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第37話 再会
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やること? 一体何のことだ?
「ほら。あそこを見ろ」
「え?」
隊長が指さしたほうを見てみた。するとなんと! 訓練場を見下ろす観覧席にドレス姿の陽菜がいるではないか!
「陽菜!」
すると陽菜は嬉しそうに、だがものすごくお淑やかな仕草で手を振ってきた。
「ほら。行けよ。お前のレディがお待ちだぞ」
「はい!」
俺は大急ぎで階段を駆け上がる。陽菜の姿が見えてきた!
「陽菜!」
俺は駆け寄ろうとしたが、陽菜は優雅な仕草で左手の手の甲を上にして差し出してきた。
あっ! しまった!
俺は走るのをやめ、ゆっくり歩いて陽菜に近づく。
陽菜は笑顔のまま、じっと俺を見ている。表情はとても嬉しそうで、あの表情を見られただけで俺も……あれ? なんだか俺が出発するときより綺麗になっていないか?
いや、でもドレスは俺が着付けてあげてたやつだし、アクセサリを身に着けているわけでもない。もちろん顔だって変わっておらず、俺の理想をそのまま体現したかのような可愛い陽菜の顔だ。
でも、こう、理由はよく分からないんだが、とにかく綺麗な気がする。
雰囲気というか、オーラというか、とにかく何かが違うのだ。
う……そう考えるとなんだかドキドキしてきた。
だが、陽菜に恥をかかせるわけにはいかない。
俺は付き人教育を思い出し、ゆっくりと陽菜の目の前まで歩いていく。そして跪くと差し出されている手を取り、そっとその甲に口づけをした。
「陽菜、ただいま」
「うん。祥ちゃん、おかえり。怪我はない?」
「大丈夫。料理を作ってただけで、魔物とは一度も戦ってないよ」
「そっか。無事でよかった」
陽菜の瞳は涙で潤んでいる。
「ごめん。心配かけたね」
「うん。心配した。ものすごく心配した。それに寂しかった」
「ごめん」
「いいの。帰ってきてくれたから」
「陽菜……」
「祥ちゃん……」
陽菜が俺の手を小さく引いてきたので、そのまま立ち上がった。
どうやら今日もハイヒールを履いているようで、顔の高さが俺と変わらない。いや、むしろ陽菜のほうがちょっと高いくらいだ。
ということは、きっとヒールが高いのだろう。
そんな慣れない高いハイヒールを履いた陽菜はするりと俺に近寄ってきて……。
ちゅっ。
右頬に柔らかい感触が……!?!?
キ、キ、キ、キス、されたっ!?
いやいやいや、落ち着け。落ち着け! 俺!
って、俺、今、陽菜と密着してる? ちょうど胸のところに柔らかい感触……うっ!? こ、こ、この、も、も、ものすごくいい香りは……ひ、陽菜の……香り……!?
うっ……だ、ダメだ! こんなところで取り乱しちゃ!
ど、ど、ど、どうすれば!?
パニックになり、思考がフリーズすると体まで完全に固まってしまった。
あ、あれ? ええと、どうすれば……?
「ぷっ」
耳元で陽菜が噴き出した。それから陽菜は小さな声で囁く。
「祥ちゃん、かわいい」
魅力的な陽菜のウィスパーボイスに背筋がぞくぞくし、思わず陽菜を思い切り抱きしめたいという衝動に駆られそうになる。
だが次の瞬間、陽菜はするりと離れていってしまった。
あ……。
「もう。祥ちゃんったらそんな顔しないで? これからはまたずっと一緒なんだよ?」
「……そ、そうだね」
「ふふ。もう、どうしたの? 祥ちゃん、なんか変だよ?」
陽菜はそう言うと、くすくすと笑った。
「ごめん。そ、その……陽菜に会えて嬉しくて……」
「うん。あたしも」
陽菜は俺の目をじっと見つめてきた。
か、可愛い……。
もう見慣れたはずなのに、この可愛さにはまるで慣れない。
「祥ちゃん、行こう? 聖女様が第一応接室に来てって」
「う、うん」
ええと、そうだ。呼び出されてたんだ。
「もう。祥ちゃん、しっかりしてよ」
「ごめん……」
「それじゃあ、あたしの騎士様? エスコートしてくださいますか?」
「もちろん。あれ? ええと……」
頭が真っ白になってしまい、習ったはずのエスコートのやり方がどこかに飛んで行ってしまった。
「祥ちゃん」
陽菜が自分の隣に来るように小さく身振りで合図をしてくれた。
そ、そうだ。エスコートをするんだから、隣に立たないと。
ようやく習ったことを思い出し、陽菜の隣に立つ。
すると陽菜は俺の腕を取り――
「もう。祥ちゃんったら……」
そう言って、ふわりと笑った。
ああ! もう! どうしてこんなに可愛いんだ!
