51 / 127
51
しおりを挟む 筋張った硬い指の感触とぬくもりに驚いて、私は思わず肩をすくめた。
「急にどうしたの?」
従兄さんを見上げながら問う。
「いや。本当は頭を撫でたかったんだが、人前では撫でるなと以前言われたから」
頭を撫でる代わりに手を握るって……。従兄さんの考えは、私にはよくわからない。
「でも私、手を握られる方が恥ずかしいよ」
「そうなのか?」
「他の人はどうかわからないけど、私は恥ずかしい。人前じゃなくても、恥ずかしいよ」
それ以前に、女の子の手に勝手に触るのはセクハラな気がする。
「そうか」
残念そうに従兄さんの右手が離れていく。大きくて男性らしいその手が離れていった瞬間、未練を感じた。気付いた時には、私は自分から従兄さんの手を掴んでいた。
「どうした?」
従兄さんの声は驚きに満ちている。当然だ。暗に離せと言われたから離した手を掴まれたのだから。
「あっ、え、えっと」
私はとっさに言い訳が思いつかなかった。
「ごめんなさい。気が付いたら掴んでたの」
無意識下での行動。それが心底恥ずかしかった。どうして自分から手を掴んじゃったんだろう。
私は顔をカーッと熱くさせながら、従兄さんの手を離そうとした。だけど従兄さんは、私の左手をぎゅっと握ってきた。
「お前が嫌じゃないのなら、しばらくこのままでいたい」
そう言って、従兄さんが優しげな眼差しを向けてくる。自分から手を掴んでしまった手前、私は反論できなかった。それどころか、嫌じゃないと思っていた。
やっぱり恥ずかしいとは思ったけど、従兄さんと手を繋いでいることに抵抗はなかった。この感覚が意味するものが恋愛感情なのか、家族愛のようなものなのか、今の私には分からないけど。
「別に……嫌じゃないよ」
だからそう返事をして、左手を大きな右手と繋げたままにした。
園内で他の来園者とすれ違う度、私はどきどきした。
手を繋いで歩いている私と従兄さんは、他人から見たらどんな関係に見えているのだろう。やっぱり、年の離れた兄妹? そう思われるのが自然だよね。
「どうかしたのか?」
落ち着きのない私を見かねたのか、従兄さんが訊ねてきた。
「うん。あのね、私たちって、やっぱり他の人から見たら兄妹に見えるのかなって考えてたんだ」
「俺はお前を妹のようだとは思ってないぞ」
そう話す従兄さんの瞳は、私を女として見ているのが明白だった。スケベ。
「従兄さんがじゃなくて、他の人が、だよ」
「他の人間からどう見られているかが気になるのか?」
「従兄さんは気にならないの?」
「ならないな」
答えは即、返ってきた。悩む時間なし。
そもそも人目を気にするような人なら、最初から私にアプローチなんかしないか。中学生の私と将来結婚したいなんて、真面目に言ってくる人だもんね。
従兄さんは続けて言う。
「他人にどう思われようが、何を言われようが、俺はお前が好きだ。俺とお前はいとこ同士で、合法的に結婚できる男と女だ」
男らしい、真っ直ぐな言葉。だけど今、目の前にあるのは色んな種類の食虫植物で、いまいち格好がついていない。
「ふふっ」
口を開けたままのハエトリグザを見ながら思わず笑うと、従兄さんは眉を下げて残念そうな顔をした。
「俺は真面目に言ったんだが」
「ごめんなさい。食虫植物の展示コーナーで格好いいこと言うから、なんだかおかしくて」
「やっぱり女は、シチュエーションとか気にするものなのか?」
「うーん、そうだなあ。もし薔薇園で同じことを言われても、それはそれでクサすぎて笑っちゃうかも」
私の回答に、従兄さんは困った表情を浮かべた。
「なら、いつ言えば正解なんだ」
「さあ?」
そう意地悪く返して、私は笑った。本当は少しどきどきしていたけど、従兄さんに気付かれたくなくて、感情が表に出ないように頑張った。
外出先でも恥ずかしいことを憚りもなく言われるのは、ちょっと困る。
薔薇園の入り口の近くに来た時、二十代後半から三十代前半くらいのラフな格好の女の人が左側から歩いてきた。そして従兄さんを見るなり、驚きに満ちた声を上げた。
「わー、黒沼くんじゃない。こんな所で会うなんてびっくり」
それに対して従兄さんは、「どうも志村さん。日頃、お世話になっております」と丁寧に頭を下げた。
この志村さんって人、会社の人なのかな? 私がそう考えていると、志村さんはわざとらしく渋い顔をした。
「やあねえ、黒沼くん。プライベートでまで真面目すぎ、大げさすぎ! で、今日は何? そちらのお嬢さんとデート?」
志村さんの好奇心に満ちたような視線が私へと向けられる。そのせいで、少し居心地が悪くなった。
しかも従兄さんは、彼女のからかうような発言に対して「はい。そうです」と迷いなく返事をしてしまった。……ええっ!?
