49 / 100
アメリー 下克上編
アメリーの中の悪魔
しおりを挟む
ソフィアがアメリーの元へ行こうとした時に、ちょうど返り血を浴びていたアデライトが現れた。
「‥‥あら、随分楽しいことが始まるのね」
「アデライト姉様!そこをどいて!アメリーを止めなければならないの!アメリーに人を殺める事をさせたくない!」
アデライトは興奮気味のソフィアを見て小馬鹿にしたような顔をしながら笑いながら、首を傾げる。
「あら、どうして?いまの現状、あの男と闘えるのはアメリーくらいじゃないかしら?‥‥あの男は容赦なく殺しにかかるから、頑張って闘わないとね?みんな体力もなく貴女もボロボロ‥‥ふふ」
「‥‥人が苦しむ姿を見て楽しんでるのか意味がわからないわ。相変わらずお姉様は残酷な人ね。性格が悪いのが顔にも出てるもの」
「‥‥私も貴女が何故、人の為に闘えるのか意味がわからないわ。その目が気に食わないわ。あぁ、でも‥‥楽しみね。アメリーはどうかしら?コレでアメリーもわかるはずよ。どちらが正しいか」
「‥‥アメリーは貴女と違うわ」
キッと睨むソフィアにアデライトは、二つの剣を持つアメリーの方を振り向き見つめた。
「‥‥‥いいえ、あの子は私と同じよ。ソフィア、貴女はまだわかってないわね。化け物になる瞬間ってあるのよ」
そうアデライトは小さな声で呟いていた。
ヒューゴ王子はすぐに立ち上がり、パチパチと拍手をした。
「君、いいねー。まだ『何色』にも染まってない感じで。昔のアデライトを思い出すよ」
そうヒューゴ王子は既に亡くなっていると思われる自分の兵達を踏み潰しながら話す。
「あそこにいるポニーテールの女騎士も欲しい人材だけど、彼女は真っ白で俺とは合わないだろうし。アデライトは既に真っ黒な俺と一緒だから面白みはないけど‥‥君はいいね。その目。美しいよ」
「‥‥‥‥」
「黙んまりか。君を捕らえてからルチータ王子や、兄上達をゆっくり殺すことにしよう。その後戦争だ。この国は俺のものにするさ」
そう言いながらヒューゴ王子はアメリーに攻撃してきた。
「ハハ!なんで黙ってる!?俺の剣の攻撃を受け止めれるのは姉妹揃って凄いじゃないかーー‥‥‥え‥‥」
ボタボタとヒューゴ王子のお腹から血が沢山出ていてヒューゴ王子は戸惑っていた。
周りにいた倒れているフレデリック殿下やリリアン姫も驚いていた。ヒューゴ王子が怪我をしているところなど、ヤラれたところなど一度も見た事がなかったからだ。
「‥は?‥‥ガハッ‥いつのまに?は?いつ?俺が?いつ攻撃を‥‥」
バッとアメリーをみて睨んで叫びながら剣を持って攻撃した。
「おまえ!!‥おまえか!!いつのま‥‥っ」
ヒューゴ王子の攻撃を軽く交わして、ヒューゴ王子の右腕を突き刺しながらアメリーはようやく口を開いた。
「‥‥あぁ残念。心臓を狙ったのに‥‥」
ニッコリと微笑みながら、ヒューゴ王子の返り血を浴びるアメリーに、ヒューゴ王子は初めて‥‥恐怖を感じていた。
その微笑みがとても冷たく悪魔のようだった。
「‥‥あら、随分楽しいことが始まるのね」
「アデライト姉様!そこをどいて!アメリーを止めなければならないの!アメリーに人を殺める事をさせたくない!」
アデライトは興奮気味のソフィアを見て小馬鹿にしたような顔をしながら笑いながら、首を傾げる。
「あら、どうして?いまの現状、あの男と闘えるのはアメリーくらいじゃないかしら?‥‥あの男は容赦なく殺しにかかるから、頑張って闘わないとね?みんな体力もなく貴女もボロボロ‥‥ふふ」
「‥‥人が苦しむ姿を見て楽しんでるのか意味がわからないわ。相変わらずお姉様は残酷な人ね。性格が悪いのが顔にも出てるもの」
「‥‥私も貴女が何故、人の為に闘えるのか意味がわからないわ。その目が気に食わないわ。あぁ、でも‥‥楽しみね。アメリーはどうかしら?コレでアメリーもわかるはずよ。どちらが正しいか」
「‥‥アメリーは貴女と違うわ」
キッと睨むソフィアにアデライトは、二つの剣を持つアメリーの方を振り向き見つめた。
