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2章 ミュラー青春の謳歌
ミュラー純愛白書①
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ミュラー=ルクルクトは今年で18歳になる。
彼は焦っていた。
そして自分を恥じていた。
ミュラーは二匹の猫が戯れるのをぼんやり眺めていた。
二匹の猫は仲睦まじい姿をミュラーに見せつけていた。
仲良くじゃれ合っていた。
その時までミュラーの表情は穏やかであった。
しかし一匹の猫がもう一匹の猫の背に覆い被さり、気持ちよさそうな鳴き声を張り上げると共にその腰を上下に振った時、ミュラーの心の中でナニカが切れた。
気づけば、水魔法を二匹の猫に放っていた。
びしょ濡れになった二匹の猫は驚いて呆然としていた。
ミュラーが怒声を飛ばす。
「俺の目の前で交尾をするな!!」
ミュラーはこの歳まで女性経験がない。
それどころか恋人ができたこともない。
それがミュラーのコンプレックスとなり、心の歪みとなりつつあった。
街を歩いて男女のカップルを見る度に殺意が湧き出た。
ジラールがケバイ女性を両手で囲い、楽しそうに酒を飲んでいる時は嫉妬に狂いそうになった。
仲間の女性たちの胸や尻を見惚れてしまい、思わず劣情感に浸っていた。
正直に言えば、フェンディの裸体を夢想し、それを肴に自慰行為におよんだこともある。
では何故ミュラーは女性たちに好意をアピールしないのか。
彼は拒絶されることを恐れていた。
それが深い心の傷になることを知っていたからだ。
恋人は欲しい! だが告白して、フラれて傷つきたくない!!
その気持ちが負の感情をスパイラルさせ、心の歪となりつつあった。
ミュラーはこの感情を恐れていた。
このままでは、仲間のアーペルを強姦しそうだ!!
何故だ!
何故彼女ができないんだ!!??
ミュラーは醜男ではない。
むしろ、その整った顔立ちは凛々しく、女性たちは好感を持てるほどだ。
だが、彼の屈折した性格が女性たちの好感度をマイナスにさせてしまった。
ミュラーは知らなかった。
男も女も見た目ではなく、中身が大事なことを。
ミュラーは童貞を拗らせていたのだ。
ミュラーは悩みに悩んで、この苦悩を同じ歳の男のジラールに相談することにした。
正直これも勇気が必要だった。
童貞の事実を知ったジラールから見下され。
冷笑されれば、ヤツを殺めるつもりで相談した。
案の定、ジラールからは爆笑された。
屈辱と殺意の感情が沸き起こった。
しかしジラールは笑いながらも背中を優しく叩き。
「そうか、そうかお前にもそんな気持ちあったのか、ちなみにうちの女性陣だと、誰がタイプなんだ? 結構美人が多いだろ?」
ミュラーは思案し、創造力を高めた。
クロエとオルマは顔はいいんだが、獣族なのがネックだ。
頭から生えた獣耳が食指を動かさない。
多分種族柄、アイツら多分毛深いだろうしな。なしだ。
フェンディは可愛くてスタイルも抜群だ。
胸がでかいのは魅力的だ。
しかし性格が駄目だ。
未だに丸太でぶん殴られたトラウマは忘れられない。
あれキツすぎる。
俺はMじゃない。
アーペルは確かハーフエルフか……。
年齢を聞いたことはないが、もし100歳とか超えてたら、恐怖ものだ。
とても異性として意識できん。
「あんまりいい女はいないなぁ……」
ジラールはこいつ選ぶ立場かよ、みたいな顔をして呆れ果てていた。
「けどよ、このままじゃ色々溜まってくんだろ?」
ミュラーは深く頷く。
ジラールは妙案を思いついた。
「ならよ、練習もかねて、プロに任せてみようぜ」
「プロ?」
「まぁついてこいよ、おすすめの店があるんだ」
こうしてジラールの提案により、ベガスの夜の歓楽街に二人は繰り出すことになった。
