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書いた部分を最後まで読んでもらうのためには

テーマに合ったところを拘って書こう

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これまでに、「適当な知識で考えずに書くと恥ずかしいし、損ですよ」と書いてきた。
これは、例えば冷却魔法でアイスクリームをつくって大儲けした、と書き、冷却魔法あるのに、これまで誰も凍らせようと考えなかった?
熱帯ではなさそうだけど、砂糖はどこから?
竹を使って?ヨーロッパで?
食べたらパクれるだろう?
特許?現代でも調理法の特許は難しいのに、アイスクリームも考えつかなかったのに特許制度完備?特許と意匠申請の違いも知らなさそうなのに?
などなど、書き手より知識のある大人(書籍化を検討している人)は、ご都合主義で書いている、とピンチも都合よく解決してしまうのだろうと、穿って見てしまうからだ。
ご都合主義で進む物語ほど、売れないモノはない。

さて、この主張は正しいだろうか?

テーマが知識チートであれば、正しい。
「だって、この世界では、誰も考えつかなかったんだもーん」は、単なるご都合主義でしかない。
しかし、テーマが違えば、例えば兎がステーキ食べていても、いいのだ。
なぜなら、テーマによって、読み手が読みたいツボが異なるからだ。

「ざまぁ」モノなら、前半イジメがなければ、読まれない。
そもそも、そういうシーンが嫌いな人は読まないから、遠慮はいらない。
「無双」モノなら、主人公が勝たなければ、読まれない。
そもそも、そういうシーンが嫌いな(以下略)
「戦略」モノなら、知略を尽くした戦闘シーンがなければ、読まれない。
そもそも(以下略)

逆に、これらが書いてあれば、中世ヨーロッパ風貴族がジャガイモのコロッケにウスターソースをかけて食べていても、誰も気にしないのだ。
そう、メインディッシュが読み手の好みを衝いていれば、付け合せは、正直どうでもいい。
もちろん、付け合せも美味しいに越したことはない。
しかし、付け合せに力を割いて、メインデュッシュがお粗末だと、付け合せなど気にせず「不味い」と結論されてしまうのだ。

題名、アラスジで、読み手は物語を予想、選択をして読んでくれている。
ナニを予想し、選択をしてくれたか、それに見合った物語を提供しなければ、最後まで読んでもらえない。
なぜなら、無料のネット小説なのだ、我慢して時間を無駄(以下略)

書き手であるアナタは、どんな物語を書きたいのだろう。
そして、読み手は、ナニを期待して、読もう、と思ってくれたのだろう。
その期待に応える物語を書くのは必然。
そして、その期待を高めるのが、題名であり、アラスジなのだ。
手を抜けば、手を抜かなかった物語に負ける。
適当に題名、アラスジを盛ったら、無料のネット(以下略)

アナタの物語は、そこが拘るべき場所なのだろうか?

要約する、と「テーマに合ったところを拘って書こう」でした。
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