【完結】家族にサヨナラ。皆様ゴキゲンヨウ。

くま

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アデライト  逆行復讐編

ルカとダンス

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皆がパーティーを楽しんでいる間に、城の来賓室でフレデリック王子とリリアン姫、ルチータ王子と‥‥ちゃっかりとその膝の上に座っているアメリー四人がいた。

フレデリック王子はツインテール姿の小さな女の子が何故いるんだと訳がわからない顔をしながら、ルチータ王子に声をかけた。

「ルチータ王子‥‥その、小さなご令嬢は‥‥?」

「アメリー・マカロンです!ルチータ王子の未来のお嫁さんです!」

「あら?貴女は先程の‥」

リリアン姫がアメリーに声をかけると、ギクっと固まるアメリーを怪しむルチータはリリアン姫に質問をした。

「…リリアン姫、この子と会った事が?」

「はい、会場へと入る前に。白いヒールをプレゼントしてくれたんです。普通は知らぬ者から受け取りませんが、なんだか可愛いらしい天使みたいだと思って‥ふふ。ジェイコブ様の妹だったのね。あ、でもごめんなさい。貴女が私にプレゼントしてくれたヒールは折れて駄目にしちゃって」

「‥へえ、なるほど。私とリリアン姫がダンスをする前にそんな『偶然』な出来事があったんですね」

そうニッコリ笑うルチータに、アメリーは冷や汗をダラダラと流していた。

コンコンとドアを叩く音がした。

「ルチータ王子、皆様がいらっしゃらないので国王様達が心配してーー」

「じぇじぇジェイコブお兄さま!とてもとても会いたかったよ!!」

バッ!と逃げるようにジェイコブを抱きしめるアメリーにジェイコブは鼻の下を伸ばし嬉しそうな顔をしながらアメリーを抱き上げた。


「……ルチータ王子は幼女がご趣味とは…いや、人それぞれ好みはありますし、ただ、その、彼女が大きくなるのを待つのがご賢明かと」

「うん、フレデリック王子。彼女は婚約者でないんだけど…さて小さなレディ、君には少しだけお説教というものが必要みたいだね?…それよりも我々が集まった理由はわかっているかな」

急に冷たい雰囲気を出すルチータ王子に、リリアン姫は固まり、フレデリック王子も少しだけ冷や汗をだしながら話しだす。

「我が弟のヒューゴの件ですね……我が王…父上もヒューゴの行いに頭を抱えています」

「私とフレデリックお兄様は同じ母親ですが弟のヒューゴだけは第二王妃様の子で昔から甘やかされていました…」

そう話すフレデリック王子とリリアン姫を再度見つめて話すと二人は只ならぬ雰囲気を察して固まる。ルチータ王子は優しい笑顔を向けるものの目は笑っていなかった。


「私のテリトリーで勝手な行動を取られるのは正直面白くないね。君達フォース国は一体何をしたいんだい?」

そう圧をかけるルチータ王子に涙目になるリリアン姫を見かね、近くにいたジェイコブはルチータ王子の側まで来て止めた。

「ルチータ王子、二人を殺すような勢いで睨まないほうが良いですよ。リリアン姫様なんて魔王が目の前に現れてしまい魂が抜け出しそうで可哀想です!」

「君は最近、ソフィア嬢もそうだけと私の扱いが色々と雑だよね。ハァ……フォース国王も腹黒いね。自分で何もせず、ただ息子の愚行を黙っているなんて……フレデリック王子。君はどうしたいかな」

フレデリック王子は目を逸らし少しの間、迷っていた顔をしていたがすぐにルチータ王子の方を真っ直ぐに見つめ直す。


「次期フォース国王となる者として、これ以上……ヒューゴの罪を黙っているわけにはいきませんからね。彼はずっと前から人身売買にも関わっていたんだ、無垢な少年のフリをして……」


「その人身売買の事も8年くらい前だっけ。我々の国にまで手を出してきた。まあ、それだけじゃないけど……さて、と、これまで大人しくしていたヒューゴ王子は何が目的なのか知らないとね?」

そう誰もいない筈のベランダに話すルチータをみんなはベランダの方へと目を向けると、アルフレッドとソフィアが現れた。

突然二人が現れたのをフレデリック王子とリリアン姫は驚いていたが、ジェイコブとアメリーいつもの事だと慣れていた様子だった。そんな二人を見たフレデリック王子は驚きつつも

「まだ騎士団にも入っていない二人のようですが、、こんなにも優れた人材が多く羨ましいです」

そう話すフレデリック王子にルチータ王子は
クスッと満足気な顔をしていた。

「……ところでアメリー、貴女は何故ここにいるのかしら?」

「ヒッ!ごごごめんなさあああああい!!」

無表情で静かに怒っていたソフィアにアメリーは涙を流した後、ずっと謝っていた光景が少しの間続いていた。






「ねえ、アディ。体調大丈夫?顔が青いよ」

そっと優しく私の頬を触って顔色を伺うルカに見つめられると恥ずかしいわね。

私が記憶していたルカとは、まったく違く成長したものだから…最近、目を合わせるのがなんとなく気まずく感じるのよね。

「ルカ、顔が近いわ。…その…少し恥ずかしいのよね」

そう言うとルカは何故か嬉しそうに、手を繋ぎ一緒にバルコニーの方へと歩く。

「ねえ、アディ。僕は君より背は高くなったよね。少しだけ髭も生えてきたんだよ」

「ふふ、そうね」

「僕ね、アディと一緒に成長出来て凄く嬉しい」

「私はこれ以上…歳を取りたくないわ。美しいままでいたいもの」

醜い老人の姿なんて私は嫌だわ。耐えられないもの。そう私が話すとルカはクスッと笑いながら、私の手を取りダンスを始めた。

外から少しだけ音楽が流れていたので、私とルカは踊り始めた。

パーティー会場の中では楽しくないダンスを踊り、つまらなかったけれど、ルカと踊っていたほうが何千倍も楽しいわね。

邪魔者もいない、二人だけの時間……


「アディ、僕はアディとシワクチャなお爺ちゃんお婆ちゃん姿を一緒に見てみたいけどなあ。あ、絶対お婆ちゃんになったアディはもっと可愛いよ!僕は腰とか曲がってるかもね。最近猫背になってきたし」

「…ふふ。腰が曲がらないように今のうちに気をつけなきゃいけないわね」

「あはは、だね」


そう頬を赤らめながら笑って話すルカに、私も釣られて笑ってしまった。

さっきまでは最悪なダンスだったけれど、この時のルカとのダンスはとても幸せだった。



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