◆◇◆
俺はなんとか陽菜をエスコートし、第一応接室までやってきた。今はソファーに腰かけ、聖女様がやってくるのを待っているところだ。
「陽菜、あのさ」
「ん? なあに?」
「ハイヒール、履いてるよね?」
「うん、履いているよ?」
「あのさ。その、見違えたなって。前と全然歩き方が違うっていうか、すごいちゃんと歩いてた」
「ホント? えへへ。嬉しいなぁ。オリアンヌさんって人にね。教えてもらったんだー」
「そうなんだ。すごかったよ。それに裾だって踏まなかったし」
「うん。実はね。魔法で踏まないようにしてたの」
「えっ? 魔法で?」
「うん。これもオリアンヌさんに習ったの。すごいんだよ? 裾がどういう風に動いたら綺麗に見えるのかをちゃんと考えて動かすんだって。あたしはまだそこまでできないんだけど……」
「そこまでやるんだ。すごいね」
「うん。もう、プロって感じ。ものすごい厳しい人だったけど、でも尊敬できる先生だよ」
「そっか。良かった。いい人に会えたみたいで」
「うん。あ! そういえば祥ちゃん」
「何?」
「さっき、表彰されてなかった? 遠くて声は聞こえなかったんだけど……」
「ああ、あれ? あれはね。お別れをしてたんだ。今日で俺、騎士のみんなとはお別れだからさ」
「そっかぁ。仲のいい友達とかできた?」
「うーん、どうだろう? 俺は魔物と直接戦ったわけじゃないし」
「えー? でも、料理番の人だっていたんでしょ?」
「そっちはあんまり……」
「え? なんで?」
「ほら。俺ってさ。その人たちの仕事に割り込んで来たわけじゃん」
「ええっ? じゃあもしかしていじめられたの?」
「いや、さすがにそれはされなかったよ。魔物が出る場所でそんなことしたら、下手したら全員死ぬかもしれないんだし」
「あ、そっか……」
「ただ、完全分業制だったんだ。俺が調理担当で、元の料理番の人たちが掃除とか配膳とか荷物持ちとか」
「なんでみんなで料理しないの? 手分けしたほうが早いんじゃない?」
「それがさ。亜空間キッチンで作った食材って、俺が料理しないと持ち出せないんだよね」
「そうなの?」
「うん。だから来てもらっても意味ないんだ。それに狭いしね」
「あー、たしかにー」
と、夢中で思い出話をしていると、部屋の外から声を掛けられる。
「あと五分で聖女様がいらっしゃいます。ご準備のほど、よろしくお願いします」
================
次回更新は通常どおり、2024/03/12 (火) 18:00 を予定しております。
「ほら。あそこを見ろ」
「え?」
隊長が指さしたほうを見てみた。するとなんと! 訓練場を見下ろす観覧席にドレス姿の陽菜がいるではないか!
「陽菜!」
すると陽菜は嬉しそうに、だがものすごくお淑やかな仕草で手を振ってきた。
「ほら。行けよ。お前のレディがお待ちだぞ」
「はい!」
俺は大急ぎで階段を駆け上がる。陽菜の姿が見えてきた!
「陽菜!」
俺は駆け寄ろうとしたが、陽菜は優雅な仕草で左手の手の甲を上にして差し出してきた。
あっ! しまった!
俺は走るのをやめ、ゆっくり歩いて陽菜に近づく。
陽菜は笑顔のまま、じっと俺を見ている。表情はとても嬉しそうで、あの表情を見られただけで俺も……あれ? なんだか俺が出発するときより綺麗になっていないか?
いや、でもドレスは俺が着付けてあげてたやつだし、アクセサリを身に着けているわけでもない。もちろん顔だって変わっておらず、俺の理想をそのまま体現したかのような可愛い陽菜の顔だ。
でも、こう、理由はよく分からないんだが、とにかく綺麗な気がする。
雰囲気というか、オーラというか、とにかく何かが違うのだ。
う……そう考えるとなんだかドキドキしてきた。
だが、陽菜に恥をかかせるわけにはいかない。
俺は付き人教育を思い出し、ゆっくりと陽菜の目の前まで歩いていく。そして跪くと差し出されている手を取り、そっとその甲に口づけをした。
「陽菜、ただいま」
「うん。祥ちゃん、おかえり。怪我はない?」
「大丈夫。料理を作ってただけで、魔物とは一度も戦ってないよ」
「そっか。無事でよかった」
陽菜の瞳は涙で潤んでいる。
「ごめん。心配かけたね」
「うん。心配した。ものすごく心配した。それに寂しかった」
「ごめん」
「いいの。帰ってきてくれたから」
「陽菜……」
「祥ちゃん……」
陽菜が俺の手を小さく引いてきたので、そのまま立ち上がった。
どうやら今日もハイヒールを履いているようで、顔の高さが俺と変わらない。いや、むしろ陽菜のほうがちょっと高いくらいだ。
ということは、きっとヒールが高いのだろう。
そんな慣れない高いハイヒールを履いた陽菜はするりと俺に近寄ってきて……。
ちゅっ。
右頬に柔らかい感触が……!?!?
