

「すみません…失礼します」

勝手にリリンがアランのテントに入ってきた…

リリンはアランの脇にそっと体を寝かせると…ピッタリとアランに自分の体をくっつける。

アランは仕方なく目を開くと

「何してる?」

リリンに顔を向ける…すると、リリンは上半身をはだけさせ、上目遣いに目を潤ませてアランを見つめて…生足を絡ませてきた…

「私…一目見た時からアランさんの事が…」

リリンはアランに寄り添って顔を近づけるとじっと目を見つめる。

「アランさんは…私の事どう思います?」

目を見つめたままリリンはアランに問いかけると

「重い、邪魔だ」

アランがリリンを退かした。

「嘘!なんで効かないのよ!」

リリンはキッとアランを睨みつけると

「お前…魅了魔法使ってるのか?」

アランはじっとリリンの瞳を見つめた。

「こんなに目を合わせてるのに!」

リリンが悔しそうに手を握る。

「そうやってアイツらも手玉にとったのか?」

外の連中の事を聞くと

「そうよ、あいつらは私の虜なの。でもあんまり強く無いのよね…だからアランさんならと思って…どうかな?私の事好きにしていいから一緒に組まない?」

服を掴んでチラッと胸を見せる。

「悪いが間に合ってる。俺はニーズヘッグに興味があるそれを捕獲したらこのパーティも抜けるからな」

「な、なら私も連れてって!ここの奴らなんてもういらないから!」

アランに抱きつくとその唇に顔を近づける…

するとアランはリリンの顔を掴んで遠ざけた。

「止めろ。そうやってさらに魅了魔法をかける気だろ」

アランがじっとリリンを睨むと

「ち、違うわ…私の本当にアランさんの事が…」

リリンは手で顔を覆って泣き出すと…

「リリン!」

リリンが居ない事に気がついたマルス達がアランのテントに乗り込んできた!

