神斬りの大英雄

ニロクギア

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2章

34話

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「さて、先日の闘技場での出来事は大変なものだった。私としては、大切な養子むすこに手を出したあの愚かな貴族に対して、君がどう対処するのか見に行ったはいいが…。まさか伝承に登場する『悪魔』として変貌するとは思っていなかったよ」

 イレーネは頭をふり、額に手を当てる。当時の状況を思い出しているようで苦々しい表情をしていた。

 彼女も観客席では主に後方支援として他の先生のサポートをしていたようだ。冒険者ギルドで『狂気の求道者』と呼ばれているのとは対照的に、非常に冷静な振る舞いだったように思う。

 悪魔については伝承として定期的に人類史に登場している。それは歴史の講義の中、世界史に関連したものの中で知った。

 ある時には魔王、ある時には暴君、ある時は独裁者、ある時には傾国の美女、ある時には天災にも等しい魔獣として。

 ただ、常にそういった存在がいるという訳ではなく、各国の時代の節目において登場しているようだ。
 悪魔が現れるときには、その都度、大陸に轟くような大きな騒乱が巻き起こっている。

「数百年に一度表舞台に現れる。直近では、数十年前の『騒乱の時代』のきっかけが悪魔によるものだという噂もあるが、こちらは定かではない」

 イレーネが言うには、現在の人類史において、悪魔がどこからやってくるのかが、いまだ分かっていないそうだ。

「今回は人類史上、私達の目の前…いや、公の場で初めて悪魔が顕現する場所を目撃した、言っていい。そして、その悪魔が発した単語などから考察すると、明確に、"人の悪意"を介して顕現していたと考えられる」

「人の悪意…か。要するに、何らかの工作によって生み出された可能性が高い、といった状況なのか?」

 ヴァリがイレーネの説明に対して問う。

「良い着眼点だ。数百年に一度、わずかに現れるだけの悪魔が、今回は一度に大量に発生した。それも、1体の悪魔をきっかけにして…だ。伝承に出てくる状況とは全く異なっている」

 確かに。バロクトスは生徒を悪魔に変貌させる際に「熟成」という言葉を使っていた。

 バロクトス本人も、「依り代として十分に成長してくれた」と言っていたことを考えると、悪魔の降臨について何らかの介入があることは考えられる。

「悪魔へと変貌した生徒、講師、運営陣の共通点を探したところ、タリシア公国の商人からそれぞれ魔術具を購入していることが確認できた」

 イレーネは、少し大きめの箱から1つの香炉を取り出す。

「これはマルヴェックの部屋にあったものだ」

 儂は机の上に置かれた香炉をじっと見つめる。すると、装飾にある赤い宝石の中に、黒い炎のようなものが揺らめいていることに気づいた。

「…ヤバイ…これ…。あの時と同じ感じがするさ…」

「わたし、この魔術具を早く壊したいのだわ。瘴気が込められてるのだわ。それも、恐ろしいほど大量の」

 レオは額に汗が浮かんでおり、ウルはバロクトスと対峙した時と同じ厳しい表情をしている。

「…ご名答。ウル君はさすがだけど、レオ君には驚いたよ。とても鋭い感覚を持っているね」

 イレーネはレオとウルの答えに頷く。この香炉は、

 関係者に聞き取りを行っていたところ、香炉を購入してから、それまでと異なった考え方になったり、極端な思想を持ったり、欲望を抑えきれなくなっていた状況が確認できたそうだ。

 特に、マルヴェックについては、この香炉を使い始めて人が変わったようになったと、使用人の証言も取れたという。

 特殊な魔術具で確認したところ、バロクトスが纏っていたものと似たような波長の魔素がこれらの魔術具から漏れているそうだ。

 そして、使用すると、一層強い魔素が香の煙に交じって吹き出していることが確認できたという。

「この香炉は数年前から王国内に流通しているようだ。タリシア製であり、かの国からオーラリオンに対して何らかの工作が仕掛けられている」

 息を飲むような緊張感があたりを包む。タリシアが妙な動きをしている状況はナディアの話でもあったが、あの国は芸術を愛する国だったはずだ。

「そう、タリシア公国は小国で、オーラリオンとの間に大国を挟んでいるため、大きな接点はない。工作をする余裕も、必要性も低いはずなのだが…。このことはヴィクター王子にも報告を上げているので、そちらで調査が行われているはずだよ」

