371 / 687
9章
483.初夜
しおりを挟む
「じゃあ最後にブーケトスやりますよ~女の人は前に出てきて下さい!」
私が声をかけると村の女の人達とムツカが前に出てきた。
「何をやるの?」
「ブーケトスってなあに?」
みんなが聞いてくるので…
「今からイチカ…新婦が持ってたブーケを後ろ向きに投げるの。それをみんなが取るんだよ」
「へー貰っていいってことですか?」
綺麗な花束を貰えるとみんなの気持ちが上向きになると
「そ・れ・に!ブーケを取ると次に結婚出来るって言われてるの!」
「「なんですって!」」
なんだかやけに食いつく女の人がいる…
「め、迷信だけどね…まぁきっと次に幸せな結婚になりますよ…程度に思ってくれれば…」
私が慌てて説明すると…
「絶対に取るわ!」
「いえ!取るのは私よ!」
「結婚…」
数名の女の人達の目付きが変わる。
「ムツカも頑張ってとる!」
腕まくりをして最前列に並んでいる人達の顔が怖い…後ろの若い女の子達はキャッキャッと取れるかなぁ~と呑気に状況を楽しんでいる。
「じゃあ行きますよー」
イチカが声をかけると後ろを向いて空高くブーケを放り投げた!
「貰った!」
一人の女性がジャンプしてブーケを取ろうとすると…
「あっ!」
手に当たってブーケが弾かれる!
「私が!」
今度は違う女性がダイビングキャッチを目論み飛びつくと…
「そ、そんなぁー!グフッ!」
届かずに地面へと腹から着地する…
そのままブーケはムツカの手の中にストンと落ちて来た…
「やった!ムツカ取ったー!」
ムツカがやったやったと飛び跳ねて喜んでいると…取り損ねた女の人達がガックリと肩を落とす…
ムツカはそんなお姉さん達を見て…
「はい!お姉ちゃんこれどうぞ!」
ブーケをバラバラにすると花の束をバラすと取れなかったお姉さん達に分けていく。
「コレでみんな一緒だね!」
ムツカがにっこり笑うと
「ムツカちゃん!ありがとうー!」
「ムツカちゃんの為にも早く彼氏を作るわ!」
お姉さん達が嬉しそうにムツカに抱きついてお礼を言っていた。
ムツカのおかげで楽しく結婚式を終える事が出来た…
ポルクスさんたちの結婚式は概ね大成功で幕を閉じた。
騒ぎ疲れた村の人達が楽しかったと満足そうに家に帰っていく。
みんなも片付けは明日にして今日は早々と休む事にした。
ミヅキ達は牛乳御殿の空いてる部屋を借りて、寝具を運び休ませて貰うことになった。
みんなで一部屋で集まり寝ようとしているとトントンと扉をノックする音が…
「ミヅキちゃん」
エミリーさんがひょっこり一人で顔を出した。
「あれ?エミリーさんどうしたの?」
エミリーさんはお邪魔しますと布団を持って現れると
「今日は私もここに泊まらせてくれない?」
エミリーさんの言葉にベイカーさん達がああ…と気がつく。
「なんで?エミリーさんはポルクスさん達とお家で休んでたのに」
「いや…まぁね」
エミリーさんが困った顔をするとおずおずと奥に近づいてくる、どうやら帰る気は無いようだ。
「どうしたの?ポルクスさんと喧嘩でもしちゃった?」
私が心配そうに聞くと、エミリーさんは笑って
「せっかくの初めての夫婦になった夜に他の人がいたら可哀想だから、二人っきりにしてあげたのよ」
エミリーさんの言葉に男性陣が唸る。
「ポルクスさんは素晴らしいお母様をお持ちですね」
レアルさんがエミリーさんを称えると
「本当だな!」
ネイトさんも拍手を送る。
な、なるほど…そういう事ね…
私はちょっと動揺していると
「なんでポルクスさんはママは一人にしちゃうの?」
ムツカがムッと頬を膨らませる!