リリンが服を乱し半裸状態で泣いている姿を見ると…

「アラン~!!リリンに何をした!」

「事によっては犯罪ですよ!」

「いや、このままギルドに報告しよう!」

「それよりもここで殺した方がみんなの為では?」

目が据わった四人がアランを睨みつけると…リリンは指の間からそっと覗きこんでほくそ笑む。

「全く…変な依頼持ってきやがって…」

アランはため息をつくと面倒くさそうに起き上がった。

「おい、狭いから一旦出ろ!」

ギュウギュウのテントからみんなを押し出すと

「ふふ…この人数相手ならさすがのアランさんでも敵わないですよね…」

リリンはアランにだけ聞こえるように囁くと

「お前…俺のランク知らないのか?」

アランはリリンを見つめると

「知ってますよ、みんなと同じB級ですよね?少しは出来るみたいでますけど…」

「まぁ…そうだな」

アランはしょうがないと頷くと、

「いいか、魅了魔法を解く方法知ってるか?」

「はっ?何言ってるの…」

「知らないなら教えてやるよ。魅了よりも強い感情を与えてやるんだ」

「強い感情?何それ?そんなの無いでしょ」

リリンが鼻で笑うと

「恐怖があるだろ?」

そう言うとアランはマルス達に今までの鬱憤を晴らすように殺気を放つ。

「まぁ殺されそうになったんだ…お前らも殺されても文句はねぇよな?」

アランは四人にゆっくりと近づいていく…

「あ、ああ…」

「た、すけ…て」

四人は足の力が抜けて腰が抜けるとガタガタと震えて座り込む…

「ちょっと眠ってろ…」

そう言うとアランは四人の首筋に手刀を食らわせた。

呆気なく四人は気を失うと…

「は?何この実力差は!?あんた何者よ!」

「何者って…〝暴食のマーべリング〟のB級冒険者のアランだよ」

「こ、こんな強いなんて聞いてない!アランさんなら色仕掛けで絶対にすぐ落ちるってみんな言ってたのに…」

リリンが後ずさりすると…アランはリリンの後ろに魔物の気配を感じる。

「おい、待て…ゆっくりとこっちに来い」

アランが声を落としてリリンに声をかけると…

「そんな事言って近づいたらそいつらと同じ様にするんでしょ!魅了魔法を使ってメンバーを操ってたなんて報告されたら…冒険者の資格が無くなっちゃう!」

リリンが声を上げると逃げ出そうと立ち上がる。

「馬鹿野郎…」

アランが顔をしかめると…リリンはなんだか異臭に気がついた…

「ま、まさか…」

そっと後ろを伺うと…

「シュルルル…」

すぐ後ろに舌を出してヨダレを垂らすニーズヘッグが口を開けていた…

「きゃあああ!!」

リリンは大声をあげる!逃げ出したいが足がすくんで動けない…そんなリリンを格好の獲物とニーズヘッグが飛びかかった!

リリンは既の所でどうにか避けるが牙が顔を掠めた!

アランは走り出すと

「相手は俺だ!お前の肉楽しみだなぁ!」

嬉々としてニーズヘッグに襲いかかった!


アランはなんて事なく一人でニーズヘッグを肉にした。

鼻歌を歌いなが解体していると…

「いやぁー!!私の!私の顔が!」

リリンから叫び声があがる。

「今度はなんだよ…」

アランがうんざりすると

「助けて!何か、何か薬は無いの!」

叫ぶリリンに振り返り顔を向けると、襲われたリリンの顔がニーズヘッグから受けた傷でみるみる爛れていた。

「毒か?」

リリンの顔をじっと観察すると傷口を確かめる。

「こりゃ俺じゃ無理だな、急いで帰らないとどんどん傷が広がるぞ」

「な、なら早く!早く帰りましょ!」

「いいけどお前遅いじゃん、帰るのに一日かかるんだろ?それにこいつらも連れて帰らないと…」

アランは気を失っている男四人を見つめると

「そんなヤツらどうでもいいわ!それよりも私の顔よ!お願いなんでもするから連れて帰って…」

アランの足に縋り付く…

「本当になんでもするわ!あなたの満足行くまで抱かれてもいい!足の裏を舐めろって言うなら舐めてもいいわ!だからお願い…」

アランに手を伸ばすと…

「なんでもねぇ…」

アランはリリンをじっと見下ろした…
しおりを挟む
感想 6,829

あなたにおすすめの小説

転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!

饕餮
ファンタジー
  書籍化決定!   2024/08/中旬ごろの出荷となります!   Web版と書籍版では一部の設定を追加しました! 今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。 救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。 一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。 そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。 だが。 「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」 森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。 ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。 ★主人公は口が悪いです。 ★不定期更新です。 ★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。

転生幼女はお願いしたい~100万年に1人と言われた力で自由気ままな異世界ライフ~

土偶の友
ファンタジー
 サクヤは目が覚めると森の中にいた。  しかも隣にはもふもふで真っ白な小さい虎。  虎……? と思ってなでていると、懐かれて一緒に行動をすることに。  歩いていると、新しいもふもふのフェンリルが現れ、フェンリルも助けることになった。  それからは困っている人を助けたり、もふもふしたりのんびりと生きる。 9/28~10/6 までHOTランキング1位! 5/22に2巻が発売します! それに伴い、24章まで取り下げになるので、よろしく願いします。

私の家族はハイスペックです! 落ちこぼれ転生末姫ですが溺愛されつつ世界救っちゃいます!

りーさん
ファンタジー
 ある日、突然生まれ変わっていた。理由はわからないけど、私は末っ子のお姫さまになったらしい。 でも、このお姫さま、なんか放置気味!?と思っていたら、お兄さんやお姉さん、お父さんやお母さんのスペックが高すぎるのが原因みたい。 こうなったら、こうなったでがんばる!放置されてるんなら、なにしてもいいよね! のんびりマイペースをモットーに、私は好きに生きようと思ったんだけど、実は私は、重要な使命で転生していて、それを遂行するために神器までもらってしまいました!でも、私は私で楽しく暮らしたいと思います!