「ちょ、ちょっと……!」
私は慌てて、従兄さんの右手を引っ張った。
「ああ。紹介するのが遅れたな。こちらは俺が勤めている会社の先輩のーー」
従兄さんは悠長に志村さんの紹介なんてし始めてしまった。当の志村さんはぽかんとしている。
「そうじゃなくてっ、デートだなんて認めちゃったらーー」
従兄さんが変に思われちゃうじゃない。そう口にするのを遮るように、従兄さんは言った。
「俺とお前が今デートをしてるのは、本当のことだろう」
「馬鹿っ! 従兄さんは世間体をもっと気にしてよ!」
ああもう、なんでしれっとしてるの! 明日から従兄さん、社内で年下好きの変態だと思われちゃうかもしれないのに!
「さっき話した通り、俺は誰にどう思われようが気にしない」
「会社の人のことは気にしてよ!」
「どうしてお前がそんなに必死になるんだ」
「従兄さんが心配だからに決まってるでしょ!」
私が声を上げた次の瞬間、私たちのやり取りを黙って見ていた志村さんが大笑いし始めた。
「あははははは!」
私と従兄さんの視線が、お腹を抱えて笑っている志村さんに集中する。なんで笑ってるの?
「あの……」
「ご、ごめん、ごめん。なるほど。黒沼くんが寄ってくる女子社員たちを相手にしない理由がわかったわ」
「急にどうしたの?」
従兄さんを見上げながら問う。
「いや。本当は頭を撫でたかったんだが、人前では撫でるなと以前言われたから」
頭を撫でる代わりに手を握るって……。従兄さんの考えは、私にはよくわからない。
「でも私、手を握られる方が恥ずかしいよ」
「そうなのか?」
「他の人はどうかわからないけど、私は恥ずかしい。人前じゃなくても、恥ずかしいよ」
それ以前に、女の子の手に勝手に触るのはセクハラな気がする。
「そうか」
残念そうに従兄さんの右手が離れていく。大きくて男性らしいその手が離れていった瞬間、未練を感じた。気付いた時には、私は自分から従兄さんの手を掴んでいた。
「どうした?」
従兄さんの声は驚きに満ちている。当然だ。暗に離せと言われたから離した手を掴まれたのだから。
「あっ、え、えっと」
私はとっさに言い訳が思いつかなかった。
「ごめんなさい。気が付いたら掴んでたの」
無意識下での行動。それが心底恥ずかしかった。どうして自分から手を掴んじゃったんだろう。
私は顔をカーッと熱くさせながら、従兄さんの手を離そうとした。だけど従兄さんは、私の左手をぎゅっと握ってきた。
「お前が嫌じゃないのなら、しばらくこのままでいたい」
そう言って、従兄さんが優しげな眼差しを向けてくる。自分から手を掴んでしまった手前、私は反論できなかった。それどころか、嫌じゃないと思っていた。
やっぱり恥ずかしいとは思ったけど、従兄さんと手を繋いでいることに抵抗はなかった。この感覚が意味するものが恋愛感情なのか、家族愛のようなものなのか、今の私には分からないけど。
「別に……嫌じゃないよ」
だからそう返事をして、左手を大きな右手と繋げたままにした。
園内で他の来園者とすれ違う度、私はどきどきした。
手を繋いで歩いている私と従兄さんは、他人から見たらどんな関係に見えているのだろう。やっぱり、年の離れた兄妹? そう思われるのが自然だよね。
「どうかしたのか?」
落ち着きのない私を見かねたのか、従兄さんが訊ねてきた。
「うん。あのね、私たちって、やっぱり他の人から見たら兄妹に見えるのかなって考えてたんだ」
「俺はお前を妹のようだとは思ってないぞ」