 香炉を特殊な文様が描かれた箱に収め、調査結果を今は待つしかないね、とイレーネは肩を竦める。

「悪魔については直接対峙した君には伝えておく必要もあったかと思うのでね。こうして時間を作ってもらった訳なのだよ。正直なところ、あの悪魔を単独で倒したことがいまだに信じられないくらいだ。あの力は見たこともない。どういったものか聞いても?」

 あの場にいた講師陣総出でかかれば、退けられたかもしれないが、多くの犠牲を出しただろうという。

 儂の力の詳細について聞きたいとのことだが…悪魔はピクシーの力を知っていて、その対策をしているとのことだった。詳細な説明は避けておいたほうが良いだろう。

 イレーネを信用していないわけではないが、どこで話が漏れるか分からないのだ。

 霊迅強化の仕組みには触れずに、ウルの力を借りて精霊術を行使しているとだけ伝える。

「ふむ…ウル君の力が鍵になっているということか」

「…しかし、気になることがあります。悪魔がピクシーという種を知っていて、ピクシーを"悪魔側こちらがわ"と言っていました」

 "ピクシーが悪魔側"という言葉を聞き、イレーネはその丹精な形の眉をぐっと顰めた。そして、ちらっと視線をリセリアに移すと、彼女はこくりと頷く。

「その件について私から少しお話をさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか」

 リセリアが手を上げて発言の許可を求める。特に問題はないが、そんなに畏まってもらう事でもない。気軽に発言してほしいと伝える。

「恐れいります。シノ様。改めて、私はリセリア。エルフが治める国、ドゥリニアスの第一王女です」

 優美な所作ですっと頭を下げると、ヴァリ、レオが慌てて頭を下げる。

「ふわ~。間近で見るとお人形さんみたいさ~」

「…知ってるか?彼女の親衛隊がこの学園にいるんだぜ?」

 頭を下げた後、レオとヴァリがヒソヒソと彼女について話している。リセリアは二人に対してにっこりと美しい笑みを浮かべた後、儂とウルを交互に見る、

「まず初めに、シノ様、ウル様のお話は私共の同胞により知らせが届いております」

「同胞…というと、ひょっとしてアイゼラのエルフの冒険者の方達でしょうか?」

 リセリアは同意の頷きを返す。

「はい。ピクシー族は全ての精霊の頂点に位置しております。精霊を敬う私共の伝承においてはアリステラ神とは異なる神…精霊神と言っても過言ではない存在です」

 アイゼラのギルドで出会ったエルフはあまりにも異質な対応で驚いたのだが…エルフから見れば神のようなもの、と言われれば納得だ。

「シノ!わたし神様なのだわ?ほら!遠慮せずに敬ったらいいのだわ!!」

 先ほどのピリッとした重苦しい空気を一気に吹き飛ばすかのように、ウルが儂の頭の上で胸を張った。だが、その姿に威厳が感じられないのは気のせいではない。

 その様子を見てリセリアはクスクスと笑いながら話を続ける。

「こういった考え方はアリステラ神を唯一神として崇めている方の前ではお話できないのですけれど…」

 リセリアはちらりとヴァリとレオを見る。

「あぁ、俺はそんなに信心深くねぇよ。教会への関りは義務みたいなものだからな。むしろそういう考え方があるっていうのも面白いなってくらいだ」

「わたしはあれさ~。教会なんてほとんど行ってないからわかんないさ!」

 それぞれの言葉を聞いてリセリアは少しほっとしたような表情を見せる。「さすがシノ様の認められた方達ですね」と呟いている。

「それで、我が国ドゥリニアスには『星詠の巫女』が存在しております。彼女により、予言がありました」

 リセリアが言う予言は次の内容になる。


 "
 天穹に裂け目が走る時、女神の使徒が降り立ち、眷属と共に旅立つ。
 眷属は二つに分かれ、分裂は深い影を世界に投げかける。
 使徒の使命は揺らぐことなく、悪意の闇から救い出し、運命の輪を再び回すであろう。
 "