色街に足を運ぶのは初めてだった。
通りは篝火がたかれ、派手な看板の建物の下にケバイ化粧をした女たちが煙草を吸いながら、俺達を手招くように誘ってきていた。
ふざけんな、この売女どもを抱けというのか。
近寄りたくもない。
ジラールにそう文句を言うと、
「安心しろ、ここじゃない。確かに安くすむが、店も汚ねぇし、女も素人に毛が生えた程度の技術しかねぇ。これからいくのはもっと高級な娼館だ。しかもスタンダートなプレイができる良品店だ」
ジラールに連れられてやってきたのは、まるで貴族の館のような店だった。
赤く塗られていて、なんか見かけからして艶めかしい。
ただ通りで見てきた店とは違い、清潔そうで、看板の下に女もいない。
執事のような男が立っている。
「これはジラール様、いつも御贔屓にしてもらって光栄です。生憎、本日はソフィア嬢はお休みでございます」
「今日は別の娘でいい。あとツレもいるから、店でお勧めの嬢を紹介してくれ。金は惜しまねぇ。ミュラーそれでいいだろ?」
俺はどぎまぎしながら頷いた。
金ならある。
今まで無駄に使うことはなかったし、以前カジノで巻き上げた金もある。
執事の男は手を叩く。すると幼い少女が二人現れる。
「お客様をご案内しなさい。VIPルームだ」
俺は小さな少女に手を招かれ、店の中まで案内された。
店の中は紅を基調とした豪華な内装をしていた。
カウンターもあったが、そこは素通りされ、奥の通りまで連れられた。
その先はまるで王族がその先にいるかのような、煌びやかな扉があった。
少女たちが鍵を使い、扉を開く。
その大部屋は黄金色に染まっていた。
壁だけじゃなく、テーブルや椅子まで金ピカに輝いていた。
その椅子に腰をかけるように催促された。
ジラールが当然のように慣れた様子で座る。
俺も緊張しながら腰を落とした。
二人の少女が微笑みながら、
「ただいま、お呼びいたします。ここでお寛ぎください」
寛げるか!
ますます緊張してきたわ!!
俺は内心そう思いながら、ジラールに小声で話しかける。
「おい、大丈夫なんだろうな!?」
「安心しろ、後悔はさせねぇよ」
ジラールは鼻の下を伸ばして、いやらしい笑みを浮かべていた。
すると、豪華なドレスを身に纏った美女が30人ぐらい、ぞろぞろと俺達の前に現れた。
そして先ほどとは違う上品そうな執事が挨拶する。
「いらっしゃいませ、ご主人様。どうぞこの中から、お気に召した姫を指名して下さいませ。お気になった姫ならこの私めが説明致します」
美女だ。
美人系から可愛い系、上は20歳前後、下は13歳前後、種族も多種多様だ。
エルフ、獣族、ドワーフ、龍族、なんか背中から翼の生えた女の子までいるぞ。
うわぁ、なんかオルマに似ている女の子までいる。
胸の発育はこの子の方がいいが。
俺が緊張しながら悩んでいると、執事が
「なんなら触って、お確かめください」
とかぬかしやがる。
無茶いうな、触ったら好きになっちまうだろうが。
しかしジラールは違った。
たっぷりと入念に吟味して、結局オルマに似た人族の女の子を選んだ。
理由を聞いたら、
本人じゃできないことをしてみたかった。
なんて破廉恥なヤツめ、恥を知れ。
しかし俺も人のことはいえない、決めあぐねていると、執事の男が
「なんなら、こちらの姫はいかがです。新人で生娘ですよ、お客様。ご安心をプレイの指導は入念にしております」
紹介された紺色のドレスを着飾った娼婦を見る。
俺と同じ青髪をショートにまとめ、切れ長の釣り目、そのせいか一見気の強そうな印象があるが、恥じらうように細い眉を下げて、その緑色の瞳は宝石のように儚く輝いていた。俺と同い年くらいで、間違いなくヒト族だ。
いつの間にか、彼女の手を取り、名前を聞いていた。
「ルカです」
静かにそう呟いた。
接客としては落第点だったろうが、その初々しさ、何より緑の瞳の美しさに俺の心は虜となってしまった。