そう話す従兄さんの瞳は、私を女として見ているのが明白だった。スケベ。
「従兄さんがじゃなくて、他の人が、だよ」
「他の人間からどう見られているかが気になるのか?」
「従兄さんは気にならないの?」
「ならないな」
答えは即、返ってきた。悩む時間なし。
そもそも人目を気にするような人なら、最初から私にアプローチなんかしないか。中学生の私と将来結婚したいなんて、真面目に言ってくる人だもんね。
従兄さんは続けて言う。
「他人にどう思われようが、何を言われようが、俺はお前が好きだ。俺とお前はいとこ同士で、合法的に結婚できる男と女だ」
男らしい、真っ直ぐな言葉。だけど今、目の前にあるのは色んな種類の食虫植物で、いまいち格好がついていない。
「ふふっ」
口を開けたままのハエトリグザを見ながら思わず笑うと、従兄さんは眉を下げて残念そうな顔をした。
「俺は真面目に言ったんだが」
「ごめんなさい。食虫植物の展示コーナーで格好いいこと言うから、なんだかおかしくて」
「やっぱり女は、シチュエーションとか気にするものなのか?」
「うーん、そうだなあ。もし薔薇園で同じことを言われても、それはそれでクサすぎて笑っちゃうかも」
私の回答に、従兄さんは困った表情を浮かべた。
「なら、いつ言えば正解なんだ」
「さあ?」
そう意地悪く返して、私は笑った。本当は少しどきどきしていたけど、従兄さんに気付かれたくなくて、感情が表に出ないように頑張った。
外出先でも恥ずかしいことを憚りもなく言われるのは、ちょっと困る。
薔薇園の入り口の近くに来た時、二十代後半から三十代前半くらいのラフな格好の女の人が左側から歩いてきた。そして従兄さんを見るなり、驚きに満ちた声を上げた。
「わー、黒沼くんじゃない。こんな所で会うなんてびっくり」
それに対して従兄さんは、「どうも志村さん。日頃、お世話になっております」と丁寧に頭を下げた。
この志村さんって人、会社の人なのかな? 私がそう考えていると、志村さんはわざとらしく渋い顔をした。
「やあねえ、黒沼くん。プライベートでまで真面目すぎ、大げさすぎ! で、今日は何? そちらのお嬢さんとデート?」
志村さんの好奇心に満ちたような視線が私へと向けられる。そのせいで、少し居心地が悪くなった。
しかも従兄さんは、彼女のからかうような発言に対して「はい。そうです」と迷いなく返事をしてしまった。……ええっ!?
「ちょ、ちょっと……!」
私は慌てて、従兄さんの右手を引っ張った。
「ああ。紹介するのが遅れたな。こちらは俺が勤めている会社の先輩のーー」
従兄さんは悠長に志村さんの紹介なんてし始めてしまった。当の志村さんはぽかんとしている。
「そうじゃなくてっ、デートだなんて認めちゃったらーー」
従兄さんが変に思われちゃうじゃない。そう口にするのを遮るように、従兄さんは言った。
「俺とお前が今デートをしてるのは、本当のことだろう」
「馬鹿っ! 従兄さんは世間体をもっと気にしてよ!」
ああもう、なんでしれっとしてるの! 明日から従兄さん、社内で年下好きの変態だと思われちゃうかもしれないのに!
「さっき話した通り、俺は誰にどう思われようが気にしない」
「会社の人のことは気にしてよ!」
「どうしてお前がそんなに必死になるんだ」
「従兄さんが心配だからに決まってるでしょ!」
私が声を上げた次の瞬間、私たちのやり取りを黙って見ていた志村さんが大笑いし始めた。
「あははははは!」
私と従兄さんの視線が、お腹を抱えて笑っている志村さんに集中する。なんで笑ってるの?