収容所生まれの転生幼女は、囚人達と楽しく暮らしたい

三園 七詩
ファンタジー
旧題:収容所生まれの転生幼女は囚人達に溺愛されてますので幸せです 無実の罪で幽閉されたメアリーから生まれた子供は不幸な生い立ちにも関わらず囚人達に溺愛されて幸せに過ごしていた…そんなある時ふとした拍子に前世の記憶を思い出す! 無実の罪で不幸な最後を迎えた母の為!優しくしてくれた囚人達の為に自分頑張ります!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜

一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m ✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。 【あらすじ】 神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!   そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!  事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます! カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。

没落した貴族家に拾われたので恩返しで復興させます

六山葵
ファンタジー
生まれて間も無く、山の中に捨てられていた赤子レオン・ハートフィリア。 彼を拾ったのは没落して平民になった貴族達だった。 優しい両親に育てられ、可愛い弟と共にすくすくと成長したレオンは不思議な夢を見るようになる。 それは過去の記憶なのか、あるいは前世の記憶か。 その夢のおかげで魔法を学んだレオンは愛する両親を再び貴族にするために魔法学院で魔法を学ぶことを決意した。 しかし、学院でレオンを待っていたのは酷い平民差別。そしてそこにレオンの夢の謎も交わって、彼の運命は大きく変わっていくことになるのだった。 ※2025/12/31に書籍五巻以降の話を非公開に変更する予定です。 詳細は近況ボードをご覧ください。

無名の三流テイマーは王都のはずれでのんびり暮らす~でも、国家の要職に就く弟子たちがなぜか頼ってきます~

鈴木竜一
ファンタジー
※本作の書籍化が決定いたしました!  詳細は近況ボードに載せていきます! 「もうおまえたちに教えることは何もない――いや、マジで!」 特にこれといった功績を挙げず、ダラダラと冒険者生活を続けてきた無名冒険者兼テイマーのバーツ。今日も危険とは無縁の安全な採集クエストをこなして飯代を稼げたことを喜ぶ彼の前に、自分を「師匠」と呼ぶ若い女性・ノエリ―が現れる。弟子をとった記憶のないバーツだったが、十年ほど前に当時惚れていた女性にいいところを見せようと、彼女が運営する施設の子どもたちにテイマーとしての心得を説いたことを思い出す。ノエリ―はその時にいた子どものひとりだったのだ。彼女曰く、師匠であるバーツの教えを守って修行を続けた結果、あの時の弟子たちはみんな国にとって欠かせない重要な役職に就いて繁栄に貢献しているという。すべては師匠であるバーツのおかげだと信じるノエリ―は、彼に王都へと移り住んでもらい、その教えを広めてほしいとお願いに来たのだ。 しかし、自身をただのしがない無名の三流冒険者だと思っているバーツは、そんな指導力はないと語る――が、そう思っているのは本人のみで、実はバーツはテイマーとしてだけでなく、【育成者】としてもとんでもない資質を持っていた。 バーツはノエリ―に押し切られる形で王都へと出向くことになるのだが、そこで立派に成長した弟子たちと再会。さらに、かつてテイムしていたが、諸事情で契約を解除した魔獣たちも、いつかバーツに再会することを夢見て自主的に鍛錬を続けており、気がつけばSランクを越える神獣へと進化していて―― こうして、無名のテイマー・バーツは慕ってくれる可愛い弟子や懐いている神獣たちとともにさまざまな国家絡みのトラブルを解決していき、気づけば国家の重要ポストの候補にまで名を連ねるが、当人は「勘弁してくれ」と困惑気味。そんなバーツは今日も王都のはずれにある運河のほとりに建てられた小屋を拠点に畑をしたり釣りをしたり、今日ものんびり暮らしつつ、弟子たちからの依頼をこなすのだった。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。