気付けば俺はこの姫を指名していた。
これが俺の初恋だった。
俺はルカに心を奪われた。
彼は焦っていた。
そして自分を恥じていた。
ミュラーは二匹の猫が戯れるのをぼんやり眺めていた。
二匹の猫は仲睦まじい姿をミュラーに見せつけていた。
仲良くじゃれ合っていた。
その時までミュラーの表情は穏やかであった。
しかし一匹の猫がもう一匹の猫の背に覆い被さり、気持ちよさそうな鳴き声を張り上げると共にその腰を上下に振った時、ミュラーの心の中でナニカが切れた。
気づけば、水魔法を二匹の猫に放っていた。
びしょ濡れになった二匹の猫は驚いて呆然としていた。
ミュラーが怒声を飛ばす。
「俺の目の前で交尾をするな!!」
ミュラーはこの歳まで女性経験がない。
それどころか恋人ができたこともない。
それがミュラーのコンプレックスとなり、心の歪みとなりつつあった。
街を歩いて男女のカップルを見る度に殺意が湧き出た。
ジラールがケバイ女性を両手で囲い、楽しそうに酒を飲んでいる時は嫉妬に狂いそうになった。
仲間の女性たちの胸や尻を見惚れてしまい、思わず劣情感に浸っていた。
正直に言えば、フェンディの裸体を夢想し、それを肴に自慰行為におよんだこともある。
では何故ミュラーは女性たちに好意をアピールしないのか。
彼は拒絶されることを恐れていた。
それが深い心の傷になることを知っていたからだ。
恋人は欲しい! だが告白して、フラれて傷つきたくない!!
その気持ちが負の感情をスパイラルさせ、心の歪となりつつあった。
ミュラーはこの感情を恐れていた。
このままでは、仲間のアーペルを強姦しそうだ!!
何故だ!
何故彼女ができないんだ!!??
ミュラーは醜男ではない。
むしろ、その整った顔立ちは凛々しく、女性たちは好感を持てるほどだ。
だが、彼の屈折した性格が女性たちの好感度をマイナスにさせてしまった。
ミュラーは知らなかった。
男も女も見た目ではなく、中身が大事なことを。
ミュラーは童貞を拗らせていたのだ。
ミュラーは悩みに悩んで、この苦悩を同じ歳の男のジラールに相談することにした。
正直これも勇気が必要だった。
童貞の事実を知ったジラールから見下され。
冷笑されれば、ヤツを殺めるつもりで相談した。
案の定、ジラールからは爆笑された。
屈辱と殺意の感情が沸き起こった。
しかしジラールは笑いながらも背中を優しく叩き。
「そうか、そうかお前にもそんな気持ちあったのか、ちなみにうちの女性陣だと、誰がタイプなんだ? 結構美人が多いだろ?」
ミュラーは思案し、創造力を高めた。
クロエとオルマは顔はいいんだが、獣族なのがネックだ。
頭から生えた獣耳が食指を動かさない。
多分種族柄、アイツら多分毛深いだろうしな。なしだ。
フェンディは可愛くてスタイルも抜群だ。
胸がでかいのは魅力的だ。
しかし性格が駄目だ。
未だに丸太でぶん殴られたトラウマは忘れられない。
あれキツすぎる。
俺はMじゃない。
アーペルは確かハーフエルフか……。
年齢を聞いたことはないが、もし100歳とか超えてたら、恐怖ものだ。
とても異性として意識できん。
「あんまりいい女はいないなぁ……」
ジラールはこいつ選ぶ立場かよ、みたいな顔をして呆れ果てていた。
「けどよ、このままじゃ色々溜まってくんだろ?」
ミュラーは深く頷く。
ジラールは妙案を思いついた。
「ならよ、練習もかねて、プロに任せてみようぜ」
「プロ?」
「まぁついてこいよ、おすすめの店があるんだ」
こうしてジラールの提案により、ベガスの夜の歓楽街に二人は繰り出すことになった。
色街に足を運ぶのは初めてだった。
通りは篝火がたかれ、派手な看板の建物の下にケバイ化粧をした女たちが煙草を吸いながら、俺達を手招くように誘ってきていた。
ふざけんな、この売女どもを抱けというのか。