「ムツカがイチカ姉にお願いしてあげる!」
ムツカがガバッと立ち上がると
「「「「駄目だ!」」」」
ベイカーさん達が一斉にムツカを止める。
エミリーさんはムツカにおいでおいでとそばに呼ぶとムツカがトコトコとエミリーさんの元に行く。
「ムツカちゃんありがとうね。あの二人とはおばちゃんも仲良しだから安心してね!今日は久しぶりにみんなが来たからみんなと寝てみたくなったの…ムツカちゃんおばちゃんと寝てくれない?」
エミリーさんがムツカに笑いかけると
「うん!一緒に寝よ!」
ムツカが嬉しそうにリリアンさんの隣に引いてあった自分の布団の横を開ける。
するとエミリーさんがお邪魔しますと布団を引いた。
エミリーさんの機転にみんながほっと胸をなで下ろすと各々布団に横になる。
「こんなに大勢で寝るのは久しぶりだわ!」
なんだかエミリーさんがウキウキしている。
「うちはみんなで寝る方が多いからね~」
私はシルバ達にかこまれながらベイカーさんとデボットさん達に挟まれて寝ていた。
「俺もこんな大人数で寝るのは初めてっす!」
ネイトがルンバさんの隣から声をかけた。
「こんな集まると修学旅行の夜みたいだね~」
私が眠い頭でつぶやくと
「しゅうがくりょこう…?」
みんながなんの事だと私に注目する。
「あー…ミヅキのいつもの事だ気にするな」
ベイカーさんが声をかけると、なるほどとみんなが納得する。
そんなみんなの反応を知らずに…
「明日は片付けをしたらすぐに町に向かおうね…」
みんなに声をかけると
「久しぶりだなぁ戻るのは…俺の家まだあるよな…」
ベイカーさんが急に心配になる。
「ちゃんとセバスさんが管理してくれてるよ…あーセバスさんに会えるの楽しみだなぁ…」
うつらうつら独り言のようにつぶやくと
「セバス!」
アランさんがセバスと聞いてガバッと起き上がる!
「なんか…嫌な予感がずっとしてるんだが…そうかセバスがいたな…」
チラッとベイカーを見ると
「き、気のせいだろ…」
ベイカーがサッと目を逸らした。
「だ、だよな…自由になったもんだから敏感になっちまったのかな…」
ハハッと笑うが誰も便乗しない…
アランとベイカーは自分の考えを取り払うように眠りについた…
エミリーさんがミヅキ達のところに来る少し前…エミリーさんは自分の布団を束ねるとポルクスの元に向かった。
ポルクスとイチカは結婚式をあげるまではと部屋を別にしてあった…
「ポルクス~」
エミリーさんが部屋の扉をノックしてから開けると
「どうした?」
ポルクスさんが一人今日の料理のレシピを眺めていた。
「あれ?あんた一人?」
エミリーさんがキョロキョロと部屋を確認するがイチカちゃんがいる様子はなかった。
「ん?イチカに用なら隣の部屋だろ?それに今は風呂に入ってると思うぞ」
ボケたのか?と心配そうに母親を見ると
「お前…まさか今日も部屋が別なのかい?」
憐れむように息子を見つめる。
「おい!それが結婚した息子に向ける顔かよ!べ、別に俺たちは俺たちのペースでやるから、それに今日はイチカも疲れてるだろうからな」
息子の嫁を気遣う様子に苦笑すると、
「まぁいいけどね、母さんは今日はミヅキちゃん達のところで寝るからそれだけ言いに来たのよ。だから何をしようとあんた達の自由だからね」
「はっ?」
ポルクスが母親の戯言に驚いて顔を見ると
「じゃあおやすみ~」
それだけ言ってエミリーさんは笑いながらサッサと布団を持って家を出ていってしまった。
「何気を使ってるんだか…自分の家なんだからゆっくり休めばいいのに」
変な母親の気遣いに苦笑するとベッドに倒れ込む。
ポルクスとイチカとは付き合ってからキス止まりだった…ポルクスはイチカとの年齢差も考え慎重になり手を出せずにいた。
きっとイチカは全てが初めてだろうとポルクスは思うと無理をさせたくはなく自然とそんなればいいと考えていた。
「いや…別に急がなくても夫婦になったし。王都に帰ってからでも…」
自分に納得させるようにつぶやくとサッサと寝てしまおうと部屋の灯りを落とした。
私が声をかけると村の女の人達とムツカが前に出てきた。
「何をやるの?」
「ブーケトスってなあに?」
みんなが聞いてくるので…
「今からイチカ…新婦が持ってたブーケを後ろ向きに投げるの。それをみんなが取るんだよ」
「へー貰っていいってことですか?」
綺麗な花束を貰えるとみんなの気持ちが上向きになると
「そ・れ・に!ブーケを取ると次に結婚出来るって言われてるの!」
「「なんですって!」」
なんだかやけに食いつく女の人がいる…
「め、迷信だけどね…まぁきっと次に幸せな結婚になりますよ…程度に思ってくれれば…」
私が慌てて説明すると…
「絶対に取るわ!」
「いえ!取るのは私よ!」
「結婚…」
数名の女の人達の目付きが変わる。
「ムツカも頑張ってとる!」
腕まくりをして最前列に並んでいる人達の顔が怖い…後ろの若い女の子達はキャッキャッと取れるかなぁ~と呑気に状況を楽しんでいる。
「じゃあ行きますよー」
イチカが声をかけると後ろを向いて空高くブーケを放り投げた!