「‥‥‥いいえ、あの子は私と同じよ。ソフィア、貴女はまだわかってないわね。化け物になる瞬間ってあるのよ」
そうアデライトは小さな声で呟いていた。
ヒューゴ王子はすぐに立ち上がり、パチパチと拍手をした。
「君、いいねー。まだ『何色』にも染まってない感じで。昔のアデライトを思い出すよ」
そうヒューゴ王子は既に亡くなっていると思われる自分の兵達を踏み潰しながら話す。
「あそこにいるポニーテールの女騎士も欲しい人材だけど、彼女は真っ白で俺とは合わないだろうし。アデライトは既に真っ黒な俺と一緒だから面白みはないけど‥‥君はいいね。その目。美しいよ」
「‥‥‥‥」
「黙んまりか。君を捕らえてからルチータ王子や、兄上達をゆっくり殺すことにしよう。その後戦争だ。この国は俺のものにするさ」
そう言いながらヒューゴ王子はアメリーに攻撃してきた。
「ハハ!なんで黙ってる!?俺の剣の攻撃を受け止めれるのは姉妹揃って凄いじゃないかーー‥‥‥え‥‥」
ボタボタとヒューゴ王子のお腹から血が沢山出ていてヒューゴ王子は戸惑っていた。
周りにいた倒れているフレデリック殿下やリリアン姫も驚いていた。ヒューゴ王子が怪我をしているところなど、ヤラれたところなど一度も見た事がなかったからだ。
「‥は?‥‥ガハッ‥いつのまに?は?いつ?俺が?いつ攻撃を‥‥」
バッとアメリーをみて睨んで叫びながら剣を持って攻撃した。
「おまえ!!‥おまえか!!いつのま‥‥っ」
ヒューゴ王子の攻撃を軽く交わして、ヒューゴ王子の右腕を突き刺しながらアメリーはようやく口を開いた。
「‥‥あぁ残念。心臓を狙ったのに‥‥」
ニッコリと微笑みながら、ヒューゴ王子の返り血を浴びるアメリーに、ヒューゴ王子は初めて‥‥恐怖を感じていた。
その微笑みがとても冷たく悪魔のようだった。
52
お気に入りに追加
6,062
あなたにおすすめの小説

王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!
gacchi
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ?
王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。
国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから!
12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。
妹と旦那様に子供ができたので、離縁して隣国に嫁ぎます
冬月光輝
恋愛
私がベルモンド公爵家に嫁いで3年の間、夫婦に子供は出来ませんでした。
そんな中、夫のファルマンは裏切り行為を働きます。
しかも相手は妹のレナ。
最初は夫を叱っていた義両親でしたが、レナに子供が出来たと知ると私を責めだしました。
夫も婚約中から私からの愛は感じていないと口にしており、あの頃に婚約破棄していればと謝罪すらしません。
最後には、二人と子供の幸せを害する権利はないと言われて離縁させられてしまいます。
それからまもなくして、隣国の王子であるレオン殿下が我が家に現れました。
「約束どおり、私の妻になってもらうぞ」
確かにそんな約束をした覚えがあるような気がしますが、殿下はまだ5歳だったような……。
言われるがままに、隣国へ向かった私。
その頃になって、子供が出来ない理由は元旦那にあることが発覚して――。
ベルモンド公爵家ではひと悶着起こりそうらしいのですが、もう私には関係ありません。
※ざまぁパートは第16話〜です
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

【完結】 私を忌み嫌って義妹を贔屓したいのなら、家を出て行くのでお好きにしてください
ゆうき
恋愛