キ、キ、キ、キス、されたっ!?
いやいやいや、落ち着け。落ち着け! 俺!
って、俺、今、陽菜と密着してる? ちょうど胸のところに柔らかい感触……うっ!? こ、こ、この、も、も、ものすごくいい香りは……ひ、陽菜の……香り……!?
うっ……だ、ダメだ! こんなところで取り乱しちゃ!
ど、ど、ど、どうすれば!?
パニックになり、思考がフリーズすると体まで完全に固まってしまった。
あ、あれ? ええと、どうすれば……?
「ぷっ」
耳元で陽菜が噴き出した。それから陽菜は小さな声で囁く。
「祥ちゃん、かわいい」
魅力的な陽菜のウィスパーボイスに背筋がぞくぞくし、思わず陽菜を思い切り抱きしめたいという衝動に駆られそうになる。
だが次の瞬間、陽菜はするりと離れていってしまった。
あ……。
「もう。祥ちゃんったらそんな顔しないで? これからはまたずっと一緒なんだよ?」
「……そ、そうだね」
「ふふ。もう、どうしたの? 祥ちゃん、なんか変だよ?」
陽菜はそう言うと、くすくすと笑った。
「ごめん。そ、その……陽菜に会えて嬉しくて……」
「うん。あたしも」
陽菜は俺の目をじっと見つめてきた。
か、可愛い……。
もう見慣れたはずなのに、この可愛さにはまるで慣れない。
「祥ちゃん、行こう? 聖女様が第一応接室に来てって」
「う、うん」
ええと、そうだ。呼び出されてたんだ。
「もう。祥ちゃん、しっかりしてよ」
「ごめん……」
「それじゃあ、あたしの騎士様? エスコートしてくださいますか?」
「もちろん。あれ? ええと……」
頭が真っ白になってしまい、習ったはずのエスコートのやり方がどこかに飛んで行ってしまった。
「祥ちゃん」
陽菜が自分の隣に来るように小さく身振りで合図をしてくれた。
そ、そうだ。エスコートをするんだから、隣に立たないと。
ようやく習ったことを思い出し、陽菜の隣に立つ。
すると陽菜は俺の腕を取り――
「もう。祥ちゃんったら……」
そう言って、ふわりと笑った。
ああ! もう! どうしてこんなに可愛いんだ!
◆◇◆
俺はなんとか陽菜をエスコートし、第一応接室までやってきた。今はソファーに腰かけ、聖女様がやってくるのを待っているところだ。
「陽菜、あのさ」
「ん? なあに?」
「ハイヒール、履いてるよね?」
「うん、履いているよ?」
「あのさ。その、見違えたなって。前と全然歩き方が違うっていうか、すごいちゃんと歩いてた」
「ホント? えへへ。嬉しいなぁ。オリアンヌさんって人にね。教えてもらったんだー」
「そうなんだ。すごかったよ。それに裾だって踏まなかったし」
「うん。実はね。魔法で踏まないようにしてたの」
「えっ? 魔法で?」
「うん。これもオリアンヌさんに習ったの。すごいんだよ? 裾がどういう風に動いたら綺麗に見えるのかをちゃんと考えて動かすんだって。あたしはまだそこまでできないんだけど……」
「そこまでやるんだ。すごいね」
「うん。もう、プロって感じ。ものすごい厳しい人だったけど、でも尊敬できる先生だよ」
「そっか。良かった。いい人に会えたみたいで」
「うん。あ! そういえば祥ちゃん」
「何?」
「さっき、表彰されてなかった? 遠くて声は聞こえなかったんだけど……」
「ああ、あれ? あれはね。お別れをしてたんだ。今日で俺、騎士のみんなとはお別れだからさ」
「そっかぁ。仲のいい友達とかできた?」
「うーん、どうだろう? 俺は魔物と直接戦ったわけじゃないし」
「えー? でも、料理番の人だっていたんでしょ?」
「そっちはあんまり……」
「え? なんで?」
「ほら。俺ってさ。その人たちの仕事に割り込んで来たわけじゃん」
「ええっ? じゃあもしかしていじめられたの?」
「いや、さすがにそれはされなかったよ。魔物が出る場所でそんなことしたら、下手したら全員死ぬかもしれないんだし」
「あ、そっか……」
「ただ、完全分業制だったんだ。俺が調理担当で、元の料理番の人たちが掃除とか配膳とか荷物持ちとか」
「なんでみんなで料理しないの? 手分けしたほうが早いんじゃない?」
「それがさ。亜空間キッチンで作った食材って、俺が料理しないと持ち出せないんだよね」
「そうなの?」
「うん。だから来てもらっても意味ないんだ。それに狭いしね」
「あー、たしかにー」
と、夢中で思い出話をしていると、部屋の外から声を掛けられる。
「あと五分で聖女様がいらっしゃいます。ご準備のほど、よろしくお願いします」
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