「貰った!」
一人の女性がジャンプしてブーケを取ろうとすると…
「あっ!」
手に当たってブーケが弾かれる!
「私が!」
今度は違う女性がダイビングキャッチを目論み飛びつくと…
「そ、そんなぁー!グフッ!」
届かずに地面へと腹から着地する…
そのままブーケはムツカの手の中にストンと落ちて来た…
「やった!ムツカ取ったー!」
ムツカがやったやったと飛び跳ねて喜んでいると…取り損ねた女の人達がガックリと肩を落とす…
ムツカはそんなお姉さん達を見て…
「はい!お姉ちゃんこれどうぞ!」
ブーケをバラバラにすると花の束をバラすと取れなかったお姉さん達に分けていく。
「コレでみんな一緒だね!」
ムツカがにっこり笑うと
「ムツカちゃん!ありがとうー!」
「ムツカちゃんの為にも早く彼氏を作るわ!」
お姉さん達が嬉しそうにムツカに抱きついてお礼を言っていた。
ムツカのおかげで楽しく結婚式を終える事が出来た…
ポルクスさんたちの結婚式は概ね大成功で幕を閉じた。
騒ぎ疲れた村の人達が楽しかったと満足そうに家に帰っていく。
みんなも片付けは明日にして今日は早々と休む事にした。
ミヅキ達は牛乳御殿の空いてる部屋を借りて、寝具を運び休ませて貰うことになった。
みんなで一部屋で集まり寝ようとしているとトントンと扉をノックする音が…
「ミヅキちゃん」
エミリーさんがひょっこり一人で顔を出した。
「あれ?エミリーさんどうしたの?」
エミリーさんはお邪魔しますと布団を持って現れると
「今日は私もここに泊まらせてくれない?」
エミリーさんの言葉にベイカーさん達がああ…と気がつく。
「なんで?エミリーさんはポルクスさん達とお家で休んでたのに」
「いや…まぁね」
エミリーさんが困った顔をするとおずおずと奥に近づいてくる、どうやら帰る気は無いようだ。
「どうしたの?ポルクスさんと喧嘩でもしちゃった?」
私が心配そうに聞くと、エミリーさんは笑って
「せっかくの初めての夫婦になった夜に他の人がいたら可哀想だから、二人っきりにしてあげたのよ」
エミリーさんの言葉に男性陣が唸る。
「ポルクスさんは素晴らしいお母様をお持ちですね」
レアルさんがエミリーさんを称えると
「本当だな!」
ネイトさんも拍手を送る。
な、なるほど…そういう事ね…
私はちょっと動揺していると
「なんでポルクスさんはママは一人にしちゃうの?」
ムツカがムッと頬を膨らませる!
「ムツカがイチカ姉にお願いしてあげる!」
ムツカがガバッと立ち上がると
「「「「駄目だ!」」」」
ベイカーさん達が一斉にムツカを止める。
エミリーさんはムツカにおいでおいでとそばに呼ぶとムツカがトコトコとエミリーさんの元に行く。
「ムツカちゃんありがとうね。あの二人とはおばちゃんも仲良しだから安心してね!今日は久しぶりにみんなが来たからみんなと寝てみたくなったの…ムツカちゃんおばちゃんと寝てくれない?」
エミリーさんがムツカに笑いかけると
「うん!一緒に寝よ!」
ムツカが嬉しそうにリリアンさんの隣に引いてあった自分の布団の横を開ける。
するとエミリーさんがお邪魔しますと布団を引いた。
エミリーさんの機転にみんながほっと胸をなで下ろすと各々布団に横になる。
「こんなに大勢で寝るのは久しぶりだわ!」
なんだかエミリーさんがウキウキしている。
「うちはみんなで寝る方が多いからね~」
私はシルバ達にかこまれながらベイカーさんとデボットさん達に挟まれて寝ていた。
「俺もこんな大人数で寝るのは初めてっす!」
ネイトがルンバさんの隣から声をかけた。
「こんな集まると修学旅行の夜みたいだね~」
私が眠い頭でつぶやくと
「しゅうがくりょこう…?」
みんながなんの事だと私に注目する。
「あー…ミヅキのいつもの事だ気にするな」
ベイカーさんが声をかけると、なるほどとみんなが納得する。
そんなみんなの反応を知らずに…
「明日は片付けをしたらすぐに町に向かおうね…」
みんなに声をかけると
「久しぶりだなぁ戻るのは…俺の家まだあるよな…」
ベイカーさんが急に心配になる。
「ちゃんとセバスさんが管理してくれてるよ…あーセバスさんに会えるの楽しみだなぁ…」
うつらうつら独り言のようにつぶやくと
「セバス!」
アランさんがセバスと聞いてガバッと起き上がる!