苦しむ民を救う使命を持つ、国のお抱えの聖女でありながら、悪魔の子と呼ばれて忌み嫌われている者が持つ、赤い目を持っているせいで、民に恐れられ、陰口を叩かれ、家族には忌み嫌われて劣悪な環境に置かれている少女、サーシャはある日、義妹が屋敷にやってきたことをきっかけに、聖女の座と婚約者を義妹に奪われてしまった。
義父は義妹を贔屓し、なにを言っても聞き入れてもらえない。これでは聖女としての使命も、幼い頃にとある男の子と交わした誓いも果たせない……そう思ったサーシャは、誰にも言わずに外の世界に飛び出した。
外の世界に出てから間もなく、サーシャも知っている、とある家からの捜索願が出されていたことを知ったサーシャは、急いでその家に向かうと、その家のご子息様に迎えられた。
彼とは何度か社交界で顔を合わせていたが、なぜかサーシャにだけは冷たかった。なのに、出会うなりサーシャのことを抱きしめて、衝撃の一言を口にする。
「おお、サーシャ! 我が愛しの人よ!」
――これは一人の少女が、溺愛されながらも、聖女の使命と大切な人との誓いを果たすために奮闘しながら、愛を育む物語。
⭐︎小説家になろう様にも投稿されています⭐︎

願いの代償
らがまふぃん
恋愛
誰も彼もが軽視する。婚約者に家族までも。
公爵家に生まれ、王太子の婚約者となっても、誰からも認められることのないメルナーゼ・カーマイン。
唐突に思う。
どうして頑張っているのか。
どうして生きていたいのか。
もう、いいのではないだろうか。
メルナーゼが生を諦めたとき、世界の運命が決まった。
*ご都合主義です。わかりづらいなどありましたらすみません。笑って読んでくださいませ。本編15話で完結です。番外編を数話、気まぐれに投稿します。よろしくお願いいたします。
※ありがたいことにHOTランキング入りいたしました。たくさんの方の目に触れる機会に感謝です。本編は終了しましたが、番外編も投稿予定ですので、気長にお付き合いくださると嬉しいです。たくさんのお気に入り登録、しおり、エール、いいねをありがとうございます。R7.1/31

婚約破棄されたので、隠していた力を解放します
ミィタソ
恋愛
「――よって、私は君との婚約を破棄する」
豪華なシャンデリアが輝く舞踏会の会場。その中心で、王太子アレクシスが高らかに宣言した。
周囲の貴族たちは一斉にどよめき、私の顔を覗き込んでくる。興味津々な顔、驚きを隠せない顔、そして――あからさまに嘲笑する顔。
私は、この状況をただ静かに見つめていた。
「……そうですか」
あまりにも予想通りすぎて、拍子抜けするくらいだ。
婚約破棄、大いに結構。
慰謝料でも請求してやりますか。
私には隠された力がある。
これからは自由に生きるとしよう。
記憶を失くした彼女の手紙 消えてしまった完璧な令嬢と、王子の遅すぎた後悔の話
甘糖むい
恋愛
婚約者であるシェルニア公爵令嬢が記憶喪失となった。
王子はひっそりと喜んだ。これで愛するクロエ男爵令嬢と堂々と結婚できると。
その時、王子の元に一通の手紙が届いた。
そこに書かれていたのは3つの願いと1つの真実。
王子は絶望感に苛まれ後悔をする。
ここは私の邸です。そろそろ出て行ってくれます?
藍川みいな
恋愛
「マリッサ、すまないが婚約は破棄させてもらう。俺は、運命の人を見つけたんだ!」
9年間婚約していた、デリオル様に婚約を破棄されました。運命の人とは、私の義妹のロクサーヌのようです。
そもそもデリオル様に好意を持っていないので、婚約破棄はかまいませんが、あなたには莫大な慰謝料を請求させていただきますし、借金の全額返済もしていただきます。それに、あなたが選んだロクサーヌは、令嬢ではありません。
幼い頃に両親を亡くした私は、8歳で侯爵になった。この国では、爵位を継いだ者には18歳まで後見人が必要で、ロクサーヌの父で私の叔父ドナルドが後見人として侯爵代理になった。
叔父は私を冷遇し、自分が侯爵のように振る舞って来ましたが、もうすぐ私は18歳。全てを返していただきます!
設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。