『星詠の巫女』は夜空の星の動きから未来を見る、占星術師だそうだ。

 巫女は代々、星の流れを見ながら近い将来起こりえるだろう出来事を予測する『予知の加護』を持っている。

 しかし、ごくまれに巫女の加護とは関係なく、『星詠の予言』と呼ばれるものが降りてくることがある。

 これは"創世の女神"からの神託となっていて、外れることが無いそうだ。ここで言う"創世の女神"は、多くの人々が知るアリステラとは別のものではあるが。

 とはいえ、1万年前の神界大戦以降、『星詠の予言』自体は殆どなく、この神託もおよそ数千年ぶりというものであったことから、かなり大きな出来事だったらしい。

 この予言の後にオーラリオン王国に数年後、女神の使徒が現れるであろうという内容もあったそうだ。

 明確な年数は分からなかったものの、3から5年程度と推測されていたため、現在のドゥリニアス女王の指示を受け、情報収集や、もしもの時のオーラリオンとの繋がりを作るために、この学園に入学したという。

 学園に居れば王都の状況や、他国も含め、各地域にいるエルフからの情報も収集することができる。

「よくエルフの冒険者を見かけるのはその予言が理由であったりしますか?」

 イレーネも含め、ギルドなどでエルフの冒険者と顔を合わせることが結構多かったな…という印象があった。

「そうですね。一部を除き、ドゥリニアス国外からの情報収集もかねて、冒険者になっているものも多いです。オーラリオン国内にはここ数年、以前より多くのエルフが滞在しているとは思いますよ」

 人族に比べて数が少ないエルフとよく出会う理由が腑に落ちた。

 ひとまずそれは置いておくとして、『女神の眷属が分かれる』と予言にある。

「眷属が二つに分かれるという状況は、バロクトスの言っている状況と一致するかもしれませんね。ウルに聞いていましたが、この世界にはフォレの湖のような、ピクシーが住む場所がいくつかあると聞いています」

「はい。すでにイレーネ様よりお聞きかと思いますが、この大陸では最果ての大森林と、大陸北端、ノーザリスの森にもピクシーの棲み処がございます。しかし…」

 リセリアの表情が少し陰る。

「…実は、100年ほど前にエイラン様がドゥリニアスにいらっしゃったようなのですが、その際、いくつかのピクシーの棲み処に誰もいなくなっていた…との話を残していらっしゃいます」

 エイランとは世界を放浪していると言われる、1万年を生きているハイエルフのようだ。この発言に対してウルが言葉を続けた。

「誰もいなくなっていた?…うーん…。フォレでも、マールを最後にピクシーは生まれてないのだわ?女神様のお力も弱くなっているようにも思えるし…ひょっとしたらそういうこともあるのだわ?」

 フォレの湖では女神の結界の力が弱まり、マール以降フォレが生まれなくなっていることを心配していたのを思い出した。

 ウルの答えを聞いたリセリアは頭を振る。

「ピクシーの皆様がそのまま自然に還られていれば喜ばしいことなのですが…。十数人いた棲み処から、100年程度で全員が忽然と消えるのはあり得ないだろうとのことでした」

「ふむ。確かに、長い寿命を誇るウル君達ピクシーが100年やそこらで忽然といなくなるのは不自然に過ぎるとは思う。加護を受けた地を放棄してどこかに移動したか…もしくは…」

 リセリアの言葉にイレーネが反応し、言葉を濁す。

 "もしくは…食われたか”

 バロクトスは悪魔がピクシーを食べたと言っていた。

 あるピクシーと悪魔が繋がっているとして、悪魔の為に仲間を捧げたものが居るのかもしれない。

 もし移動したのであれば、悪魔と共に行動を共にしているピクシー達が多くいるということになる。



「…ちょっと待った、シノ。話がものすっごく現実離れしていて全然理解できねぇ。女神の使徒ってなんだ?え?お前が?」

「私も混乱してきたさぁ~」

 ヴァリとレオが目を点にして声をかけてきた。

「あぁ、すまない。そうだな…。まずは儂がここにいる目的や理由を君達に伝えないといけなかった」

 彼らを連れてきたのは、儂のこの世界に来た経緯、目的なども一緒に伝えるためだった。今後起こり得そうな問題に対して、彼らを頼ることも増えるだろうから、秘密があるとやりづらい。

 あらためて、ヴァリとレオに対してこの世界に来た経緯や、女神様についての話を伝えることにした。


 ◇◇◇


「…はぁ~。だからそんなに落ち着いてて、あれだけの技の切れかよ。納得したぜ」

「やっぱりシノはもともとお爺ちゃんだったのさ~」

 話を聞いた後の2人は納得いったと言わんばかりに頷いている。

「特に隠していたわけでもないんだが、出会ってすぐに話しても理解してもらえるとは思えなかったからね。すまない」

「間違いない。まぁ、背格好や俺達とほとんど変わらないのにな。中身が爺さんっていうのはちょっと笑っちゃうけどな?」

「絶対冗談と思うのさ」

 ヴァリとレオはうんうんと頷いている。

「はは。まぁ、今はこの体だし、80年生きた経験があるというだけでみんなとはあまり変わらない。この世界ではまだまだ未熟者だ。これから何かあったら2人にも色々と頼りたいと思っている。君達は学園で最も信頼できるからね」

「もちろんさ。友達の頼みなら全力で手伝うぜ」

「まっかせてなのさ~!…あ!そういえば、これからシノとは普通に接していいのかな?お爺ちゃんみたいに敬ったほうがいい…ですかさ?」

 ヴァリは快く受け入れてくれたが、レオは不思議な提案をし、変に恭しい姿勢をとる。

「何を言ってるんだ。儂も君達を友人と思っているだから。そんな変な敬い方はやめてくれ。今まで通り接してくれ」

 儂はついつい苦笑いになる。その様子を見ていたリセリアが、私も友人の一人に加えてくれませんか?と言ってきた。

「私はドゥリニアス女王から、女神の使徒…シノ様のお手伝いをするようにと言われています。ぜひ、あなたの目的を達成するまでの仲間として加えていただきたいのです」

 ウルの手伝いもしたいと言っている。

 女王の指示なら彼女自身に断ることはできないのだろう…。ここで断っても、なんのかんの理由をつけて同行してきそうな気配を感じる。それにしても女神の使徒か…。

 儂としてはただの一剣士としてひたすら魔獣と戦い、偶然、儂の代で邪神が登場し、戦い、最後を迎えた身だ。

 神を斬ることになったが、そんな特別な存在である自覚はない…が。受け入れるしかなさそうだな。


「分かりました。女神の使徒…と言われてもどこまでできるか分かりませんが、貴方の力を貸してください」

「はい。よろしくお願いいたします。私ともそこのお二人と同じように気楽にお話くださいませ」


 リセリアとしっかりと握手をして、本日のイレーネの話しは終了することになった。

 悪魔の登場、タリシア公国の陰謀。今回の話から騒乱の足音が近づいていることを予感させた。


「やべぇ…親衛隊が後で怖いぞ…」

 ヴァリのつぶやきは誰に拾われることもなく、研究室の暗闇に消えていった。




 イレーネの研究室での話の後、リセリアとも冒険者の活動を継続することになった。

 彼女は既に護衛騎士のシンシア、従者のラドフィンと共にCランクの冒険者として登録されていることが確認できた。

 そのため、依頼を見守るだけに留めるスタンスで儂ら冒険者としての依頼に同行していてもらった。

 しばらく冒険者としての活動の日々が続き、夏季休暇の最終週。

 王都のギルドで報告を行っていた時に、サラからアイゼラギルドからの手紙と、レグレイドからの手紙が届いていると渡される。

 手紙は魔術具の手紙で朝、ギルドに届いたもののようだ。その内容は…


 "クレモスが挙兵し、ギレーに宣戦布告"


 オーラリオン王国に嵐が巻き起ころうとしていた。

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