「なんか…嫌な予感がずっとしてるんだが…そうかセバスがいたな…」
チラッとベイカーを見ると
「き、気のせいだろ…」
ベイカーがサッと目を逸らした。
「だ、だよな…自由になったもんだから敏感になっちまったのかな…」
ハハッと笑うが誰も便乗しない…
アランとベイカーは自分の考えを取り払うように眠りについた…
エミリーさんがミヅキ達のところに来る少し前…エミリーさんは自分の布団を束ねるとポルクスの元に向かった。
ポルクスとイチカは結婚式をあげるまではと部屋を別にしてあった…
「ポルクス~」
エミリーさんが部屋の扉をノックしてから開けると
「どうした?」
ポルクスさんが一人今日の料理のレシピを眺めていた。
「あれ?あんた一人?」
エミリーさんがキョロキョロと部屋を確認するがイチカちゃんがいる様子はなかった。
「ん?イチカに用なら隣の部屋だろ?それに今は風呂に入ってると思うぞ」
ボケたのか?と心配そうに母親を見ると
「お前…まさか今日も部屋が別なのかい?」
憐れむように息子を見つめる。
「おい!それが結婚した息子に向ける顔かよ!べ、別に俺たちは俺たちのペースでやるから、それに今日はイチカも疲れてるだろうからな」
息子の嫁を気遣う様子に苦笑すると、
「まぁいいけどね、母さんは今日はミヅキちゃん達のところで寝るからそれだけ言いに来たのよ。だから何をしようとあんた達の自由だからね」
「はっ?」
ポルクスが母親の戯言に驚いて顔を見ると
「じゃあおやすみ~」
それだけ言ってエミリーさんは笑いながらサッサと布団を持って家を出ていってしまった。
「何気を使ってるんだか…自分の家なんだからゆっくり休めばいいのに」
変な母親の気遣いに苦笑するとベッドに倒れ込む。
ポルクスとイチカとは付き合ってからキス止まりだった…ポルクスはイチカとの年齢差も考え慎重になり手を出せずにいた。
きっとイチカは全てが初めてだろうとポルクスは思うと無理をさせたくはなく自然とそんなればいいと考えていた。
「いや…別に急がなくても夫婦になったし。王都に帰ってからでも…」
自分に納得させるようにつぶやくとサッサと寝てしまおうと部屋の灯りを落とした。
221
お気に入りに追加
23,166
あなたにおすすめの小説
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
収容所生まれの転生幼女は、囚人達と楽しく暮らしたい
三園 七詩
ファンタジー
旧題:収容所生まれの転生幼女は囚人達に溺愛されてますので幸せです
無実の罪で幽閉されたメアリーから生まれた子供は不幸な生い立ちにも関わらず囚人達に溺愛されて幸せに過ごしていた…そんなある時ふとした拍子に前世の記憶を思い出す!
無実の罪で不幸な最後を迎えた母の為!優しくしてくれた囚人達の為に自分頑張ります!
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
卒業パーティーで魅了されている連中がいたから、助けてやった。えっ、どうやって?帝国真拳奥義を使ってな
しげむろ ゆうき
恋愛
卒業パーティーに呼ばれた俺はピンク頭に魅了された連中に気づく
しかも、魅了された連中は令嬢に向かって婚約破棄をするだの色々と暴言を吐いたのだ
おそらく本意ではないのだろうと思った俺はそいつらを助けることにしたのだ
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
継母の心得 〜 番外編 〜
トール
恋愛
継母の心得の番外編のみを投稿しています。
【本編第一部完結済、2023/10/1〜第二部スタート☆書籍化 2024/11/22ノベル5巻、コミックス1巻同時刊行予定】
全能で楽しく公爵家!!
山椒
ファンタジー
平凡な人生であることを自負し、それを受け入れていた二十四歳の男性が交通事故で若くして死んでしまった。
未練はあれど死を受け入れた男性は、転生できるのであれば二度目の人生も平凡でモブキャラのような人生を送りたいと思ったところ、魔神によって全能の力を与えられてしまう!
転生した先は望んだ地位とは程遠い公爵家の長男、アーサー・ランスロットとして生まれてしまった。
スローライフをしようにも公爵家でできるかどうかも怪しいが、のんびりと全能の力を発揮していく転生者の物語。
※少しだけ設定を変えているため、書き直し、設定を加えているリメイク版になっています。
※リメイク前まで投稿しているところまで書き直せたので、二章はかなりの速度で投稿していきます。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。