「あの……」
「ご、ごめん、ごめん。なるほど。黒沼くんが寄ってくる女子社員たちを相手にしない理由がわかったわ」
155
お気に入りに追加
1,187
あなたにおすすめの小説

時間を戻した後に~妹に全てを奪われたので諦めて無表情伯爵に嫁ぎました~
なりた
BL
悪女リリア・エルレルトには秘密がある。
一つは男であること。
そして、ある一定の未来を知っていること。
エルレルト家の人形として生きてきたアルバートは義妹リリアの策略によって火炙りの刑に処された。
意識を失い目を開けると自称魔女(男)に膝枕されていて…?
魔女はアルバートに『時間を戻す』提案をし、彼はそれを受け入れるが…。
なんと目覚めたのは断罪される2か月前!?
引くに引けない時期に戻されたことを嘆くも、あの忌まわしきイベントを回避するために奔走する。
でも回避した先は変態おじ伯爵と婚姻⁉
まぁどうせ出ていくからいっか!
北方の堅物伯爵×行動力の塊系主人公(途中まで女性)

迷子の僕の異世界生活
クローナ
BL
高校を卒業と同時に長年暮らした養護施設を出て働き始めて半年。18歳の桜木冬夜は休日に買い物に出たはずなのに突然異世界へ迷い込んでしまった。
通りかかった子供に助けられついていった先は人手不足の宿屋で、衣食住を求め臨時で働く事になった。
その宿屋で出逢ったのは冒険者のクラウス。
冒険者を辞めて騎士に復帰すると言うクラウスに誘われ仕事を求め一緒に王都へ向かい今度は馴染み深い孤児院で働く事に。
神様からの啓示もなく、なぜ自分が迷い込んだのか理由もわからないまま周りの人に助けられながら異世界で幸せになるお話です。
2022,04,02 第二部を始めることに加え読みやすくなればと第一部に章を追加しました。
流行りの悪役転生したけど、推しを甘やかして育てすぎた。
時々雨
BL
前世好きだったBL小説に流行りの悪役令息に転生した腐男子。今世、ルアネが周りの人間から好意を向けられて、僕は生で殿下とヒロインちゃん(男)のイチャイチャを見たいだけなのにどうしてこうなった!?
※表紙のイラストはたかだ。様
※エブリスタ、pixivにも掲載してます
◆4月19日18時から、この話のスピンオフ、兄達の話「偏屈な幼馴染み第二王子の愛が重すぎる!」を1話ずつ公開予定です。そちらも気になったら覗いてみてください。
◆2部は色々落ち着いたら…書くと思います
その男、有能につき……
大和撫子
BL
俺はその日最高に落ち込んでいた。このまま死んで異世界に転生。チート能力を手に入れて最高にリア充な人生を……なんてことが現実に起こる筈もなく。奇しくもその日は俺の二十歳の誕生日だった。初めて飲む酒はヤケ酒で。簡単に酒に呑まれちまった俺はフラフラと渋谷の繁華街を彷徨い歩いた。ふと気づいたら、全く知らない路地(?)に立っていたんだ。そうだな、辺りの建物や雰囲気でいったら……ビクトリア調時代風? て、まさかなぁ。俺、さっきいつもの道を歩いていた筈だよな? どこだよ、ここ。酔いつぶれて寝ちまったのか?
「君、どうかしたのかい?」
その時、背後にフルートみたいに澄んだ柔らかい声が響いた。突然、そう話しかけてくる声に振り向いた。そこにいたのは……。
黄金の髪、真珠の肌、ピンクサファイアの唇、そして光の加減によって深紅からロイヤルブルーに変化する瞳を持った、まるで全身が宝石で出来ているような超絶美形男子だった。えーと、確か電気の光と太陽光で色が変わって見える宝石、あったような……。後で聞いたら、そんな風に光によって赤から青に変化する宝石は『ベキリーブルーガーネット』と言うらしい。何でも、翠から赤に変化するアレキサンドライトよりも非常に希少な代物だそうだ。
彼は|Radius《ラディウス》~ラテン語で「光源」の意味を持つ、|Eternal《エターナル》王家の次男らしい。何だか分からない内に彼に気に入られた俺は、エターナル王家第二王子の専属侍従として仕える事になっちまったんだ! しかもゆくゆくは執事になって欲しいんだとか。
だけど彼は第二王子。専属についている秘書を始め護衛役や美容師、マッサージ師などなど。数多く王子と密に接する男たちは沢山いる。そんな訳で、まずは見習いから、と彼らの指導のもと、仕事を覚えていく訳だけど……。皆、王子の寵愛を独占しようと日々蹴落としあって熾烈な争いは日常茶飯事だった。そんな中、得体の知れない俺が王子直々で専属侍従にする、なんていうもんだから、そいつらから様々な嫌がらせを受けたりするようになっちまって。それは日増しにエスカレートしていく。
大丈夫か? こんな「ムササビの五能」な俺……果たしてこのまま皇子の寵愛を受け続ける事が出来るんだろうか?