近寄りたくもない。
ジラールにそう文句を言うと、
「安心しろ、ここじゃない。確かに安くすむが、店も汚ねぇし、女も素人に毛が生えた程度の技術しかねぇ。これからいくのはもっと高級な娼館だ。しかもスタンダートなプレイができる良品店だ」
ジラールに連れられてやってきたのは、まるで貴族の館のような店だった。
赤く塗られていて、なんか見かけからして艶めかしい。
ただ通りで見てきた店とは違い、清潔そうで、看板の下に女もいない。
執事のような男が立っている。
「これはジラール様、いつも御贔屓にしてもらって光栄です。生憎、本日はソフィア嬢はお休みでございます」
「今日は別の娘でいい。あとツレもいるから、店でお勧めの嬢を紹介してくれ。金は惜しまねぇ。ミュラーそれでいいだろ?」
俺はどぎまぎしながら頷いた。
金ならある。
今まで無駄に使うことはなかったし、以前カジノで巻き上げた金もある。
執事の男は手を叩く。すると幼い少女が二人現れる。
「お客様をご案内しなさい。VIPルームだ」
俺は小さな少女に手を招かれ、店の中まで案内された。
店の中は紅を基調とした豪華な内装をしていた。
カウンターもあったが、そこは素通りされ、奥の通りまで連れられた。
その先はまるで王族がその先にいるかのような、煌びやかな扉があった。
少女たちが鍵を使い、扉を開く。
その大部屋は黄金色に染まっていた。
壁だけじゃなく、テーブルや椅子まで金ピカに輝いていた。
その椅子に腰をかけるように催促された。
ジラールが当然のように慣れた様子で座る。
俺も緊張しながら腰を落とした。
二人の少女が微笑みながら、
「ただいま、お呼びいたします。ここでお寛ぎください」
寛げるか!
ますます緊張してきたわ!!
俺は内心そう思いながら、ジラールに小声で話しかける。
「おい、大丈夫なんだろうな!?」
「安心しろ、後悔はさせねぇよ」
ジラールは鼻の下を伸ばして、いやらしい笑みを浮かべていた。
すると、豪華なドレスを身に纏った美女が30人ぐらい、ぞろぞろと俺達の前に現れた。
そして先ほどとは違う上品そうな執事が挨拶する。
「いらっしゃいませ、ご主人様。どうぞこの中から、お気に召した姫を指名して下さいませ。お気になった姫ならこの私めが説明致します」
美女だ。
美人系から可愛い系、上は20歳前後、下は13歳前後、種族も多種多様だ。
エルフ、獣族、ドワーフ、龍族、なんか背中から翼の生えた女の子までいるぞ。
うわぁ、なんかオルマに似ている女の子までいる。
胸の発育はこの子の方がいいが。
俺が緊張しながら悩んでいると、執事が
「なんなら触って、お確かめください」
とかぬかしやがる。
無茶いうな、触ったら好きになっちまうだろうが。
しかしジラールは違った。
たっぷりと入念に吟味して、結局オルマに似た人族の女の子を選んだ。
理由を聞いたら、
本人じゃできないことをしてみたかった。
なんて破廉恥なヤツめ、恥を知れ。
しかし俺も人のことはいえない、決めあぐねていると、執事の男が
「なんなら、こちらの姫はいかがです。新人で生娘ですよ、お客様。ご安心をプレイの指導は入念にしております」
紹介された紺色のドレスを着飾った娼婦を見る。
俺と同じ青髪をショートにまとめ、切れ長の釣り目、そのせいか一見気の強そうな印象があるが、恥じらうように細い眉を下げて、その緑色の瞳は宝石のように儚く輝いていた。俺と同い年くらいで、間違いなくヒト族だ。
いつの間にか、彼女の手を取り、名前を聞いていた。
「ルカです」
静かにそう呟いた。
接客としては落第点だったろうが、その初々しさ、何より緑の瞳の美しさに俺の心は虜となってしまった。
気付けば俺はこの姫を指名していた。
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