更には、第一王子も登場。まるで第二王子に対抗するかのように俺を引き抜こうとしてみたり、波乱の予感しかしない。どうなる? 俺?!

BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。

兄たちが弟を可愛がりすぎです
クロユキ
BL
俺が風邪で寝ていた目が覚めたら異世界!?
メイド、王子って、俺も王子!?
おっと、俺の自己紹介忘れてた!俺の、名前は坂田春人高校二年、別世界にウィル王子の身体に入っていたんだ!兄王子に振り回されて、俺大丈夫か?!
涙脆く可愛い系に弱い春人の兄王子達に振り回され護衛騎士に迫って慌てていっもハラハラドキドキたまにはバカな事を言ったりとしている主人公春人の話を楽しんでくれたら嬉しいです。
1日の話しが長い物語です。
誤字脱字には気をつけてはいますが、余り気にしないよ~と言う方がいましたら嬉しいです。

小悪魔系世界征服計画 ~ちょっと美少年に生まれただけだと思っていたら、異世界の救世主でした~
朱童章絵
BL
「僕はリスでもウサギでもないし、ましてやプリンセスなんかじゃ絶対にない!」
普通よりちょっと可愛くて、人に好かれやすいという以外、まったく普通の男子高校生・瑠佳(ルカ)には、秘密がある。小さな頃からずっと、別な世界で日々を送り、成長していく夢を見続けているのだ。
史上最強の呼び声も高い、大魔法使いである祖母・ベリンダ。
その弟子であり、物腰柔らか、ルカのトラウマを刺激しまくる、超絶美形・ユージーン。
外見も内面も、強くて男らしくて頼りになる、寡黙で優しい、薬屋の跡取り・ジェイク。
いつも笑顔で温厚だけど、ルカ以外にまったく価値を見出さない、ヤンデレ系神父・ネイト。
領主の息子なのに気さくで誠実、親友のイケメン貴公子・フィンレー。
彼らの過剰なスキンシップに狼狽えながらも、ルカは日々を楽しく過ごしていたが、ある時を境に、現実世界での急激な体力の衰えを感じ始める。夢から覚めるたびに強まる倦怠感に加えて、祖母や仲間達の言動にも不可解な点が。更には魔王の復活も重なって、瑠佳は次第に世界全体に疑問を感じるようになっていく。
やがて現実の自分の不調の原因が夢にあるのではないかと考えた瑠佳は、「夢の世界」そのものを否定するようになるが――。
無自覚小悪魔ちゃん、総受系愛され主人公による、保護者同伴RPG(?)。
(この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています)

王家の影一族に転生した僕にはどうやら才能があるらしい。
薄明 喰
BL
アーバスノイヤー公爵家の次男として生誕した僕、ルナイス・アーバスノイヤーは日本という異世界で生きていた記憶を持って生まれてきた。
アーバスノイヤー公爵家は表向きは代々王家に仕える近衛騎士として名を挙げている一族であるが、実は陰で王家に牙を向ける者達の処分や面倒ごとを片付ける暗躍一族なのだ。
そんな公爵家に生まれた僕も将来は家業を熟さないといけないのだけど…前世でなんの才もなくぼんやりと生きてきた僕には無理ですよ!!
え?
僕には暗躍一族としての才能に恵まれている!?
※すべてフィクションであり実在する物、人、言語とは異なることをご了承ください。
色んな国の言葉をMIXさせています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる